【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
エリカの叱責の声があり、ロウは苦笑しながら、イザベラのお尻に添えていた手を離した。
イザベラは、とりあえずほっとした。
しかし、向かい合っているロウの背中側で拘束されている両手首はそのままだし、全裸でロウに股を拡げて跨っている恰好はそのままだ。
また、膨らみ始めたお腹の前には、ロウの隆々と勃起している怒張がある。
射精をしてまだ拭いてもいないので、ロウの精のいい匂いがイザベラの鼻を刺激する。
とにかく、気になって仕方がない。
「お、おろしてくれ」
イザベラは頼んだ。
「なんで? 悪戯はやめただろう。こうやって、密着している方が話はしやすい」
「わたしは、話しづらい──」
「エリカ、悪戯はやめたぞ。このくらい、いいよなあ?」
ロウがエリカに顔を向ける。
「ま、まあ、それくらいなら……」
エリカは、ちょっと考えた感じになったが、すぐにそう言った。
「そんな。もっと、この悪戯者を説得せよ──」
イザベラはエリカに不満を言った。
「文句を言うな。一番奴隷の采配だ。それとも、淫具で遊ばれながら、話をしたいか?」
ロウが笑いながら、すっとイザベラの股間に指を移動させて、亀裂に沿うように撫であげてきた。敏感なクリトリスが指で擦られる。
「ひんっ」
イザベラは、全身を貫く鋭い疼きを感じてしまい、全身を弓なりに硬直させてしまった。
だが、ロウの悪戯は一度だけであり、すぐに指を離してくれた。
「くっ」
イザベラはほっとして、ロウに身体を預けてしまった。
だが、まったく、この男は……。
イザベラは顔をあげて、ロウを睨む。
「どうしたんだ?」
しかし、ロウは素知らぬ顔だ。
「ど、どうしたんだではない──。そなたは……」
「まあまあ……。それで、天道教のことだったな。女王陛下様は反対か?」
ロウがなにもなかったような顔で、両手でイザベラの背中を抱き直すと、ぎゅっと身体を密着するようにしてきた。
「きゃあ」
イザベラは思わず声をあげてしまった。
慌てて口を閉じる。
「可愛らしい声だな。うちの女王様は」
ロウがイザベラの耳元で笑った。
「ひゃん」
しかし、耳の中にロウの息が吹きかけられた感じになって、イザベラはくすぐったさに身を竦めてしまった。
「ロウ様、いい加減に──」
また、エリカが怒鳴る。
「わかった、わかった──。もうしない」
ロウが慌てたように、顔を耳のそばから顔を離す。
なにがおかしかったのか、周りの女たちがどっと笑い声をあげた。
「ところで、天道教のことだったな。イザベラは、王国として認めないということか。じゃあ、認めないでいこう。それでいい」
そして、ロウが言った。
「えっ? 認めないのか?」
そのあっさりとした言葉に、逆にイザベラは面食らってしまった。
「ええ? いいのですか? フラントワーズ様と約束したんではないのですか?」
横から口を挟んだのはエリカだ。
ふと見ると、もう服を着て身なりを整えている。
ほかの女たちも同じであり、全裸でいるのはイザベラとロウだけだ。これはちょっと恥ずかしい。
「別に王国として認めたわけじゃない。ただ、信仰するのは自由だと言っただけだ。そういう点では、クロノス神殿も同じだ。クロノス神殿の活動は邪魔しないし、自由にする。フラントワーズたちも同じだ。特に便宜はしないが、活動は自由だ。まあ、性奴隷候補として監禁されていた令夫人や令嬢たちの住居としての屋敷は与えるけどね。あれは賠償の一環で、信仰への便宜じゃない」
「それは詭弁であろう。新たな信仰を認めるということは、神殿の否定になる。神殿を敵に回すということになるのだぞ」
イザベラは言った。
ロウが、奴隷宮に監禁されていた令嬢たちに対して、住居としての屋敷を与えたというのは、手紙で報告は受けている。
だが、彼女たちは、それを「天道教」という自分たちの信仰の拠点にするつもりであるというのも耳にしている。
それは、王国として便宜を与えたということに他ならない。
まあ、すでに決定して、それで動いているということもわかっているので、それについてぐずぐずと反対するわけじゃないが、全般としての方針については、決めておく必要はあるだろう。
「いや、そもそも、王国内における新たな神殿の設置は認めないとならないぞ。ナタル女王国と、ハロンドール王国は緊密な同盟関係になり、あらゆるものが相互に流出入することになるだろう。多くの森林エルフ族たちも国内に入ってくる。彼らの信仰を認めないのか?」
