【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
一郎は予想外のルードルフ王の姿に驚いてしまった。
ルードルフ王はしくしくと泣きべそをかいているのだが、それはともかく、ずっとびんびんに勃起状態だった股間がいまはちょっと萎えているのだ。
もっとも、まだ勃起はしている。
だが、それはずっと欲情しきって溜まっている精が一郎が嵌めさせた射精防止の金属環によって堰き止められているからだろう。
しかし、確かに勃起度がかなり落ちているのだ。
この好色のバケモノのような男がと意外に思ったが、どうやら存外に早く心が折れてしまったみたいだ。
何事にも意気地のない男だが、好色にかけても同様だったのだろう。
まだ半日も経ってないのだが……。
まあいいか……。
これなら、三日どころか、すぐに堕とせるかも……。
一郎は思念を女たちに戻す。
その思考のあいだも、ぱんぱんと小気味のいい音が地下室に響き渡っていた。
並べたアネルザとガドニエルの生尻を一郎が力いっぱいに叩き続けている音である。
「ああっ」
「あんっ」
ふたりは交互に悲鳴をあげている。
ただ、どう聞いても苦痛を受けている声ではない。艶めかしい嬌声そのものだ。三ノスをかけている焦らし責めで、ふたりの股間からは夥しい愛液が流れているが、さらに新しいとろみが増えていってる。
痛みを快感に変え、尻打ちで感じているのだ。
「ほら、ずっと尻叩きでいいのか、ご主人様たち──。やって欲しいことを命令してみろ──」
一郎は尻を叩きながら言った。
「わ、わたしを犯しておくれ……。い、いや、犯すんだ、奴隷──。も、もう狂いそうなんだよ」
アネルザが感極まった口調で言った。
一郎は頭を床につけてうつ伏せになっているアネルザの高尻を両手で持った。
「よし、じゃあ、性奴隷のロウが王妃様を後ろから犯してやる。ガドはそのままだ。雌犬らしく、俺のことを考えながら、じっと待っていろ──。それと、エリカもガドの横に並べ──。待ちくたびれたろう」
一郎は女たちに声をかけてから、アネルザの尻の下に怒張をあてがった。
豊かなアネルザの丸い尻は、割れ目から溢れまくっている愛汁が股間の周りどころか、尻穴や内腿まっでたっぷりと拡がり、きらきらと濡れ光っていた。
「ああ、ロウ──」
焦らされまくっておかしくなりかけているアネルザは、一郎の男根を割れ目の寸前に感じて、狂おしそうに腰を震わせる。
「はいっ、雌犬のガドはご主人様を待ってます。お情けをもらえるまで、ずっとずっと、このまま待っております」
「あのう、ロウ様、お願いします……」
一方で、ガドニエルは哀願の声をあげ、また、エリカはガドニエルの隣に同じように後手手錠の裸身を高尻の姿勢にして、一郎に白い尻を向ける。
「奴隷ごっこだっと言ったろう……」
一郎は笑って、アネルザの秘部を怒張の先でつんつんと突く。
「ひゃん」
アネルザが少女のように可愛い声を出した。
「ほら、ご主人様、命令しないか。どうするんだ。このままじっとしてればいいんですか? それとも、ちょっとだけ入れればいいですか? 奴隷は命令を待っておりますよ」
茶化すように言い、ほんの少しだけ先っぽを挿入して、すぐに抜いてしまう。
「んはあっ──。だ、だめだよお──。も、もう意地悪しないで……。あ、ああ、わかったよ──。突いて──。突いておくれ──。奥がじんじんして疼いて死にそうなくらいにつらいんだ──。とにかく、乱暴に犯しておくれよおう──。いや、犯すんだ、奴隷──」
アネルザがやけくそのように叫んだ。
こうやって、いちいち女たちに卑猥な言葉を喋らせるのは、ルードルフ王の心をとことん折るためだ。
自分の王妃が自分以外の男に媚びを売るのを聞いてどう思うだろうか。
まあ、普通の男なら、それで立ちあがれないほどの屈辱を覚えるとは思うが、この男に限っては効果も薄いか……?
