【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
どのくらいの時間がすぎたのだろうか……。
すごく長い時間の気もするし、逆に、まだほんの少しの時間しか経っていない気もする。
とにかく、アドリーヌはじんじんと疼く股縄による鈍痛のような疼きに、完全に追い詰められていた。
いまは、股間を苛む刺激のことしか考えられない。
「あ、ああっ……」
アドリーヌしかいない部屋で、口から恥ずかしい声が漏れてしまう。
上下の感覚が薄れ、足の親指の先しか触れていない床をしっかりと踏もうともがく。
だが、目隠しをされて視界が消滅しているアドリーヌは、ともすると、体勢が崩れてしまい大きく身体を揺らしてしまうのだ。
天井から後手に縛られている腕を吊られているので倒れることはないが、姿勢を崩すと、固く喰い込んでいる股縄が下着の上から、クリトリスと肉唇とアナルをこれでもかと刺激を足してくる。
どうなっているのかわからないが、もがけばもがくほど、刺激が昂ぶるような仕掛けがあるのかもしれない。
痺れるような妖しい感覚がアドリーヌを支配し続けていた。
しかし、同時に感覚が鋭くなればなるほどに、アドリーヌの頭にかかっていたもやのようなものが薄れていく感覚も襲っていた。
それはとても奇妙な体感でもあった。
よくわからない。
もしかしたら、ずっとアドリーヌは、なにか得体の知れないものに支配をされていたのだろうか。
だが、その得体の知れないものの代わりに入れ替わっているのは、じわじわと蝕む股縄の疼きだ。
アドリーヌの身体は、じっとりと汗ばみ、はあはあと荒い息を吐くようになった。
やがて、やっと扉が開いた。
誰が入ってきたのかわからないが、きっと天道様だと思う。ゆっくりと近づく気配はひとりだ。
天道様の思う者がアドリーヌの背中側に立った。
アドリーヌはほっとして、口を開く。
「て、天道様……。お、お待ちして……」
しかし、風を切る音とともに、いきなり股縄の喰い込むお尻に痺れるような衝撃が走った。
「むぐうっ、あがあっ」
多分、鞭打たれのだと思う。
乗馬鞭のようなものでお尻を一閃されたのだと思った。
お尻に火が付けられたかと思うような激痛が襲う。
「いい音がするな。叩きがいのある尻だ」
天道様の声だ。
間違いなく天道様だった。
しかし……。
「いぎいいい」
二発目が襲う。
今度は、前側から腿に衝撃が加わる。
しかし、目隠しをされているアドリーヌには備えることができない。
いつ、どこを叩かれるのかがわかるのは、それがアドリーヌを襲ってからでしかないのだ。
「次だ──」
今度は後ろから太腿に──。
「うぐううう──」
アドリーヌは大きな悲鳴をあげてしまった。
「くくく、なぜ叩かれたかわかるか、アドリーヌ?」
たった三発の鞭で脱力したようになってしまったアドリーヌの顎に手が触れて、顔を上にあげさせられた。
安堵した。
やっぱり天道様だ。
すると、また唇を重ねられた。
天道様の舌が大量の唾液とともに、口の中に入ってきた。
たちまちに身体の芯に噴きあがるような陶酔感に包まれた。
同時に、頭がすっきりもする。
やっぱり、天道様との口づけは気持ちいい……。
それだけしか考えられない。
「んあ、んああっ、んんっ」
気がつくと、アドリーヌは夢中になって天道様の舌と唾液をむさぼっていた。
そして、天道様がアドリーヌから離れる。
はっとした。
風を切る音?
