※この作品はR-18です。

【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】   作:ドン・ドナシアン

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856 クロノスの命令

「ひやっ、ひゃっ、あっ、い、いくっ、て、天道様──。いくう、いぐうう、いぐううう」

 

 ナールはあっという間に狂乱しだした。

 馭者台に腰をおとしている一郎は、ナールを前向きの体勢で腰の上に半分乗せ、中腰状態にして後ろから犯している。

 そのナールは、早くも絶頂に向かって、快感を飛翔させだしたみたいだ。

 手錠で前手摺りに連結している両手からがちゃがちゃと金属音を鳴らしながら、身体全体をがくがくと痙攣させ始めた。

 

 夜とはいえ、野外の馬車の馭者台で犯されているという状況だ。だからこそ。ナールは異常なほどに被虐心を反応させてしまったに違いない。しかも、痒み剤の媚薬でただれるほどに発情している局部だ。そして、両手は拘束され、抵抗の手段はない。

 

「いいか、ナール──。拘束され、追い詰められ、どうしようもなく快感させられる。これが、マゾの快感だ。覚えろ──」

 

「はっ、はいっ、て、天童様──。おお、お、覚えます──」

 

 いまは、自分を理解していないと思うが、このナールはマゾだ。そういう状況にどうしても興奮してしまっているのだ。ナールの全身には快感の場所であることを示す赤いもやがあちこちに拡がっている。

 はっきりいって、どこをどう触っても、ナールを悦ばすことができる状態だ。

 

「ところで、もう少し声を落とせ、ナール。そして、勝手にいくな。できるだけ絶頂を我慢するんだ。性奴隷としての躾だぞ」

 

 一郎は律動を繰り返しながら言った。

 それでいて、ナールに浮かんでいる赤いもやを観察しながら、色の濃い部分を狙ってあちこちを刺激してやる。

 我慢など不可能な快感を送り込んでやるのだ。

 怒張が埋まっている膣の中もである。

 淫魔術を使える一郎には、膣の中の快感の場所が“ミリ単位”でわかる。そこをこれでもかと怒張の先で刺激していく。

 

「ひいいっ、はいっ、あ、ああっ、はいっ、て、天道様──。で、でも、が、我慢なんて……ど、どうしたら、ああっ、い、いきそうです──。いきそうです──。い、いかせて……。お、お願います。いく──。いくう。いくううっ」

 

 ナールが全身を硬直させた。

 それでも懸命に耐えているのだろう。

 ぎりぎりで留まっている。

 一郎はほくそ笑んだ。

 とことん、責めてやろう。

 

「いいか、ナール。性奴隷というのは、俺と合わせて絶頂するんだ。勝手に絶頂しない。だから、俺の準備ができるまで我慢しろ。できなければ罰だ」

 

 一郎はもう一度、強い口調で諭した。

 もっとも、そうは言うが、一郎の大勢の女たちの中で一郎の責めにちょっとでも耐えれる女は皆無だ。

 どの女にいくなと言っても、結局すぐに達してしまう。

 

「は、はいいいっ、ひいいっ、いいいいっ」

 

 ナールは必死の様子で手錠のかかった前手摺りを握りしめていた。

 歯も喰いしばっている。

 必死の様子で絶頂を耐えているのだろう。

 

 一郎は片手でナールの腰を抱いて腰を跳ねあげるようにナールを貫いている怒張を上下させつつ、もう片方の手でナールの服の上から乳房を揉み、腹部をくすぐり、手錠が繋がっている二の腕を刺激したりしている。

 さらに追い詰めようと、内腿を撫ぜ、結合している股間の付近を軽く指で撫でた。

 いずれも、赤いもやが真っ赤になっている場所だ。

 それがどんどんと新しく拡がるので、それを追って刺激する。

 ナールは、最初に会ったときの鉄仮面をかなぐり捨てて、激しく狂乱している。

 被虐の状況だけでなく、限界まで痒みを放置していた苦悶が、一郎の怒張の律動で癒やされるのだ。ナールからすれば、これほどの快感をこれまでに味わったことはないはずだ。

 

「だめえええ──。いぐうううっ──。も、もうじわげありません」

 

