【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
前話よりも、少し時系が戻っていると思ってください。前話は夜でしたが、この場面は、それよりも早い夕方の時系になっています。
「ご主人様、お疲れ様でした」
エリカたちが待っている大部屋に戻ろうとしたところで、一緒にいたコゼがにこにこしながら言った。
一郎は苦笑した。
「お疲れといっても、隣の部屋から戻るだけだけどね」
「でも、お疲れ様でした」
コゼが笑った。
クレオンが一郎たちに宿舎として与えてくれた一般兵士用の木製の兵舎の廊下である。
兵舎は全体が木製の長細い平屋の建物であり、大きな四個の部屋に分かれている。
一郎とコゼは、自分たちの部屋以外の残りの三部屋を順番に回ってきたところであり、いまやっと、今夜一郎たちが休む場所である部屋に戻ったところだ。
この兵舎は、本来であれば、各部屋に三階立ての寝台を敷き詰めて、最大二百人は寝れるそうだ。
その建物の一棟を一郎たちは、休息用として丸ごと借り受けているのだ。
早めの夕食はすでに終わっている。
あとは休むだけだ。
実のところ、辺境候のクレオンは、最初は、ここではなく、自分が寝泊まりをしている陣営内の建物を一郎やガドに明け渡して、自分はほかの場所に寝ようとした。
だが、それは一郎たちが拒否した。
一応は和解したとはいえ、エルフ族たちと辺境候軍の諸兵とは、今日の昼間に一戦して殺し合った立場である。
一郎たちには問題はないが、向こう側は百人は死んでいる。負傷した者ともなると、その十倍では効かない。
クレオンが寝泊まりをしていた建物は、ほかの辺境候軍の天幕にも、諸侯の幕舎にも近すぎる。
だから、万が一にも、間違いがあってはならない。
そんな理由をつけて、借り受けることにしたのが、この兵士用の平屋の兵舎だ。
もともと、この建物を使っていた者や、少なくとも顔がわかるほどの近傍にある天幕については、昼間のうちに撤去してもらい、夕方に入ったときには、この隊舎周辺一帯からは、一切の辺境候軍の将兵がいない状況にしてくれていた。
また、エルフ女王の宿泊用に、兵士用の隊舎をあてがうことについて、辺境候のクレオンがかなり恐縮していたが、そこは強引に押し切った。
どうせ、どんなに豪華な部屋であろうと、ガドも含めて、一郎を中心に雑魚寝になるだけだし、必要な家具類は一郎も亜空間に収納しているし、スクルドもガドも魔道で格納している。
どうにでもなるのだ。
それよりも、一郎が女たちと愛し合うのを邪魔されない環境が欲しかった。
その点では、周囲から辺境候の将兵を離してくれたこの環境が絶好だ。
まあ、最悪、なにもない草地の真ん中でも十分ではあった。
一郎の亜空間には、ナタル森林に移動してくるときに使った幌馬車が丸々入っている。
さすがに馬は亜空間には入れていないので、移動に使うことはできないが、寝泊まりについては問題ない。
あるいは大天幕だ。二十人は軽く入れる簡単に組み立てられる天幕も亜空間にはある。
それを草地に出し、親衛隊の女たちには周りで簡易天幕で宿営してもらい、一郎たちは馬車か大天幕の中で寝てもいい。
それよりも広く、壁も屋根もあるこの隊舎は、十分過ぎる環境だ。
「待たせたな、みんな」
一郎は、護衛代わりにと、強引にへばりついていたコゼとともに、一郎たちにあてがわれている大部屋に入った。
部屋割りは、四個のうち真ん中のひとつが一郎と女たち、すなわち、ガド、エリカ、コゼ、シャングリア、スクルドの六人。ほかの三部屋がブルイネン以下の親衛隊の部屋だ。そこにブルイネン以下の親衛隊たちが分かれて休んでいたのである。
最初は、辺境候クレオンに対する体面もあり、四個のうちのひとつをガド専用にして、その隣を五人で使おうとしたが、ガドが涙目になって拒否したので、やっぱり一緒にした。
まあ、実際、クレオンがここに来ることもないだろう。
明日に予定している会合は、クレオンの使用している建物にある会議室で行うことになっている。会合の際には、一郎たちから出向くことにして、ここには誰も近寄らないことを約束してもらった。
