【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
「とにかく、久しぶりだな、おマア。こっちにあがって来い」
一郎は腰の部分の高さしかない馬車の扉を手で開くと、馬上のマアに手を伸ばした。
「おやおや、なんだか、ロウ殿もすごく頼もしくなった気がするねえ……。それで、ええっと、このまま、そっちに?」
マアがさらに馬を寄せ、馬車にほとんど密着するくらいまで接近させた。
なかなかの馬術だ。
一郎は、マアが伸ばしてきた手を掴む。
ぐい力を入れて、マアを馬車側に引っ張る。
「わっ」
マアの腰が鞍から浮く。
念のために粘性体と馬の鞍と馬車のあいだに粘性体で短い斜面を作って固めてから、さらに力を入れて、マアを引く。
「きゃあっ」
身体が完全に浮きあがったマアが短い悲鳴をあげた。
一郎は、またもや粘性体を飛ばして、マアの腰の下に粘性体を敷く。そのまま粘性体で運ぶようにして、馬車の中に運び入れた。
「うわあ……。すごいわねえ……。いまのは、ロウ殿の魔道ですか?」
ロウに向かい合うように座らせたマアが目を白黒させている。そういえば、粘性体の術は、もともとあまりマアの前では見せてなかったし、いまのように、粘性体を粘性物として使うのではなく、限りなく固くして壁や足場のようにするというのは、今回の旅のあいだにできるようになった気がする。
できることが多くなったのは、今回の旅で一郎の淫魔師レベルが桁上がりになった影響もあるのだろう。
「魔道というわけじゃないさ。もともとは女を苛めるための技だ。本来、俺はそれしか能力がないんだ。こんな風にね……」
一郎はマアの両手首に跳ばして手錠のように巻いてやった。首にもだ。
「えっ?」
マアがびっくりしている。
一郎は、さらに強引に両手の粘性体を引っ張りあげ、両手首を首の後ろまで持っていくと、首に巻いた粘性体と一体化させた。
これでマアは、両腕を首の後ろにつけた状態で動かせなくなったというわけだ。
「マア様──」
モートレットが叫んで、馬をこっちに寄せてきた。
しかも、右手が腰の剣にかかっている。
横のコゼが無言で懐にある小さな投げナイフに手をかけたのがわかった。
一方で、愉快なのは股間の女王様だ。
一連の行動のあいだも、全く動じることなく、一郎への奉仕を続けている。
いまもだ──。
一郎の一物は、いまこの瞬間もガドニエルの舌でねっとりと舐め回されている。
これはこれで、ある意味、ガドニエルもすごい。
思わず、苦笑してしまった。
「モートレット、騒ぐんじゃない。説明したはずよ。このお人は女が大好きなの。そして、愛してくれる。多分、あたしが物欲しそうな顔をしたんだろうねえ。だから、あたしを拘束したのさ。この人は女を愛するときには、その女を拘束するんだ」
マアが両手を頭の後ろにのせたまま、モートレットに向かって声を張りあげた。
「えっ、そうなのですか?」
モートレットがきょとんとした表情になる。
「そうよ。この人はそういう愛し方をする。そして、この人の女はそういう愛され方が大好きになる。あたしもそうね」
マアがにこにこと微笑みながら言った。
「拘束するのは愛するため……。そういうこともある……。はあ、わかりました。つまり、そういうのは普通のことなのですね。理解します」
モートレットは真面目な顔で頷いている。
一郎はなんだか、その仕草がおかしくて、思わず噴き出してしまった。
「普通とは言わないぞ、モートレット。多分、かなり特殊な方かもしれない。だが、そういうことが好きなんだ。それよりも、おマアの馬を頼む。屋敷まで馬車と一緒についてきてくれ」
一郎は言った。
すでに、馬と馬車に繋いだ粘性体は消滅させている。
「あっ、はあ……。あのう、よろしいのですか……? 本当に危険はないのですね?」
モートレットがちょっと困惑した表情でマアに視線を送ったのがわかった。
「この人の命令に従いなさい、モートレット。護衛役はしばらく必要ないわ。多分、隣のコゼさんの方があなたよりもずっと強い。お前が剣を抜こうものなら、その瞬間に、お前の手に刃物が突き刺さりそうよ」