ロウは言った。
イザベラは、言葉に詰まってしまった。
確かにそうだ。
同じクロノス神を天道神とする信仰であるが、厳密にいえば、ローム三公国のタリオ王国にある大神殿を総本山にするクロノス神殿と、ナタル森林のエルフ族の信仰するクロノス信仰とは別のものなのだ。
ロウの言葉の通り、これからエルフ族たちが大量に入ってくることを想定すると、彼らの自由な信仰を認めないというのは、むしろ大きな問題になる可能性がある。
「そ、それは……」
「人が集まれば、彼らは自分たちの神殿を作るだろう。それを阻止することはできないし、するべきじゃない。ならば、フラントワーズたちも同じだ。便宜も与えないが、特段の禁止もしない。王国としてはそういう態度でいるべきだ」
ロウははっきりと言った。
「し、しかし、ロームのクロノス神殿は森林教会の存在を問題視していない。もともと、あったものだからだ。しかし、新たなものを認めるというのは違うことだろう。ナタル森林の教会群も、ローム大神殿のクロノス神殿も、もともとは同じものだったのだ」
イザベラは言った。
だが、ロウは首をゆっくりと横に振った。
「そういう点なら、あいつらも、根っこは同じだぞ。天道教とやらはクロノスを否定しているわけじゃない。特定の存在だと主張しているようだ。派生したものとみなしていいんじゃないか」
「特定の存在?」
「いや、まあ、それは置いとこう。口が滑った」
目の前のロウの顔がちょっと困った顔になる。
すると、後ろから声がかかった。
「天道様は、ロウ様です」
ベアトリーチェだ。
「えっ?」
天道様がロウ?
いや、そういえば、ベアトリーチェはロウのことを“天道様”呼んでいたか?
「そなたが信仰の対象なのか?」
イザベラは呆気にとられた。
すると、ロウの顔が真っ赤になった。イザベラはちょっと驚いた。いつも、平然として落ち着いている印象があるので、ロウが顔色を変えるのは珍しい。
「お、俺は信仰の対象じゃない──。それを口にすれば禁教にすると言っただろう、ベアトリーチェ──」
ロウが怒鳴る。
「申し訳ありません。失言でした。天道教はスクルズ様を救世主とする信仰です。特にクロノス神殿を否定するものでもないし、新しい信仰ではありません。わたしたちは、ただ、クロノス様をいずれかにおられる現人神として崇拝するものです。それは特定の誰でもありません」
ベアトリーチェが淡々とした口調で言った。
その言葉は毅然としていて、さっき放尿を我慢させられて追い詰められていた時とはまるで違う。
「あのう、ご主人様、もしかして、エルフ族の信仰が都合が悪いのでしょうか? ならば、女王の権限として、いまの信仰を禁止して、全エルフ族に、その天道教の信仰を強制しますわ。問題ありません」
すると、ガドニエルが口を挟んできた。
イザベラはびっくりした。
「あんたが言うと、本当にやりそうで怖いわね。そんなことをすれば、エルフ族たちが怒って、あんた、女王の座を追われるんじゃない」
コゼがからかうような口調で言った。
すると、ガドニエル女王の目が大きく見開いて、顔が満面の笑みで包まれた。
「すぐに、その触れを出します」
「やめろ。なにも構うな、ガド」
ロウが笑って言った。
「はい、なにも構いません。すべてはご主人様の言う通りに」
ガドニエル女王が言った。
どうなっているのか……。
「話が逸れたが、クロノス神殿とは、いずれにしても、距離をとることになるぞ。それは覚悟してくれ。実は婚姻式のことだ」
すると、ロウが言った。
「話が変わったのか? 婚姻式がどうした?」
「一か月後にやる。新暦による一か月後だ。無理は承知だが、荒れている王国をまとめるためにも、イザベラの戴冠式とそれに合わせた婚姻式を強行して、王国の再建を内外に訴える。婚姻式は新しい王国の象徴だ」
「えっ、そんなにすぐなのか?」
声をあげたのはシャングリアだ。彼女もまた、婚姻式妻として参加することになっている。
イザベラが認識しているロウと婚姻式を結ぶ者は、イザベラにガドニエル女王、さらにアン。そして、エリカとコゼとシャングリア、さらに、マーズとイットとミランダの九人である。
「新暦の一か月……。三十日後か。随分と急だな。わかった」
イザベラは頷いた。
現在の神殿暦に代わる新暦というのも、教会とはひと悶着ありそうなことはわかっているが、それについては事前に納得したことなので、もう文句を言うつもりはない。
