「ただいま」
「おかえり、あんた宛に荷物届いてるわよ」
「荷物? ネットで何か買った覚えは無いけど。どこにある?」
「部屋の前に置いてるから」
「わかった。一体何なんだ?」
部屋の前に置かれた荷物を抱えてから中に入る──通販とかで何かを購入した覚えは無いしな、僕に来る郵便とかは少ないし、着替えるために服を脱いでペン立てからハサミをとって箱を開ける。
「何だこれ?」
箱の中身を開けてみて驚いた──中に入っていたのものは僕の写真、しかも明らかに隠し撮りされたものだった。カメラの方を向いていないしごく自然な表情で写されている。
だけど、妙なのはこう言う場合一緒に写っているはずの湊ちゃんの姿が見当たらない事だ。しかもこの間のデートした時の写真まである。
(気持ち悪い)
背筋に寒気を感じて写真を放り出す──なんでわざわざこんなものを送ってきたんだ? 送り主も誰かもわからないし、それにどうしてうちの住所を知っているんだ?
疑問が浮かんでくる、もしかしてここ最近誰かに見られている様な感じがしていたけどまさかな。
写真を全部取り出すと結構な枚数がある。僕は恐怖感を覚えながら箱の中を覗くと一枚の紙切れが出てくる。
「これなんだ?」
ペラりとした紙切れを拾い上げて見ると文字が書かれている。
私はあなたの事をいつまでも想い続けています。あなたがきっと私に振り向いてくれるのを信じてる。
何だ? 一体誰が? 紙に書かれた内容から相手は僕の事を知っている様な感じだった。
僕の知り合いは少ないからと荷物を送ってきた相手を特定するのは難しい事じゃ無いだろう。
「……もしかしたら」
僕は直感的に察してとある人物に連絡をする──そう、もう二度と会うことも無いと決めた相手に。
*
「もしもし」
「もしもし。咲希です。もしかして雅也君?」
「うん。そうだよ。ちょっと咲希ちゃんに聞きたいことがあって電話したんだ」
もう二度と声も聞かないと決めていた相手──僕の初恋の人。
湊ちゃんと恋人になってから彼女への想いは断ち切った。だから僕は昔みたいに咲希ちゃんと仲良くするなんていう事はできない。
「聞きたい事? 何?」
「あのさ、この荷物なんだけど送ったのは咲希ちゃんなの?」
「荷物? 何のこと?」
「とぼけないでよ! 僕の写真が一杯入ってる荷物だよ! 今日僕の元に届いてたんだ」
「そうなんだ。でも、どうしてその荷物の送り主が私だと思ったの? 別の人だってありえるじゃん」
「確かにそうだけど。明らかにおかしいんだ! 僕の写真ばかりだし、中に入ってた紙切れに書かれている事を見たら身近にいる人物だって予測ができた」
「雅也君が気にしすぎなんじゃない? たまたまあなたのところに届いた荷物に写真が入ってたってだけじゃないの?」
「偶然とは思えないんだ。それにこの間湊ちゃんとデートした時のしゃしんもあるし!」
「デート……。篠宮さんとデートしたんだ」
「恋人なんだから別にいいだろう。あの時もずっと誰かの視線を感じていたし、ここ最近もそうだ。仕事が終わってからも後をつけられてたし」
「ふーん。それで雅也君はその犯人が私だって言いたいの?」
「少なくともこの荷物を送ってきたのは君だと予測してるよ」
「答えが知りたいのなら今から会えない? そしたらあなたの疑問に思っている事が全部解決すると思う」
「今からって……。もう十八時前だけど」
「全然余裕あると思う。雅也君のお家から私のとこまでそんなに時間かかるわけじゃ無いし」
「何考えてるの?」
「べっつにー。雅也君が思っている様なことは考えていないよ」
「とにかく会えばこう言うことはやめてくれるんだろ?」
「あら? 私が犯人だと思ってるわけ? 酷いなぁ」
「確信は持てないけど僕はそう思ってる」