 ナールがついに、手錠に前手摺りに拘束されている身体を限界まで弓なりにし、がくがくと身体を震わせながら達した。

 

「罰だな。俺の準備はまだだ。もう一度耐えろ──」

 

 一郎は絶頂をしているナールに、さらに快感を増大させるように赤いもやへの愛撫を強くした。

 律動も激しくする。

 しかも、ちょっと角度を変化させ、膣の入口に近い奥の、いわゆる“Gスポット”という場所を連続で突いてやる。

 そのうち、もっと開発をしてやるが、いまのナールの最大の弱点がそこなのだ。

 

「ひやああっ、いっだああ──。いぎました、天道様──。いぎましたからああ──。あああっ、まだ、いぐうううっ」

 

 絶頂した状況に、さらに絶頂を重ねられて、ナールは狂うように暴れながら、さらに身体を弓なりにする。あんまり暴れるので、一郎はナールを後ろから抱える腕に力を入れた。

 そして、またもやナールが達する。

 二度続けて達するというよりは、絶頂に絶頂が重なって、一瞬で通り過ぎるはずの絶頂感が引き延ばされて継続している状況に近い。

 ナールの痙攣がさらに激しくなる。

 

「いったからどうした? 自分がいったから許されると思ったのか? それよりも、あんまり派手に騒ぐなと言ったぞ。周りに人の気配がないとはいえ外だからな」

 

 一郎は揶揄(からか)いの言葉をかけながら律動を続ける。

 

「んぐうううっ、て、天道ざまああっ」

 

 ナールがさらに続けざまに三度目の絶頂をした。

 さすがに、この辺が限界だろう。

 一郎は三度目のナールの絶頂に合わせて精を放ってやった。

 

「あああっ、いぎいいいっ」

 

 ナールの膣がぎゅうぎゅうと締まって、一郎の精を奥に呑み込んでいく。

 一郎はたっぷりと精を放ったところで、ナールの股間から男根を抜いた。だが、まだ萎えていない。

 その気になれば、どんなに射精しても、すぐに勃起させることができるのだ。

 

 お愉しみは、まだまだだ。

 

「はあああっ」

 

 心の底からほっとしたようにナールの身体が崩れ落ちた。

 ナールが馭者台の足置きに膝をつく。

 

「まだ、呆けるのは早いぞ。まだ痒い場所が残っているだろう?」

 

 脱力しているナールをもう一度抱え込む。

 

「えっ? だ、だめです。も、もう、限界で……」

 

「だが、ここでやめられれば、つらいのはナールだぞ。しっかりと足を踏ん張れ、性奴隷──」

 

 一郎はナールのお尻を横から一度だけ引っ叩く。

 ぴしゃんという小気味いい音が夜の林に響きわたる。

 

「は、はい、天道様──」

 

 ナールがよろよろと脚を踏ん張らせるようにして腰をあげる。

 一郎はナールの尻の穴に怒張の先をあてがう。

 ナールがアナルセックスの経験がないことは明白だが、ディルドとはいえ、穴で受け入れることはできたのだ、まあ、問題ないだろう。

 淫魔術で自分の男根に潤滑油をたっぷりとまぶしながら、ナールのアナルにゆっくりと怒張を沈めていく。

 

「ひいっ、ひっ、ひいっ」

 

 ナールが目に見えて狼狽の様子を示す。

 しかも、無意識なのか、逃げようと身体をくねらせだした。

 一郎は、再び思い切り片手で尻たぶを一度叩く。

 

「ナール、じっとしてろ──。命令だ──。息を大きく吐け──。ゆっくりと続けてだ──。それに合わせて挿入してやる──」

 

 怒鳴った。

 ナールが暴れるのをぴたりとやめる。

 

「は、はいっ、も、申しわけ──、あ、あ、あ、ありません──。い、息を、は、吐きます──。ふううううっ、ふううううっ」

 

 慌てたように身体の力を抜き、そして、言われたままに息を繰り返し吐き出す。

 思わずくすりと笑ってしまう。

 可愛いものだ。

 

「いいぞ、その調子だ。半分以上入った。もう少しだ──」

 