とにかく、各種組み合わせて、あの変態王の心根をずたずたにしてやればいいか……。
さっきから、呻き声も小さくなってきたし、股間も萎え気味なのは、かなり効いているのかもしれない。
じゃあ、もっと夫としての屈辱を味わわせてやる。
「よし、ならば、王妃様を奴隷が犯してやろう。だから、その腹にしっかりと子種を孕んでくれ。俺の子を妊娠するんだぞ」
一郎は準備万端になっている怒張を一気にアネルザの股間の狭間に押し入らせた。
「はうううっ」
股間が挿入した途端に、アネルザは大きく背を反らせて、激しく痙攣した。
どうやら、たったのひと突きで達したみたいだ。
「ほらっ、しっかりしろ、ご主人様──。まさか、ただの一回で達したようなだめ王妃ではありませんよねえ? もっとしっかりとなさってくれないと困りますよ」
一郎は小馬鹿にしたような言葉を使いながら、ずんずんと子宮の深い場所に怒張を撃ち込んでいく。
罵る言葉を使うのは、ルードルフ王に聞かせる意味のあるが、どうやら、アネルザがそうされた方が興奮するようだからだ。
さっきの尻叩きもそうだ。
アネルザばかりでなく、ガドニエルもまた、尻叩きくらいの苦痛だと、むしろ快感の材料になるみたいである。
一郎は本当に、女たちがやって欲しそうな責めを選んでいるだけなのだ。
そういう意味では、まあ、一郎も本当にこいつらの性奴隷といえないこともない。
「うあっ、ああっ、はあっ、わ、わかっている……。ふわあっ、わ、わたしは……はうっ、だ、だめ……王妃で……、いくうっ、また、いぐうっ──」
アネルザが感極まったように声をあげた。
そして、またもや、身体を痙攣させて、絶頂の兆しを示した。
一郎はちょっと意地悪をして、アネルザが絶頂をしようとした瞬間を狙って、淫魔術で絶頂感を静止状態にしてやった。
「ひゃあああっ、なに、なに、なに? なにをしたんだい──。ひがああああ」
アネルザがのたうちまわって暴れようとする。
だが、粘性体を飛ばして、アネルザを固定してしまう。
いまのアネルザは絶頂感覚が起こったまま、すべてを堰き止められている状態になっている。
上にもいけず、下にもいけず、ただただ巨大な絶頂感に狂い続けるのである。
アネルザは、まさに狂乱した。
「おごおおっ、んぎいいっ、いがぜておくれえ、いぎいいっ」
アネルザがわけのわからない奇声をあげはじめた。
「んごっ、ごっ、ほごっ」
一方で、すぐそばのルードルフ王の泣くような呻き声が再び少し大きくなる。
いい感じだ。
「よし、王妃、絶頂していいぞ。しっかりと子種を孕め」
一郎はまたしてもわざとルードルフ王を煽るように言い、堰き止めていたアネルザの絶頂環を解放するとともに、一番激しい怒張の突きを与えて子宮に向かって射精してやる。
「おおおっ、ほおおおおっ」
アネルザが獣のような声をあげて、その場に崩れ落ちた。
こいつもまた、失神したみたいだ。
今日は、失神大会か?
だったら、いっそのこと全員気絶させるか?