マアはくすくすと笑う。
「えっ、そうなの……ですか?」
モートレットは、やっとコゼは小さな投げナイフを掴んでいる体勢であることに気がついたみたいだ。
ちょっと驚いている。
「……とにかくわかりました。では馬車を先導します」
モートレットはマアの乗っていた馬の手綱に手を伸ばして掴むと、馬を反転させて、馬車の前に出ていく。
一郎は、ナールに視線を向ける。
「ナール、出発だ。馬についていけ」
「あっ、は、はい、天道様」
ナールが馭者台から馬に合図をする。
馬車が再び進み始めた。
「……ところで、おマアは、モートレットの出自を承知しているのか?」
一郎は股間をガドニエルに咥えさせたまま、向かいの席のマアの上衣の服に手を伸ばす。マアはぼたんで開くかたちのブラウスを身につけていたが、それを外していく。
「その物言いは、すでに承知した様子ね、ロウ殿。また神の眼で? ところで、あたしはなにをされているのかしら?」
一郎によって、服を剥がされかけているマアがくすくすと笑った。
それはともかく、マアが“神の眼”と表現したのは、一郎の淫魔術と並んだ特殊能力の「魔眼」のことだ。
一郎はその能力もあることは、全員ではないが、いくらかの女には教えている。
マアには、商売に役立てることもあるかもしれないと考えて、魔眼のことは説明していた。
「わかるのは、あのモートレットがタリオ公国のアーサーの娘だということだけだ。それを承知で、屋敷に連れてきたのかという質問だ。それと、俺がしているのは、おマアへの罰だな。スカートをはいてないじゃないか。俺がズボンを許しているのは、コゼにだけだ。しかも、こんな半ズボンだ。脚を隠すのはお仕置き対象だ」
マアの服の前を大きく開く。
「あっ……」
マアが短く声をあげた。
無視する。
乳房を巻いている布があったので、それも剥ぎ取った。
ふたつの乳房が露出する。
マアの見た目は三十台くらいで調整しているが、服の下はもっと若くしている。二十歳前の娘と自称しても通用するだろう。
それくらいに、肌艶をよくしているし、胸も張っている。胸の筋肉を若々しくしているからだ。
「えっ、あのアーサーの? それに、やっぱり、あいつは女だったんですね。ご主人様が騒がないから、そうかもなあとは思ってたんですけど……」
コゼがびっくりしている。
アーサーのことはともかく、モートレットが少女であることにも、気がついてなかったみたいだ。
もしかして、ナールも?
「おい、ナール、もうわかっていると思うけど、前を進んでいるおマアの護衛は女だぞ。安心して、股間を晒してくれ」
一郎はナールに揶揄い言葉をかける。
「あ、安心できません──。で、でも、た、耐えます。これは天道様に与えられた試練です。修行です──。こ、こんな機会を得られるのは、素晴らしいことのはずです」
馭者台のナールが言葉を返してきた。
言っていることが、時々不思議だけど、とりあえず、ナールなりに一郎の調教を受け入れるという意味なのだろう。
一郎は亜空間から、調教用の釣り糸のような二本の糸を出した。
それぞれに輪を作り、手を伸ばしてマアの乳首に輪をはめ込み、ぎゅっと絞りあげてやる。
「くっ──。そ、そんな……」
やっと、マアがしかめっ面になる。
一郎は二本の糸の反対側の先端を掴むと、椅子に座ったままぴんと引っ張った。
マアの乳房がぶるりと揺れ、乳首が震える。
「あっ、いやっ」
マアが苦しそうに顎をあげた。
「おマアといえども、お仕置きはするぞ。さて、じゃあ、勝手にズボンをはいた罰だ。だけど、ちょっとだけ手加減もしてやろう。潤滑油を乳首に塗ってやる。糸で擦れる痛みが多少は和らぐはずだ。コゼ、塗ってやれ」
一郎は亜空間から、ナールをいたぶった強烈な掻痒剤の油剤が入っている小瓶を出して、コゼに手渡す。
コゼは蓋を開けて指につけると、マアの胸に手を伸ばす。