いずれにしても、明日の話し合いで、これからのことを話し合う。
レオナルドが結果的に女王を襲撃したことへの後始末についてもだ。
ピカロとチャルタの引き渡しのことも、そのときの話し合いによることになるだろう。
あれから、ここで囚われているサキュバスたちの身柄引き取りをすぐにごり押しすることも考えたが、結局やめた。
強く出れば、クレオンは承知しそうだったが、そんなことをしなくても、絶対に返すとクレオンは個人的に約束してくれた。
もっとも、引き渡しの際には、すでに魔族とわかっているふたりをそのまま自由にさせるわけにはいかず、一郎に渡すときには、捕獲した魔族の囚人奴隷を一郎に移管するという体裁をとりたいようだ。
まあ、この世界における魔族の存在がタブー視されていることは認識しているので、ピカロたちの扱いについては、あまり注文をつけずに、向こうの都合に合わせることにした。
そもそも、この辺境候軍を乗っ取ろうとしたなど、あいつらがやろうとしたことについては、一郎も呆れてもいるし、ちょっと怒っている。
一郎が引き取るまでは、一囚人として、多少は手酷く扱っていいと、クレオンには言っておいた。
とにかく、すでに夕方だが、これまでやっていたのは、戦った親衛隊たちの身体の点検だ。
あの辺境候軍との激戦のあとで、女兵たちはスクルドとガドによる治療術を受けて傷をすべて治してもらっていたが、それはそれ、これはこれである。
親衛隊については、女兵のひとりひとりが一郎の女だ。
だから、傷など残っていないかどうかをちゃんと点検する必要がある。もしも、かすり傷のひとつでもあれば、一郎の淫魔術で完璧な肌に治しもした。
それをずっとしていたのだ。
もちろん、点検のためにはひとりひとり全裸にしたし、裸になった自分の女を前にしてなにもしない一郎ではない。
きっちりと、ブルイネンを含めた三十一人に精を注いだ。ひとりの例外もない。
全員を完全に満足させた。
ただし、全員を抱いたというのに、仮想空間に連れ込んだので、空間の外のこちら側では二ノス程度しか経っていない。そうなるように調整したのだ。
だが、一郎の体内感覚では丸一日以上をかけている。
一郎の身体については、まったく疲労が残らないようにしたので眠気すらないが、女たちについては、今夜はあえて、性交のあとの余韻のままにしたままこっちに戻した。
いつもは、性交による疲労などを消し去ってからこっちに戻す。一郎と抱き合ってからも、彼女たちには見張りなどの任務が交代であるからだ。
だが、今日のように激戦をした後の夜くらいはしっかりと休んで欲しいものだ。
だから、今日だけはよく眠れるように抱き潰したというわけだ。もっとも、実は手加減をしなければ、仮想空間であろうとも、抱き潰すまですると、ある程度の疲労感は残ってしまうのだ。三十人以上の女をひとりで抱いて、手加減しなければならないというのは、我ながら自分の絶倫に呆れるが、それがこの世界における一郎だ。
とにかく、これについては、ブルイネンも了解した。
最後に全部の部屋を見てきたが、いまは、あてがわれている大部屋で、みんなにこにこしながら、満足そうに毛布にくるまって休んでいる。
もちろん、ブルイネンも含めてである。
「あっ、ロウ様、お疲れ様です」
「ご主人様」
「ご主人様──」
「ロウ──」
エリカ、スクルド、ガド、シャングリアと一斉に寄ってくる。
だが、それをコゼが追い払う仕草をする。
「こらこら、あんたたち、ちょっと離れなさい。ご主人様はひと仕事終わられたのよ。雌猫みたいに盛るんじゃないわよ」
コゼが一郎を冗談っぽい大袈裟な仕草で護衛するような動作をしつつ、大部屋の真ん中にある脚のない寝台に誘導する。
亜空間に収容している寝台のひとつであり、とにかく広くて、十人は軽く一緒に寝れる。
この寝台で毎夜、一緒にいる女と愛を交わすのを、一郎たちの旅の日常にするつもりだ。少なくとも、昨日までいたモーリア卿の別宅ではそうした。