気がつくと、股間を縦に股縄の上から鞭で打ち据えられていた。
「ひぎいいいい」
身体を引き裂かれたかのような激痛が襲った。
アドリーヌは全身を弓なりして突っ張らせ、すぐに脱力した。
またもや、股間から放尿が迸っていた。
「勝手に失禁か──。しかも、質問には答えない。小便は漏らす……。本当に呆れた性奴隷だ」
天道様が失望したような言葉を口にしたのが聞こえた。
はっとしたが、咄嗟には質問というのが、なんの意味なのかわからなかった。
しかし、すぐに、どうして叩かれたのかと訊ねられたことを思い出した。
でも、思い出したところで、答えはわからない。
叩かれたのは、天道様が戻ってきてすぐのときだ。
一方で、やっとおしっこがとまる。
「は、はい……。あ、あのう……」
なにを答えていいかわからない。
でも、答えなければならないと思う焦りはある。
「また、だんまりか──」
天道様が激怒の声をあげて、鞭が襲った。
今度は胸だ。
上半身はまだ服を着ていたが、それでも乳房に加わる痛みは凄まじい。
「んぎいいいい」
アドリーヌはまたもや絶叫した。
「声を出すな──。性奴隷は悲鳴も自由にはならん──。小便も勝手に出すな──。絶頂も許可なくできない──。なにもかもだ──。それが奴隷になるということだ──」
「んぎぐうう」
またもやお尻に鞭──。
必死に声を耐えようと思ったができなかった。
アドリーヌは呻き声を発してしまった。
「縄を解いてやる──。服を脱げ──。全部だ──」
すると、腕の縄が突然に緩んで解けて、アドリーヌは失禁をした自分のおしっこの中に倒れ込んでしまっていた。
股間が突然に楽になる。
股縄がなくなったのだ。
解かれたのではなく、消滅したのである。
鞭打たれた身体は痺れているが、とにかく命じられたことをしようと、慌てて服を脱いでいく。
でも、指に力が入らずに、うまく脱げない。
ならば、先に目隠しを外そうと思って、手を目隠しに向かわせる。でも、目隠しが皮布である感触はあるものの、結び目のようなものはなく、顔から外すことはできなかった。
「脱ぐのは服だ、奴隷──」
乗馬鞭で手を打ち据えられた。
「んんっ、は、はいっ」
脱衣を再開する。
やがて、やっと上半身から衣服を取り去り、二度の放尿でびしょびしょになっている下着を脱ぐことに成功した。
「床が汚れている。掃除しろ──」
しゃがんでいる身体に、横から乳房をを鞭打たれた。
「ひぎいいっ」
今度も声をあげてしまった。
さっきは服越しだったが、今度は直接なのだ。
衝撃は比べものにならなかった。
「また、命令に逆らうのか──」
鞭が脚に飛ぶ。
「んんんっ」
今度は我慢した。
とにかく、さっきから叱られてばかりだ。
命令されたとおりに、床を掃除しようとして、脱いだ服を手探りで集めて、おしっこのあると思う床を拭く。
「掃除は舌だ──。奴隷の服は主人のものだ。勝手なことをするな──」
手に天道様の蹴りが飛び、持っていた服がどこかに蹴り飛ばされた。
「も、申しわけありません──」
アドリーヌは床に顔をつけて、匂いを頼りに顔を尿のある場所に向かわせた。
そのアドリーヌの顔をいきなり、踏みつけられる。
「んぐうっ」
顔に床が衝突する衝撃でアドリーヌは声をあげてしまった。
しかも、ぐいぐいと力いっぱいに踏まれている。
顔がおしっこで汚れる。
「アドリーヌ、ところで、さっきの質問の答えはわかったか? なんで、鞭打たれた?」
天道様がアドリーヌの顔を踏みながら言った。
アドリーヌは床に顔を突っ伏したまま口を開く。
「ひゃ、ひゃかりません……」
鼻と唇が床にくっついているのでうまく喋れない。
とにかく、アドリーヌはわからないということを伝えた。
すると、やっと天道様が顔から脚をどけた。
「そうだ。それが答えだ。わからない──。わからないのに、鞭打たれるんだ。それが性奴隷だ。ところで、正解だが、俺がそうしたいと思ったからだ。それ以外に理由はない──。性奴隷になるなら我慢するしかない。それが奴隷だ──。そうでないなら、奴隷になることをやめるかだ」
