※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

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670 御曹司の忠告(その3)

「ちょ、ちょっと、待ってよ──。いま、聞き捨てならないことを言わなかった? ロウ様の命を狙う? あなた、昨日はロウ様の安全の保障はするって言ったじゃないのよ──」

 

 シモンが不穏なことを口走ったことで、怒鳴り声をあげたのはエリカだ。

 また、ほかの者も怪訝な表情になる。

 下着姿で後手に手錠で拘束をして遊んだりしていたので、注意も散漫になって一郎とシモンの会話には耳を傾けていなかった者がほとんどだったみたいだが、いまのエリカの大声で、やっと全員がシモンの言葉に注目したようだ。

 そんな感じだ。

 

「えっ、命を?」

 

「シモン殿、それは聞き捨てなりませんね」

 

 一郎の足の指を一心不乱に舐めていたスクルドとガドニエルが同時に顔を上げた。

 ほかの者も一郎が呼びかけたこともあり、急に真面目になって、こっちに集まってきた。

 一郎は改めて、全員を呼び寄せた。スクルズとガドニエルも足舐めも解放する。

 女たちが集まる。

 後手に手錠をかけられた下着姿だが……。

 

「ひんっ、くうっ」

 

 そのとき、シモンの横にいて、さっきシモンによってスカートを奪われて貞操帯姿になっているクリスチナが急に甘い声を出して悶えた。

 貞操帯の内側にあるディルドが振動を開始したのだと思う。

 昨日まで「女王様」だったクリスチナだが、すっかりと女の顔だ。後ろなのか、前なのかわからないが、与えられる振動を受けて、股間に喰い込んでいる貞操帯の脇からにじみ出させている愛汁も、むき出しの内腿をすり寄せながら腰を動かす姿も、完全にマゾ女そのものだ。

 完全に被虐酔いのようになっている。

 

「ちょっと、静かにしなさいよ、クリスチナ──。大事な話なのよ」

 

 エリカが不機嫌そうに大きな声をあげた。

 一郎のこととなれば、途端に余裕がなくなるのがエリカという女である。一郎はくすりと笑ってしまった。

 

「そ、そんなこと……い、言われても……。あっ、ああっ」

 

 クリスチナが真っ赤な顔を天井に向けるようにして歯を喰い縛っている。その口から漏れる苦悶も声はかなり色っぽい。

 そして、がくりと脱力した。

 振動を止めてもらえたのだろう。

 

「おぐうっ」

 

 だが、すぐに全身を硬直させたように伸びあがらせた。

 シモンが間髪入れずに、振動を再開したのだろう。

 一郎はほくそ笑んだ。

 

「なかなかですよ、シモン殿。朝も教えたように、振動を続けすぎてはいけません。いつ動かされるのかわからない怯えで追い詰めつつ、忘れた頃に振動を与えて、決して慣れさせないようにします。小さな振動を繰り返して翻弄したりするんです」

 

「なるほど」

 

「また、逆にずっと振動を与えず放置して苦しめるという方法もあります。大事なのは性欲さえも管理されているのだということを徹底的に身体に覚えさせるということです」

 

「わかりました。勉強になります、師匠」

 

 一郎の言葉にシモンが嬉しそうに頷く。

 そして、上衣の内側に手を入れた。魔道具である貞操帯の操作具で停止させたみたいだ。

 クリスチナが再び脱力する。

 

「へ、変なことを教えないでよ、ロウ殿……」

 

 クリスチナが涙目で一郎を睨んできた。

 

「こらっ、クリスチナ──。失礼だぞ。罰が欲しいのか?」

 

 シモンがクリスチナを叱る。しかし、その顔には愉しそうな笑みが浮かんでいる。本気で怒っているわけではないのは明白だ。

 

「ひっ」

 

 だが、クリスチナは明らかに怯えた表情になった。

 あの気の強かった「女王様」がこんなにも従順になるのだからすごい。

 また、なんだかんだで、クリスチナは拒否していない。すっかりとシモンからの理不尽な「調教」を受け入れている。

 シモンではなくても、確かにのめり込みたくなるに違いない。

 

「ちょっといい加減に──」

 

 そのとき、エリカが不満そうに膝立ちで立ち上がった。

 シモンとクリスチナに詰め寄るような勢いだ。

 辺境候軍の話を中断して、好色なことばかりを続けているのが苛ついたのだろう。しかし、一緒に話をしている一郎ではなく、クリスチナとシモンにだけ文句を言おうとするのは、一郎に絶対的な身びいきをしてくれるエリカらしいと思った。