一郎は完全に脱力したアネルザから怒張を抜く。
「おっと」
驚いたことに、気絶したアネルザは失禁までやり始めた。
「さて、次はガドご主人様と、エリカご主人様だ。ふたり同時にだ。さあ、命令しろ」
一郎はふたりの後ろに立ち、両手でそれぞれの股間を愛撫した。
「ああっ、ひゃあああ」
「あん、ああん、ああっ」
エリカとガドニエルがすぐに悶え始める。
「命令をしろと言っているだろう──」
徹底的な焦らし状態にあるふたりは指だけでも簡単に達しそうになる。しかし、それをすっと抜いてしまう。
ふたりの白い尻が一郎の目の前で激しく揺れ始める。
「ああ、だめです──。奴隷、もう許してください。つらくて死にそうです」
「ご主人様、ガドにお情けを──。雌犬のガドにお情けをください、奴隷──」
エリカとがドニエルが叫んだ。
その物言いにはさすがに噴き出した。
まったく、奴隷に対する言葉にはなってないし、命令言葉にはほど遠い。
まあ、演技の下手なエリカと、もっと下手なガドニエルだ。
これ以上の奴隷ごっこを期待するのは無理か……。
一郎はガドニエルとエリカを交互に犯していく。
しばらくは、エリカが達しそうになると、ガドニエルに移り、ガドニエルが絶頂しそうになるとエリカに戻るということを繰り返していたが、やがて、ふたりとも本当に狂いそうになりかけたので、一転して絶頂責めに切り替えた。
ガドニエルを絶頂させ、間髪入れずにエリカを犯してやはり昇天させる。
また、ガドニエル──。
ガドニエルは五回目の絶頂で失神し、そのときに一郎は射精した。
エリカはちょっと保って、八回目で気を失った。
五回目以降はずっとエリカの乳首ピアスとクリピアスに、淫魔力で微振動を続けていたので、六回目から八回目までのあいだは、実はエリカはずっと絶頂状態にあった。
それでも、八回目まで意識を保ったのだから、まあ、頑張った方だろう。
いずれにしても、体力のある女たちを失神するまで責めたてるのも大変だ。もしかしたら、いや、間違いなく、淫魔師でなければ一郎側が逆に降参したかもしれない。
それよりも、ひとりで五人の女を相手にしようと考えもしないだろう。
一郎はひとりで苦笑した。
改めて、女たちを見回す。
どの女もあられもない格好で一郎の精を股間から垂らしながら寝息をかけている。
どうにも起きそうにない。
仕方ない……。
一度、全員を亜空間に収容した。また、亜空間の収用とともに、拘束は外した。
一郎がいれば、亜空間の中と現実側との時間経過を変えることができる。
だから、亜空間の中でちょっと休んでもらい、それで意識と体力の回復を図ってもらうのだ。
とりあえず、向こうを五倍速くらいにしてやる。
これなら、十分ほど……こっちの単位では十タルノスということになるが、それだけこっちで経てば、亜空間側では五十タルノス、すなわち、一ノス……。つまり、一時間弱も女たちは休めるので、多少は元気になっているだろう。
さらに、亜空間の中の女たちのそばには、衣類と具足、さらに食べ物、飲み物も置いておく。
それはともかく、いま、一郎の亜空間の中には、ほとんど時間を静止させているサキとベアトリーチェ、そして、いま逆に時間を進めているエリカたちの二組を収容した。
以前は、こういうことはできなかったのだが、気がつくと、こうやって時間経過の変化を無理なくできるようになっている。
これもまた、限界突破の影響か……。
「さてと……」
一郎は布を出して身体を簡単に拭くと、腰の下着だけを身につけて、壁の操作具に寄る。
すっと宙吊りにしていたルードルフ王の鎖をおろす。
宙吊りのルードルフ王の裸体が下降していく。
「おっ、おごっ、おっ」
ルードルフ王は足が床におろされても立つことはできなかった。
そのままがくりと膝をつく。
また、相変わらず呻き声を洩らしているが、球体を口で埋めているのでそれ以上の声を出すことはできない。
