【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
「許してっ、お、夫、夫がいるんです──。犯されるのはいやああ。お願いします──。司令官様ああ」
女が泣き叫んだ。
今日の女は、城郭で医師の助手をしていて、その医師と恋仲になり婚姻を結んだばかりだという若い女だった。
夫は、医師といっても町医であり、安い代価で貧しい者も相手に治療をしているような変わり者だ。それでこの城郭が一時期、賊徒に占拠されたときにも、賊徒たちによる富豪狩りの対象にはならなかったようだ。だから、この若妻も被害を受けることなく生き残ることができたのだ。
だが、それはリー=ハックにとって、運のいいことであった。
なにしろ、偶然にガヤの街の一角で、この女を見かけたとき、ひと目であのイザベラ王女と面影が似ていると思ったのだ。こんな手頃な女が生き残ってくれ、さらに偶然にそれを見つけたというのは実についてた。本物のイザベラが手に入るまでの「つなぎ」として、十分な玩具になる。
もちろん、イザベラの方がずっと美人だし、この女は十七歳でしかないと王女に比べれば、五年は年上だろう。
そもそも、生まれながらの高貴な育ちをしてきたイザベラと、底辺に近い町の一角で土と埃にまみれてきたような女とは、天と地ほどに品が違う。
しかし、それでも、体つきや顔立ちがイザベラを思わせた。
だから、すぐに兵を派遣して、夫とその妻を捕らえさせて、この営舎の中の訊問室に連行された。
罪状などどうでもよかったが、賊徒に内通している疑いとした。
その町医は、先般の賊徒による城郭の占領のときに、生き残っている。内通の疑いをかけるのは十分なことだ。
そして、この若妻については、服を剥いで台形状の台に腹ばいにして手足を箱の側面に革紐で固定し、脚を開いて尻を突き出すような体勢に拘束をしてやったのだ。
朝一からリー=ハック自らの「訊問」を開始し、やっと薬物と愛撫で尻穴を犯せる状態にまで処置したところである。
すると、この若妻は、いよいよ犯される……しかも、尻を犯されるということが やっと現実のものとして認識してきたのか、ものすごい勢いで泣き叫び始めた。
「いや、いや、いやああ。助けて──。助けてください──。あ、あたしたちは、賊徒と関わりはありません。本当です。信じてください」
女はむなしいもがきを繰り返す。
「へへへ、閣下、媚薬を足してやりますか?」
「それとも、鞭で静かにさせましょうか?」
周りに集まってる将兵たちが卑猥な表情を浮かべて、リー=ハックにおもねるような口調で言った。
このところ、毎日のように、こうやって城郭内の手頃な女を捕らえては、陵辱を繰り返しているが、それをしているうちに集まってきた十人ほどの者たちだ。
将校級が三人と、下士官級と兵が七人というところである。
数日前に、司令官付の特別
リー=ハックがこんな風に自分の欲望を隠さなくなったことで、見限った者たちが大多数になっていることは知っているが、逆にこんな風に寄ってくる者たちもいる。
その中でも、こいつらは特別な役割を与えており、だからこそ、こうやって、捕縛した女を責めるときには同席させ、おこぼれという名のいい思いをさせている。
こいつらも、いまやっているようなこととが軍律に反することは認識していて、リー=ハックがいなくなれば、糾弾もされる可能性があるとわかっていると思う。だから、団結は強い。
いざというときには、リー=ハックは、密かに海から逃亡する予定だが、そのときには、こいつらがリー=ハックを守ることにもなっている。
すでに船も手に入れている。
いざというときというのは、賊徒団のことだ。
万余の賊徒団が領都を出立して、このガヤ方面に向かっているのは承知している。
迎撃そのものは、副長のジグに任せているが、それが失敗したときには、リー=ハックは、身ひとつで港から逃げるつもりなのだ。
ここで、領民と心中など冗談ではない。
連日の賊徒の内通者狩りで、やっと、城郭内の暴乱のようなものが収まりかけてきたが、どうせ賊徒が城壁を囲むような事態になれば、再び暴れ始めるのはわかっている。
そんな連中を賊徒から守るなど、意味のないことだ。
「いや、よい。もう十分だ。だが、この女の前の穴にはまだ手を出すなよ。私が掘り終わった後ろは犯していい。前の穴は、今日の夜の愉しみの予定なのだ」
リー=ハックは笑った。
このイザベラにちょっと似た町女の役割は、数日以内には手に入るだろう「本物」が来るまでのことだ。
本物のイザベラについては、あのゲーレの小里で賊徒と暴徒の大軍に、一日前から包囲されており、おそらく、数日以内には蹂躙されるだろう。
少しだけ籠城の状況も確認させたが、すでに王女の隊は風前の灯火らしい。
そこに、あのリョノが行っている。