「ごめんなさい、おマア様。ご主人様の命令ですので……。だけど、おマア様にもこんな調教を? ご主人様って、おマア様にだけは優しいのかと思ってました」
「えっ、ええ、いいのよ、コゼさん……。それに、あたしも、ロウ殿と閨でふたりのときには、それなりに調教は……。だけど、ちょっとはお手柔らかにしてね……」
「そうなんですか? じゃあ、遠慮なく……」
糸が結ばれているおマアの乳首に油剤が塗られていく。一郎はちょっとだけ糸を引き、乳首がこっち側に伸びるようにする。
「ひっ、い、いたっ──。だ、だけど、罰って言っても、さすがに馬に乗るときにはスカートは無理だわ。脚が出てしまうもの」
マアが乳首に油剤を塗られるくすぐったさと、一郎が糸を引っ張る痛みに軽く悶えるような仕草をする。
薬が塗り終わったところで、コゼが一郎の隣に戻ってきた。
一方で、愉快なのは、股間のガドニエル女王だ。
まったく動じることなく、ずっとフェラチオをしている。
一郎は手を下に持っていき、ちょっとのあいだ、ガドニエルの顎を軽くくすぐった。
「んんっ、んふっ」
ガドニエルが嬉しそうに鼻を鳴らす。
まるで猫だ。雌犬じゃなくて、やっぱり、ガドニエルは猫タイプかな?
ちょっと思った。
一郎は、靴を脱ぎ、膝立ちで前屈みのガドニエルのスカートの中に足を持っていく。そして、足の指で下着の上から股間をゆっくりと擦った。
「んんんっ、んふっ」
ガドニエルがびくりと身体を揺らした。
そのまま足の指で股間を押し込んでやる。
ガドニエルの悶えと、甘い呻き声が大きくなる。
また、ガドニエルの股間はびっしょりだった。一郎の男根を舐めながら、かなり興奮していたようだ。
「んんんっ」
そのガドニエルが身体を突っ張らせて震える。
相変わらず感じやすい身体だ。
一郎は足の指を股間から離した。
「んふうっ」
ガドニエルががくりと脱力する。
しかし、切なそうな声を出してもいる。
一郎はにんまりしてしまった。また、足の指は布越しについたガドニエルの愛液でべっとりだ。
それにしても、愛撫のあいだ、ガドニエルは一度も口から一郎の股間を離さなかった。
すごい集中力だ。
これは、あとでちゃんとご褒美をあげよう。
とりあえず、一郎は意識をマアに戻した。
「脚なら出せばいいだろう? うちのエリカも、シャングリアも、スカートのまま馬に乗るぞ」
一郎はマアに言った。
「あんな若い子たちと一緒にしないでくださいよ。無理ですよ」
「なにが無理なんだ? 見た目をもっと若くして欲しいなら、いくらでもできるぞ。背丈を縮めて、子供にするのは無理だが、肌や衰えた筋肉はいくらでも癒やせるんだ。とにかくお仕置きだ」
一郎は今度は、収納術でマアの女王ズボンを亜空間に収納して、マアの下半身を露出してやった。
「きゃああ、な、なに?」
マアはびっくりしている。
当然か。
いきなり下半身を裸にされれば、どんな女でも、それは驚くか……。
それはともかく、マアは一郎が与えた白い紐パンをちゃんと身につけていた。
「その下着は合格だ。そっちについては言いつけを守っていたみたいだな」
「そ、そりゃあ……。あたしだけじゃなくて、全員が多分、そうしているわ。みんな、待っていたのよ。だ、だけど、しばらく会わないだけで、こんなに頼もしいというか……、ちょっと怖くなって……。で、でも素敵ね……。この歳になって、こんなにどきどきできるなんて……」
マアが満更でもない感じで言った。
一郎は今度は、ちょっと強めにマアの乳首に繋がっている糸を引いた。
「あんっ」
おマアが背中を弓なりにして、胸をこっちに出すような仕草をした。すかさず、粘性体を飛ばして、座席とマアの背中をぴったりと密着させて、離れられないようにする。
その上で、さらに糸を引っ張る。
乳首と乳房が引っ張られてぐんと伸びる。
「あっ、い、いたいっ。ロウ殿、いたいわ──」
マアが悲鳴をあげた。
「脚を座席に乗せるんだ。そして、大きく股を開け。逆らえば、こうだぞ」
一郎は糸を引っ張る。
「きゃん──。わ、わかった。言うとおりにするから……」