確かに、従来の神殿暦はわかりにくい暦であり、そのせいで、暦が一般民に行きわたっていないという問題があった。それに、さっきの信仰のことではないが、ローム教会の神殿暦と、ガドニエル女王のナタル信仰の暦とは、実は中身が異なるのだ。
両国がこれから緊密な諸活動をするということになれば、暦が異なることは大きな阻害だ。
だから、暦については、両国統一できる新しいものを使うということで、南域で実施した話し合いで決定したのだ。
また、戴冠式と婚姻式をできるだけ早く行うという方針も決めていた。
王国の混乱が終了し、改めて一枚岩にまとまったのだという象徴になる。まあ、三十日後というのは、驚くべき短さだが、可能であるならば、それくらいに実施はすべきだろう。
「しかし、アネルザに水面下で動いてもらったが、王都神殿からは、婚姻式を神殿で行うことは拒否されてしまった」
「え? なぜだ? 第三神殿のことが原因か?」
イザベラは訊ねた。
ルードルフ王が王都で蛮行を繰り返していた中で、ロウの女たちの捕縛を目的に、王軍で神殿を襲撃させたという話は聞いていた。
イザベラが王都入りしていないため、まだ、正式に謝罪はしていないが、神殿が王家に怒りを抱いているというのは、容易に想像ができる。
だが、代々の王族の婚姻は、王都三神殿のいずれかで行った。
イザベラの記憶でも例外はない。
神殿で婚姻式ができないというのは、王家が神殿と決別しているという証にもなってしまう。
それはよくない。
「いや、違う。もしかして、襲撃のことを言っているなら、それは話がついている。そもそも、あれは、ルードルフ王のことなので、神殿側は、新たな王宮と対立するつもりはないということだ。関係の回復も望んでいる。賠償しなければならないものを賠償するということで話はついている。問題はそれじゃない」
「ならば、婚姻式を神殿でできないというのはどういうことなのだ? 下げる頭なら、わたしが下げてもよい。わたしのみではなく、ガドニエル女王陛下にも関わることであろう。わたしが交渉しよう。それにより、時期は改めればよい」
イザベラははっきりと言った。
ロウを中心とした集団婚姻式は、イザベラとガドニエルが同一の立場でロウと婚姻を結ぶ式典になることは決めている。
ある意味、最大の政略婚ともいえる。
これにより、両国が強固な関係であることを内外に示し、傾きかけていたハロンドール王国を立て直す契機にはるはずだ。
そのために、イザベラの戴冠式と同様に、実施を急いでいるのだ。
つまりは、ガドニエル女王の婚姻式をハロンドール側で挙行する大式典になる。
それをハロンドール側の事情で、きちんとしたかたちで行えないなどというのは許されることではない。
「そうじゃないと言っているだろう」
ロウがまたもや、イザベラの股間をすっとくすぐった。
「ひゃああ」
稲妻のような疼きが股間から背中に向かって迸り、イザベラはまたもた身体を硬直させた。
「神殿側は、イットのことを問題視した。獣人族が婚姻式に参加するのであれば、神殿は使用させることはできないと言ってね。教義に背くそうだ」
ロウが言った。
明らかにむっとしている。
「はああ?」
イザベラは声をあげた。
「あっ、いえ、あたしは別に、ご主人様の妻になどなれなくても……」
すると、控えめな口調でイットが口を挟んだ。
「そういう問題ではない、イット殿──」
イザベラは怒鳴った。
「そのとおり。そういう問題じゃない。イットは婚姻式に妻として参加する。それは俺が決めたことだ。それとも、納得するまで説得して欲しいか、イット? ミランダは、百回もたずに、承諾したがな」
ロウがイットに振り向いた。
「い、いえ、そんなこと──。う、嬉しいです、ご主人様」
イットは慌てたように言った。
ミランダが百回もたないとか、なんのことかわからないが、ある程度の想像はつく。
「婚姻式は、ガドとイザベラという女王が並んで立ち、両国の強い同盟を世間にアピールするだけじゃない。人間族もエルフ族もドワフ族も、そして、獣人族も対等の立場に立つ。その証だ。それだけじゃなく、元奴隷も、王族も、貴族も同じ立場の妻となってもらう。愛し合うことにおいて、一切は平等だ。俺たちの婚姻式は、ハロンドール王国がそういう国になることの宣言でもある。ガドの国もな」
ロウが言った。
「もちろんですわ──。それで……なにがです?」
「いいのよ、あんたは」
コゼが笑って口を挟む。
「ロウ、なぜ、それを早く言わん──。ならば、お前の方針に賛成する。獣人を認めんというなら、王家は神殿との関係を見直さねばならん。なにも、神殿でなくともよい。まだ短いがイット殿も、わたしの大切な仲間だ。仲間の侮辱は許さん」
