【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
861 入り口で大歓迎
「うわあああん──。ぱぽああっ、ぱぱああっ、まんまん──。まんまんしよう──。ウルズ、おまたがじんじんするの──。ずっと、ぱぱを待ってたの──。ぱぱ、おかえりなさい──。ぱぱにあいたかった──。もう、ぱぱはどこにもいっちゃだめえ──」
一郎に馬乗りになっているウルズが号泣して抱きついてくる。
涙と鼻水ですごい顔だ。
一郎は、くすりと笑って、下からウルズの顔を抱きしめて寄せ、涙や鼻水を舐めとってやる。
そして、口づけをした。
幼児帰りしているウルズは、なぜか全身が敏感で、一郎からなにをどうされても、たちまちに大きな快感に変えてしまう。
よくわからないが、心の抵抗がないからかもしれない。
まさに、心の底の底から、一郎の性技の快感を幸福感に置き換えるのだ。
ウルズの口の中を舌で刺激を与え続け、さらに一郎の唾液を送り込んでいると、やっとウルズが落ち着きを示し始めた。
「あんっ、ぱぱっ、ぱぱのにおい……。んんっ、ぱぱの味……。ぱぱの声……んあっ──。ぱっぱああ……」
「ああ、ぱぱは帰ってきたぞ。折角だから、これからちょっとずつ、色々なことを覚えような、ウルズ。まずは、ぱぱとの口づけを覚えよう。ぱぱがウルズの口の中に舌を入れたら、ウルズもぱぱの口の中に舌を入れるんだ。気持ちのいい場所を探して、舐めてごらん」
一郎はやっとウルズが落ち着いたところで、ウルズの口から唇を離して、下から言った。
「したって、べろのこと? ウルズはぱぱと、お口をくっつけると、いつもきもちいいよ」
「いい子だ。気持ちいいのはいい子だぞ。ほら、だったら、もう一度だ」
一郎は再びウルズと唇を合わせた。
今度は、ウルズからの積極的に舌に舌を絡めてくる。
一郎が語ったことを忠実にやろうとしているのだろう。ウルズの息に喘ぎ声が混ざりだしたのはすぐだった。
そして、しばらく口づけを続けていると、ウルズの身体が緊張したように伸びる。
「んんんっ、んああっ、ぱっぱああ──」
そして、軽く絶頂した。
どうやら、口づけだけで達してしまったらしい。
一郎は、脱力したウルズを抱えて身体を起こす。
いつの間にか、周りに、シルキーのほか、馬車で一緒にやって来たコゼ、ガドニエル、マア、ナール、そして、モートレットが集まっていた。
特に、ナールは、大人の女なのに、幼児帰りしたウルズに接してかなり戸惑っているような表情を示している。
そこに、宙が揺れて、ベルズとスクルドが移動術で出現した。
だが、驚くことに、ふたりとも、奇妙な格好をしている。
まず、ベルズについては、裸身に宝石の下着だ。布のようなものは一切なく、その代わり、大中小の様々な色鮮やかな宝石の「ビキニ」を身につけていて、乳首と股間については、それぞれ赤と青と黄色のひと際色鮮やかな大きな宝石で隠しているという姿だ。
べルズにしてはものすごく珍しい、扇情的な姿だ。
また、スクルドについては、いまとなっては懐かしい気もする神官姿、しかも、神殿長の儀礼用の装束だ。
しかし、ウルズと同じように、乳房の部分が丸く切り取られていて、スクルドの大きな乳房がそこから露出していた。
しかも、乳首に小さな鈴を一個ずつぶら下げている。
さらに、女性神官服の前側のスカートが中心でぱっくりと半分に切られ、さらに両側から紐で引いて割れており、股間が露出していた。
下着は身につけず、その代わりに、股間に大きめの鈴をさげて、割れ目の部分を隠している。
なんだこれ──?
