胎間忍 作:内府
近江国織田軍本陣陣中、織田軍総大将信長が忍びからの報せを聞いている。
信長「朝倉は越前に退くか。」
織田家の忍び「はっ。」
信長「浅井の前に朝倉を潰し返す刀で根切りにするか。陣触れじゃ!諸将を集めよ、朝倉を追撃する!」
母衣衆「はっ。」
信長の命を伝えに母衣衆が織田の諸将の陣へ走る。
朝倉の軍勢が越前に撤退を始めると織田軍はそれを追撃した。織田の浅井家に対する包囲が緩んだ。
この隙を突いて浅井家の小谷城に5つの影が忍び込んだ。
小谷城城内当主の間、浅井家の当主長政は家来から5人の娘が城内に現れて胎間忍を名乗り当主に会わせよと申していると告げられた。長政は本物か怪しんだが、5人が城に侵入したことと、あまりの美しさから手を出した足軽らが一瞬のうちに気絶させられたことから胎間忍であると確信を持つことにした。
長政は家来に5人と会うので大広間に連れて来るように告げ、自分も大広間へと向かった。
大広間には側近が控えており、その前に5人の娘が正座をしている。なるほど、どの娘も美しい。長政が大広間に入ると一同が頭を下げ、長政が面を上げよと声をかけると皆姿勢を戻した。
長政「浅井家当主浅井長政だ。その方らは?」
アサギ「信濃より参りました、胎間忍のアサギでございます。 こちらに控えますは同じくムラサキ、サクラ、凜子、ユキカゼでございます。」
長政「うむ、皆ご苦労であった。楽にせよ、今宵はゆるりと過ごすがよい。」
アサギ「恐れながら、浅井様早速ではございますが夜伽を務めさせていただきとうございます。」
浅井家家中のの者ども「なっなんと?!」
長政「ううむ、その心がけは見事であるがさすがにその…」
長政は若く体力もある立派な武将であったがこのところ戦の負けが続き疲労も溜まり気力も衰えていた。何より長政は一度に5人も相手をしたことはなく男としての自信が今回ばかりは持てなかった。
アサギ「ご安心ください、我ら胎間忍はいずれも房中術の心得があり一度に5人と言わず十人二十人でも相手をなされることも能います。また我らの秘術により一度で子を孕むことが能います。」
長政「う、うむ分かった分かった。ひとまず日が暮れたら儂の寝所に参れ。そこで相手しよう。」
アサギ「承知しました。」
長政「ところで、話は変わるが儂から頼みがある。聞いてくれるか?」
アサギ「私どもにできることでしたら。」
長政「実は、儂の側女の一人が孕んでおる。その者を小谷から落ち延びさせ織田から守ってほしい。どうであろう、やってくれるか。」
アサギ「恐れながら、そのお方の手助けはできません。」
長政「残念だが致し方ない。」
アサギ「ただ、その方の赤子に関しては手があります。」
長政「真か?」
アサギ「忍法・子移しの術により子を我らの腹に移し産むことがかないます。」
長政「そうか、ではやってくれ。」
アサギ「ムラサキ、貴方はその側室の方のお相手をしなさい。」
ムラサキ「かしこまりました。」
こうしてアサギ達4人は長政の寝所で夜伽をすることとなった。
長政とアサギ達の会見が終わり、長政をはじめ浅井家家中の者どもは織田軍の侵攻に備え城内の各所に移動していった。