【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
ロウが部屋に戻ってくるのが「調教」開始の合図だ。
「今日の調教を始めるぞ、エリカ」
部屋に入ってきたロウが嬉しそうに言った。
むかっと腹立たしくなる気持ちと、思わず竦みあがる気持ちのふたつの感情が同時に襲った。
二日目が始まった……。
とにかく、エリカは、覚悟とともに気持ちを整えることに徹した。
夕べ、怖ろしい陰核吊りのあとでロウに犯されている途中でエリカは気を失い、そのまま眠ってしまったようだが、起きたときにはロウはいなかった。
その代わりに、屋敷妖精のシルキーが待っていて、シルキーの世話で食事と入浴をした。
入浴はひとりで入ることを許された。そのとき洗い粉などが準備されている台に置かれてある剃刀で、いつものように陰毛の手入れをした。
エリカは、ロウから毎日自分の陰毛をつるつるに剃りあげるように指示されていた。その習慣で自然と始めたのだが、途中で我に返って違和感を感じた。
エリカはいまはロウの呪術が消えて、命令に従うという暗示が消滅しているはずだ。ロウを憎いと思う感情はいまははっきりと存在する。それなのに、ロウに命じられた陰毛の手入れはやらなければならないという思いも強く存在していた。とにかく、普段やっているのと同じように、慣れた手管で産毛に至るまでしっかりと股間を剃りあげると、もう一度身体を洗って湯に浸かった。
湯は気持ちがよかった。
身体の疲労感はまだかなり残っているが、この疲れには奇妙な充実感もある。
とにかく、三日──。
残りは二日ということになるのだろう。
ロウとの契約で、三日間の調教を受けると約束したのは、昨日の夕方のはずだ。ここは地下なので正確な時刻はわからないのだが、シルキーに訊ねたところによれば、いまは
シルキーを通じて、調教は午後からだと申し渡されているから、それが始まってひと晩耐え、さらに一日過ぎて、翌々日の夕方までの時間が終われば、それが魔道契約の完了だ。
そのときまで、エリカがロウの奴隷になるということを口にしなければ、すべてが終わる。
ロウと別れて、エリカがこの屋敷を出ていくことを許されるのだ。
そう思った瞬間、なぜか、エリカは不思議な寂しさを覚えた。
自分の気持ちが、どういう感情なのかすぐにはわからなかったが、エリカは自分の一部がロウとの関係が終わることを嫌がっているということを悟った。
このことに気がついて、エリカは愕然とした。
エリカを不当に支配して、怪しげな呪術で命令を強要してきたロウだ。そのロウとの関係を断てるのであれば、悦びしか存在しないはずだ。
それなのに、エリカの一部はそれを望んでいない……?
わからない……。
やはり、自分はおかしくなっているのだ。
おそらく、昨夜はあんな壮絶な拷問を受けたから気が弱くなっているのだと思った。
それに、その後の交合……。
口惜しいが、あれは信じられないくらいに気持ちがよかったと認めざるを得ない。
ロウに優しく抱かれているあいだ、エリカが文字通り、天にも昇る快感に包まれていたことは確かだ。
さらに思い出すのは、ロウがエリカを抱いているとき、エリカの身体はそれを完全に受け入れていたことだ。
エルフの里で育ったエリカは、戦闘手段などをそこで幼少時代から訓練された傍ら、敵に捕らえられたときに犯されない方法も教えられてきた。
女エルフは敵に捕らわれれば、その美しさから犯されることが多い。
だから、そんなことも先輩の女エルフから教えられるのだ。
つまりは、犯されるときに、ひたすら腰を暴れさせるのだ。
腰が安定しなければ、どんな男でも無理矢理に男性器を膣に捻じ込むのは無理らしい。
暴力や薬剤、それに耐えて、腰だけで強姦から拒否し続けるなど、どれくらい可能なのか当時でさえ疑問だったが、とにかく、そういうことも学んだ。
しかし、昨夜……。
エリカはロウに犯されようとしたとき、まったく拒絶の気持ちは起きなかった。
それどころか、嬉々として受け入れ、自分から淫らに腰まで振った。
拒否するためではなく、快感を高めるために腰を動かしたのだ。
思い出しても、羞恥に身体が熱くなる。
エリカの身体はロウに抱かれるのをとても喜んでしまった……。
駄目だ──。
エリカは奇妙な感情を懸命に振り払った。