そして、眼も眼隠しをしたままだ。
そのルードルフ王が膝を床につけて、さらに倒れそうになったが、それについては、天井から両手首の手枷に繋がっている鎖がそれを阻む。
「しっかりと膝立ちにならんか──」
一郎は乗馬鞭を出して、無防備なルードルフ王の尻をぶっ叩いた。
「ひごおっ」
ルードルフ王が身体に力を入れた。
やっと、膝立ちで両手を上にあげた格好になる。
それほどに体力があるとは思えないし、長時間の宙吊りで少なくとも体力は完全に消失している。
いま、ルードルフ王は完全に体力を失っている状況だ。
気力についてはわからないが、まあ、あれだけの勃起力を保っていた男根が萎えかけていることを考えると、気力も失いかけていると判断していいだろう。
すでに、調教の第一段階は終了している状況だ。
どんな場合であっても、獲物から体力と気力を奪うのが、相手を服従させる過程の第一歩なのだ。
そして、次の段階は徹底的に苦悶を与えること……。
なにによって人が苦悶を感じるかは、それぞれに違う……。
痛みの苦痛……。
飢え……。喉の渇き……。
苦痛にはいろいろだ。
痛みには耐える者も、羞恥や恥辱には耐えられなかったり、拘束そのものや、モラルからの逸脱や、レイプされることに死に等しい程の苦悶を感じる者もいる。
ルードルフ王の場合は、徹底的な放置……。
それだと読んだ。
ほかの苦悶を組み合わせて、短くて一日、長くて三日を覚悟したが、どうやら半日足らずで、ルードルフ王の苦悶は耐えられる限界を超えたみたいだ。
かなり、かなり心が折れているのだろう。
だらしのない好色男だ──。
これで、すでに調教の第二段階を終えているとみなしていいなら、もう第三段階に移れる……。
第三段階は、苦痛と快楽の繰り返しの付与……。
もっとも、もともと、こいつは痛みを快感に感じる男だ。
鞭打ちだけで十分だろう──。鞭打ちの激痛という快感……。
一郎は乗馬鞭でルードルフ王の尻たぶに鞭を再び一閃させた。
「んごおおっ」
ルードルフ王の身体がびんと伸びあがり、口からは吠えるような声が迸った。
気は進まないが、淫魔術を使って赤いもやを見る。
その赤いもやのひとつを選んで、右脇の下あたりのもやの位置に寸分違わぬ鞭を思い切り鞭を入れた。
「んぎいいいっ」
またもや、ルードルフ王の身体が突っ張る。
今度は身体の前から──。
睾丸をかするかかすらないかのぎりぎりのところに鞭を横叩きに入れる。
そこのもやが一番濃かったのだ。
この変態が……。
「のごおおお」
ルードルフ王が獣のような声をあげた。
それはともかく、すっかりと萎えかけていた怒張が再びびんびんに勃起している。
一郎はひそかに嘆息した。
女が相手なら、たとえ不美人でも、興奮する自信はあるが、ルードルフ王相手ではどうしても食指が動かない。
まあ、
一郎は鞭痕がついた睾丸付近の鞭痕に、亜空間から出した高濃度の
「んごおおお、ぐごおおおお」
ルードルフ王が鎖で両腕を宙吊りにしたまま、身体を倒して暴れ回る。
「なに勝手に、姿勢を崩してるんだ?」
一郎は冷たく言って、さらに辛子水を性器にかけてやる。そこには、エリカの鞭打ちの痕がそこに残っているが、その傷口に辛子水が染み込んでいく。
「んぎょおおお、うぎょおおお」
まさに獣の咆哮だ。
だが、金属環に根元を絞られた男根は勃起を逞しくするどころではない。一番の膨らみを見せている。
色も真っ赤を過ぎて赤黒い
「いい。そのまま寝てろ」
一郎は乗馬鞭を振りかぶる。
腰をつけられるほどには鎖をおろしてないので、ルードルフ王は腰を浮かせた状態で横に寝ている格好だ。
一郎は乳首の上に鞭を叩きつける……。
「ひごおおっ」
ルードルフ王が全身を突っ張らせた。
だが、悲鳴に明らかに嬌声のような響きが混ざった。
股間がさらに大きく勃起した。