 一郎は徐々にナールのアナルに怒張を沈めながら言った。

 

 ただ、挿入しているだけじゃない。

 ちゃんと快感の場所を刺激している。

 アナルだって、ナールは気が狂うほどに痒みで苦悶していたのだ。それが怒張への挿入で消えていくのだから、快感を覚えないわけがない。

 

「あひいいっ、あああっ、あううう」

 

 ナールがアナルの快感に陥りだしたのがわかる。

 深く挿入するにつれ、ナールのお尻の穴がどんどんと拡がっていく。本来は激痛が伴うはずだが、それは淫魔術で消滅させている。

 アナルセックスで痛みを除けば、あとは快感しか残らない。

 

「ああっ、あああっ、あああっ」

 

 ナールが絞り出すような声をあげて、身体を震わせる。

 そして、ついに完全に深くまで挿入した。

 

「よし、挿入した。よくやった。次は抜いていく──。そして、また入れる。俺の動きに合わせて、息を吐くことを忘れるな。今度は、どこで達してもいい。ナールが達したときに射精してやろう」

 

 一郎は今度は抜いていく。

 アナルセックスは挿入よりも、抜く方に快感が強くなるというがそれは本当だ。

 明らかに赤いもやは、挿入時よりも濃くなっている。

 そこを抜きながら強く擦ってやる。

 

「ああああっ、て、天道様ああ──。ぎもじいいい──」

 

 ナールの身体が大きく弓なりになった。

 

「ほら、もう一度挿入だ。息だ──」

 

「は、はいっ、ふうううっ、ふうううっ、うあああっ、はあああっ」

 

 ナールがさらに大きくのけぞる。

 

 結局、ナールがアナルで絶頂したのは、四度目の律動のときだった。

 一郎は、約束通りに一度の絶頂で許してやり、アナルに精を注ぐ。

 

「よし、じゃあ、出発だ。いつでも前進してくれ」

 

 一郎はナールの尻穴から男根を抜き、まったく力が入らない状態のナールを馭者台に座り直させる。

 ただし、両手は別々の手錠で、前手摺りに繋げられたままだし、ナールのスカートは足首に残ったままだ。

 つまりは、ナールは下半身になにも身につけていない状態だ。

 

「はあ、はあ、はあ……。は、はい……、て、天道様……。あ、あの、で、でも……。ふ、服を……。ス、スカートを……」

 

 ナールは狼狽している。

 驚いて、馬車側の椅子に戻っていく一郎に哀願の顔を向けてきた。

 なにしろ、ナールの両手は前手錠で繋げられているので、足首にある自分のスカートを戻せないのだ。

 それなのに、一郎はそのナールをそのままにして、座席に戻ったのである

 

「それがさっき予告した罰だ。問題ないだろう? この夜だ。誰も通らない。それよりも、しっかりと俺の精を締めつけてこぼすなよ。お尻もまんこも、ちゃんと締めつけておけよ」

 

「そ、そんな……。あっ、い、いえ、修行を……ありがとうございます」

 

 ナールが愕然とした表情になる。

 しかし、修行?

 まあいいか……。

 

「ふふふ、ご主人様、とっても愉しそう……。やっぱり鬼畜ですね」

 

 一郎にぴったりとくっついてきたコゼが一郎の腕にしがみつきながら言った。

 

「あ、あのう、ご、ご主人様──。お掃除フェラをさせてください。わ、わたし、もう、が、我慢できないのです。お、お願いします」

 

 ガドニエルが感極まったように、馬車の床に座り込んで、いきなり一郎の股のあいだに潜り込んできた。

 見ると、かなり興奮している。

 月明かりだが、顔が真っ赤になっているのがわかるし、鼻息も荒い。かなりの汗もかいている。

 どうやら、一郎が激しくナールを責めているのを眺めさせられ、すっかりと興奮してしまったみたいだ。

 

「わかったが、ナールの尻穴に入ってたものだぞ。抵抗なくフェラできるのか、女王陛下?」

 

 一郎はまだ、ズボンの前を緩めたままで、ちゃんと股間をしまっていなかった。下着も男根もまだ包み終わってない。

 