アドリーヌは床にうずくまるような格好になっていたが、そのアドリーヌのお尻に天道様の足が触れた。
次の瞬間、思い切り蹴り転がされた。
「ひゃあああ」
床に二回転、三回転する。
「その場で正座しろ。両手は背中で水平に組め。奴隷の姿勢“二”だ──」
天道様の声──。
アドリーヌは慌てて、全裸のまま正座をして、両腕を背中に回す。
「さあ、答えろ、アドリーヌ──。本当に、性奴隷なんかになりたいのか──? よく考えろ──。いや、すぐに答えなくてもいい──。だが、俺の性奴隷になったら、こんな扱いが待っていると思え──。俺の気紛れで鞭打たれ、怒鳴られ、悲鳴をあげることも自由にはさせないぞ。小便も、大便も制限する──。死ぬまでだ──」
天道様が怖ろしいような剣幕でアドリーヌに向かって声をあげた。
まだ目隠しはされたままなので見えないのだが、天道様はアドリーヌが正座をしている前に立ち、アドリーヌを見下ろしているのだと思う。
もしかしたら、怖ろしいほどの怒りをアドリーヌに向けているのかもしれない。
アドリーヌは、込みあがった悦びに耐えられなくて、くすくすと笑ってしまった。
「えっ、なんで笑っている?」
天道様が拍子抜けしたような声を出した。
「いえ、どうぞ、鞭打ってください。天道様の気紛れで、理不尽に扱ってください。自由を奪ってください。おしっこや……う、うんちが我慢できるかどうかわかりませんが……頑張ります。どうぞ、死ぬまで性奴隷にしてください。それがわたしたちの望みです」
アドリーヌは心からの気持ちで言った。
天道様が大きく嘆息するのがわかった。
「あのなあ……。いや、わたしたちの望みというが、アドリーヌのほかの令嬢たちは、性奴隷の誓いを保留するか、それとも、断った者もいる。結構、大勢だ。フラントワーズたちの手前言えなかったが、やっぱり、家族のところに戻るそうだ。戻っても、一生暮らしに不自由はしない保証は約束する。アドリーヌも遠慮しなくていい。本心を言っていいんだ」
「いいえ、本心です。どうぞ、アドリーヌを犯して性奴隷にしていただきたく思います。それと、一番最初に言われましたが、アドリーヌはとっくの昔に、心だけでなく、身体についても、天道様に犯していただく準備はできております……。お、おまんこはぬれぬれです──」
恥ずかしかったが、ちょっと卑猥な物言いをアドリーヌは口にした。
奴隷宮のときの勉強会で、そういう単語を口にすることが、天道様を喜ばせると話し合ったことがあったのを思い出したのだ。
「ああ……。こんなことをされたのにか? 叩かれたり、蹴られたりして腹がたったろう──。本当にこんな生活をしたいのか?」
天道様が寄ってきた。
顔に手が触れる。
一瞬にして、目隠しがなくなった。
さすがに目がくらむ。
そして、まぶしさがなくなると、苦笑のような顔を浮かべている天道様の顔が見えた。
「それが望みです。どうやら、わたしをお試しになられたのかもしれませんが、わたしは、救世主様やフラントワーズ様の聖典に操られてはおりません。全くの正気です。それと、これもお伝えしたいですが、天道様に叩かれたりしたとき、ぞくぞくしました。興奮しました。わたしは変態なんだと思います」
「変態ねえ……。これからも、自分の小便を飲まされたりするかもしれないぞ。実際、そんなプレイも、俺は女たちにさせているしな」
天道様の苦笑が優しげな笑みに変わる。
「あ、あれはびっくりしましたが……。でも、いやでは……」
「本当か? 嘘をつくなよ」
天道様が眼を細めた。
アドリーヌは、小さく首を横に振る。
「いえ、いやでした。おしっこを飲まされたときには、こんなことできないと思いました。でも、受け入れます。好きになるように頑張ります──。だから、どうか、わたしを犯して、性奴隷にしてください。この通りです」
アドリーヌはその場で全裸土下座をした。