「いいわ。その疑問も私のところに来れば解決するだろうし、それじゃあ待ってるから」
そう言うと彼女は電話を切った。
──本当に行くのか? もう会わないと決めたはずなのに……。だけど、僕は彼女がどうしてこんな事をしたのか理由を知りたかった。
一度脱いだ服をもう一度着て財布と鍵だけを持って家を出る。
外は凍える程に寒くて上着を着てくればよかったなと後悔した。彼女にプレゼントしたネックレスを探した時の様に肩に積もる雪を払いながら駅まで走った。
「まさか、またここに来るなんてな」
咲希ちゃんの住むマンションを見上げながら偶然に起こった運命について考える。もう二度とこの場所を訪れる事なんてないと思ってた。
あの日、僕が彼女を振った日から連絡すらとっていない──咲希ちゃんだって諦めてくれたんだろう。彼女の初恋があんな結果で終わってしまおうと今の僕には共感できる様な出来事じゃないから。
今はただの同級生、彼女に対して未練も何も無い。そう自分に言い着替えて咲希ちゃんの部屋番号を入力して呼出ボタンを押す。
「雅也です」
一言そう告げると扉のロックが解除された目の前にあるエレベータに乗り込んで階数のボタンを押す──エレベータの中は数秒間の沈黙に包まれたあと無機質な電子音が到着を知らせ現在の階を示すランプする。
エレベーターから降りて肌に夜の風が当たってすごく寒い……。
それでもぽけっとにいれている手は出さずにズンズンと目的の部屋へ。
(着いたか)
咲希ちゃんの部屋に浮いて一旦深呼吸をする──これからどんな顔をして彼女に会うつもりなんだ? 数秒頭の中でシミュレーションしてからドアの横に備え付けられているチャイムを押した。
十秒も経たないうちにドアが開いた──僕は間に体を滑り込ませて中に入る。
だけど、部屋の中は真っ暗でセンサーが反応して玄関の明かりが点いた。
「咲希ちゃん? 雅也だけど中にいるの?」
声をかけて見るけど反応はない……。ちゃんと僕が来るって言うのは彼女に伝わっているはずなのに妙だな。
靴を脱いでフローリングの床を進んで目の前の扉を開ける──部屋の中は真っ暗でよく見えない。僕はすぐ横の電気のスイッチを押そうとした瞬間後ろに人の気配を感じた。
振り返ろうとした瞬間!
ドン!
何かに殴られたのか後頭部に激しい痛みを感じる。聞き手で押さえながら何とか意識を保っているともう一発軽めの衝撃が頭に響く。
僕は混濁する意識の中、膝をつく形で床に腰を下ろした。
「な、何なんだ?」
呟く様な小さい声を出すのがやっとでじんじんと頭に感じる痛みに耐えられずに目を閉じた。
**
「ここは……?」
一体どのくらいの時間が経ったのだろう? 意識を取り戻した僕はまだ痛みの残る頭を押さえながら辺りを見渡した。
暗い部屋の中、誰かがじっと自分に視線を向けていることに気づき、立ち上がろうとするけど、体の自由が効かない。
「これは一体? 手が縛られてるのか」
両手は縄の様なものでしばられて動かす事ができない。暗くて状況が掴めないなか、部屋の中にいるだろう彼女に呼びかける。
「咲希ちゃん! いるんだろう? どうしてこんなことするんだよ! これじゃあ身動き取れないじゃないか」
僕が声を荒げてそう言うと、暗闇の中で誰かが動いた、その瞬間、彼女の顔が目の前まで出てくる。
一瞬怯んで後ろに下がると頭が壁にぶつかる。
「あいた! 頭ぶつけたわ」
暗くて分からない。不安がどんどん湧き起こって来る……。咲希ちゃんそのは真っ直ぐな瞳で僕を捉えると頬を撫でられる。
僕らはキスしそうなくらい近い距離まで顔を近づけると彼女は耳元で囁く様に言う。
「……変な動きしたら許さないから。雅也君はこれからずっと私と一緒なんだから」
