【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
かなりの距離を落下していく。
これはおそらく、一階を通り越して地階層にまで到達しそうだ。この建物は各階の高さが必要以上に高い。おそらく、地下層までなら、普通の建物のくらいの六階から落ちるくらいの距離があると思う。
コゼは大けがを覚悟した。
最悪死ぬかもしれない。
落ちながら少しでも衝撃を和らげようと身体を丸める。
だが、目の端に下側に横棒の存在を捉えた気がした。
とっさに手を伸ばす。
衝撃が走ったが、コゼは落とし穴から落下する途中で一本の横棒を掴むことに成功した。
「ふう……」
思わず嘆息した。
とりあえず、あのまま真下まで直接に落下して、床に身体を叩きつけられることだけは免れたみたいだ。
下を覗く。
だが、真っ暗でなにも見えない。
試しにサンダルを脱いで落としてみる。
すぐではないが、サンダルが水面に当たる音がした。
水? 水が下にあるのか?
いずれにしても、大した高さではない。これなら問題ないか……。
そのときだった。
頭上からいきなり大量の液体が降ってきた。
「きゃああああ」
気がついたときには、コゼは穴の途中を貫いていた横棒から手を離していた。
水しぶきとともに、コゼは真下の水の中に放り落ちてしまった。
かなり深い……。
コゼは頭から完全に液体の中に浸かってしまった。さらに、コゼがどっぷりと頭から液体に浸かると、液体そのものがぐるぐると回りだした。
なにこれ──?
魔石でも設置して、魔道でも仕掛けているのだろうか。
そして、とっさに、これはただの水ではないことを認識した。全身がかっと熱くなったのだ。
しかも、上衣はさっき令嬢の肌に塗ってあったとりもちのような粘性体から逃れるために脱いだが、その下に身に着けていた胸巻きの内側の乳房が異常なほどに疼き始めた。
半ズボンと下着の中の股間もだ。
熱くて、痒い……。
多分、強い媚薬の効果だ。
落ちた液体が強力な媚薬の液体なのに違いない。
さっきも二階の広間でさんざんに媚薬と媚香を浴びさせられた。
その影響もあいまって、新たに媚薬入りの液体に浸かったことで、本格的な疼きと痒みがコゼに襲い掛かってきたみたいだ。
真っ暗の中、とにかく水面を目掛けて手足を掻く。
手の先が壁のようなものに当たった。
水槽──?
さらに手をもがかせると、片手が液体の外に出る。
コゼは自分の身体を液体の中から引っ張りあげた。
途端に、薄暗いがやっと視界が開ける。
地下層を思わせる幅の広い廊下だった。遠い位置にある天井側に一本の蝋燭があり、薄暗い明かり辛うじて作っている。
コゼが落ちたのは、その廊下にわざわざ配置してあった背丈の二倍ほどの大きくて深い水槽であり、その上は吹き抜けていて、どうやらコゼが二階から落ちた二階側に穴が繋がっているみたいだ。
見渡すと、ここから見えるだけでも同じような水槽が五個ほどあり、そのどれも吹き抜けの穴が上にあった。
おそらく、二階部分にあった落とし穴の罠のどれに引っかかっても、これのどこかに落下する仕掛けになっているのだろう。
しかし、こんな大仕掛けをいつ準備したのだろうか……?