ほかにも、大部屋には絨毯をしきつめ、ソファを並べ、調度品や軽い執務ができるようなテーブルや椅子、茶器セットも完備されている。
コゼととももに、ほかの部屋に向かう直前には、ここはなにもないがらんとした空間でしかなかったので、一郎たちが女兵たちのあいだを回っているうちに、エリカたちが準備してくれたのだろう。
一郎は寝台の真ん中で胡座に座る。
コゼがちょこんと一郎の膝の上に乗ってきた。コゼこそ、まるで猫みたいだ。一郎は笑った。
ほかの女たちも集まってくる。
すると、スクルドが四つん這いの格好でコゼに接近して、コゼの身体の匂いを嗅ぐような仕草をする。
「くんくん……、ご主人様の精の匂いがしますね。コゼさんも抱いてもらったんですね」
スクルドがくすりと笑った。
「な、なによ、あんた犬なの? どうして匂いなんか、わかるのよ?」
「わかるんです。わたしは、ご主人様の雌犬ですから。ご主人様の匂いはなんでもわかります」
スクルドがにこにこ微笑みながら言う。
「なんですって──。また抜け駆け? ロウ様は戦った親衛隊たちの慰労で先にそっちに回るっておっしゃったのよ──。それにあんたが混じるってどういうことよ──」
すると、エリカが強い剣幕でコゼに叱りつけてきた。
コゼが一郎にわざとらしくぎゅっと抱きついて、怖がるような格好をする。もちろんエリカへの当てつけだ。
「なによ? そんなに真剣に怒鳴ること? ブルイネンも含めて、三十一回も仮想空間とこっちを出入りされたご主人様に、そのうちの二回か、三回同行させてもらっただけじゃないの。もちろん、そのときの女兵の許可はとったわよ」
「そういうことじゃないのよ。順番というものがあると言っているのよ。今日は慰労の意味の順番なのよ。最初は戦った親衛隊──。次はガド、そして、シャングリア。わたしとあんたとスクルドはその後よ」
「だ、か、ら、そんなに真剣に怒鳴ること?」
コゼが呆れたように言った。
まあ、確かにそんなに叱りつけることでもないかもしれない。一郎も少しだけ吹き出してしまった。
「まあ、わたしが最初でよろしいのですか、エリカさん?」
すると、ガドが喜色を溢れさせる口調で言った。
「まあ、ある意味、今日の一番の功労賞ともいえるし……。身体を張って、あっちに借りを作らせたというか……。多分、おかげで明日の話し合いも有利になるだろうしね……」
エリカが言った。
さすがに、エリカも一郎と一緒にいたので、よくわかっている。
あのレオナルドが愚かにも、エルフ女王のガドニエルを襲撃して、大きな負傷を負わせた。
成り行きというところもあるが、一国の女王を傷つけたとあっては、これは国家問題だ。
本来であれば、辺境候とはいえ、たかが一介の一貴族では対応できない。必ず、国と国との処置の話し合いになる。
確かに、エリカの言い草じゃないが、大きな借りを作らせたことで、向こうとはいい話し合いができるだろう。
こっちの目的は、ピカロとチャルタの身柄を引き渡してもらうことのみだが、親書という筋を通して訪問してきたエルフ女王を襲撃して負傷させたことが公になれば、辺境候家の評判は地に落ちる。
この辺境候家は、ルードルフ王の悪行を弾劾するために、ここに軍を集めたのであるが、エルフ女王を理由もなく攻撃したなどというのは、ルードルフ王の悪行も飛ぶくらいの醜聞になるようだ。
エルフ族の女王というのは、それだけ国家間でも権威のある存在らしい。
もちろん、あまりクレオンを追い詰めることまではしないつもりだ。どうやら、あのタリオのアーサーが後ろにいる気配でもあるし……。
国際的な醜聞というのであれば、クレオンではなく、あのアーサーが受けるべきだ。
だから、クレオンには、レオナルドがタリオ公国にそそのかされたという証言と証拠を発見するように、すでに頼んでいる。
「まあ、そうなのですね。だったら、あのときの爆発の火傷もご主人様のお役に立つのですか? やっと恩をお返しできます。嬉しいです」
ガドニエルだ。
コゼを膝に乗せている一郎の腕を掴んでぎゅっと胸を押しつけるようにしていた。