いつもとは違い妙に迫力のある言葉に背筋がぞくぞくして僕は恐怖感を覚える。顔に冷や汗をかいているかもしれない……。
カーテンから漏れる微かな光が床を照らす。ゴクリと唾を飲み込むとするりとという音が聞こえて僕は体を押し倒された。
「ちょっ! これは一体」
ベッドに倒された僕に追い被さるように体を重ねる咲希ちゃん──彼女は下着姿一枚で僕の上に馬乗りになっている。
「何するんだよ! 離してしてくれ」
体を起こそうとしたんだけど後ろ手に縛られているから腕を思うように動かせない。
「静かにして。私の言うことを聞いてくれたらその腕解いてあげる」
悪戯っぽく笑みを浮かべると身動きの取れない僕に彼女は強気な態度で攻めて来る。
「解いたら雅也君逃げちゃうでしょ? だから動きを封じる必要があるの」
大きな胸を僕に押し付けながらそう言うと身につけている下着を脱ぎ始めた、胸元には僕が僕がプレゼントしたネックレスが見えた、部屋の電気は消しているけどスマホのライトを使って僕の顔を照らす、いきなり顔を照らされたから眩しくて思わず顔を歪める。
するりとブラを外しプルんと胸を曝け出して僕を見下ろす。間近で見た彼女の胸は本当に大きくてピンク色の乳首が僅かに立っているのが分かる。
僕は何とか理性を保ちつつこの状況から脱しようと体を動かすけど、腕が縛られているせいか何とも滑稽な運動を繰り返すだけになっている。
そんな僕の様子を顔色一つ変えずに一瞥すると、ゆっくりと体を前に倒す。
咲希ちゃんの胸が直接当たるようになり、僕の心臓の鼓動は早くなる──服の上からでも胸の感触を感じられる。
身体中が熱くなって彼女から目を逸らすと顔をぐいっと自分の方へ向けられた。
(近い、近すぎる)
そのまま咲希ちゃんはキスでもしそうな勢いで胸を押し付けて来る。
「ちょっと! 顔近いよ」
思わず声が出ると──彼女は笑みを浮かべて離れた。とりあえず一安心するとそのまま今度はパンツを脱ぎ出した。
下着を全部脱いだ彼女はベッドの脇にそれを置いて次は体を下へと下げ始めた。
何をされるのか分からずに不安に思っているとズボンのベルトに手をかけてかちゃかちゃと動かす。
ものの見事にズボンのベルトを緩めるとゆっくり下へ下ろす。
「やめてくれ! 今度は何をするつもりなんだ?」
僕の問いかけにも答えずにズボンを一番下まで下ろして無理やり脱がせる──誰かに下着姿を見られていると言う羞恥心に思わず目を閉じる。
「大丈夫。ここから先は私に全部任せてね」
咲希ちゃんは脱げたズボンを放り出して今度は僕の下着を脱がせ始めた。流石にこのままだとまずいと感じて足をバタバタさせて抵抗したけど、それが返って下着をずり下げて脱げやすくしてしまった。
抵抗も虚しく僕はパンツを脱がされてしまった。誰にも見せた事がないあの場所を彼女は興味深そうな眼差しで見つめる。最高に恥ずかしくて視線を逸らした。ああ、このまま消えてしまいたい。
「男の人のって初めて見た……。こんなふうになってるんだ」
そう言って丸出しの局部を触り、熱っぽい吐息を何度も吹きかける。
今までの状況でも特に変化のなかったそれは遂にムクムクと大きくなり始めた。
「何? 大きくなり出したんだけど。すごいね、さっきまで小さかったのに」
男にとっては自然な行動が逆に彼女の好奇心を刺激したみたいで更に深く息を吹きかける。
「こんなにおっきくなるんだ……。ねえ? これが最大の大きさなの?」
「いやっ、これはそのーまだそんなに大きくないよ」
僕の言葉に目を見開いて局部を握る──急に握られたから思わず変な声が漏れる。彼女はそれを聞き逃さずに僕の反応を確かめながら局部を刺激していく。
