【2025.9.5コミック発売】異世界で淫魔師ハレム【完結】 作:ドン・ドナシアン
シズとゼノビアとの食事が終わる頃には、少なかった宿屋の食堂も、ほとんど空いているテーブルがない状態になっていた。
また、冒険者だと思われる客が多かったが、宿屋の格式がそれなりであることもあり、集まっているのは中級クラス以上の冒険者であるようで、そこそこ行儀はよかった。
そうでなければ、明らかに様子がおかしいシズに絡んでくる酔客もいたと思う。
シズは、自分の見た目がエルフ族で美女の範疇に入ることを自覚しているし、ゼノビアも男勝りで荒々しい雰囲気を醸し出していたり、顔に傷があったりしているがかなりの美貌だ。
そんな女ふたりが、食事をしながら百合遊びに興じているのだから、本当は気がつかないはずはないと思う。
でも、男が声を掛ける素振りや、じろじろと見る様子を見せると、ゼノビアはすぐに殺気を発して牽制していたし、声をかけようとするものなら、こっちの身が竦むような脅しの言葉をささやいて追い払っていた。
酔客とはいえ、ゼノビアの強さはわかるのだろう。
おかげで、食事のあいだ、シズが直接に絡まれるということは結局なかった。
しかし、その代わりに、ゼノビアの悪戯は容赦なかった。
食事のあいだ、何度も何度も、股間とアナルに挿入された淫具を振動させたり、静止されたりと繰り返されて翻弄させられたし、テーブルの下に手を伸ばして、シズのスカートの中を直接に愛撫をするということをされた。
そのたびに、シズはびくびくと身体を震わせ、口からこぼれそうになる嬌声を必死に我慢しなければならなかった。
なによりも、媚薬のせいもあり、淫具の責めを受けながらの食事は、すっかりとシズを追い詰めた。
噛んでも噛んでも口に力が入らないし、肩や脚が震え、服の下では滝のように汗もかいている。
それに、辛いのは淫具を振動されているとき以上に、動いていないときが大きくもあった。
振動されているあいだは、必死に他人に淫情に追い詰められていることを悟られないようにすればいいのだが、淫具が静止してしまうと、媚薬を塗布されてしまった股間とアナルの痒みが壮絶に襲いかかってくるのだ。
そのあいだは、ただただ、内腿を引き締めて痒みを我慢するしかない。
気がつくと、せわしなく椅子に腰掛けたまま足踏みをしている自分がいて、ゼノビアに「目立っているよ」と耳元でささやかれて、慌てて身悶えを自重するということを繰り返すばかりだ。
「ふふ、やっと食事が終わったね。じゃあ、折角だから、外に出直して飲み直すかい?」
ゼノビアの前の皿はもうすっかりと食べ終わっていて、すでに三坏目の麦酒に手を付けている最中だ。一方で、さすがに、シズはなかなか食べ終わることができず、一杯目の麦酒も手もつけていない。
でも、ゼノビアはシズが食事を残すことを許してくれず、やっとのこと皿を空にしたところだ。
「い、意地悪を言わないで、お姉さま……。もう、部屋で……」
シズは哀願した。
これ以上の翻弄には耐えられない。
こんこんと股間から流れ出ている愛液はすっかりと下着をびしょびしょにして、太腿を濡らしている。
こんな状態で、ほかの店に行くなんて冗談ではなかった。
「いいよ、その代わりに、徹底的にシズを責めるからね。寝台に手脚を拡げて縛りつけて、媚薬をクリちゃんと乳首にも塗り直して、筆責めで苦しめるわ。シズがわんわんと泣いちゃうまで焦らし抜いちゃうわ。それとも、このまま外に出掛けて、その淫具を入れたまま、もう一軒行くかよ」
ゼノビアがシズの耳に口を寄せて、意地悪く笑った。
筆というのは、刷毛に似ているがもっと毛先が柔らかいもので、北側のエルニア国の筆記用具である。
しかし、それをゼノビアはシズを責めるために使うのだ。
ああ、そういえば、ロウも同じものを使っていたのを思い出した。ゼノビアとともに屋敷に監禁され、それこそ徹底的に苛められたが、筆によるくすぐり責めはそのときのひとつだ。ほかにも鞭で打たれたり、水責め、電撃責め、糞便まで責めの材料にされたりした。