しかし、ふたりとも随分と色っぽい……。
「ウルズ、だめではないですか。ご主人様を地下の浴室で盛大にお出迎えするはずだったのに、ひとりで行ってしまっては」
スクルドが微笑みながら、ちょっとウルズをたしなめるような物言いをする。
「そうだな。ひとりで走ると危ないからな……。だが、そなたは、やっぱり、その格好にしたのか? 神官服で遊ぶのは神への冒涜だから、やめよと申したではないか」
べルズだ。
「まあ、なにを言っているの、ベルズ。もう、わたしは神官ではないのですから、不敬も冒涜もありませんわ。そもそも、この神官服でわたしは、それはもう数限りなく、ご主人様に犯されましてよ」
「威張って言うことか。まったく……」
ベルズが小さく舌打ちした。
だが、ようやくわかってきた。
シルキーの股間に葉っぱ一枚の姿といい、ウルズの穴あきのドレスといい、ベルズの宝石下着、スクルドの神官服の破廉恥アレンジ……。
おそらく、全部、一郎を悦ばせようという趣向だろう。
そういえば、マアがそんなことを仄めかしていた気がする。
「ありがとう。そんな格好は俺への贈り物だな。発案はシルキーが?」
確か、マアがそう言っていた。
「はい、以前にこの屋敷でそういう趣向をしたのを思い出したのです。旦那様はお喜びでしたし、わたくしめも愉しかったです。提案したら、皆さんも賛同してくださいました」
シルキーだ。
「へえ……。あんたの発案だと思ったわ、スクルズ」
コゼがスクルズに話しかけた。
「もちろん、わたしも大賛成しました。いかがですか、ご主人様?」
スクルズが乳房と腰を揺らす。
豊かな乳房がぶるんぶるんと揺れて、ちりんちりんといやらしく音が鳴った。
一郎は思わず、にんまりとしてしまう。
いずれにしても、このばか騒ぎを嫌って逃げたのがマアたちというわけか……。
それで、一郎に遊ばれたわけだが……。
ちらりとマアを見る。
マアは苦笑のような複雑な笑みをしていた。
視線をスクルドたちに戻す。
「もちろん、スクルドはいやらしくていいな。最初は、その格好のまま犯すぞ。鈴の音を愉しみながら、神官長を陵辱するのが愉しみだ。ベルズもだ。淫靡でいやらしい格好だ。それでいて、綺麗だ。似合っている。ベルズもいますぐに犯したくなる」
一郎は床に胡座に座り直しながら笑った。
両腕には、ウルズを抱きかかえている。
「な、なにを言うのだ」
ベルズが真っ赤になった。
だが、隠そうとして隠せない笑みが口元からこぼれている。
可愛いものだ。
「さ、さいしょはウルズ──。ウルズにまんまんして。すーままと、べーままがはじめだと、長くなるの──。ウルズはいっぱい、いっぱい待っていたの。ねえ、ぱぱ、まんまんして──」
膝の上のウルズが力いっぱいに一郎にしがみついてきた。
それはいいのだが、やっぱり身体が大きくて力が強いので、そのまま押し倒されそうになる。
「わかった。ウルズが一番だ。でも、ちょっと待っていてくれな」
一郎はなんとか、ウルズを支えつつ、ベルズに視線を向けた。
「その感じだと、やっと回復したのだな。衰弱も収まっている。よかった。ミランダも大丈夫か?」
早朝にラポルタの拷問から救ったベルズとミランダは、身体の衰弱が激しく、それで、スクルドにひと足早くこの屋敷に向かってもらい、そのスクルドから治療をしてもらっていたのだ。
特に、このベルズなど、意識はしっかりしていたが、肉体そのものは、かなり痛めつけられて、はっきりいって瀕死の状況だった。
それがちゃんと回復したのだがら、一郎の心の底から安堵した。
「お、おかげでな……。助けてくれて嬉しかった……。そして、信じてた。ありがとう、ロウ殿」
すると、ちょっとはにかんだみたいな顔になり、ベルズが一郎に向かって静かに頭をさげた。
「とんでもない。ベルズもミランダも、もちろん、サキも俺の大切な女だ。むしろ、救出が遅れてすまなかった。そして、頑張ってくれてありがとう。よくぞ、俺たちが行くまで生き残ってくれた」
一郎は言った。
すると、ベルズが首を横に振った。