 一郎は手を伸ばして、そのエリカを抱え込んで対面に抱きあげる。

 

「まあ、落ち着けよ、エリカ。ほら……」

 

 そして、ソファに座っている一郎の腰を両脚で挟むような格好にさせて、腰と腰を密着させた。

 さらに、亜空間からさっと一枚の毛布を出して、一郎とエリカの下半身に被せて包み込む。次いで、毛布の下で一郎のズボンを下着ごとおろして、勃起した男根を露出させた。

 エリカの下着を横にずらして、怒張の先で秘裂に触れる。

 

「えっ、な、なにを……。うわっ、こ、こんなところで、やめてください。ちょ、ちょっと、ひいいっ」

 

 一郎がエリカの股間を触れると、すでに十分に濡れていることがわかった。

 特に愛撫もしていないが、下着姿でいさせられて、身体が反応していたのだろう。

 口ではいやがるが、エリカの身体は羞恥責めには反応してしてしまう。

 そんなようにしつけたのだ。

 

 一郎は、そのまま怒張を突き入れていく。

 毛布で隠しているとはいえ、シモンの視線の前である。エリカはこういう風に人前で恥ずかしいことをされることを激しく嫌う。

 しかし、それでいて、羞恥責めには激しく肉体を反応させるのだから、実に愉しい性格だ。

 

「いやああっ、や、やめてください、ロウ様――。ひいいいいっ」

 

 エリカが暴れようとする。

 だが、そのときには、すでにしっかりと深いところまでエリカの中に、一郎の一物が貫いてしまっている。そもそも、後手に手錠をしている状態では、さすがに抵抗も難しい。

 暴れれば自然に快感を自ら貪ることにもなる。

 エリカが慌てた感じで腰を静止させた。

 だが、そうはいかせない。

 一郎が軽く腰を動かしてやると、エリカは可哀想なくらいに大きく反応した。

 

「あふううっ」

 

 エリカが全身をのけぞらして、甘い声をあげる。

 一郎はエリカの身体を抱きしめつつ、挿入している一郎の怒張の表面に、猛烈な痒みを引き起こす油剤を発生させた。

 もちろん、一郎の身体には影響はない。一郎が支配している女の肌にだけ影響のある特別製だ。

 こういうことは、ただ念じるだけで好きなように操れる。

 

「恥ずかしければ、じっとしていることだね。そうすれば、変な声を出さなくて済む。だけど、我慢できなくなれば、好きなように腰を振るといい」

 

 エリカの耳元でささやいてやった。

 即効性なので、油剤に触れた膣の中に猛烈な痒みが発生したのがわかったのだろう。

 エリカが「むむっ」と呻いて、歯を喰い縛る仕草をした。

 

「また、エリカばかり……」

 

 近くにいたコゼがぷっと頬を膨らませる。

 ほかの女たちも興味津々に距離をさらに詰めてくる。

 

「うっ、こ、これは……。ロ、ロウ様……。あっ、うくっ……」

 

 一郎の上に乗っているエリカが腰をもじもじと動かし出す。

 痒いのだろう。

 とてもじゃないが我慢できるようなものでもないし、一郎が精を注がない限り、痒みは拡大こそすれ、消滅することはないようにしている。

 最終的には、エリカは一郎に精を注いでくれと強請るしかない。

 だが、シモンという他人がいるので、懸命に我慢しているみたいだ。

 やっぱり、嗜虐仲間ができてよかった。

 シモンと違い、自分の女を他人に調教させる性癖はないが、こうやって一緒に調教すれば、「プレイ」に幅が拡がる。

 

「なんだか、急に可愛い顔になったわね。なにかしたの、ロウ?」

 

 イライジャが笑いながら訊ねてきた。

 もともと、エリカは少女時代にイライジャの「ねこ」だったこともある。真面目そうなイライジャだが、羽目を外すときにはしっかりと砕けて、一郎とともに女を責める手伝いもしてくれる。

 だから、一郎がただ毛布の下でエリカを犯しているだけじゃないことに気がついたのだろう。

 

「男には効かないが、女にはよく効く掻痒剤を股間にまぶした。腰を振れば恥ずかしい反応をするから、エリカは一生懸命に我慢しているということさ」

 

 一郎は再び腰を大きく動かしてやった。

 

「あっ、あいいっ」

 