「まあそうだな。だったら、ロウにたっぷりと可愛がってもらうといい。わたしの分をあげてもいいぞ。今日のガドは頑張ったしな。あの峡谷であいつらの攻撃を守り抜けたのも、間違いなくガドの結界術のおかげだ」
シャングリアが横から言った。
「そうなのですか。ありがとうございます、シャングリアさん」
「そういうわけだから、ロウ。ガドを最初に可愛がってくれ。間違いなく、今日の功労賞だ」
シャングリアが笑った。
「そうだな。ガドは一番の功労賞だ。しかし、ガドの負傷は、本来はハロンドールという一国が謝罪するほどの向こうの失態なんだけど、それは明日の話し合いでご破算にさせてくれ。その埋め合わせはするから。頼む」
一郎はガドに向かって言った。
「まあ、よくわかりませんが、万事、ご主人様にお任せしますわ。ハロンドールですね。承知しました」
ガドが嬉しそうに頷いた。
「それなら、どくわ。ほら、ガド」
コゼが一郎の前から場所を空ける。
ガドがすぐに横抱きのかたちで、一郎の前に滑り込む。
「よかったですね、ガドさん……。では、ご主人様、その次は、わたしということで……」
スクルドだ。
「あんたは最後よ──。本当は峡谷組に入るはずなのに、勝手についてきたくせに」
「まあ、エリカさん。わたしがいたから、クレオンさんの毒をすぐに癒やせたのですよ。わたしもご褒美が欲しいです」
「確かにそうか。だけど、ちゃんと全員を順番に相手をしてもらう。話し合いは明日だし、それまでは十分に時間はある。それよりも、たった五人で俺の相手ができるのか? モーリア邸では十人がかりだったくせに」
一郎は笑った。
「も、もちろん、頑張ります」
すると、エリカが全員を代表するように大きく頷いた。一郎は笑った。
「じゃあ、さっそく、ガドだ。来い」
一郎は一度ガドを膝からおろしてから、まずは、収納術で一瞬にして自分が下着一枚になる。一方で、ガドを除いた女たちがそれぞれに寝台の隅に移動していった。
「ああ、ご主人様……」
ガドが顔を赤らめながら、服を脱いでいく。
本来の女王としての、服を脱いだり着たりするのに他人の手が必要な面倒な衣装は身につけていない。上半身も下半身も簡単な留め具や紐を緩めれば脱衣ができるような簡単なものだ。
あっという間に、ガドは胸当ても外した腰の小さな下着一枚になる。
下着は白の紐パンだ。
一郎の女たちは、一郎の命令によって、全員が脱ぎやすく、脱がせやすい「紐パン」を装着させているのだ。
この世界にはなかったものだが、一郎が作らせた。
マアにも身につけさせたが、マアはこれは商売になると意気込み、生地を工夫したり、色を変えたりと、貴族用のおしゃれな下着として売り出したみたいだ。
確か、それなりに儲けていると閨で教えられた気がする。
「両手は背中だ」
一郎の言葉で、ガドがすぐに一郎に背を向けて、両手を腰の括れのところで水平に重ねた。
一郎はガドの両腕に縄をかけ、括れではなく胸の上くらいになるまで引きあげた。
「あんっ」
ガドが甘い吐息をつく。
一郎は縄を強めに胸の上下に巻いていき、しっかりと腕を上体に緊縛した。
さらに縄を出す。
ガドを仰向けにさせて、左右の両脚をそれぞれに畳ませ、伸ばすことができないように膝の上下で縛り合わせる。最後に両脚が閉じれないように縄尻を背中側に結んでしまう。
M字開脚縛りの完了だ。
「さて、女王様の身体の点検といくか」
一郎は股間を隠すことができなくなったガドの股間から下着を取り払った。
むっとするような女の匂いが拡がる。
ガドの股間はすでにびっしょりと濡れていた。
「もうぐっしょりだな。縛っただけで、まだ、なんの愛撫もしてないんだぞ」
一郎は笑った。
「ああ、ガドはいやらしいんです。ご主人様に抱いてもらえると考えるだけで、こうなるんです。ご主人様、ご褒美をお願いします」
ガドが切なそうに緊縛されている裸体を悶えさせた。
「いいだろう。まずは一発だ。前戯もしないぞ。そして、俺が達するまで我慢して見せろ」
「は、はいっ」