向こうに着いたら、誘拐に専念するから連絡はしないと言っていたので、状況はわからないが、あれだけ大言壮語したのだから、うまく連れてくるだろう。
そのときには、ほかの女など無用だ。
最終的には、王女は殺すしかないだろうが、その前に徹底的にイザベラを味わおうと思っている。
いまから、愉しみだ。
もっとも、心配なのは、王女が賊徒にそのまま殺されてしまうことだ。
まあ、そのときには、そのときと諦めるしかないが……。
「いい泣き声だ。もっと泣くとよい。だが、あれだけ媚薬をこの尻に飲ませてやったのだ。お前の尻は、どうか犯して欲しいと、ひくひく動いておるぞ」
リー=ハックは笑いながら、女のアナルに指を挿入した。
媚薬と念入りな愛撫のために、すっかりとほぐれていて。簡単にリー=ハックの指を女の尻は受け入れる。
だが、異物を受け入れるのは怖いのか、女の肌は粟立ちのような反応も示した。
「ああ、助けてえ、あなたああ──。いやああ」
女が本格的に泣き出した。
ぼろぼろと涙をこぼす。
この女と町医は、大変な恋愛の末に、婚姻を結んだらしい。この女の方がぞっこんであり、何年も言い寄って、やっと堅物の町医に受け入れてもらったとか……。
「そんなに夫が恋しいなら、尻を犯し終わってから、今度は夫の前で遊んでやろう。お前の夫は、離れた牢に監禁しているが、ここに呼んでやるぞ。夫の前で媚薬に狂って大勢に犯されるのを見せてやればいい」
リー=ハックは笑いながら指を尻穴で動かす。
女の泣き声がさらに大きくなる。
「ああ、いやああ──。あ、あの人には見せないでええ。連れてこないでええ」
「いや、連れてくる。そして、お前が私を愉しませるあいだは、必ず生かしておくことを約束しよう。飽きたら二人揃って、賊徒に与した罪で処刑だ。だから、せいぜい頑張るがよい」
「あああああっ」
女がすさまじい号泣を始めた。
「入れるぞ」
リー=ハックは指を抜いた。
股間を出して、すでに勃起している男根の先を女の尻穴に押しつける。
「ひいいっ、あなたああ──。ああああっ」
女が悲痛な声で絶叫をあげる。
リー=ハックは呆れてしまった。
夫に助けを求めているのか、許しを求めているのか……。
いずれにしても、その夫は牢の中だというのに……。
しかも……。
「んぐううっ、うううっ、あ、あなたあ……。ああ、あなたああ……」
「ふふふ、ちょっときついな……。だが、いい感じだ……」
リー=ハックは蕩けるような肉の感触を味わった。
思ったよりもきついが、媚薬で十分にほぐれている。リー=ハックの男根をしっかりと包み込み、いい具合に締めつける。
「大したものだな……。これは、極上の尻かもしれん。お前たちも愉しみにしておけ」
リー=ハックは最後まで尻穴に男根を貫いてから言った。
周りの将兵たちがどっと笑う。
「どんな気分だ。女? こうやって、夫以外に犯される気持ちは? 夜には、その夫の前で陵辱祭りだぞ」
リー=ハックは腰を動かし始める。
口とは裏腹に、媚薬で身体を溶かされているこの女が、尻穴を犯されて快感を覚えているのはわかっている。
だからこそ、これだけ泣いているのだ。
犯されて、欲情している自分に絶望しているのである。
「ああ、あなたあっ、あっ、ああっ、ああっ、あああ」
しばらく律動を続けると、泣き声に嬌声が混じってきた。
リー=ハックはほくそ笑んだ。
「お前たち、全身を媚薬液の染みた筆でくすぐってやれ。口からも飲ませろ。しっかりと女の性を味わわせてやれ」
リー=ハックが言うと、将兵たちがわっと立ちあがる。
台に固定された女に群がる。
「あああ、もういやああ」
女が泣き叫んだ。
その女に媚薬が足され、すぐに女の肌がさらに真っ赤になり、脂汗もたっぷりと湧き出してくる。
そして、筆でのたうち回りだす。
暴れるたびにぎゅうぎゅうとリー=ハックの男根が締めつけられ、そのまま搾り取られそうになってしまった。
「こ、これはいかん──。とんだ暴れ馬にしてしまったか……。くっ」
そして、あっという間にアナルの中に精を吐いてしまった。
これは、失敗だ。
リー=ハックは苦笑しながら、男根を抜いた。
「仕方ない……。お前たちの番だ。だが、予定よりも早かったから条件を出すぞ。もっと媚薬を塗り足せ。痒み液がいいだろう。そして、この女から犯してくれと言わせるのだ」
リー=ハックは声を落として将兵たちに言った。
将兵たちが手を叩いて、歓声をあげる。
最後の指示だけ、小さな声で告げたのは、隣の牢に女の叫びだけが聞こえるようにだ。
壁一枚あるので、こっちでリー=ハックたちが普通に喋る声はよくわからないと思うが念のためだ。
なにしろ、女は知らないが壁一枚隔てた牢には、この女の夫を拘束のうえ、猿轡をして放り込んでいるのである。
ここで犯されて悲鳴をあげたのを聞かれていたと知れば、この女はどんな顔をするのだろう?