 エリカが甘い響きの峻烈な悲鳴を迸らせた。

 

「まあ」

 

「へえ……」

 

 スクルドとシャングリアがなぜか感嘆するような声を発した。ほかの女も顔をますます赤くして、見守るような表情になる。

 

「エ、エリカさん……。うらやましいです……」

 

 ガドニエルがぼそりとつぶやくのが聞こえた。

 一郎は苦笑した。

 

「それで、こいつが命を狙われるかもって、どういうことなんですか?」

 

 すると、ユイナが侮蔑するような視線を一郎に向けてから、シモンに向かって口を挟んだ。

 ほかの女もはっとした感じになる。

 

「おう、そうでした……。師匠、父の辺境候は、姉が師匠の保護を求めてきたこともあり、おそらく、師匠には手を出さないと思います。父は一度約束したことを絶対に破りません。そういう男です。父がどういう思惑なのかは、俺でも判断できませんが、姉のアネルザが身柄の保護を託してきた師匠の命を父自身が奪うようなことはないと思います。だからこそ、兄のレオは危険なのです」

 

「えっ、アネルザが? ……あっ、いや、王妃殿下が俺の保護を辺境候に求めた?」

 

 思わず、いつものように呼び捨てにしてしまったが、仮にも王妃を呼び捨てはまずいだろう。慌てて言い直す。

 しかし、シモンはにやりと笑った。

 

「呼び捨てでいいですよ、師匠。あなたと姉の関係は知っています。父もね……。とにかく、父は姉に借りがあるんです。その姉が今回の事態に際して、借りを返して、師匠の助けになってくれと父に連絡を送ってきたんです。だから、父はあなたを保護します。これだけは断言します」

 

 シモンが言った。

 

「王妃殿への借りとはなんだ?」

 

 すると、シャングリアが口を挟んだ。

 シモンがシャングリアを見る。

 

「随分と昔の約束だそうだ。王妃としてルードルフに嫁いでくれと、父は姉に頭をさげたのだよ。それが父の姉への借りだ。姉はあの気性だし、ルードルフ国王は当時から軟弱者で有名だった。姉は王家に入ることを望まなかったのだ。しかし、当時は王家と辺境候の結びつきが強いことを貴族たちに見せつける必要があった。なにしろ、前々王陛下が死病に倒れたからね。ルードルフ王では後ろ盾くらいないと、再び内乱が起きるのも必至の状況だったようだし」

 

 シモンが茶化したように肩をすくめる。

 王国の歴史など、ほとんど関心がなく、なにも知らないでいた一郎だったが、さすがに最近になり、やっとそういうことも頭に入れるようにしていた。

 

 それで知ったのだが、安定している大国のように思っていたハロンドール王国だが、それはこの数十年のことでしかなく、前々王エンゲル王の治世の時代には、多くの有力貴族が王家によって次々に討伐されるという混乱の時期があったそうだ。

 王家を中心とした絶対的な権力の集中体制を作ろうと、ルードルフ王の祖父となる前々王エンゲルが理由をつけては、王家に楯突く力を持つ大貴族を粛正していったのだそうだ。

 

 いま、ハロンドール王国に、これといった大きな貴族家がないのは、当時のエンゲル王によって、有力大貴族が次々に潰されてしまっていたかららしい。

 その例外が、辺境候ことマルエダ家であり、ローム三公国との国境を守る位置にある領土を保有するマルエダ家には、さすがにエンゲル王は手を出さなかった。

 一方で、ほかの大貴族たちは、国王による粛正を恐れて、暴発する中、マルエダ辺境候だけは、どんなときでも王家に忠実でもあった。

 当時から、アネルザの父のクレオン=マルエダは「律儀者」で通っており、クレオンが健在である限り、エンゲル王もマルエダ家が王家に背く可能性を考えなかったという話のようだ。

 

「ほう、王妃殿下がルードルフ王に嫁ぐのは、辺境候への貸しということか? つまりは、王妃殿下にとっては望まない婚姻だったと」

 

 シャングリアが笑った。

 男爵家出身だが、そういう貴族家同士や権力争いのことについて、意外にシャングリアは精通している。

 鞭で喜ぶ男勝りのマゾ娘でもあるくせに、さすがの貴族娘だ。また、そのギャップが面白く感じる。

 

「そうだな。姉は自分が英雄の妻になるものと信じ込んでいたからね。まあ、俺がまだ幼い時代の話なので、実際に見聞きしたことじゃないけどな」

 