「か、構いません──。ありがとうございます──。ありがとうございます──」

 

 ガドニエルが満面の笑みを浮かべ、口を限界まで開けて一郎の男根を咥え込んできた。

 すぐに舌を激しく動かし、一郎の男根についたままの潤滑油ごと、ナールの体液や一郎の精の残りを舐めとっては、吸い取っていく。

 しかも、ちゃんと両手を背中側で組んでいる。

 性奴隷の口奉仕は、両手を後ろにしてやるものだと教えたのをちゃんと記憶していたみたいだ。

 健気な女王様である。

 

「よし、いいぞ、ナール──。いい加減に出発しろ──」

 

 一郎はガドニエルに股間の奉仕をさせたまま、馭者台のナールに声をかける。

 

「は、はい」

 

 観念したように、やっとナールが馬車を進ませ始めた。

 もちろん、一郎の意地悪で下半身を完全に露出させたままだ。スカートは足もとだし、両手首は二個の手錠で前手摺に繋げられている。

 しかも、こっちの座席のある側とは異なり、馭者台には鉄枠で囲まれているが、隠れるような壁のようなものはない。扉のような場所も金属の枠だけだ。

 そばにくれば、ナールの恥ずかしい姿は丸わかリだ。

 

 ナールの緊張感は限界まで膨れあがるに違いない。

 一郎は、ガドニエルの奉仕を受けながらほくそ笑んだ。

 こうやって、しっかりと嗜虐で感じるマゾに育てあげてやろう。

 どうやら、ナールは、かなりのマゾっ気の素質がありそうだ。

 鉄仮面の無表情女だと耳にしたが、なかなかどうして、随分と面白い素材を拾った。

 

「ふふ、ナタルの女王様に、ハロンドールの女王様……。王軍もどんどん……。ついに、ご主人様は、ふたりも女王様を性奴隷にしちゃいましたね」

 

 コゼが一郎の腕にしがみついたまま話しかけてきた。

 一方で、ガドニエルは掃除フェラとは言ったが、夢中になって一郎の怒張をしゃぶっている。

 おそらく、やめと言われるまで、いつまでも舐め続けそうな気配だ。

 それこそ、一ノスでも二ノスでも、一日中でもだ……。

 回復術も遣えるし、その気になれば、ガドニエルからは三日間くらいは寝なくても問題ないと教えてもらった気もする。

 

「確かに、気がつくとそうなったな。正直にいえば、柄ではないと思うけど、姫様を守るためには、しっかりと権力を守る体制を作ってやることが必要だった。どうやら、俺の子供も生まれるようだしね。とにかく、そのためには、俺が表に出る必要があった。裏だけじゃ、もうイザベラを支えられない」

 

「あたしも支えます。なにができるかわかりませんが、一生懸命にご主人様を支えます、あたしだけじゃなく、エリカも、シャングリアも、みんなもです。なんでも言ってください。どんなことでもです。あたしを使ってください。死ねと言われれば死にます。本当です。ご主人様にもらった人生です。ご主人様のために使いたいです」

 

「そりゃあ、ありがとうよ。だけど、死んじゃ困るな」

 

 一郎は笑った。

 

「困りません。でも、ご主人様は死んじゃだめですよ。偉くなっても死んじゃだめです。偉くなれば、敵も多くなります。そのためのあたしです。あたしたちです。あたしたちを使って、ご主人様の命を守るんです。奴隷です。使い捨ての道具です。なんでも命令してください」

 

「困ると言っただろう」

 

「だったら、死なないでくださいね。ご主人様が死んだら、あたしもすぐに死にますから」

 

 コゼはきっぱりと言った。

 一郎は苦笑しつつ、コゼの顔を見る。

 しかし、はっとした。

 コゼの顔がこれ以上ないくらいに真剣だったのだ。

 一郎は自分の顔の笑みを消した。

 コゼの肩に手を回して、ぎゅっと抱きしめてやる。コゼの肩はかすかだが震えていた。

 

「……もしかして、俺が偉くなったから、怖いのか?」

 

