【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
ロウが自分の右手首にすっと触れた。次の瞬間、エルザはびっくりしてしまった。
「呼ばれて、飛び出て、じゃじゃじゃじゃああん」
現れたのは、手のひらほどの大きさの小さな少女だ。
魔妖精である。
魔族の一種だが、サキュバスやインキュバスとともに、人族の世界に紛れて暮らしながら、人族、特に人間族の性欲を操って堕落させるとされている嫌われ者であり、見つけ次第に問答無用で討伐の対象になっている存在だ。
それが目の前に現れた。
「おっ、新しい雌がいるな。ふーん、結構すけべえそうだ。どれどれ……。ふむふむ、ご主人様の性奴隷になったばかりか? もしかして、まだ未調教?」
その魔妖精が宙を飛翔して、エルザの目の前にやってきてた。そして、値踏みするようにエルザを観察し始める。
エルザは思わず、身を守るように自分の乳房を両手で隠した。
「まあ、そうだな。仲間にしたばかりだ。調教は……そのうちかなあ。エルザの資質次第だ。そういうことが受け入れる性質かどうかわからないし」
胡座を掻いて座っているロウが苦笑している。
だけど、調教?
資質?
なんのことだろう。
ちょっと、変わった愛し方をする男だとは耳にしていたが、そのことだろうか? もちろん、エルザは彼の愛人になった以上、聞いていることも受け入れるつもりではあるが……。
「なんの、なんの。こいつはすけべえだよ。そっちの方も素質はありありだよ。好奇心が強そうだしね。ご主人様のすけべえに、多分、のめり込むと思うね。新しい世界を味わわせてあげなよ」
「そうか? それは愉しみだ」
ロウが小さく笑った。
エルザのことを話しているというのはわかる。
しかし、なんなのだろう?
「あ、あのう、さっきからなにを? それに、わたしの資質って……?」
エルザは思わず言った。
「お前の性癖だよ。いまは隠れてるけどね」
すると、魔妖精がやってきて、エルザが両手で抱いている乳房の谷間にとんと立った。
「きゃっ」
慌てて払おうとしたが、さっと避けられ、手が離れてあいた片側の乳首を羽根でさわさわとくすぐられた。
「ひんっ」
その瞬間、甘い痺れが身体を走り抜け、エルザは思わず声をあげてしまった。そして、慌てて口をつぐむ。
「特におっぱいが敏感か? ご主人様、ちょっといじってやりなよ。なにもしなくても、こんなに敏感なんだ。少しばかりいじってやれば、きっと面白い調教ができると思うよ」
「そうだなあ。しばらく離れることになりそうだし、そのあいだも退屈しないように悪戯させてもらうか」
ロウがくすりと笑った。
「えっ? わっ」
その瞬間、急に乳房全体がかっと熱くなり、エルザはびっくりして抱いていた手を乳房から離した。
手で触れているだけで、ずんと腰まで疼きが走ったのだ。もしかして、なにかをされたのか?
「な、なに? なに、なに、なに?」
エルザは
「ロウ、姉上にもやっぱり調教か? まあ、お手柔らかにしてやってくれ」
イザベラだ。
「イザベラとアンを孕ませたんだから、今度はエルザもどうだい。わたしは反対しないよ。三人も後継者候補ができれば、きっと王家も安泰になるだろうしね。まあ、遠慮なく孕ませな」
また、アネルザが豪快に笑う。
「は、孕ます──?」
だが、エルザはびっくりして、裏返った声をあげてしまった。
「それもいいかな。だけど、そのときにはアネルザも一緒だぞ。四人の妊婦の親子どんぶりだ」
「わ、わたしって、なんて冗談言ってんだよ、ロウ──」
アネルザが真っ赤な顔をして怒鳴る。
「本気だぞ」
ロウが笑い声を返した。
「あらあら、さっそく、エルザ様にもご調教ですか? ふふふ、なにをされたのですか?」
そのとき、大きな胸が特徴のスクルドがその乳房をロウの腕に擦りつけるように、横からロウにしだれかかってきた。
「あっ、わ、わたくしの胸もご堪能を……」
反対側からロウに密着しているガドニエル女王も慌てたように、負けじとロウにさらに密着した。
もともと、ガドニエル女王が同じように反対側からロウにくっついていたので、これによりロウが両側から裸の女性にぎゅっと抱きつかれた格好になる。そのほかの女たちも、多くが気がつくと、ロウに密着せんばかりに寄り集めっている。