 シモンが言った。

 一郎は、ずっと前に、アネルザが少女時代に、占い師からアネルザが英雄の妻になると予言を受けたことがあると話してくれたことがあることを思い出した。

 確か、「英雄王の妻になり、母になる」という予言だったと思う。

 なにかのときに、一郎とアネルザが酒を飲み交わしていたときに、そんなことを笑いながらアネルザが口走っていた。

 

 だが、辺境候家と王家の結びつきは、当時は絶対に必要なことだったそうだ。

 エンゲル王はあまりにも性急に大貴族の粛正を進めすぎた。

 しかし、自分の死期が急に迫ったことで、自分がいなくなれば、その反動で一斉に王家に貴族たちが反乱を起こす可能性に気がついたのだろう。

 また、一郎の目から見ても、施政者としてのルードルフは腑抜けだ。

 武門の家であるマルエダ家の大きな後ろ盾くらいなければ、ルードルフでは王国が治まらないことは明白だったと思う。

 だから、アネルザとルードルフの婚姻が慌てて進められて、王国における一応の盤石の態勢が作られたのだ。

 当時は「辺境伯」だったマルエダ家が「辺境候」になったのも、このときだと聞いている。

 もっとも、アネルザとシモンは姉弟とはいえ、十四歳も違う。アネルザが王家に嫁ぐとき、シモンは幼児だったはずだ。

 

「つまりは、望まない婚姻を娘に押しつけた辺境候は、それをずっと王妃殿下に気に病んでいて、それで今回、ご主人様を助けて欲しいと王妃殿下が頼んだときに、辺境候が動いたということなのですか?」

 

 スクルドだ。

 シモンが頷いた。

 

「実の娘との約束でさえ、数十年経っても守る。父というのはそういう男なのだ。だからこそ、マルエダ家は、前王の粛正の対象にならなかった。その父がロウ殿のことは引き受けると口にしたということだ。父のことは信用していい」

 

 シモンが断言した。

 

「辺境候についてはロウを認めている。だけど、あなたのお兄様のレオという方はそうではない……。そういうことなのですね?」

 

 イライジャが口を挟んだ。

 

「ああ……。そして、いま辺境候の軍営に集まっている貴族軍の総指揮をとっているのは、父ではなく、兄のレオなのだ。父とは異なり、兄は野心家であり、律儀者の父とは真反対の性格だ。ついこの間まで無名に近かったロウ殿であれば、兄はロウ殿を危険に思わなかったかもしれない。父が保護を表明したとしてもね。だけど、ロウ殿はいまや英雄だ。そのあなたが列州同盟に加わるということになれば、兄はロウ殿を邪魔に考えるだろう。兄は単純な男だ。だから、ロウ殿に危害を加えようとするかもしれない。だから、気をつけてください」

 

 シモンが一郎に視線を向けてきた。

 列州同盟というのは、辺境候を中心として集まっている王家への叛乱軍のことのようだ。

 それにしても、一郎にはその叛乱軍とやらに加わるつもりはまったくないのだが、もしかして、シモンの兄のレオという人物からは、一郎が危険視されているのだろうか?

 一郎は嘆息した。

 

「ご主人様に手を出させることなどさせませんわ。ご主人様、ガドにお任せください」

 

 ガドニエルが憤慨したように言った。

 話を聞いていたのか、聞いていなかったのかは知らないが、一郎が危険というとだけには反応したみたいだ。

 

「頼りにしているよ」

 

 一郎は笑った。

 いずれにしても、危険があっても辺境候軍の軍営には一郎は行かなければならない。

 さもなければ、ピカロとチャルタのふたりは、辺境候軍を操ろうとした罪で処刑されてしまうのだ。

 彼女たちは助けないとならない。

 

「あ、あのう、やっぱりあたしも同行させてください。ご主人様の盾にも剣にもなります。お願いします」

 

「あたしもお供します。誰であろうと、先生の身体に剣など触れさせませんから」

 

 すると、イット、そして、マーズが真剣な顔で口を挟んだ。

 このふたりにミウ、そして、イライジャとユイナについては、ここで一郎たちとは分かれて、ひと足先に王都に向かってもらうことに決めていた。

 しかし、一郎が危険かもしれないと知って、心配してくれたようだ。

 

「あたしもロウ様を守ります」

 

 ミウもまた声をあげた。

 