「じゃあ、すぐにしろ。そうしたら、糸を引くのをやめてやる」
一郎はくいくいと連続で糸を引っ張り続ける。
「ひっ、ひいっ、いたいっ、す、する──。するから、引かないで、んきいいっ」
マアが脚を曲げて座席に乗せ、おずおずと左右に開いた。
いわゆる“M字開脚”だ。
「もっとだよ。全開だ──」
一郎は糸をぐいと引っ張った。
「ああっ──。は、はいいいっ──。だ、だけど、恥ずかしいわ、ロウ殿」
夜闇の中だが、マアが顔を真っ赤にしているのがわかる。
一郎は馬車の天井にある小さな発光灯を外して、マアの前に持ってきた。
明るい光にマアの股間が照らされる。
一郎の紐パンは、この世界のものとしては生地が限界まで薄い。マアの下着に拡がっている丸い染みがくっきりと光で映し出される。
「濡れたのか、おマア?」
一郎は意地悪く訊ねた。
「ぬ、濡れているわ……。責められて……、苛められて……。本当にどきどき……。新鮮……。だ、だけど、本当に頼もしくなったのね、ロウ殿……。こ、このあたしが、こんなにも圧倒される気持ちになるなんて……」
「前もいまも変わらないよ。ただの嗜虐好きの変態男だ……。そして、おマアやコゼやガドは、その変態男に捕まった哀れな囚われ女ということだけだ」
「い、いえ、変わったわ……。さ、さっきも言ったけど、圧倒されるなにかを感じる……。あのう……。ところで、なにか変よ……。か、痒い……。ああ、もしかして、さっきの油剤は掻痒剤なの?」
マアが身悶えだした。
コゼに塗らせた痒み剤が効いてきたのだ。
「強烈なやつです、おマア様……。あたしたちがいつもご主人様に意地悪されるものと同じで……。でも、おマア様も可愛いですよ。ご主人様は愉しんでおられます。ありがとうございます」
コゼが横でくすくすと笑った。
「あ、あたしも愉しんで……、いえ、悦んでいるわ……。こ、この人の女だし……。だ、だけど、あんまり過激なことは慣れてないから」
「こんなのは過激なうちに入らないぞ、おマア。いずれにしても、わざわざ出迎えに来てくれたのはありがたいが、ならば、こういう目に遭うのもちょっとは予想していただろう?」
一郎は小さく笑う。
マアはちょっとだけ困った顔になった。
「ま、まあ、しょ、正直にいえばね……。でも、抜け駆けをしたんじゃなくて、みんなのようにはなれなくて……。それで、抜けてきたというのが本当で……。だけど、やっぱり、こういうことになるなら、一緒だったかも……」
「みんなのようにとは?」
一郎は首を傾げた。
「それは、あたしの口からは言えないわ。だって、あなたを愉しませるために、みんなが頑張っていることなんだもの……。それはもう、全員が張り切ってねえ……。だけど、意外だったわ。あのシルキーちゃんがあんなことを言い出すなんて」
「シルキーがなにを言ったって?」
「だから、それはまだ、言えないったら。とにかく、あたしは、ちょっと無理かなあと思ったから、あなたを迎えに行く口実で出てきたの。そうしたら、こんなことになるなんて……」
マアが息を吐いた。
まあいいか……。
一郎は手を伸ばして、マアの下着の横の紐を外すとマアの股間から抜き去る。
「あっ」
マアが小さく声をあげた。
むっとする女の香りが漂った。
マアもかなり興奮しているようだ。かなりの愛液が股間から滴っている。
「すぐにでも挿入できるくらいにびしょびしょだな、おマア?」
一郎はわざと意地の悪い物言いをする。
「い、言わないでよ……。ま、まあ、あたしも、まだ若いということかしら……。ロウ殿にもらった若さだけどね……」
「おマアは最初から若かったよ、少なくとも心はね。なにせ、タリオ公国を支配して、さらにハロンドールに進出してきたマア商会という大商会の会頭様だ。心が老いていては、生き馬の目を抜くような厳しい商売の世界ではやっていけないだろう?」
「に、二十五よ、ロウ殿……」
マアが顔をしかめながら言った。
おそらく、乳首に塗った掻痒剤でかなり痒みのつらさが襲っているのだと思う。
それはそうと、二十五──?