 訊ねた。

 コゼは一郎の身体に顔を擦りつけたまま小さく首を横に振る

 

「偉くなるのは怖くないです……。最初に会ったときから、ご主人様はあたしの中で世界一でした……。でも、偉くなったら危険も多くなります。それが怖いです……」

 

「そうか……。気をつける」

 

 それしか言いようもない。

 絶対に死なないとは約束はできない。

 たくさんの人を殺しても来た。

 これからもそうするだろう。

 

 ルードルフ王は殺す。

 生まれる子の祖父を処刑する。妻にする女の父親を殺す。

 必要であれば、ほかにも殺していくだろう。

 ならば、自分がそうされることも覚悟する。

 

 それが権力の表に出るということだと思っている。

 この世界は成熟した社会ではない。

 権力には力が必要だし、それを行使しなければならないことも多いと思っている。

 覚悟もした。

 だから、ガドニエルを受け入れたし、イザベラもそうだ。

 

「……さっきも言いましたけど、ご主人様が死ねば、すぐに後を追います。たとえ死んでも、ご主人様の一番の隣はあたしです──。これだけは譲れません」

 

「でも、俺が殺されたときには、仇をとってくれるんだろう?」

 

 一郎はちょっとお道化(どけ)た口調で言った。

 しかし、コゼはまたもや首を小さく横に振る。

 

「その役目はエリカたちに託します。あたしは、後を追いかけます。ご主人様から離れるわけにはいきませんから……」

 

 コゼの言葉にはほんの少しの迷いもなかった。多分、そうすると決めているのだろう。

 一郎は大きく息を吐いた。

 

「わかったよ、じゃあ、俺を守ってくれ。一番近くでな。死ぬ前も、死んでからもだ。俺が死んで、生き返らないことを確信したら、瞬時に後を追え……。命令だ」

 

 一郎は言った。

 コゼが嘘でもなんでもなく、本気でさっきのことを口にしたのはわかる。

 本当は後を追って死ぬなと諭さないといけないのだろう。

 しかし、それをコゼは望んでない。

 それがわかるのだ。

 だから、一郎はあえて、後を追えと命令した。

 コゼが一番欲しがっている言葉だと思ったからだ。

 

「はいっ」

 

 コゼが嬉しそうに笑顔を浮かべた。

 一郎はコゼの頭をぽんぽんと叩き、そして、顔を寄せて口づけをする。

 コゼはむさぼるように一郎の舌に吸いつき、舌を舐め回してくる。

 しばらくのあいだ、一郎はコゼとの口づけを愉しんだ。

 そして、口を離す。

 

「ふうう……。やっぱり、ご主人様は素敵です。大好きです」

 

 口を離すとコゼは顔を一郎の胸に擦りつけるようにしてくる。

 一郎は微笑んだ。

 

「ガド、つらくなったら、いつでもやめていいぞ。馬車も狭いし、窮屈だろう」

 

 一郎はまだまだ一郎の股間にしゃぶりついているガドニエルに声をかけた。

 だが、ガドニエルは一郎の一物を口に咥えたまま、首を激しく横に振る。

 一郎は苦笑した。

 咥えたまま顔を横に振るなよ……。

 ガドニエルの頭を撫でてやる。

 

 すると、本当に嬉しそうに、ガドニエルが鼻を鳴らす。

 まさに、雌犬女王だ。

 一郎はガドニエルの髪を撫で続けた。

 

「ガド、全身全霊でご主人様を感じるのよ。どこをどうしたら、おちんぽが反応したか。どんな風に刺激したら、先っぽの味が濃くなったか……。日によっても違うわ。あんたは魔道が遣えるんだから、なんでも遣って、ご主人様を観察するの。いい?」

 

 コゼがガドニエルに声をかけた。

 

「んんっ、んんんっ」

 

 ガドニエルが大きく首を縦に振る。

 当然に、一郎の怒張も大きく動くことになる。

 だから、口を離せよ……。

 一郎は笑いそうになってしまった。

 

「ねえねえ、ご主人様。ご主人様には性奴隷がいっぱいできましたけど、たとえば、口奉仕が一番上手なのは誰ですか? ご主人様の中には順序とかあります?」

 

 すると、急にコゼがそんなことを訊ねてきた。

 随分と上機嫌だ。

 さっきの一郎の言葉がそんなに嬉しかったのだろうか?