「ちょ、ちょっと冗談じゃないわよ。わたしとイライジャさんだけで、旅をさせるつもり? そんなの認めないわ──。こいつにはたくさん女がついているでしょう。大丈夫よ──」

 

 ユイナが叫んだ。

 一郎は微笑んだ。

 

「ユイナの言うとおりだ。俺はともかく、これだけの女傑たちと一緒に辺境候軍の軍営に乗り込むんだ。それに、王都についても気になるんだ。俺の懸念を少しでも早くミランダたちに知らせたい。それが必要な気がするんだ。勘だけどね」

 

 懸念というのは、サキのことだ。

 そもそも、辺境候軍を操りに行ったピカロとチャルタが魔族であることがばれて、辺境候軍の虜囚になったのは、王宮からの密告が辺境候軍にあったからだという。

 しかし、スクルドの話によれば、現段階で王宮を支配しているのはサキだ。そのサキがそんなことをするわけがない。

 

 いや、そのことを知りもしないのかもしれない。

 どうにも不自然だ。

 もしかして、サキもまた、情報を遮断された危険な状況にある可能性もあるのだ。

 その可能性も考慮して、ミランダたちには動き直して欲しい……。

 

 一郎もまた、辺境候軍に赴いて、サキュバスたちを助けてから、すぐに王都に向かう……。

 

 これを早く伝える必要がある気がするのだ。

 根拠のない勘だが、なぜか、二手に分かれることがどうしても必要な気がしてならない。

 一郎はイットやマーズやミウに、もう一度説得した。

 彼女たちは納得してくれた。

 

「ああ、もう我慢できないいい──。助けてえええ──」

 

 そのときだった。

 一郎に股間を貫かれたまま、ずっと耐えていたエリカが悲鳴とともに、激しく腰を振り始めた。

 一郎はエリカを振り落とさないようにエリカを抱え込み直す。

 それくらい、激しい腰の動きだった。

 

「おっ、頑張れよ。俺から精を搾り取るんだ。そうすれば、痒みは収まる」

 

 一郎は笑った。

 だが、一郎から精を出させようと思えば、それまでにエリカは何回も達しないとならないだろう。

 もしかして、十数回も……。

 

 まあ、射精するも、しないも、一郎の思いのままなのだ。

 何度も連続絶頂しながらも、それでも痒みに耐えられなくて、腰を振り続けるエリカの姿は見ものだろう。

 いつものように、一郎の嗜虐欲が大いに刺激されてしまっている。

 

「痒み責めを加えた羞恥責めですね。さすがは師匠です。追い詰め方が勉強になります」

 

 すると、シモンが嬉しそうに口を挟んできた。

 一郎はエリカとの性交を続けながら、シモンに顔を向ける。

 

「クリスチナ殿に装着している貞操帯が俺が与えたものなら、ちょっとした仕掛けがある。実はディルドの内側が空洞になっていてね。その中に貞操帯の外から液剤を注入できるんだ。液剤を入れて振動をさせれば、ディルドの表面から液剤が徐々ににじみ出る。よければ、痒み液を渡すが?」

 

「おお、そんな仕掛けが──」

 

 シモンが喜声をあげた。

 そして、ずっと大人しくしていたクリスチナをいきなり抱き寄せる。

 

「クリスチナ、調教の段階をあげるぞ。貞操帯のディルドに痒み液を注入してやろう。こっちに来るんだ……。さあ、師匠、痒み液を貸してください」

 

「ひいっ──。ロウ殿、彼におかしなことを教えないでよおお」

 

 クリスチナが悲鳴をあげた。

 しかし、嫌がりながらも、クリスチナが満更でもない表情をしていることに、一郎は気がついている。

 「女王様」として、多くの男女を性的に支配しているらしいクリスチナだが、“S”は同時に“M”の証でもある。

 反対の性質ではない。

 

 一郎は亜空間から、ディルドへの注入用の液剤の容器を出すと、シモンに手渡した。

 クリスチナが抵抗の素振りを示したが、シモンが一喝すると大人しくなってしまった。

 やっぱり、“M”だ。

 一郎は嬌声をあけて悶え狂うエリカを抱きながら、「師匠」としてシモンによるクリスチナへの「調教」を見守る態勢になった。

 

 

 

 

(第7話『朝のご乱心』終わり、第8話『辺境候家の陣営』に続く)






 *

 出張から家に戻ると、なぜかパソコンが不稼働になってました。修理するよりも購入を選び、週末はパソコンの設定に明け暮れておりました。
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