みんな本当にロウが大好きそうだと思った。
「あっ、あたしもロウ様にくっつきたいです」
ミウだ。
服を着たままだが、それを厭わず、湯で濡れているロウにくっつこうとほかの女たちを押しのけ始める。
「後から来て割り込まないのよ。どうせ、ご主人様を喜ばせる胸もないんだから、離れてなさい」
ロウに近い場所にいるコゼが割り込まれかけて、顔をしかめた。
「胸がないのはコゼさんも変わらないじゃないですか。あたしはこれからですけど、コゼさんはもう終わりですよね。胸のことなんて言わないでください」
「な、なんですって、小娘──」
ミウの言葉に、コゼが一瞬にして顔を真っ赤にして怒鳴った。
捕まえようとするように手を伸ばす。
しかし、そのときにはミウはエリカやシャングリアの後ろに隠れてしまっている。
「やめなさいよ、コゼ。大人げない」
エリカだ。
「いま、この娘がなに言ったか聞いてたでしょう──。ちょっと、そいつをこっちに貸しなさい」
「本当のことじゃないのよ。まあ、胸の大きさなら、わたしの方だって勝っているし、貧乳はあんたが一番じゃないの?」
けらけらと笑って口を挟んだのはユイナだ。
コゼがさらに真っ赤になる。
「ゆ、許さないわよ、黒エルフ──」
コゼがさっと立ちあがった。
「やめないか、コゼ。ロウが話ができない」
シャングリアだ。
「ふふふ、ちょっと昇った血を発散させたら、ロウ?」
ちょっと離れた場所から声をかけたのは、後からやって来たイライジャだ。イザベラ同様に、別の寝椅子を占領して身体を横たえている。
「そうだな。落ち着けって」
すると、ロウが手を伸ばして、さっとコゼの身体を膝に横抱きにのせた。
「わっ、ご主人様。ひゃん──」
そのコゼが即座に淫らそうな声を出し始めたのだが、それよりも驚いたことがあって、エルザは目を見張ってしまった。
コゼの胸の上下に乳房の膨らみを強調するように縄が掛かっていたのだ。それだけでなく、両方の膝の上下にも、それぞれ縄が掛かり、膝を伸ばせないように縄掛けがしてある。
一瞬にして──?
どうやったの──?
エルザは驚いてしまった。
「あっ、ああっ、ああっ、あん──」
拘束されたコゼの身体をロウの手が這い回っている。
コゼがたちまちに全身を真っ赤にして、よがり始めた。
「コゼのその胸も大好きだぞ。敏感な身体もだ。俺につくしてくれるところもね。俺の嗜好を理解してくれて、一番最初にお尻も鍛えてくれたな。ありがとう。だから、そんなに怒るな。ちょっと揶揄われたくらいで」
ロウがにこにこと微笑みながら、コゼの胸をくすぐり、指を股間に這わせている。
コゼの身体ががくがくと震えだし、すぐに全身を突っ張るように伸ばした。
だけど、お尻……?
「んふううううっ」
そして、どうやら達したみたいだ。
あっという間だ。
すごいものを見た気がする……。
エルザは呆気にとられた感じになった。
「ほら、よく見ろ。あんな風に、ご主人様に可愛がられたいだろう、お前も?」
すると、エルザの目の前を跳んでいた魔妖精が挑発するような視線を向けている。
「あ、あんな風って……」
エルザは顔をしかめた。
「あんな風というのは、縛られてご主人様に可愛がられたり、恥ずかしい格好で外で悪戯されたり、性欲を我慢させれたり、逆に無理矢理にいかされたりすることだよ。とにかく、ご主人様の性奴隷になった以上、いつでもどこでも、ご主人様にすけべえなことをしてもらえるように、すけべえに励め。その敏感なおっぱいを使ってな」
魔妖精がエルザの乳房にまたもや、とんと乗った。
魔道なのか、いきなり両方の乳房がぐにゃぐにゃと揉まれるように動き始めた。
「あっ、あん」
得体の知れない雷のような疼きが乳房全体から迸り、エルザは身体を震わせてしまった。
「クグルス、もうやめろ。話が進まない。聞きたいことがあるんだ。ちょっと来い」
ロウが声をかけた。
乳房の揺れがなくなり、疼きがとまる。
エルザは、脱力してしまった。
なんだ、いまの──?
胸を刺激されただけで、あんな風になるなど……。
もしかして、やっぱり、さっきおかしなことをロウにされたのだろうか?