あと二日──。
それで終わらせるのだ。
それ以外に考えるな──。
自分に言い聞かせた。
風呂を出て調教室に戻った。そこでシルキーがエリカの髪をはじめとする全身の手入れをしてくれた。
それは、とても念入りで身体の細部にまで至っていた。それが終わったところで、待ち構えていたようにロウが部屋に戻ってきた。
そのロウが、たったいま、調教開始を宣言した。
「調教の開始だ。脚を開いて跪き、腕を頭の後ろで組め──。それが奴隷の格好だ」
ロウはあの電撃棒を手にしていた。
エリカはそれを見ただけで、全身に恐怖が走るのを感じた。
屋敷奴隷のシルキーがロウに一礼して姿を消す。
シルキーとともに、エリカがいままで座っていた椅子や、化粧台なども消えた。シルキーが一緒に移動術で持ち去ったのだろう。
「わ、わたしは奴隷じゃないわ……」
立ちあがることになったエリカは、自分の恐怖を振り払うように、身体の前を両手で隠しながらロウを睨んだ。
「だが、調教を受けると誓った明日までは奴隷だ。それが嫌なら、契約を解除してもいい。俺はシルキーに魔道でお前を拘束させるか、クグルスを呼び出して、改めてお前を捕えさせる。そして、お前を犯して呪術で支配する。それだけの話だ」
「くっ」
ロウの余裕のある態度に口惜しさが込みあがる。
だが、なぜかそれ以上、逆らう気になれない。
確かにエリカは、甘んじて、三日の調教を受けると約束した。
そして、ロウもまた、エリカとの魔道契約に応じて、エリカが望まない限り、淫魔師としての精液の呪術をかけ直さないと誓った。
それは、確かに公平な態度だとは思う。
本来であれば、ロウはエリカの申し出など無視して、魔道契約などで自分自身の行動を縛らなくても済んだのだ。
それなのに、ロウはエリカの申し出を受けて、エリカが調教を受けているあいだは、呪術の支配をしないという魔道の縛りを受け入れた。
それについては、ロウは誠実だと思う。
こんな考えに陥るのは自分自身でも奇妙だとは感じるが、ロウは卑怯で憎い男だが、確かに誠実ではある。
それは思った。
「あ、あと二日よ……。二日で終わり……。あんたの調教は大人しく受けてあげる。その代わり、それが終われば他人よ」
エリカは自分に沸いた気持ちを振り払うために悪態をつくと、ロウに言われたように、両膝を開いて床につけ、両腕を頭の後ろで組んだ。
「それでいい……。では調教開始だ。調教のあいだは、エリカは俺に絶対服従だ。それを守れ。指一本、息ひとつだって俺に逆らってなにかをするな──。わかったな──」
ロウが怒鳴った。
むっとしたが、仕方がない。
エリカは小さく頷いた。
「じゃあ、まずは、悲鳴をあげるな──。これからやるのは、これから毎日の調教開始の儀式だ。三十発耐えろ」
三十発──?
エリカは耳を疑ったが、一郎の持つ電撃棒の先がエリカの片側の太腿に当てられた。
「ひっ、むううう──」
肌を焦がすような衝撃が身体を突き抜けた。頭の先からつま先まで響く、びりびりとした不快な痛さだ。
「声が出たな。数には含めない。残り三十だ」
ロウが今度は腹に電撃棒の先端を差す。
エリカは歯を食い縛った。しっかりと眼も閉じる。
凄まじい激痛が腹から全身に拡がる。
「勝手に眼を閉じるな。残り三十──」
ロウが冷たく言い放つ。
エリカの心に怒りが込みあがる。
電撃を加える前に言えと、思った。
目を見開く──。
杖の先端が乳房のやや上付近──。
エリカは必死に覚悟をする。
「ん……」
か細い悲鳴が沸き出た。
はっとしたが、ロウは駄目だとは言わなかった。
「あと二十九──」
ロウが言った。
エリカはほっとした。
今度は肩──。
次の瞬間には、電撃の怖ろしい洗礼にエリカの身体が襲われる。
今度は完全に耐えた。
エリカは、怖さで目が閉じそうになるのを我慢して、一生懸命にロウをじっと見続けた。
また、太腿──。
反対の脚──。
横腹──。
脇──。
反対側──。
次々に電撃が全身に走り続ける。
骨にまで響くような衝撃だ。
電撃の激痛の不快さはエリカの想像を遥かに越えて、エリカの身体の中にあるなにかを確実に破壊していく。
まるで痛み止めの薬剤なしに、歯をのこぎりのようなもので、ごりごりと削られているような苦しみに似ていた。
どのくらいの衝撃なのかもわかる。
それがどこに来るかもわかる。