イザベラは強い口調で言った。
「よくぞ言った、イザベラ。それで、アネルザとも話し合い、婚姻式は王宮で実施することにした。そのときには、王宮の前庭を一般民にも開放する予定だ。警備については、新たに加わったフラントワーズが責任をもって実施する。任せていい」
「わかった。お前に任せる。よろしく頼む」
イザベラは大きく頷く。
神殿が獣人を差別するのは、獣人族の守り神であるモズがクロノスの正妻のメティスを殺したという神話にもとづくものだ。
だが、それが不当な差別だというのは、イザベラにもわかる。
ロウと作る新しい国では、そのような差別は撤廃するつもりだ。
その強い意志を獣人族のイットがイザベラと同じ立場で並ぶ婚姻式で示すのだということであれば、婚姻式の場所が神殿でなくてもよい。
いや、むしろ、そうでない方がいいだろう。
イザベラは納得した。
「よし。じゃあ、みんなで儀式だ。イットの尻を順番に舐めるぞ。イットは、うつ伏せになって、尻を天井にあげろ」
ロウが言った。
その途端に、イザベラの手首の拘束がやっと解かれた。
ほっとするとともに、とりあえず、ロウの腰の上からおりる。
「えっ?」
「なんで?」
「は?」
誰の声だろう。
疑念のこもった複数の女の声が同時に響いた。
「ふうう」
一方で、イザベラについては、とりあえず大きく息を吐いた。
なんかひどい目に遭った気もする。
「姫様、お召し物を……」
トリアたち三人の侍女が集まってくる。
イザベラに服を着させ始める。
「わっ、わっ、わっ」
一方でイットは混乱している。
しかし、そのイットの身体の下に粘性体のようなものが発生して襲い掛かり、無理矢理にイットをうつ伏せにして、高尻の格好を強要した。
あっという間に、イットが高尻の体勢になる。
「ひゃああ」
イットが慌てたような声をあげる。
「じゃあ、誰からだ? まずは、ガドニエル女王様からいくか? 世界一権威のあるエルフ女王様が、元奴隷の獣人の尻舐めをするぞ。ほかの者は後に続け」
ロウが笑いながら、イットのスカートをまくり、下着を取り去った。
イットの房尾が生えている可愛いお尻が露出する。
そのイットの尻尾の付け根をロウがぺろぺろと舐め始める。
「ひゃああ──。それはだめええ」
イットが暴れて悲鳴をあげた。
だが、粘性体がイットの身体を地面に貼り付け、イットは逃げることができないでいる。
「ガドもやりますね」
すると、そこにガドニエル女王が愉しそうにやってきて、ロウとともに、イットの尻尾とお尻の穴付近を二人で舐め始めた。
「ひいいいっ」
イットが全身を突っ張らせて悲鳴をあげた。
「イザベラも来い。これは、俺たちが獣人差別を含む、非合理的なあらゆる思想を排除するという儀式だ。イットの尻を舐めろ。これは調教と思え、拒否するな」
「わ、わかった。調教なのだな」
イザベラはイットのお尻に顔を近づけた。
調教には逆らわない。
ロウとの約束事だ。
イザベラが四つん這いに近い体勢になってイットのお尻に顔を寄せると、ロウとガドニエル女王が離れて、イザベラの場所を作る。
「つ、次はわたしよ──。いえ、口づけします。イット、今日は逃げられないわよ」
エリカの声だ。なんだか興奮しているみたいだ。
「あんたも好きねえ」
コゼが呆れた声を出している。
「待って、エリカ殿。あなたが参加したら、誰がロウ殿をとめるのだ」
シャーラが口を挟む。
「そんなの関係ないわよ」
エリカがイットの顔側に回って口づけを始めた。
一方で、イザベラは、イットの房尾の下の可愛らしいお尻の穴に舌を這わせる。
「んふんんっ」
イットのお尻を尻尾が激しく跳ね動く。
「わっ、なんの騒ぎ? なにやってんの?」
ユイナの声だ。
ずっと気を失っていたが、やっと目を覚ましたのだろう。
「じゃあ、ユイナも来い。イットの尻を舐めろ」
ロウがそのユイナを呼んだ。
「はあ、なんでよ?」
ユイナが怪訝そうな声を出す。
「いいから──。それと、イットもただ尻と尻尾を舐められるだけじゃ退屈だろう。尿意も与えてやろう。尻舐めの刺激と切迫する尿意の両方と戦ってくれ」
ロウが笑って言った。
「んんんんっ」
エリカに口を塞がれているイットの大きな悲鳴がとどろいた。
「随分、愉しそうね。外まで嬌声が響いてるわよ、お兄ちゃん」
すると、天幕の入口の布が開いて、ケイラ=ハイエルがヴァージニアとともに、笑顔で入ってきた。