鞭打ちと傷痕への辛子水──。
しばらく、繰り返す。
幸いにも、亜空間には、この手の調教具はいくらでもある。
ルードルフ王はひたすらに苦悶の吠え声をあげ続けた。
調教とは苦悶を快感に替えていく過程だ。
ルードルフ王は、自分が完全に無視され続けたことで、心が完全に折れるほどの苦痛を与えられた。
だが、人というものは、苦悶が一定以上になると、その苦悶に耐えるために、それを快感に置き換えようとする性質があるのだ。そうやって、苦悶から心を守ろうとするのである。
それをもっと効率的にするには、苦痛と快感を繰り返すことである。
これにより、最初に与えられた苦悶が比較的簡単に快感にすり替わる……。
調教……あるいは、屈服と呼ばれるものの本質がこれだ。
一郎は鞭打ちを続ける。
しばらく続け、ルードルフ王の肌から鞭痕のない場所が存在しないくらいにまでなった。
辛子水はいちいちはかけない。
ただ、時折、気ままにかける。その方が効果が大きい。
「ひごおおお」
ルードルフ王が何十回目かの悲鳴をあげた。
目隠しをした目からは、かなりの涙をこぼしている。
だが、いまや、ルードルフ王の顔には、恍惚となっているような表情が浮かんでもいる。
目隠しをさせていても、一連の行為にルードルフ王が大きな快感を覚えていることは明白だ。
これらの繰り返しの結果が完全な隷属状態だ。
どんな者でも、限りない苦痛と快感を繰り返していけば、いつしかその苦しみが快感にすり替わり、やがて、苦しみという快感を継続するために、隷属しようと思ってしまう……。
もっと苦悶を続けて欲しいと願うようになるのだ。
さて、そろそろ、どうだろう……?
確認してみるか。
まあ、まだ無理なら、これをひたすらに繰り返すだけのことだ。
「いつまで寝てる──。しっかりと起きろ──」
ルードルフ王の髪の毛を後ろから掴んで、強引に膝立ちの姿勢に戻させると、髪の毛を引き千切らんばかりに後ろに引いて顔を真上に向かせた。
一方、淫魔術でルードルフ王の性器の根元に嵌めていた金属環を回収する。
最高の快感を送ってやろう──。
一切の思念が吹っ飛ぶような……。
鞭の柄で下腹部側から男根の付け根をぐいと押して抉ってやる。
そこには、紛れもないルードルフ王のいまの快感の場所であることを示すもやが真っ赤になっていた。
「ひおおおっ、んおおおお──」
ルードルフ王が雄叫びのような声をあげて、床に大量の射精をする。
溜めに溜めていた精だ。
さぞや、気持ちがいいだろう。
しかも、なかなか終わらない。
いくらでも出てくる。
かなりの長い時間、だくだくとルードルフ王の精が床にぶちまかれ続けた。
やっとルードルフ王の射精が終わると、一郎は髪を掴んでルードルフ王の顔を天井に向けたまま、ルードルフ王に向かって口を開く。
「派手にぶちまけやがって、お前は獣か──。いいか、当然だが、奴隷になって人らしく暮らせると思うな。徹底的に家畜として扱ってやる。暮らすのは俺たちの厠だ。そこで俺たちの小便を毎日桶に溜めて飲ましてやろう。餌も残飯だ。しかも、誰の者か唾液や痰が混じった餌だ。もしかしたら、そっちにも小便も混ぜるかもな」
一郎はできるだけ凄みを効かせるよう口調でルードルフ王に言い聞かせた。
しかし、そんな生活を想像したのか、ルードルフ王の頬が次第に緩んでくる。最終的には、笑っているとしかいいようのない表情になった。
「だが、毎日、こうやって鞭打って精を出さしてやるぞ……。最高の奴隷の生活だ……。そうやって、暮らしたくないか……?」
一郎は続けた。
ルードルフ王は口の球体を詰め込まれたまま、にへらにへらと笑い出した。
これは墜ちたな。
一郎はほくそ笑んだ。
だったら、屈服の最終段階……。
安堵と、従属することの悦び……。
隷属して、庇護に入ることの幸福感の付与……。
奴隷になる渇望……。