それなのに、どんなに身構えても、なんの役にも立たなかった。
とにかく、声を出さないこと──。
エリカはロウに命じられたことを守ることだけを必死で考えた。
「いいぞ。そのまま、頑張れ──。残り、十だ」
ロウの電撃棒は乳房と乳房のあいだに当たった。
衝撃で乳房がぶるぶると震えた。
だが、声は出さない。
「すごいぞ、エリカ。もう少しだ──」
ロウがさっきの場所から拳ひとつくらい下の部分に棒の先端を当て直す。
ロウに褒められたとき、不可思議な悦びが身体に走った。
エリカはそれに焦った。
なんでだ──。
なぜ、こんな男に褒められて嬉しいのだ。
しかも、こんな理不尽な拷問を与えているのは、このロウ自身なのだ。
それにも関わらず、エリカは褒められて嬉しかった。
もっと頑張ろうという気持ちが沸いた。
「んっ──」
今度は少し声が出たと思う。
しまったという気持ちで、すがるようにロウの顔を見た。だが、ロウは気がつかなかったかのように、さらに拳一個分下に電撃棒の先端を当てる。
冷酷で意地悪な電撃の衝撃がまたやってきた。
「残り七──。頑張れ──。声を出すな──」
ロウが叫んだ。
臍の少し上あたりを電撃が襲う。
エリカは声を喉の奥で必死に抑えつけた。
次の一発は臍だ。
これにも耐えたが、もうエリカには耐える力がない気がした。
頭の後ろで組んでいる手の力さえ緩む。
もう、この姿勢を保つのさえ難しくなってきた。
また、衝撃──。
今度は臍の下──。
これにも耐えた。
電撃棒の拷問を受けながら、エリカはなぜ、自分は抵抗しないのだろうかと考えた。
もちろん、誓いを立てているからだというのはあるのだろう。しかし、エリカは、それがなくてもロウには逆らうことはないと思う。とにかく、あと二日だけは、大人しくロウの調教を受けてやる──。
そう考えていた。
そして、それは妙なことでもある。
いま、エリカは拘束されていない。
両手も自分の意思で頭の後ろに回している。
それなのに、まるで実際には手枷でも嵌められているかのような感じで動かせない。
動かす気になれないのだ。
それはロウの命令だからなのだが、そんな気持ちになるのが妙なのだ。
この瞬間にも、エリカはロウを倒すことができる。
首の骨を折って瞬殺できるのだ。
そうすれば、ロウの治癒能力は関係ない。
ロウは死ぬ。
エリカは二度と支配されることはない。
だが、エリカはそうしようとは思わない。
ロウもまた、エリカが暴力を向けてくるとは考えていないようだ。
「……んっ……」
臍のやや下──。
今度の電撃はかなり下腹部に近かった。
さすがに声を我慢するのは不可能ごとに近くなった。
そう思ってはっとした。
だんだんと股間に近寄っている……?
つまり、このままで行けば……。
「残り、三発だ。ここで声を出せば、罰として三十発からやり直しだ」
ロウが先端を股間の亀裂にまた近づけた。
「んっ──」
慌てて抗議しそうになり、エリカは懸命に口をつぐんで、激しく左右に首を振った。
今度の電撃棒の先端はエリカの肉芽そのものに当たっている。
これを我慢するなどできるわけはない。
「んんっ」
エリカはひっくり返りかけた身体を辛うじて支えた。
失禁したかと思うようななにかが股間から迸った気がした。
「あぐううう──」
だが、間髪入れずに同じ場所に電撃が加えられたとき、エリカはついに悲鳴を発していた。
これまで一発づつしか打たなかった。
それが二発続けだ。
予期していなかっただけに、悲鳴を我慢はできなかった。
「……残念だな。やり直しだ」
ロウが無慈悲に言った。
エリカはあまりの言葉に目から悔し涙が溢れるのがわかった。
二順目はまた脚や肩などの外側の部位から開始された。
「……残り十──。次はしくじるな」
胸から少しずつ下腹部に下りていくという最後の十発がまた開始された。
乳房のあいだから臍に……。
さらに股間に……。
エリカは懸命に口をつぐむ。
「残り、三──」
また肉芽──。
二発続く──。
「ふっ」
溜息が漏れるような音はしたが、声は出なかったと思う。
「偉いぞ、エリカ──。最後だ。だが、これで声が出ればやり直しだ」
エリカは次の瞬間、愕然とした。
この責めの最大の難関は、最後の一発を残した二発続けての肉芽への連発だと思っていた。
しかし、それは違った。