 

「もちろん、コゼが一番上手だな。本当に俺に健気に奉仕してくれる。気持ちのいいところをちゃんと刺激してくれる……。そうだなあ……。だけど、順序なあ……。誰だろう……。二番はミウかな」

 

 一郎は思い出しながら言った。

 

「ミウ? 意外ですね。あいつ、そんなに上手なんですか?」

 

 コゼがちょっと顔をあげた。

 

「日に日に上手になる。一生懸命に練習もしていると言っていた。結構、あいつ凄いんだ。三番目はイットだろう。まあ、順序はそんなものだ……。あっ、もちろん、ガドも上手だぞ。いまも気持ちがいい」

 

「へええ……。あたしも頑張らなくっちゃ。まあ、だけど、ガドは奉仕するよりも、されるのが好きだものね。ご主人様にいっぱい苛められたい。そうよねえ?」

 

 コゼが一郎の股のあいだのガドニエルに声をかける。

 

「ふぁ、ふぁんふぁりひゃす」

 

 ガドニエルがなにかを言い、すぐにフェラチオに復帰した。

 なにを喋ったのか不明だ。

 

「じゃあ、じゃあ、次は一番感じやすくて面白いと思っている順番──。ねえねえ、誰です、ご主人様──?」

 

 またもや、コゼが訊ねた。

 一方で、進んでいる馬車は、林のあいだを抜け、大きく開けた場所に出た。月明かりしかないので、景色はわからないが、昼間であれば、ここからしばらくは、隠れるものがない、平らな大地が屋敷まで続くはずだ。

 また、右手に河の土手がある。

 王都にも通じている河であり、一郎の幽霊屋敷もその河のほとりにある。一郎が大好きな地下浴場の水源も、この河からとっている。

 

 ちょっと馭者のナールを見る。

 緊張が高まっているのがわかる。

 だが、ステータスを覗くと、やっぱり快感値がどんどんとさがっている。絶頂をして満足し、余韻とともに数値が上昇していたが、いつの間にか、“30”を切っている。

 精を注ぎ込むことで、痒み剤の媚薬効果は完全になくしたので、その状態は純粋にナールが羞恥責めで欲情している証拠なのだ。

 

「ねえってばあ、ご主人様」

 

 コゼが一郎の胸をとんとんと軽く突いた。どうやら、一郎は思念に耽り過ぎたみたいだ。

 しかし、やっぱりコゼは機嫌がいい。

 一緒に死ねという命令が、そんなにも嬉しかったのか?

 

「感じやすい順番か? そうだな。一番はオタビアだ。これは間違いない」

 

 全身性感帯という病気ともいえるほどの敏感肌の持ち主だ。

 感じやすいということであれば、彼女が一番なのは絶対だ。一郎の淫魔術なしでは、普通の性交をすることは不可能だったろう。

 とにかく、あっという間に絶頂してしまうのだ。

 

「じゃあ、二番──」

 

「二番なあ……。まあ、魔族組はほとんど敏感で感じやすいけどな。だけど、これは淫魔師である俺と、淫魔族のあいつらの相性だけのこともあるし……。それ以外なら、ウルズか?」

 

 一郎は思い出しながら言った。

 

「ああ、ウルズちゃん。確かに、じゃあ、三番」

 

 ウルズちゃんというが、外見はむしろ妖艶な大人の美女だ。だけど、心か幼児なので、ウルズもすっかりと一郎たちの中では完全な子供枠である。

 

「うーん、敏感な女かあ……。スクルド……、ベルズ……、エリカ……。ああっ、ラザニエルかな。あいつが三番だ」

 

「そしたら、次はマゾの順番──」

 

「それに順番はつけられないだろう。全員が性質の違うマゾだ」

 

 一郎は声をあげて笑った。

 そのときだった。

 

「て、天道様──。き、来ます──。だ、誰かが……。あっ、馬、馬に乗った誰かが、ふたり、二騎です──」

 