内心で唖然としてしまった。
「ああ、痒い──」
しかし、コゼは、切迫している苦悶に、その場でうずくまってしまった。
とにかく、痒いのだ。
「ひやあっ、ひああっ」
さらに肌に衣類がこすれると、途端に圧倒的な快感が襲い掛かってきた。
痒みと疼きの原因である液体を完全に染み込ませているコゼの衣服は、いまや危険な責め具になっていた。
意を決して、コゼは身につけていたものをその場で脱いだ。
ロウからもらった大切な紐式の下着さえも脱ぎ捨てる。
「う、うう……」
身体を丸めたまま股間を擦り、胸を揉む。
「あっ、ああ……」
ロウに触れられるときには及ぶべくもないものの、鮮やかな喜悦がコゼを襲う。
しばらくのあいだ、コゼは自慰に耽った。
「んふううっ」
やがて、絶頂に達したコゼは、その場で身体を突っ張らせて全身を震わせた。
だが、満足したのは束の間だ。
すぐに、強い痒みと疼きがぶり返す。
これは、まずはどこかで媚薬を洗い落とすしかない。いや、それさえも、この苦悶を解決してくれるかどうか……。
きりがない……。
コゼは立ちあがった。
まだ、疼きと痒みがコゼを苛んでいるが、いつまでもこうやって、ここでひとりで自慰に狂っているわけにはいかないのだ。
スクルドとミランダを助け出しに行くか、あるいは、エリカとアネルザが監禁されている場所を見つけだすかだ。
しかし、この地下に落ちるまでの経緯を考えると、ここにうまく誘導されたということを否めない。
そういえば、スクルドは屋根の上から二階部分に移動術で跳躍するとき、二階部分に人が集まっているのは、あの広間だけだと口にしていた。
そして、そこでは、令嬢たちが完全に待ち受けの態勢を作っていて、仕掛けられていた媚薬を使って身体を弱められ、さらにおかしな「ミツバチ戦法」とやらの集団的愛撫戦法の奇襲を受けて、スクルドとミランダは捕まってしまったのだ。
挙句の果てに、とっさに逃げたコゼは広間の周りに仕掛けてあった落とし穴に嵌り、この地下まで落とされたということだ。
どう考えても、ここにいた令嬢や夫人たちの手のひらで踊っている気がする。
だったら、おそらく、ここにもなにかある。
コゼは、脱ぎ捨てた服の中から一本の短剣だけを手に持つと、全裸のまま用心深く周囲を探索することにした。
「うう……」
しかし、なによりも苦しいのは媚薬に苛まれている自分の身体だ。
敏感な場所が痒いのだ。
痒い──。
気がつくと、歩きながら股間に手が向かっている。
だめだ……。
集中できない……。
でも、我慢できない。
コゼは疼く股間をいじりながら、周辺の気配を探り続けて歩き彷徨う。
そして、しばらく歩き回った頃に、コゼの耳はかすかな人の笑い声を聞がした。
さらに、水の音も……。
コゼは気配を完全に消して、音の方向に近づく。
やがて、おかしな場所に辿り着いた。
エリカ──。
いた。
十名くらいの令嬢たちもいる。
幾つかの廊下が集まる辻のような場所だ。
そこはさっきの二階の広間のような広い地籍になっていて、驚くことに、床全体が周辺の廊下から掘り抜かれて、膝の高さほど落ち込むようになっていた。
そこに壁のひとつにある穴から流れ落ち続ける水がたたえられていて、水面が掘り抜かれている廊下の高さの線までできている。つまりは、この地下層に小さな池が作られているのだ。
そして、その水の広間の中心に、木製の椅子に全裸で縛りつけられているエリカがいた。
両足を椅子の脚に縛られ、両手は手すりに括り付けられている。
胴体も首も足の腿でさえ、革紐のようなもので椅子に縛られてて、エリカは雁字搦めにされていた。
目には目隠しがあり、口は黒い張形を挿入されて塞がれ、それもまた紐で顔に括りつけられて、口から取り出せないようになっている。
なによりも、その周りに十人ほどの赤い布を腰に巻いただけの乳房を露わにしている令嬢たちがいる。
そして、彼女たちは全員が両手に柔らかそうな毛先の刷毛を持ち、その拘束されているエリカに群がって、数名ずつでエリカの裸身をくすぐっているのだ。
どれくらいああやっていたぶられているのかわからないが、エリカの全身は真っ赤に火照りきっていて、毛穴という毛穴からからはおびただしい汗が流れている。
