何でこうなっちゃったんだろう……。
家に帰り着いた私は着替えもせずにバフってベッドに倒れ込んだ。
やっぱり私の思ってた通り篠宮さんが告白した相手っていうのは雅也君の事だった。
彼の携帯のメールを見た時になんとなくだけど二人の関係を予想できた。
仲の良い二人を見ていると私は激しい嫉妬心を抱いた。
好きな人が他の女の子と楽しそうにしている所を見たら誰だってそういう気持ちになるんじゃないかな?
多分あの子と一緒に水族館に行ったんだと思う。アクアリウムパークは大人気の水族館でチケットを取るのも難しい私はダメで結局行く事が出来なかった。
雅也君は私と一緒に行くために水族館のチケットを買っていたのを後で知った。
彼からの着信を無視したあの時の事を今更後悔……。
それで二人の仲が進展していったのかな? 本当なら私がその場所にいたはずなのに!
普段着に着替え床に座る──首元のネックレスをギュって握ると金属の冷たさを感じる。
私にはもったいないくらい綺麗なそれを毎日身につけてる、彼への想いを確かめる為に。
雅也君に告白したけど、いい返事貰えなかったらどうしよう……。
篠宮さんの言うように私は彼の告白を一度断ってる、しかもかなり酷いフリ方しちゃってるし。
「どうしてあんな事しちゃったんだろう……」
自己嫌悪に陥る。もしもそれが障害になってるとしたら私はどうしたらいいんだろう。
過去に戻ってやり直せるならあの時の私に雅也君の告白を断っちゃダメだと忠告したい。
もう一度を私の事を好きになってほしい。雅也君は私のどこを好きになってくれたのかな?
手紙に書かれてたと思うけど内容忘れちゃったなぁ。
私って女の子として魅力あるかな? 鏡で自分の顔を見るのはあまり好きじゃない、だってあんまり可愛くないし……。
おしゃれに興味無いわけじゃ無いんだけど自分よりも可愛い子を見ると劣等感抱く。
「恋」をしなかったらこんなに悩むことは無かった。他の女の子も同じように悩んだり辛い想いをして「恋」をしてるのかな?
初めての経験に戸惑い不安な気持ちが募るばかり。
人を好きになるってこんなにも難しい事だったんだ。
雅也君を想うと日に日に自分を慰める回数が増えていく──今までそんなのやらなかったのに。
好きだと自覚してからは四六時中彼の事を考えてるの。
その度に何度もベッドを
隣の人に私のエッチな声を聞かれるのは嫌だから出来るだけ抑えて行為に耽る。回数を重ねる度にどんどん激しくなっていく。
何度も彼の名前を呼びながら絶頂に達する、最後は頭の中が真っ白になって何も分からなくなっちゃう。
濡れた下着を洗濯籠に入れるけど流石に枚数が多くなってきた……。
自分がこんなにエッチな女の子なんて知らなかったなぁ。
雅也君幻滅しちゃうかな?
もしもあの子がいなかったらって思う事があるの。
篠宮さんがいなかったら雅也君は私の告白を受け入れてくれて私たちは恋人同士になれたはずなのに。
私が彼と再会するまでの間彼女はずっと側にいたんだ。毎日同じ職場で顔を合わせて細やかな会話を楽しんで、仲を深めていったんだ。
正直彼女が妬ましい。私よりも雅也君に近い場所にいて私が知らない彼の一面も知ってて尚且つ二人で過ごす時間も多い。
恋愛じゃ篠宮さんに大きくリードされてる──十年経ってようやく本当の想いに気づいて彼に告白しようとしてた私よりも先に自分の気持ちを伝えて告白の返事を待ち続けているんだもん。
私だって雅也君への気持ちは本物だし誰だろうと譲る気は無い。
彼女が雅也君を好きにならなければ私の「恋」は上手くいってたのに。
ジェラシーを感じる。
あんなに自然に彼と接してるし今日の二人の雰囲気は良い感じだった。
「……私ってこんなに嫌な女だったんだ」
篠宮さんに激しく嫉妬して自分でも酷い子だってわかってる。
でも、それでも私は雅也君への想いに嘘偽りは無い。
もう一回彼に好きになって貰えるなら何だってするつもり。
目の前にある幸せを掴むチャンスをみすみす手放すような真似はしたくないの。
彼とした初めてのキスの感触を思い出すと体が火照ってくる。
あの時はもう無我夢中だったから冷静になって考えてみると我ながら恥ずかしい事をしたと思う。
「雅也君、ちょっとは私の事意識してくれたかなぁ」
女として見られていなかったらやだなぁ。
他の女の子なんて見ないで私だけを見てほしい。振り向いてほしい。
私はこんなにもあなたの事が大好きなの。それが伝わってほしい。
好きな人の気持ちを自分へ向ける為にはどうすれば良いのかな?
悩んでも悩んでもなかなか答えは出ない。
恋愛をするって一筋縄ではいかないものなんだ、まずは雅也君にあの頃みたいに私の事を好きになって貰わなくちゃ!
でも自信がない……。篠宮さんは私よりも若くて可愛くて魅力的な女の子。
それに雅也君と一緒にいる時間も私よりかきっと長いんだろうなぁ。
私だって彼とは小中学と同じクラスだったから合わせて九年間はおんなじ空間で過ごしたんだから!
だけど、その差なんてあっという間に埋まってしまった。
今は真逆で篠宮さんと雅也君の仲に私一人が取り残されている感じ。
あのままあの二人が付き合ったら──そんなの絶対に嫌! そんな状況になったら私立ち直れない。
ベッドの上で一人悶々とした私は手を下着の中へ入れる。
今日も劣情を抱いて行為に耽る。
何度も絶頂して疲れ果てた私はそのまま眠りについた。