ましてや、これから大勢の男たちに責められて、男たちを求める声を夫が聞かれたとしれば……。
いまから、そのときが愉しみだ。
そして、最後には、夫とここに連れてきて、その絶望の顔を見ながら、このイザベラ似の女の前の穴を犯すのだ。
リー=ハックは思わず笑ってしまった。
「いやああ、やめてええ。もういやあああ──。もう感じたくないのおおお──。いやあああ」
女が泣き声をあげているが、すでに媚薬で狂いそうになっていたところに、これからさらに媚薬を足されるのだ。
悲鳴には、欲情の響きも、すでにかなり混ざっている。
リー=ハックはほくそ笑んだ。
そのときだった。
リー=ハックは舌打ちした。
副長のジグからの緊急用の「呼び鳥」が目の前に現れたのだ。
呼び鳥というのは、鳥ではなく、魔道によるただの点滅の発光信号だ。
こういう同一建物や敷地内に限り、登録をしている者に限定して、どこにいても、この呼び出し用の光が追ってきてそれを知らせるというものだ。
無視してもいいが、あの真面目なジグのことだ。
放っておくと、リー=ハックと特別警邏隊以外は立ち入り禁止としているこの牢屋域に押し入ってくるに違いない。
いや、おそらく、もう入口の詰め所まで来ているか?
仕方なく、リー=ハックは、警邏隊の者たちに後事を託して、詰め所まで向かった。
果たして、本当にジグがそこで待っていた。
そして、随分と苛立っているようである。
すると、ジグがそこにいた衛兵たちを部屋の外に出るように指示をして、リー=ハックとふたりだけにした。
ここに衛兵たちも、すでにリー=ハックにより、交代で「旨味」を味わわせている。
リー=ハックに都合の悪い話を聞かれても問題はないが、ジグは気を使ったのだろう。
「司令官、直ちにゲーレの里に援軍を向かわせます。一千を分けました。ご命令をお願いします」
ジグが言った。
リー=ハックは呆気にとられた。
「はああ? なにを言っておる。あと数日で賊徒の大軍がこのガヤに来るのだぞ。兵を割くだと?」
「司令官こそ、なにを言っておられます。俺に王太女殿下の状況を隠しておられましたね。昨日から賊徒の大軍に包囲されているそうじゃないですか。しかも、その情報を司令官閣下が箝口令を敷いて止めたと──。どういうことなのです──? いや、いまは議論はしますまい。とにかく、殿下の救出が急務です。ただちに救援隊を出動させます」
ジグが早口で言った。
リー=ハックは舌打ちした。
どうやら、余計な情報をジグに教えた者がいるみたいだ。
まあ、かなりの騒動になっているので、この南王軍だけの箝口令だけでは、情報を遮断できなかったか……。
すべてをリー=ハックが握っているわけでもないし……。
軍そのものを把握しているのは、司令官のリー=ハックよりも、このジグだ。
それに、いまは、あのリョノがここにいない。
あいつがいれば、情報操作ももっとうまくやってくれたと思うが、いまはゲーレにいるので、それもまた、情報漏れの理由のひとつに違いない。
「ジグ、もう無駄だ。暴徒の数は一万に近いというぞ。たった一千を差し向けてなんになる。しかも、あそこには賊徒の無敵の騎馬隊もいるそうだ。途中で返り討ちになるだけだ」
「まさか、そんな理由で見捨てたと──? そもそも、王太女殿下からの救援依頼が再三に入っていたそうじゃないですか。それを無視するなど──。これは謀反も同じですよ──。どうして、そんなことをしたのです──」
ジグは激昂しているみたいだ。
リー=ハックはいよいよ閉口した。
「落ち着かんか……」
「落ち着いてなどおられません。殿下の救出は絶対にします。その一千は俺が率います。よろしいですね──」
「待て──。お前がいなくなれば、このガヤの守りはどうする──?」
リー=ハックは驚いて言った。
「部下に指示してあります。そもそも、軍の指揮は司令官閣下の仕事です。女にかまけるなど、くだらぬことはやめて、迎撃準備の指揮をおとりください」
ジグは立ちあがった。
リー=ハックは嘆息した。そして決断した。
仕方ない……。
「待て……」
リー=ハックは、すでに扉に向かい、背中を向けているジグの手を取った。
「待ちません──。あぐっ」
ジグの眼が大きく見開く。
ジグの横腹にリー=ハックの短剣が深々と刺さったからだ。
ジグがその場に跪いた。
リー=ハックは、短剣を引き抜き、ジグの喉を引き裂いた。
ジグの身体が血だまりの中に倒れる。
「お前たち──。謀反だ──。ジグが私に斬りつけてきた──。お前たち──」
リー=ハックは大声をあげた。
すぐに外に出ていた衛兵が入ってくる。
「うわっ、副長殿──」
「副長──」
衛兵たちが驚愕している。
「裏切りだ──。このジグはどうやら、賊徒に与していたようだ。いきなり、私に斬りつけてきた。とにかく、ジグの身柄を空いている牢に放り込んでおけ。このことは、しばらく他言するな。全体の士気に影響する」
リー=ハックは言った。
衛兵たちは戸惑った表情になった。
(第20話『クロノスの逆襲』終わり、第21話に続く)