その刺激を気持ちいいと感じてしまったけど、声を押さえて我慢する、だけど、体は正直だ。今までに経験したことのない刺激に反応して先っぽから透明な液を出し始める。
咲希ちゃんはそれを指で触れてベトベトとした感触を確かめるとペロリと指先を舐めた。先っぽに触れた指をくにくにと上下に動かして出て来る液が指を伝う。局部はベトベトになり、何か気持ち悪さを感じる……。
それでも刺激を止めることはせずに今度は局部を握ってからゆっくりと竿を扱き始める。
ちょうどいい感触に気持ち良さを感じて思わず体を逸らす。僕の反応を見て咲希ちゃんは扱く速度を早める。何とも言い難い感覚に溺れそうになりながらも我慢を続ける。
「意外と我慢強いんだね。ちょっとびっくりしたよ」
「あのさ、もうこんなことやめにしないか?」
「嫌、雅也君すっごく気持ち良さそうな顔してるもん。やめてあげない」
顔を横に向けて我慢をしているのを彼女に見せないようにする。
グチュグチュと淫靡音が部屋に響く──息を整えながら彼女の刺激に耐えつつ身動きできない体を動かす。
「ここから先は私も知らないから何かやって欲しいことはあるかな?」
「へ? できればもうやめてくれるとありがたいんだけど……」
「だーめ、その提案は聞き入れられません。雅也君が我慢できないような事をしてあげるからね。ねえ? なにがして欲しいの? 言って」
ここで彼女に僕が望んでいる事を伝えてしまえば湊ちゃんを裏切ることになる、それだけは絶対に駄目だ。このまま彼女が満足するまで耐えきれば解放してもらえるだろう。
「もしかしてあの子に遠慮してる?」
「えっ……?」
「やっぱりそうなんだ……。篠宮さんの事考えてるんでしょ? だからして欲しい事言わないんだね。流石に意志が固いんだ」
「別に知らないってわけじゃないんだ。男の人がこうされると気持ちいいってことに」
咲希ちゃんは指を話すと顔を局部に近づけて大きく鼻で息を吸った。
「すんすん。この匂い嗅いでるだけでどうかなりそう」
ベトベトになった僕の局部をうっとりした表情で見つめるとぐっと握り寄せて舌を出す。
「ちょっ! まさか舐めるつもりなの?」
「正解。まあ、それだけじゃないんだけどね」
「まずはここからね」
玉袋にキスをされた──時には手の上に乗せて何度もキスを続ける。
吸い付いたり、舐めたり、キスをしたり、タイミングとかをずらして繰り返す。僕が気持ち良くなるように行為を続ける。
初めての経験のはずなのに彼女はすごく上手かった、比較する対象がいないから何とも言えないのだけど、僕はだんだん気持ち良くなってきた。
つい咲希ちゃんの頭の上に手を置くと彼女は上目遣いで見つめるととろんと眉毛を下げる。
玉袋から竿に移るとすでに濡れているそれに丹念に舌を這わせる。彼女の涎で竿がベトベトになり、舐められていると言う感覚がすごく良くて頭がくらくらする。
実は僕は自分のあれを舐められたり咥えたりする言う行為が好きなんだ。と言っても今まではゲームでしか体験してこなかったから実際にやられたのはもちろん初体験。
ゲームをやっている時はそういうシチュエーションが来ると目を閉じて感覚を味わうのだけど今は現実でされている。
ずっと我慢を続けてきたけど僕の体は咲希ちゃんの与えてくれる刺激を受けいれている。
(何とか耐え抜かないと……。そうしないと湊ちゃんに顔がたたない)
頭の中で快楽に抗うけれど、無理をしている僕の様子を彼女は見逃さずどんどん気持ちの良い方へ持って来る。
ていうか、本当に上手すぎる! ただ、舐められているだけなのにその先もやって欲しいと思わされてしまう。
事切れそうな“意識”を平常に保ちながらいつまで我慢できるのか? 自分と戦いながら早く彼女が満足を迎えますようにと祈った。