「……だが安心しろ。誰にも殺させはしない……。心配するな、ルードルフ……。俺は父親になるんだぞ……。その子供の祖父を殺させたりするものか……。まあ、処刑の真似事はしなければならないが、それだけだ……。ぎりぎりで偽者とすり替える……。その後は奴隷の生活だ。安心しろ……。俺の奴隷になって庇護に入れば、ちゃんと奴隷として過ごさせてやろう……」
ルードルフ王に囁き続ける……。
まるで、恋人を口説き落とすかのように優しい口調で……。
ルードルフ王が一郎の髪の毛を掴まれたまま、小さく何度も頷く。
「……奴隷になるな、ルードルフ?」
口の中の球体を消滅させてやった。
大量の唾液がルードルフ王の口から飛び出した。
一郎はやっとルードルフ王の髪を離した。
「げほっ、げほっ、なる……。なります……」
激しく咳をしながら、ルードルフ王が言った。
その瞬間、ルードルフ王に隷属魔道が刻まれたのを感じた。
「終わりだ──」
一郎はルードルフ王から離れた。
女たちを亜空間から呼び出す。
「ご主人様──」
「ロウ様──」
「ご主人様──」
女たちが一郎に集まってきた。
一応は身なりを整え終わっている。しかし、気怠そうではある。
ルードルフ王がそれを見て、なにか言いそうになったのを一郎は制した。
「ルードルフ、なにも喋るな。許可なく口も開くな、命令だ。これ以降、自殺、自傷を禁止。自分が隷属されていることを他人に見抜かれるような一切の行動と発言を禁止する。これ以降は、アネルザの言葉に絶対服従──。もちろん、俺の言葉。ほかの女の言葉にもだ。ここにいるすべての者の言葉に従え──。これは絶対の命令だ──。わかったか──? 理解できたら顔を縦に振れ──」
早口でルードルフ王に奴隷としての最初の命令を浴びせる。
ルードルフ王が目を白黒させた感じで、数回頷いた。
「終わったんですか、ご主人様?」
コゼだ。
「ああ、終わった。アネルザ、後は頼む。こいつに全貴族や内臣たちを招集する貴族会議を急遽開催させろ。今日の夕方だ。王都にいる貴族や主要官僚たちは可能な限り全員が強制参加だ。あとのことは手筈通りに──」
「わ、わかったよ。それにしても、ご苦労さんだねえ……。つまりは、終わったのかい? すまないねえ。不甲斐なくて。全部、任せてしまったんだねえ」
アネルザだ。
切なそうに息を吐いた。
まだ、かなりつらそうな感じだだ。
だけど、ちゃんと二本の足で立ってはいる。アネルザたちが亜空間で感じた時間は約一ノスのはずだ。
まあ、失神するほどの快楽の後なら、こんなものか。
「ガド、屋敷にいるイザベラの侍女で来れる者を全員ここに寄越してくれるように、通信球でスクルドに連絡してくれ。夕方までにルードルフ王の身なりを整えさせるのを手伝ってくれと伝えてくれないか」
「承知しましたわ、ご主人様」
ガドニエルがすぐに魔道を飛ばしたのがわかった。
これでしばらくしたら、スクルドの移動術で、イザベラの侍女たちがやって来てくれるだろう。
一郎も、王の装束をはじめとした準備していたものを、亜空間から次々に出していく。
「さて、やっと、こいつの隷属が終わったから手筈を当初のものに戻そう。イットはアネルザと一緒に残れ。俺たちが戻るまで、ここで護衛だ。エリカ、コゼ、ガドは俺と同行だ」
「はい、ご主人様」
イットが頷く。
ほかの女たちも頷く。
「では、ロウ様、予定通りにするんですか?」
エリカだ。
「そうだな。長い一日の後半だ。次は、女近衛連隊長のラスカリーナ狩りと行こうか」
一郎はにっこりと微笑んだ。
*
小エピソード区切りはつけませんが、ルードルフ王攻略は終わりです。
ところで、高位魔道遣いが知らず言葉に込めてしまった「言魂」の怖さ……。奴隷宮における「スクルズ教」の蔓延。
高位淫○師が知らず言葉に込めてしまった「言魂」の怖さ……。イザベラ、アン、そして……?