「二十五とは?」
「ロ、ロウ殿が出立してから増えた商会の数よ……。マア商会だけじゃない。ほかに二十五個作ったわ。あ、あなたがどんな風に使いたいかわからなかったので、全部、あ、あたしには結びつかないようにして……。つまり、どうにでもできる商会が全部で二十五個……」
「えっ、商会を二十五も新しく作ったってことか?」
「え、ええ……。タリオ、カロリック……、もちろん、ハロンドールは各地を全部押さえている。自由流通型もギルド型も……。エランド・シティにも三個出したわ……。二十五の商家じゃないのよ。二十五の商会の下にまた、多くの商家がふらさがっているの」
「ほう……」
一郎は舌を巻いた。
「し、資金が必要なら、この国の一年間分の王家の収入に匹敵する程度なら三日以内に準備できる……。その十倍と言われても、一か月もらえればなんとか……」
マアが言った、
言葉が辿々しくなったのは乳首に塗った痒みがいよいよ本格的な痒みをマアに与えてきたのだろう。
しかし、この大きな王国の一年分の収入に相当する額を三日で準備できるだと?
一郎は驚いた。
このハロンドール王国は大国だ。
「すごいな……。それを俺に融通してくるのか?」
「まさか……。すべて、あなたのものよ……。捨てるなり、ばら撒くなり、好きにすればいいわ。金貨でも銀貨でも、鋳つぶしてもいい……。なくなれば、また作ってくる……。あなたにあげるため……。あなたに貢ぐために作ったものよ。全部、あなたのものよ……。あたしには、これくらいしか、できないから……」
「これくらいか……。まあ、俺はこうやって、おマアの身体で遊ばせてくれれば十分だけど、正直、資金ができるのはありがたいかな。実は頼みたいこともある。明日でも時間を作ってくれるとありがたい」
「い、いつでも……。だ、だけど、こんなお婆ちゃんと性を本気で遊んでくれるのはあなたくらいよ……。本当は、こっちがお金を払わないと相手もしてくれないと思うのに……。ああ、だめ……。つらくなってきた……。本当に痒いわ──。ああっ」
マアがついに激しく身体を動かし始めた。
座席とマアの粘性体の密着度をあげて、マアが暴れるのを封じる。
「まさか、だから俺に貢ごうとしているんじゃないだろうなあ。俺がおマアと遊ぶのはそれが愉しいからだ。おマアのものは俺のものだと思っているから、遠慮なく金は使わせてもらうけど、俺のことも利用していい。俺もまた、おマアのものだ。できることはなんでもやってやろう」
「も、もう、してもらっている。この若さも……。それに美しさ……。神がかりのような商売の能力も……。これ以上はあり得ないと思うような奇跡をたくさん……。しかも、この年齢で……お、女の悦びまで……」
「そうか──。なら、遠慮なく遊んでいいな……。おマア、こっちを見てみろ」
一郎は亜空間から、コゼに塗らせた掻痒剤の小瓶と、もうひとつの釣り糸のような糸を出した。
その糸にも輪っかが作ってある。
「えっ、な、なに?」
マアが怪訝そうな顔になる。
その視線に入るように、一郎は輪っか側を小瓶に突っ込み、たっぷりと油剤を糸にまぶした。
糸の輪を引きあげたときには、輪が油剤の塊で見えないほどになっている。
「この掻痒剤付きの糸の輪っか……。さて、問題だ。俺はこれをおマアのどこに結びつけようとしていると思う?」
一郎はにやりと笑った。
マアが一瞬眉をひそめ、すぐにはっとした顔になる。
「わっ、わっ、ま、待って──」
