明日奈の件で早めに答えを出そうと動き出す雅也。
先ずは今まであった事の情報を整理して湊に伝えた。当事者である自分と咲希の関係性についても隠し事のないように伝えた、湊はまだ会った事がない【久我山明日奈】という人物が気がかりだった。
ようやく報われた湊の初恋──ずっと片思いの相手と結ばれて一安心とは言えず彼女には様々な試練が待ち受けていた。
恋愛にハードルはつきものだとは言うのだけれど、細やかな日常、穏やかな日々を過ごすのがこんなにもままならないものなんだなと感じる雅也。
何度も篠宮家を訪れる度に今の幸せが偽りのものなんかじゃないと分かる。
恋人の家族にも温かく向い入れられ湊との将来を真剣に考える。
幸福な生活を送る為に障害は取り除いておかないといけない。
明日奈なら自分と必ず接触してくるだろうと予測。次に会った時にはっきりと意思表示をしよう。
湊と付き合い始めて二年の月日が流れる東京で新しい年を迎えるのが楽しいと感じる。今まで心の片隅で退屈で窮屈に思えていた都会での日常、それが毎日をきちんと過ごそうと思える。
これもまた彼女のおかげだろうか? 会社で会って夜は電話で細やかな会話を楽しむ。
恋人ができるとこんなにも充実した生活が送れるんだな。
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私たちは同じ未来に向かって歩み始めている──彼がうちに来る機会も増えてきて結婚するまでの間の日を指折り数えるばかり、妹の夏帆もお父さんたちもものすごく喜んでくれている。私は家族を持てるっていう希望に胸を躍らせて幸せな時間を好きな人と過ごす。
雅也さんから聞いたある出来事が心の奥に引っかかりはするけれど、彼が自分でケリを付けると話していた時、私にも何かできることあるんじゃないかとも考えた。もう私たちの問題でもある、いつまでも無関係ではいられない、彼は何でも一人で解決しようする、ちょっとは恋人の私を頼ってくれてもいいのになぁ。
これから先は一筋縄ではいかないかもしれないけど私はずっと雅也さんを支えていこうと思う。
奏でられる演奏はそれぞれのパートを主張してメロディを紡いでいく。もう時期終わりを迎えようとしている楽曲はラストスパートへ向けて個々の音を響かせていく、季節が移ろいでも止まることはない、最後にどんな曲が完成するのかはまだわからない……。
それでも止まるわけにはいかなかった。個人の感情と思いを主なテーマにおく。
終止符を打つのは誰になるのだろう? 予測もできない。ただ、移り変わっていく日々の中で答えを見つけ出すしかないのだった。