そして、思い出して身震いしてしまった。
ロウのことを考えると、どうしても恐怖で身体が凍りついたようになって動けなくなる。
会うたびにこっぴどく苛められるので、ロウに対する恐怖心は身体の芯まで染みついている気がする。
シズは慌てて、頭をよぎったロウのことを振り払う。
「うう……。そのふたつから選ぶの、お姉さま……?」
とにかく、シズは涙目で訊ねた。
「そうだよ」
「ああ……。じゃ、じゃあ、部屋でいい……」
シズは仕方なく言った。
「ふふふ、部屋でなに? ちゃんと言いなさい、シズ。部屋でなにをされるの? ちゃんとお
今日のゼノビアはとことん意地悪だった。
「ううう……。お、お部屋で……筆責めと……焦らし責めをして……ください……、お姉さま……」
「はい、よくできました」
シズはゼノビアに促されて立ちあがる。
すると、不意に股間の中の淫具がまたもや、ゼノビアの魔力を注がれたことで暴れだした。
「あんっ」
思わず、高い声を発して腰を折る。
「なにやってんの、シズ。行くわよ」
だが、ゼノビアはすたすたと階段をのぼって言ってしまう。
慌てて、それを追いかけようとした。
しかし、今度は、お尻の穴に入れられている淫具も動き出す。
「おっ」
シズは身体を弓なりにして、身体を静止してしまう。
しかも、どんどんと振動が激しくなる。二倍──、いや、三倍──。さらに激しく……。
「ああっ、やっ」
さすがに、その場にしゃがみ込んでしまった。
だが、もうゼノビアは二階近くまで階段をあがってしまっている。
ざわざわと近くの客たちがシズに注目しはじめた。
必死に立ちあがったシズは、階段の手摺りにしがみつき、懸命に階段をのぼっていく。
でも、股間とアナルの淫具の振動はとまってくれない。
シズは、ほとんど手摺りにしがみつくようにしながら、やっとのことゼノビアの待つ二階に辿り着いた。
「ああ、ひどいよ、お姉さま──」
二階に辿り着くと、やっと振動がとまった。
シズはゼノビアに文句を言った。
「だって、可愛いんだもの。ほら、ご褒美……」
ゼノビアがシズを抱き寄せて、口づけをしてきた。
口の中にゼノビアの舌が入ってきて、掻き回される、
それで、もうなにも考えられなくなり、シズはゼノビアにしがみついて、うっとりとゼノビアとの口づけに酔いしれた。
もしかしたら、階下の食堂側から見られているかもしれない……。
でも、どうでもいいのだ。
なにもいらない。
ゼノビアさえ、シズといてくれれば……。
シズはゼノビアの背中に抱きつきながら、大きな甘美感に身を委ねた。
*
窓から漏れる日差しは、すでに朝というよりは昼に近い時間であることを示していた。
ゼノビアはまどろみから眼を冷ました。
感じたのは空腹だ。喉も乾いている。
起きあがった。
とりあえず、寝台の横の台に置いていた水差しで水を飲む。
「こりゃ、すっかりと寝坊だね」
ゼノビアは自嘲気味に笑った。
別になにかしなければならないことがあるわけではないが、夕べはシズを相手にはしゃぎすぎて、夜半どころか朝に近い時間までシズを責め続けた。
だから、起きれなかったのだ。
隣の部屋には、ロクサーヌとルカリナを置いたままだったので、結局、様子すら見にいっていない。
夕食は部屋に運ぶように手配したが、朝食はどうしただろうか。
数日宿泊することは宿屋には告げているし、ある程度の前金も渡している。だから、護衛のルカリナが頼みに行けばいいだけなのだが、ルカリナはどうにも、喋るのが不得手だ。
気を使ったロクサーヌがうろうろしてなければいいが……。
まあ、したとしても、変装はしているし、問題ないか……。
とりあえず、寝台から出て洗面をして身支度をする。
「シズ、起きな」
そして、簡単に身支度が終わったところで、シズを揺り動かした。