そして、ちょっと呆然となってしまう。
「はーい、ご主人様」
魔妖精がロウのところに跳んでいった。
とにかく、エルザはほっとした。
「まずは、チャルタも呼んでくれ。連絡がとれるだろう? あいつがどうしているか知らないけど、近くにはいるはずなんだ」
ロウだ。
ちなみに、コゼはまだロウの足の上で横抱きのままぐったりとなっている。だけど、ロウのお腹に顔を埋めるようにっくっついていて、とても嬉しそうである。
エルザからだと、お尻を見せている感じになっているのだが、よく見れば股間から愛液が滴り、お尻側の腿にまで垂れている。
その淫らさに、エルザはどきりとなってしまった。
しかも、なぜか身体がざわぞわする。
「チャルタ? 呼べるよ。戦場に残っている人間族相手の娼婦と混じって、兵士の精を喰いまくっているよ。わかった。魔道で呼ぶね」
魔妖精が両手を挙げて、なにかの術を発する仕草をした。
あれで、連絡をしたのだろうか。
そして、魔妖精がロウに再び身体を向けた。
「それと、サキが王宮で監禁されているそうだ。わかっているのは、部下に裏切られたという情報だ。生首だけで生かされているという話もある。とにかく、その部下というのが誰で、どんなやつなのか知りたい。知っていることを教えてくれ」
「はあああ──? サキ様が? あり得ないよ、そんなの──」
クグルスが大きな声をあげた。
「本当だ。緊急事態なんだ。これからすぐに、王都に向かい、王宮に潜入をかける。だから、ちょっとでもいいから情報が欲しい」
ロウが言った。
魔妖精が小さな首を傾げる。
「サキ様が裏切られる? そんなの信じられない……。ううん……。わからないなあ。裏切るようなサキ様の部下って……。そもそも、魔族というのは、眷属になったら主人を裏切るなんて、あり得ないんだよ。わっかんない。ぼくもサキ様たちに滅茶苦茶詳しいわけでもないし……」
「そう言うなよ。とにかく、サキは裏切られたらしいんだ。享ちゃんの情報と、そこにいるアネルザ王妃の情報だ。サキだけでなく、ミランダとベルズも捕らえられているらしい」
「ミランダって、あのドワフ娘か……。ベルズは、むっつりすけべえの人間族だったね……。だけど、眷属のくせに裏切りって……。まあ、一番の部下といえば、あいつだけど……」
「あいつ?」
ロウが魔妖精の言葉に、顔を険しくさせる。
「女魔族だよ。とっても、頭がいいんだ。魔族のくせにずる賢くって」
「そいつだ──。名前は──?」
ロウが口調を強くして訊ねた。
「名前っていっても、あいつはいつも名乗りを変えるんだ。だけど、ご主人様も知ってるよ。いまはラポルタって、名乗っているよ。王宮で王の新しい愛人になった女伯爵がそういう姓なんだよね。それで同じ名を名乗ったらしい」
「ラポルタか……。そうだ、そいつか。スカンダも呼び出してくれ。確か、魔毒を使って、スカンダを薬漬けしたのはサキだと証言していたが、そういえば、直接にはサキの部下に苦しめられたと言っていたな。そのときに名を教えてくれたのがラポルタだった。思い出した――」
「スカンダか。ちょっと待って」
クグルスが頷くとともに、すぐにロウの目の前の空間が揺れ出した。
すると、合わせ布の変わった服を身につけている小さな童女が出現した。
スカンダだ。
ノールの離宮でイザベラやアネルザを魔道で移動できないようにしていた童女妖魔である。エルザも面識だけはある。
その妖魔がいつの間にか、ロウのところに?
エルザは唖然とした。
しかし、そのスカンダがいきなり、膝を曲げてしゃがみ込み、ロウに向かって両脚を開いた。
「スカンダちゃんです──。ごしゅじんさまのしもべです。ごちょうきょうをおねがいしまっす。スカンダちゃんのおまんこは、もうぬれぬれですっ」
そのスカンダが童女の声で言った。
だが、なんという恥ずかしい言葉を……。
「いいぞ、スカンダ。教えたとおりにできたな。そうだ。それが性奴隷のご挨拶だ」
魔妖精がけらけらと笑う。
「お前がくだらないことを教えたのか、クグルス?」
ロウが呆れたように嘆息するのがわかった。
思いのまま書いていると、なんだが話が進まない……。クグルスの登場シーンなんて、数行の予定だったのに……。
多分、続きはすぐに……。