ロウは電撃棒の先を手で曲げて屈折させると──それは簡単に手で曲げられるようになっていたようだが──エリカの膣の奥にすっと挿し入れたのだ。
「ひっ」
それだけで、エリカは悲鳴をあげてしまった。
「いまのはおまけしてやる」
ロウはにやりと笑うと、さらに電撃棒の先を奥まで突っ込んだ。
これから与えられる苦痛に対して、悲鳴を耐えることなどできないと思ったが、それでもエリカは歯を噛みしめた。
だが、なかなかやって来ない。
意地の悪いことに、ロウはこの状態でたっぷりと時間をかけようとしているようだ。
いつやってくるかわからない衝撃に、エリカの恐怖はどんどんと倍加していく。
「あがあああ──」
エリカは絶叫した。
子宮そのものに流れる強い電撃──。
エリカはひっくり返った。
気がつくと、股間からじろじょろと尿が流れていた。
「やり直しだ」
ロウが残酷に告げた。
三順目は途中で声を出すことはなかった。
最後から二番目の二発続けての肉芽への衝撃──。
これにも耐える……。
そして、最後の試練──。
膣にずぶずぶと電撃棒が突っ込まれる。
「いくぞ……」
ロウが言った。
今度はすぐに襲ってきた。
眼の前に火花が飛んだ。
一瞬視界が消滅して、周囲が回転している。
だが、声だけは出さなかったと思う。
がっしりと身体が掴まれた。
「よくやった、エリカ」
ロウだ。
ロウが嬉しそうにエリカをぎゅっと抱きしめてくれている。
心の底から悦びが沸く。
もう、それを奇妙なことだと思う心の余裕はない。
ただただ、やり遂げたという圧倒的な充実感を覚えただけだ。
「ご褒美だ……」
ロウの指が花唇の中心に入ってきた。
驚いたが、エリカの膣はたっぷりと愛液で濡れていたようだ。
なんの抵抗もなく、ロウの指が二本──。
それが、エリカの股間に挿入される。
膣の中でロウの指が弾かれる。
エリカは喜悦に身体をよがらせた。
「今度も耐えろ。声を出すな……。出せば、電撃鞭三十からやり直す」
ロウが怒鳴った。
懸命に口をつぐむ。
しかし、同時に恐れおののいた。
声を出さない?
そんなこと無理……。
これは気持ちよすぎる……。
大きな快感が拡がる。
滑らかに出入りする指とともに、肉芽が指で転がされ始める。
筋肉は完全に消耗している。
もう、エリカは動くことはできない。
しかし、性感を駆け巡る甘美感で下肢だけが別の生き物であるかのように切なげにくねりだす。
しかも、別の指が肛門の入口をいやらしくとんとんと軽く触れ続ける。
それが堪らない愉悦を生む。
これで声を耐えるなんて──。
「て、手を……手を動かさせて──」
エリカは叫んだ。
エリカの両手はいまだに頭の後ろで組んだままだったが、この状態では声を我慢するのは不可能だ。
もう、ロウのことを憎いなどとは感じていられない。
それに、なぜかいまは憎くない。
むしろ、愛おしい……。
なぜ、そんな風に思うのか考える余裕もない。
考えていたのは、どうやったら声を漏らさずに済むかだけだ……。
声を出せば、また電撃のやり直し……。
それは恐怖そのものだ。
「自由にしていい……」
ロウが笑ったような声で言った。
「あ、ありがとう……」
エリカはロウの背中をがっしりと抱きしめた。
なにかにすがるものがあれば……。
だったら耐えられるかも……。
股間を愛撫する指の動きが速くなる。
駄目……。
声が……。
エリカは力の限りロウの背中を抱きしめた。
「……俺の肩でもなんでも噛め。その代わり声を出すな……」
ロウが愛撫しながら笑った。
エリカは目の前のロウの肩の肉を思い切り噛んだ。
「ぐうっ」
ロウが一瞬苦しそうな声を出した。
だが、指の動きはますます速くなる。
凄まじいものが身体の奥底から込みあがる。
「んぐうう──」
エリカは力一杯にロウを抱き、そして、肩の肉を噛んだ。
声を我慢することに成功したかどうかもわからない。
圧倒的な愉悦の戦慄がエリカの全身を駆け抜けた。
気の遠くなるような快感……。
エリカは全身の力が抜けるのがわかった。
「達したな……。そして、まあ、認めてやろう。合格だ」
ロウが抱いているエリカの頭を優しい手つきで撫ぜてくれた。
エリカはまるで繭にでも包まれている幸せな気持ちになり、束の間、ロウの身体にぐったりと身を任せた。
その首にがちゃりとなにかが嵌まるのがわかった。