※この作品はR-18です。

胎間忍   作:内府

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第40話 抜け出るムラサキ ~~相談をしよう~~

 アサギ達が寝静まった頃、ムラサキは一人起き出した。

 ムラサキ以外の4人は皆眠っていた。

 ムラサキは他の4人に気づかれないように布団から抜け出した。

 ふと、サクラを見ると布団がはね除けられ大胆に素足が見えてしまっていた。

 ムラサキはしょうがない奴めと思いながら布団を直してやった。

 ユキカゼ「んっ、ん~。…待って。」

 ユキカゼが苦しそうに寝言を漏らしていた。

 ユキカゼは幼い自分の元から母が大きな黒い影に呑み込まれていくのを自分が泣きながら止めようとするも、結局呑み込まれてしまうという悪夢に悩まされていた。

 そんなユキカゼの枕元にムラサキは座るとユキカゼの肩をぽんぽんと叩きながら小さく子守唄をユキカゼの耳元で歌った。

 その優しい調べに、ユキカゼの表情も和やかになっていった。

 ムラサキは徐々に肩を叩く頻度を減らし最終的に叩くことをやめた。

 ムラサキは4人全員がよく寝ていることを確かめると一人、外出の用意を始めた。

 武具と忍び道具の点検を済ませ旅装に身を包み書き置きを残すとムラサキはそのまま夜の闇に消えていった。

 ムラサキはアサギには申し訳ない気持ちで胸がいっぱいになったが、響子のことを思うと見殺しにすることはできなかった。

 ムラサキ「うっ……。」

 少し走るだけで、吐き気を催してしまうムラサキであったが響子のことを思うと止まることはできなかった。

 暗闇の中をムラサキは岐阜城へ向けて疾走していった。

 

 翌朝目を覚ましたアサギ達は、ムラサキがいないことに気がついた。

 慌てて小屋の周囲を探すもムラサキの姿はなかった。

 凜子「師匠、ムラサキさんの荷物のところにこれが。」

 凜子が見つけた書き置きをアサギに渡した。

 書き置きには、ムラサキがこれから岐阜城へ響子を救出に行くと書かれていた。

 アサギ「そんな…ムラサキ…。」

 アサギは自分の仲間が死地に赴くことに少なからず動揺していた。

 ムラサキの腕は信頼していたが彼女の体調は万全ではなくなにより敵の本拠地に単身乗り込むなど無事ではいられないと思った。

 アサギ以外の3人もムラサキが死ぬかもしれないという事実から重苦しい空気に包まれた。

 アサギは黙ったまま外出の用意を始めた。

 凜子「待ってください、師匠!」

 アサギの考えを察した凜子がアサギの腕を掴んで止めに入った。

 アサギ「離しなさい、凜子。」

 凜子「嫌です、このまま行かせるわけにはいきません。」

 アサギが凜子を睨むも凜子もそれに動じることなくアサギの腕を掴んだまま離さなかった。

 ユキカゼは師匠と姉弟子の間にある殺伐とした雰囲気にどうしていいか分からずおろおろとしていた。

 今にも、殺し合いが始まりそうな雰囲気の中でそれを無視するかのようなのんびりとした乱入者が現れた。

 カカシ「いやー、諸君。おはよう。」

 小屋の扉が開きカカシが姿を見せた。

 サクラ「カカシさん…。」

 カカシ「んっ?どうしたの皆怖い顔して。それにムラサキさんは?」

 アサギをはじめ皆険しい表情を見せていた。

 アサギと凜子は互いに睨み合ったままなので仕方なくサクラが事情を説明した。

 サクラ「…というわけで、ムラサキちゃん岐阜城に行っちゃたんですよ。」

 カカシ「なるほどね、そりゃ大変だ。」

 サクラから一連の説明を受けたカカシはあっさりとそれだけしか答えなかった。

 ユキカゼ「ねえ、カカシさん。お願いだからムラサキさんを助けてあげて。」

 カカシ「残念だが、それはできない。」

 ユキカゼが懇願するも、きっぱりとカカシは断った。

 ユキカゼ「そんな…どうして?」

 カカシ「俺の主命は君たちの保護だ。君たちを危険に晒すことはできない。」

 カカシの回答にユキカゼは黙ってしまった。

 この場にいる全員が押し黙ったまま無為に時が流れた。

 こうしている間にもムラサキは一人岐阜城へと近づき命を落とす瞬間が迫っていた。

 この沈黙を破ったのはサクラであった。

 サクラ「カカシさん、私達全員に危険が迫ったら助けてくれますか?」

 カカシ「ああ、勿論だ。」

 サクラ「だったら、私達全員で岐阜城に乗り込んでムラサキちゃんを助けよう。それなら凜子ちゃんも文句はないし、カカシさんも私達を助けてくれるでしょ。」

 サクラの提案に皆驚いていた。

 凜子はアサギが単身で岐阜城へと乗り込むことは無謀に思え止めていたが本心ではムラサキを助けに行きたかった。

 凜子「…そういうことでしたら私も行きます。」

 アサギ「凜子……。ありがとう。」

 アサギは凜子が自分を掴んでいる手を握りしめムラサキを助けてくれることに感謝した。

 ユキカゼ「あっ、私も行く!ムラサキさんに私のすごいところ見せてやるんだから!」

 ユキカゼもこの流れに乗り遅れないように慌てて名乗りをあげる。

 サクラ「こんな感じになっちゃいましたけど、どうします?」

 カカシ「まっ、こうなっちゃ仕方ない。俺もついていくよ。」

 サクラ「ありがとうございます、カカシさん。」

 くノ一達が岐阜城へと乗り込むのでカカシも仕方なく彼女達を守るために岐阜城へと行くことになった。

 アサギ「皆…ありがとう。」

 こうしてムラサキ救出のためにアサギ達5人は岐阜城へと出発することとなった。

 

 

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