まるで水を被ったかのようだが、多分全部汗だろう。涙と鼻水と涎らしきものもすごい。
そして、座っている椅子からは、失禁と思われる水分が大量に滴っている
これもまた、一度や二度の失禁じゃないはずだ。
コゼは大声をあげそうになり、必死でそれに耐えた。
「ふふふ、エリカ様、またおしっこをなさいましたわね。じゃあ、また水分補給をしましょう。おしっこばかりしてたら、きっと身体が乾いて死んじゃいますもの」
「そうですわね。こんなに汗をかいておられますし……。次のお姉さまへの水当番はわたしですわ。じゃあ、皆さま、エリカお姉さまの水飲みですので、前をお空けになっていくださいな。刷毛は両脇に」
令嬢たちがひそひそと笑いながら、エリカの裸身のあちこちを責めていた刷毛が一斉に脇の下から横腹に移動した。
刷毛はたっぷりとエリカの汗やほかの体液を吸っていて、完全に濡れている。刷毛が動くと、エリカの肌のその場所に新しい刷毛の線ができあがる。
「んんんんっ」
椅子に拘束されているエリカの身体が限界まで弓なりになる。
しかし、その動きはかなり鈍い。
どれくらい、ああやって寄ってたかって刷毛でくすぐられているのかわからないが、かなり脱力しているのは明白だ。
さっき水当番だと口にした令嬢が両手で足元から水をすくって、自分の口にたっぷりと含んだ。
その口のまま、エリカの顔に顔を寄せ、張形を挿入されているエリカの口に横から唇を密着させると、張刑の隙間から水を口に入れていった。
しかも、手でエリカの股間を愛撫している。
激しくエリカのクリトリスを刺激しているのがわかる。
「んんぐうううっ」
エリカが声をあげて全身を突っ張らせて、やがてがっくりと脱力した。
令嬢がエリカから離れる。
そして、その場で跪いた。ばしゃんと水の音が鳴るとともに水しぶきが弾ける。
「ああ、大丈夫ですか、メリッサ様?」
すぐ横のほかの令嬢がメリッサと呼ばれた令嬢を助け起こす。
よくわからないが、感極まったみたいだ。
「はあ、はあ、はあ、やっぱり素敵ですね。でも、また少し天道様にお近づきになれた気がします。ありがとうございました、エリカお姉さま」
メリッサが立ちあがってエリカに向かってお辞儀をする。
涙で目隠しもぐっしょりと濡れているエリカが苦しそうに首を横に振っている。
もう許して欲しいと言っているのだろう。
いま気がついたが革紐であちこちを拘束されているエリカの四肢には合わせて十数本の金属の輪っかが嵌っていた。
多分、あれは魔道封じの環だ。
さっき、くすぐり責めに遭ったスクルドにも、同じものがどんどんと装着されていたのを思い出した。
「さあ、また始めましょう。エリカお姉さまのくすぐったい場所探しですわ。お姉さま、また遠慮なく反応してくださいね。そこを集中的に責めますから」
「今度は、わたしが右の乳首を……。お姉さまって素敵ですね。とっても敏感なお胸をされていて……。だから、天道様の一番の女の方なのですね。羨ましいです。ふふふふ……」
「じゃあ、わたしは左から……。あらあら、そんなにお逃げにならないで。どこにも逃げる場所などありませんのに……。身体を右に捻られても、左に捻っても、わたしたちは刷毛で待っておりますよ」
「では、わたしがお股ですね。メリー様、わたしに小さな刷毛をお貸しいただけないでしょうか。それで膨らんでおられるクリトリス様を集中したいと思います」
「よくてよ、ケセラ様。一本だけであれば……。でも、二本のうちの一本はそのまま使います。もう一度、鼻責めをしようと考えてますの。だって、息ができなくなって、とっても可愛いお顔をお姉さまがされるんですもの」
じっと見守っているコゼを唖然とさせる声がどんどんと聞こえてくる。
その会話のあいだも、ずっとエリカの全身を刷毛や筆が襲っていて、責める場所が移動しては追加されということが繰り返される。
そして、鼻の穴に小筆が差し込まれて、柔らかくくすぐりだす。
「んんううう」
エリカが泣くような声を出して必死にそこの小筆から顔を逃げさせようとする。
これはすぐに助けないと……。
コゼは救出を決心したが、問題はどうするかだ。
十人ほどなら、あっという間に無力化できるが、問題は罠の存在だ。
そもそも、どうして水を膝まで漬けているような場所と仕掛ける準備しているのか……?