マアが慌てたように股を閉じようとした。
しかし、そのときには、一郎の粘性体がマアの膝を座席に固めてしまっている。
開脚状態から身動きできなくなったマアのクリトリスを、一郎は指で愛撫する。
油剤がたっぷりと塗ってある指で……。
「ああっ、あっ、ロ、ロウ殿……、あああっ」
マアが顔を思い切りのけぞらせた。
最初からにマアの股間は濡れていたが、一郎が指で刺激を与えると、さらにびしょびしょに潤い、クリトリスは固く尖ってきた。
一郎は真っ赤になったクリトリスの根元をぎゅっと糸の輪っかで絞りあげてしまう。
「ひいいっ、ひっ、ひいっ」
さすがにマアも腰を跳ねあげた。
だが、粘性体で固定しているので、マアは開脚座りのまま座席から離れることはできない。
一郎は、三本の糸をくいくいと引っ張ってやる。
「ああっ、そんなああ、ひいいっ」
「こうやって、おマアは稼いだ金をむしり奪われ、服を奪われ、さらに、大事な場所に糸を結ばれて遊ばれるというわけだ。尽くしてくれるおマアには、大変申し訳ない。その代わり、最後には女の快感をちゃんと与えるよ。実は、それが俺の一番の得意技なんだ」
一郎はお
マアが泣き声をあげる。
「ああっ、そんな意地悪じゃなくて、もう犯してください、ロウ殿──」
マアが言った。
「いやいや、それはまだ早いよ。股間に塗った薬の効き目が本格的になるのは、もうちょっとだ。それに、わかっている思うけど、俺が与えるのは快感は快感でも、被虐の快感だ。十分に苦しんでもらわないとねえ……」
「もう十分に苦しみましたから……」
「まあ、そう言うなって、おマア……。ところで、モートレットの話に戻るけど、あの娘は、自分の父親のことを知っているのか?」
一郎は訊ねた。糸はちょっと緩めてやる。
マアは切なそうに息を吐く。
「は、話を戻すの……? はああ……。し、知ってますよ……。もっとも、父親とは思ってないみたいだけど……。あのモートレットは、実の母親から、父親に対する怨嗟を子守歌にして育ったのよ……。狂った母親と二人暮らしの生活の中で……」
「狂った母親?」
「え、ええ……。あ、あの娘にはちょ、ちょっとおかしな部分もあって……。あ、あのう……。それにしても、このまま?」
「このままさ、おマア。とにかく、じゃあ、心配はないわけだな? あのアーサーには、なにかというとおかしな工作をされて迷惑したんだ。あいつもまた、アーサーの手の者の可能性はないんだね?」
「ま、まさか。その可能性があったら、あなたになんか近づけもしないわ。あたしは、あなたにあの子を抱いてもらおうと思って……。そうすれば、きっとあの娘にも、いい変化が……」
「俺にあの少女を?」
「そ、そうだけど……。改めて考えてみると、ちょっと躊躇も……。こういうことに、あのモートレットが耐えるかどうかがわからないし……。男女の営みについては、なにも知らない娘だから……」
「そんなことはないさ。男を知っている」
一郎は思い出しながら言った。
モートレットのステータスには、性経験を示す“男(0.5人)”という文言があった。
“0.5人”というのは、意味不明だが……。
「そ、そうなの? 男なんて知らないのかと……。多分、生娘だと思ってたわ」
「生娘の可能性はあるけどな。とにかく、詳しく話してくれよ、おマア」
一郎は笑って、再び三本の糸をぐいと引く。
「きひいいいっ、ああ、もう抱いて──。苛めないで、抱いてください、ロウ殿──」
マアが悲鳴をあげた。