シズは、まだ寝台の上で横向きになって、寝息をかいている。
その手首には、まだ縄がかかっていて、両手をひとまとめに括ったままだ。
ゼノビアはにやりと笑ってしまった。
夕べは、久しぶりのシズ苛めだったので、すっかりとはっちゃけた。
一階の食堂での淫具責めから始まり、痒み薬で追い詰めてやり、エルニア国の筆で散々遊んであげた。
愉しかった。
シズは泣き叫び、それでもやめず、ゼノビアは徹底的に焦らし抜き、シズは可愛らしくのたうち回った。
焦らし責めは本当に面白かった。
シズは淫魔に襲われているかのように、眼を朦朧とさせ、ゼノビアに媚びるように腰を必死に動かした。
でも、ゼノビアもシズとは長い付き合いだ。
百合の関係になってから、シズが実は“マゾ”であることはよく知っている。
苛めれば苛めるほど、シズは感じるのだ。
だから、徹底的に苛め抜く。
一度も絶頂させずに、何度も何度も寸止めを繰り返した。
最後には、シズは文字通りに号泣した。
そして、ふたりして倒れるまで愛し合った。
何度でも、何でもやった。そして、ひたすらに……。
男と女であれば、男が精を吐いて性愛は終わるのかもしれない。でも、女と女の恋愛においては、終わりなどない。
それこそ、体力のある限り、いつまでも続く。
そして、ゼノビアにしても、シズにしても、冒険者としてはかなりの格上だ。
どうしても、体力が尽きるまでに時間がかかる。
終わりなどない。
だから、明け方までにもの長い時間まで愛し合う時間が続いてしまったのだ。
「……う、ううん……お、お姉さま……」
シズがやっと目を覚ました、
そして、夕べの余韻の延長である、自分の手首の拘束に気がついて、ちょっと驚いている、
「シズ、可愛いね、大好きだよ。ほら、受け入れるんだ。命令だよ」
ゼノビアは、水差しを手に取り、自分の口に含んでから、シズと口づけをしてシズの口の中に送り込んだ。
「んふっ、んふっ、んふっ」
シズがむさぼるように、ゼノビアから与えられる水を飲む。
やはり、喉が渇いていたのが、音を鳴らして水を飲んでいる。
ああ、可愛いなあ……。
シズと添い遂げたいなあ……。
あのロウと関わった女は、ことごとく、ロウに心を奪われて離れられなくなるのだというが、ゼノビアにはそれは当て嵌まらない。
ゼノビアは誰よりも、大好きなのはシズだ。
ロウがどんな存在あろうとも、シズにそれが取って代わることはない。
もしも、叶うなら、シズにゼノビアの子を産ませたい。それとも、ゼノビアが産んでもいい。
「お、お姉さま……。お、お早う……」
水差しが空になるほどに飲むと、やっと眼がさめてきたのか、可愛らしく上目遣いでシズがゼノビアを見てくる。
ゼノビアは、全裸のシズを抱き寄せて、朝の口づけを交わした。
「さて、腹も減ったね。着替えて、食堂で朝食をとろうか。シズも支度しな。あたしは、隣の様子を見てくるよ」
シズの縄を解く。
まだ、半分寝ぼけている感じで、シズは呆けている。
ゼノビアは、部屋を出た。
ロクサーヌたちの部屋は隣だ。
だが、廊下からロクサーヌたちの部屋に入る扉の前に立って違和感を覚えた。
気配だ……。
まったく人の気配がない。
いや、魔道で気配を消滅されている……?
ゼノビアも魔道遣いの端くれなので、魔道の気配はわかる。
しかし、ロクサーヌもルカリナも、魔道遣いなどではない。
つまりは、目の前の部屋になんらかの魔道がかかっているということは、それをした誰かが存在するということだ。
ゼノビアは、腰の後ろにさげていた短剣を抜いた。
蹴破るか?
だが、ゼノビアが迷っているあいだに、向こう側から扉がすっと開いた。
「お待ちしておりましたわ。随分と遅起きですのね、ゼノビアさん。ふふふ、だから、ロクサーヌさんたちはさらわせていただきました」
部屋には、ロクサーヌたちはおらず、ただひとりだけ女がいて、寝台を椅子代わりにして座っていた。
「ええっ?」
ゼノビアは、彼女を見てびっくりしてしまった。