そして、水面の上を見上げて、すぐに答えが出た。
天井の色と合わせてて、薄暗いこの地下階ではわかりにくいが、十本ほどの棒が天井にくっつけられている。
わかった──。
あれは電撃棒だ。
水の真ん中にエリカという囮を置いているのは、コゼのような救援者が現れたら、すぐさま、発動された電撃棒が落ちて感電させる仕掛けに違いない。
当然に、あのエリカも周りの令嬢たちも、一緒に感電することになるが、二階での攻撃のことを考えると、自分たちも倒れることを厭わずに罠を発動させると思う。
いや、むしろ、そういう態勢を作ることが、こちらを油断させる行為でもあるに違いない。
だが、わかってしまえば、あとは簡単だ。
水に浸からないようにすればいいだけだ。
「しゃああああ──」
コゼは腹からの声をあげて、水の溜まっている床に飛び込んで駆けた。
「ああ、来られたわ──。さあ、天道様のために──」
「コゼお姉様だわ──。頑張りましょう、天道様のために──」
エリカに群がっていた令嬢たちが一斉に手を休めて、コゼに注目する。
それとともに、案の定、天井からたくさんの電撃棒が落下してきた。
コゼは向きを変えて壁に駆け、水底を蹴って水の外に出た。
壁を走る──。
そのまま天井近くまであがり、壁を力一杯に蹴り飛ばして、エリカが拘束されている椅子に向かって跳躍する。
「きゃあああああ」
「ああああああ」
「いぎいいいい」
一方で、令嬢たちは水から通電した電撃を浴びて、次々に崩れ落ちる。
コゼについては、エリカが拘束されている椅子の背もたれの上に立ち、器用にバランスをとった。
「ひぎいいいい」
また、エリカも脚を水に浸けている。
電撃をそこから帯びて、絶叫しながらがくがくと全身を痙攣させた。
「エリカ、あたしよ──。もうちょっと我慢して──」
助けてあげたいが、触ればコゼまで感電してしまう。
気絶させはしても、殺すほどに長時間は電撃は流れ続けないと思う。コゼは電撃が収まるのを待った。
やがて、ばちばちと電撃が水を弾くような音がなくなる。
併せて、水が一気に抜けていく。
これもまた、あらかじめ水が抜けていくようにしてあったのだろう。水面にうつ伏せに気絶したら、そのまま溺死する可能性もあるからだと思う。
よくよく考えた仕掛けであるとともに、その周到な準備にはコゼも感嘆してしまった。
やがて、ほとんど水がなくなった。
コゼはとんと床に降りた。
周りには、電撃で失神した令嬢たちの身体が散乱している。
「ほら、しっかりしなさい」
コゼはエリカの目隠しをむしり取るとともに、握っていた短剣でエリカが咥えさせられてる黒い張形の紐を切断する。
まずは、その張形を抜き取ろうとした。
そのエリカの顔ががばりと跳ねあがった。
失神から意識を取り戻したのだろう。
「ああっ、コゼね──。その張形に触っちゃだめえええ──」
エリカが絶叫した。
そのときには遅かった。
張形を手にした途端、とてつもない絶頂感が襲い掛かった。
しかも、信じられないくらいに深くて巨大な絶頂だ。
「ひいいいいい」
コゼは腰を抜かした。
なによ、これ──?
慌てて、張形から手を離そうとしたが、張形の根元から粘性物が噴き出してきて、コゼの手と張形を接着させてしまう。
絶頂が収まらないのに、次の絶頂が襲ってくる。そして、その次の絶頂も──。
「ひがああああっ、あああああっ」
想像を絶する連続絶頂に、コゼはもんどりうった。
大きな音が鳴り響き、どこからか別の令嬢たちが大勢集まってくる。
「頑張りましょう、天道様のために」
「天道様のために」
「でもやっぱり、救世主様の宝具は素晴らしいわ。そして、コゼ様も天道様のことを心から慕っておられましたのね。この張形でそれだけの絶頂感に襲われるというとはその証ですもの」
「ああお羨ましいですわ。それだけの天道様への深い愛……。さあ、両手で張形を握っていただいて、離せないように布で縛ってしまいましょう」
「ならば、エリカ様の身体にも密着させた方がいいわ。くっつけて縛りましょう、皆さま。さあ、天道様のために」
コゼの身体が両側から抱えられて、椅子に座って拘束されているエリカと身体を面するようにくっつけられる。
両手は張形ごと布を巻きつけられた。
そのため、連続絶頂がとまらない──。
なんなんだ、この張形は──
「いいいいいっ、もう、いやあああ」
コゼがエリカと向かい合わせになるように縛り付けられてしまった。
しかも、いまだに連続絶頂は続く。
まったく身体に力が入らない。
「わ、わたしも、もういいいいい──」
一方で改めて張形を身体に密着されたエリカもまたむせびながら絶頂している。
コゼとエリカは、お互いに狂ったように絶頂を続けていった。
「大丈夫ですわ、コゼお姉さま。気絶すればとまりますから。それはそういうものなのです。でももう一度触り直せば、また連続絶頂ですわ、ふふふ」
令嬢のひとりがそうささやいてくるのが聞こえた。
しかし、そのときには、もう意識が遠くなっていて、そして、なにもかもわからなくなった。
*
令嬢たちが使用したディルドは、『487 救世主伝説の誕生(その2)』、『490 天道様のために』などで登場しているものです。念のため。