「生き延びれたのは、サキのおかげだ。あの自尊心だけは高い女が、それこそ、必死でわたしたちの助命をラポルタにしたのだ。そのために、言いたくもない媚びをラポルタに振りまき、耐えて耐えて、ラポルタの機嫌をとろうと、小便まで飲んだのだ。あのとき、サキがラポルタに愛の言葉を言ったのは本気ではないぞ。わかってやって欲しい」
ベルズが言った。
一郎は自分の口元を緩めた。
「……その感じだと、もうわだかまりはないのか? サキに対して激怒していたのではないのか?」
「したがな……。だが、考えてみれば、わたしたちも悪かった。サキは魔族だ。わたしたちとは、根本的に価値観が違う。だから、よく話し合うべきだったのだ。それを頭ごなしに、怒鳴ったりしたからな。サキが拗ねて王宮に閉じこもったのも仕方がなかったかもしれない」
「なら、もう怒ってないんだな?」
「ああ、むしろ、わたしらには、一切危害を加えようとはしなかったのだから、サキはサキなりに、わたしたちを特別に考えているのだろう……。ロウ殿、もう一度言うが、サキは本当に涙が出るくらいに頑張って、わたしたち……もちろん、あの奴隷宮の女たちを含めて、守ろうとしてくれた。あれを許してやってくれ」
ベルズが再び頭をさげた。
一郎は黙って微笑んだ。
「おっ、おっ、おっ……」
そのとき、後ろから女の奇声のような音が聞こえてきた。
振り返ると、ナールだ。
顔を真っ赤にして、ぼろぼろと涙をこぼしている。
「あんた、どうかしたの?」
横のコゼがナールに声をかけた。
「おお、やっぱり、スクルズ様──。救世主様あああ──。よくぞ、お生き返りに──。ナールは感激でございます──」
すると、いきなり、スクルドの足もとに跪いた。
そして、両手を合わせて、祈るような格好になる。
「えっ、えっ、なんですか、この方?」
スクルドは当惑している。
「ラスカリーナのところの女将校のナールだ。馭者として連れてきたんだがな……」
一郎もまた、ナールの大袈裟な態度に戸惑っている。
「まあ、それでは、手筈通りに、ラスカリーナさんは、性奴隷になされたのですね?」
スクルドだ。
ひと足先に戻ってもらったスクルドだが、こいつは、今日の一日で一郎がなにをしようとしていたかは認識している。
王軍の軍権を横取りするために、近衛連隊長のラスカリーナを使おうという計画だったこともわかっている。
「ああ、そのラスカリーナはアネルザと一緒に王宮だ。今夜は、片付けなければならないことが山積みでね。あいつらには申し訳ないが託してきた。エリカとイットも残っている」
「そうなのですね。では、もしかして、大会議についても無事に?」
「終わった。いまや、俺も正式に独裁官様だぞ。ルードルフ王に退位させる前に任命させたからな。一応は形式を整えた」
一郎はお
「なんだ、その独裁官というのは?」
「そうねえ。なに?」
ベルズ、次いで、マアが訊ねてきた。
そういえば、一緒に南域にいた連中以外は、一郎が強引に独裁官という役職になったことは知らないのだった。
「簡単にいえば、宰相と大将軍を足したような役職だな。ルードルフ王とイザベラに、俺を指名させた。というわけで、俺もいまや、王国の重鎮だ」
一郎は笑った。
ふたりは目を丸くしている。
「ああ、救世主様、お足に、お足に口づけをしてもよろしいでしょか」
ナールがスクルドの足もとに近づき、接吻しようとしている。
「わっ」
スクルドが慌てたように足を引っ込めた。
「あんた、いい加減に立ちなさいよ。そもそも、こいつは生きてるって教えたでしょう。広場で磔にされたのは、こいつの偽者──。そもそも、股ぐらに鈴をぶら下げてくるような女がありがたいの?」
コゼが呆れた口調でナールをたしなめている。
「わかってます。理屈ではわかっているのです。でも、ありがたいのです。ありがたくて、ありがたくて、涙がなぜかとまらないのです」
ナールがスクルドの前に土下座をしながら言った。
なんだ、これ?
スクルドが、スクルズとして信仰の対象になりつつあるというのはわかっているが、これはちょっと大袈裟ではないだろうか?