ガドがはっとしたように、歯を喰い縛る仕草をする。
もちろん、淫乱なガドが一郎との性交で絶頂を我慢できるなどとは思ってない。ただ、この世界でもっとも美しいとも称されている絶世の美女のガドが懸命に一郎の愛撫を耐える仕草が可愛いからそう言うだけである。
一郎は下着を脱ぐと、すでに直立している怒張をガドの股間に突き立てた。
「ああっ、あっ」
ガドが震えを帯びた声とともに、思い切り背中を反らせた。
これは駄目だろう。
おそらく、あっという間に達するに違いない。
一郎は早速、律動を開始した。
そして、ガドの膣の中にある性感帯の赤いもやをこれでもかと強く擦る。
一打一打と、ガドのステータスの“快感値”が小さくなっていく。
「ひいっ、ああっ、だめええっ、が、我慢──。我慢んんん」
ガドが奇声のような声をあげて、口を必死につぐもうとする。
しかし、たった五回の律動で、ガドは最初の絶頂をしてしまった。
「ああああっ、あああっ、も、申し訳ありませんんん、んぐううう」
ガドががくがくと身体を痙攣させる。
「仕方ないなあ……。じゃあ、次こそ頑張れ」
一郎は苦笑しながら、さらに律動を再開する。
「はっ、はいいいっ、んくううう」
ガドが可愛らしい奇声をあげる。
そのときだった。
部屋の外から声がした。
ブルイネンだ。さっき抱き潰したはずだがなと、ちょっと思った。
なにかあったか?
その思念のあいだも、まだ律動は続けている。
「なに、ブルイネン……? あんたひとりならいいわよ……。そっと開けてね……」
エリカが返答した。
ブルイネンがほんの少し扉を開いて、申し訳なさそうに入ってくるのが横目で見えた。
寝台の上で一郎とガドがセックスをしていることを認めたが、その困った表情のまま寝台に近づいてくる。ただし、顔は真っ赤だ。
そのあいだも、一郎はガドを犯し続けて、よがらせていたのだが、どうやら、一郎かガドに用事があるとわかったので律動を中断した。
「んきゅううう、あはあっ、ま、また、だめでしたああ、ご主人様ああ」
ちょうどガドが二度目の絶頂をしたときだった。
「あ、あの、申し訳ありません、陛下……、ロウ殿も……。そのう……水晶宮から緊急通信です……。最高級の優先順位がついています……。副女王様からです」
ブルイネンが寝台の横で言った。
「ラザから?」
一郎はブルイネンの視線を向けた。
「えっ、あっ、な、なに? なんですか……?」
一方でガドは、やっとブルイネンの存在に気がついたみたいだ。
ただし、短い時間で絶頂を続けたせいで、呆けた表情ではある。
「緊急通信?」
エリカが怪訝そうな口調で声をかける。
「あ、はい。こんなときにすみません……。なにを置いてもすぐにと、ラザニエル様からロウ様との魔道会話を求められてます。よくわかりませんが、とても重要な案件のようです」
ブルイネンが言った。
一郎は肩をすくめた。
「わかった。頼む。ただし、向こうに姿が映るなら、胸から上だけな」
一郎は笑った。
律動はやめたが、いまだにガドの中に一郎の怒張が突き挿さったままなのである。
「は、はい」
ブルイネンが真っ赤な顔になったまま、魔道を唱え出す。
一郎の前に白い煙が出現した。
その煙がだんだんとかたちになり、くっきりとはいかないが、はっきりとラザニエルだとわかるほどに顔と上半身のかたちを作りあげる。
ほかの女たちも、煙の前に集まってきた。
ブルイネンも来る。
「ガドはそのままだ。ちゃんと声を我慢しろよ」
一郎は仰向けのガドの股間に挿さったままの怒張を軽く動かす。ただし、しっかりと赤いもやの濃い場所を擦っている。
「あん」
ガドがたまらずよがり声をあげる。
だが、はっとしたようにすぐに口をつぐむ。
可愛い女王様だ。
「ああ、ロウかい……?」
一方で、煙の中のラザニエルの像が口を開いて声をかけてきた。
「ああ、そっちから見えないかもしれないが、取り込み中でね。なにか用事か?」
一郎は笑った。
すると、煙のラザニエルが急にがばりと頭をさげた。
「ロウ、すまない──」
そして、突然に謝ってきた。
一郎は面食らってしまった。