 沈着冷静が売りなのを忘れたように動顛した様子のナールが馭者台から声をあげた。

 一郎は視線を馬車の前に向ける。

 夜なので、何者かは見えないが、確かにゆっくりとした歩みでやってくる二頭の騎馬のふたりがいた。

 ひとりがランタンをかざしているので、向こうからも光が近づくのもわかるのだ。

 

「あ、あのう、ス、スカートを……。お、お願いします──」

 

 ナールが哀願してきた。

 一方で股間の女王様は、人がやってくるという声がまるで聞こえてないかのように、それに対しては反応もしない。

 

「まあ、構わないだろう、ナール──。気にするな。そのまま進め。ゆっくりとだぞ。ガドが奉仕中だ」

 

 一郎は笑った。

 馭者台から、「そんなあ」という泣き声のような悲鳴が聞こえた。

 そして、いよいよ、二頭の騎馬が馬車に近づいてきた

 

「ナール、停まれ──」

 

 馬が目の前にやって来たとき、一郎はナールに声をかけた。

 

「ひっ」

 

 ナールが泣きそうな声を出したのがわかった。

 だが、ちゃんと馬車は停止した。

 二頭の騎馬のうち、一頭が馬車の真横にやってくる。

 もう一頭はぴったりと後ろだ。

 

「おやおや、相変わらずだねえ、ロウ殿。馭者さんには、随分と色っぽい格好をさせているじゃないの? あれっ、脚のあいだにも?」

 

 馬上の主がくすくすと笑った。

 

「おマア──。久しぶりだ──」

 

 やって来たのはマアだ。

 年齢を年相応に見せるための“カモフラージュ・リング”は装着していない。

 だから、一郎が与えた三十くらいの若々しい美女の騎馬姿だ。もっとも、本当は六十を超えた人間族の女なのだが……。この世界だと人間族の六十歳超えは、完全に老女扱いだ。

 

「おマア様、元気そうですね。馬に乗れたんですか?」

 

 コゼだ。

 

「ええ、ロウ殿が若返らせてくれたおかげで、若い頃と同じように身体が動くわ。コゼさんも元気そうでよかった。そっちのふたりとも新しい方々のようね」

 

 マアは笑っている。

 

「えっ、えっ、し、知り合い……ですか?」

 

 ナールは呆気にとられている様子だ。

 しかし、それでも恥ずかしそうにしている。だが、目に見えてほっとしてもいる。

 

「ナール、彼女はおマアだ。マア商会くらい知ってるだろう。その会頭だよ。金に困ったら頼れ」

 

 一郎は笑った。

 

「えっ、ええ? あのマア商会──?」

 

 ナールは目を白黒している。

 

「ほほ、ロウ殿の紹介なら、いくらでも融通するわ」

 

 マアが品よく笑う。

 

「おマア、紹介する。馭者台で羞恥責めの真っ最中なのは、近衛兵の将校のナールで、俺の股のあいだにいるのは、エルフ女王国のガドニエル女王だ。いまは取り込んでいるから、挨拶は後でさせる。ほかにも大勢仲間が増えた。もう、大所帯だよ」

 

 一郎は言った。

 

「えっ、ガドニエル女王陛下──?」

 

 マアはびっくりしている。

 

「ところで、そっちも見慣れない顔だな。護衛かい、おマア?」

 

 一郎は視線を移すとともに、素早くステータスを読んだ。

 

 モートレットという名か……。

 

 髪も短くて少年剣士のような外観だが、間違いなく少女だ。夜なのではっきりとはわからないが、かなりの美少女だと思う。

 年齢は十五歳か……。

 腰に剣をさげている。

 見事なくらいの男装の美少女だ。

 

 だが……。

 ええ──?

 

 一郎はびっくりした。




【モートレットのステータス】

“モートレット
  マアの護衛
  タリオ大公の娘(未公認)
 人間族、女
 年齢15歳
 ジョブ
  戦士(レベル15)
  神官(レベル5)
 生命力:50
 攻撃力:600(剣)
 魔道力:10
 経験人数:男(0.5)、女0
 淫乱レベル:D
 快感値:400”
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