「ロウ殿、言っておくが、こういうのが最近、王都に多いのだぞ。とにかく、スクルドを“救世主”、ロウ殿を“天道様”と呼んでありがたがる者がだんだんと増えているのだ」
ベルズが一郎に寄ってきて屈み、一郎にささやいた。
「救世主に、天道様?」
一郎は訝しんだ。
しかし、そういえば、今日一日で、何度“天道様”と呼びかけられたかわからない。
一郎がガドニエルから、クロノスを意味する“サタルス”の姓をもらったので、“英雄公”と同じような意味の尊称かと思っていたが、なんとなくだが、ちょっと様相が違う気もする。
「特にあの奴隷宮の連中だ。あいつらは、とりわけひどかった。とにかく、あの連中はおかしい。もっとも、わたしはミランダと一緒にいきなり監禁されたので、調査のようなことはできなかったが、サキならなにかを知っているかもしれん。もちろん、奴隷宮の連中に喋らせればいいが……」
「奴隷宮の連中がおかしい?」
一郎は困惑したが、そういえば、後宮の地下でもベルズは同じことを告げていた。
白痴化の術のようなものがかかっていると言っていたか?
あまり気にしていなかったので、忘れかけていたが……。
「そうだ。まるで新しい宗教のような……。スクルドは知らないの一点張りだ。まあ、嘘は言ってはおらんようだったな。なにか、サキは言ってなかったか、ロウ殿?」
ベルズが耳元で言った。
「いや、まだサキはずっと亜空間で眠ってもらっていて……」
「宗教ってなに、ベルズ? そのわりには、あいつがありがたがっているのは、あの破廉恥女のことで、ご主人様のことは、天道様と呼ぶ以外は、まあ、比較的まともだったわ。あんな風におかしくはならなかったわよ」
すると、コゼもまたしゃがみ込んできて会話に参加してきた。
「その辺は、わたしにも……。もしかしたら、ロウ殿は多分、あの将校を犯したのだろうから、その辺りがロウ殿は神ではなく、現実のものとして受け入れることに変わったのかも」
ベルズは首を傾げながら言った。
「はあ、ちょっと待て。いま、俺のことを神だと言ったか?」
「なにを言う。“天道様”というのは、神のことだぞ」
ベルズがちょっと呆れた口調で言った。
「もおおう──。ぱぱも、べーままも、コゼちゃんも、ひそひそ話はだめええ──。そろそろ、おふろに行こう。みんな、待っている。そして、ウルズにまんまんして──」
ウルズが強く一郎にしがみついてきた。
「そうだな。行くか」
一郎はベルズを両手に抱えて立ちあがった。
「うわあいい」
ウルズが大喜びする。
「まあ、ご主人様、いつの間にそんなに力が強く?」
コゼがびっくりしている。
「俺も日々成長しているということさ。特に今回の旅が俺を成長させたのは間違いない」
一郎は笑った。
「……この屋敷をとりまく幻影術。そして、屋敷全体を覆う強い魔道……。あなたが管理者ですね?」
そのとき、ずっと黙っていたガドニエルが急に神妙な表情でシルキーに話しかけてきた。
「わたくしめは、皆様にお仕えする屋敷妖精です。どうか、召使いとしてお扱いください、お客様」
シルキーがガドニエルに言った。
「いえいえ、魔道の源のナタル森林を治める女王として、強い魔道の遣い手には敬意を表さないとなりません、大魔道士様……。それと、お客様ではありません。これから、ずっとお世話になるガドです。よろしくお願いします」
「まあ、そうなのですか。歓迎いたします、ガド様。シルキーでございます」
シルキーが頭をさげる。
股間に葉っぱだけを貼り付けた恥ずかしい格好で……。
「お客様よ。こいつはすぐに国に帰るの」
コゼが横から口を挟んだ。
「まあ、ご冗談を、コゼさん」
ガドニエルがころころと笑う。
「冗談はあんたよ──。あんたの国はどうするのよ──」
コゼが呆れた声をあげた。
「まあいい。浴場に行こう。ここにはいない者も待っているんだろう。さあ──」
一郎は言った。
「かしこまりました、旦那様」
シルキーの言葉とともに、移動術特有の身体が捻れるような感覚が襲ってきた。