「藤丸立香がアマゾネス部隊に捕まってしまった」という話です。
「こ、こは……?」
身体に残っている僅かな痛みがカルデアのマスター・藤丸立香の意識を覚醒させた。自身の姿を見ると、手に枷が嵌められている。どうやら自分は捕まった身のようだ。
(そうだ。オレは……あの子を庇って……)
数時間前、立香たちはアマゾネスたちの襲撃に合った。彼女達から逃げる最中、レジスタンスの子供が攻撃を食らいそうになり、その子を庇ったのだった。その御蔭か、どうやら皆自分に気を取られた為に逃げ延びたようだ。……そう思いたい。
――マスターっ!
他の皆が逃げる中、デオンの声が、
「おい男」
「っ!」
牢の扉が開き、アマゾネスが立香を睨みながら、こっちへ来いと顎でしゃくる。出ろということなのだろう。一体何をされるというのだろうか。レジスタンスが噂をしていた話だと、四肢を切断し、ただの精液タンクにするんだとか。それを思い浮かべると、恐怖で顔から血の気が引いていく。そのまま数人のアマゾネスに囲まれつつ、立香はただ言う通りについていくことしかできない。
「女王の御前だ。失礼のないようにしろ。無礼を働いたら……わかるな?」
慎重に言葉を選び、行動しなければならない。少しでも彼女達の怒りに触れそうなことでもしたら、四肢のどこかが潰されるだろう。最悪殺されてしまうかもしれない。それだけはなんとしても避けなければならないのだ。
アマゾネスに言われるままに、王室のような部屋で玉座のような椅子に座る女王―ペンテシレイア―の前に膝まづく。
「見苦しく抵抗するかと思ったが、随分と大人しいな。……それでいい。諦めの悪い奴は早死にする。貴様は実に利口だ」
「……この状況であっても、そんな目をするか……。面白い。おい、こいつを
「はっ!」
そういうとアマゾネスは立香の髪を掴んで強引に立たせると、彼を連行していく。身体に擦り傷を作り、この絶体絶命の状況にいながら希望を捨てない彼の姿を見て、ペンテシレイアは感心していた。並の男はあの状況であんな目をしない。死刑執行直前の罪人のように青ざめ、身体を震わせるだけだというのに。
「……ふん……」
「さあ入れ」
「っ!」
背中を蹴られながら、立香はとある部屋へと案内された。これは……布をかぶせた簡易的なベッド……だろうか? 狭くはないが、広くもない、そんな部屋に立香は通され、彼に続くかのようにアマゾネスたちが部屋に入ってくる。その人数は十人を超えている。
(監視……? にしては人数多い……。それほど警戒されているのかな?)
絶対に逃がさない、という意志の表れなのか。監視にしては多すぎる人数に、疑問を覚える。それとも自身をこの人数で痛めつけるのだろうか? そんな恐怖を立香が抱いている中、アマゾネスはいい放った。
「脱げ。全部脱いで裸になれ」
「え――?」
「聞こえなかったか? 着ているものをすべて脱げと言っているのだ」
言われたことに立香は羞恥心が湧いてくる。彼女達は女性、異性に裸を見られるのは流石に抵抗があった。が、彼女達の鋭い視線は、その抵抗すら許さない。恐らく怪しいモノを持っていないか、のボディチェックだろう、と立香は考えた。
(っ……!)
枷を外され、いそいそと服を脱いでいく。一枚、また一枚と。そうしてまずは上半身が裸になった。今までのレイシフト先で付いた傷跡が、激戦の激しさを表している。
「ほう……これは中々……」
「うほっ……」
「じゅるりっ……」
(……?)
アマゾネスたちの反応を怪しみながらも、次は下へと取り掛かる。靴とズボンを脱ぎ、立香は遂に下着一枚姿になった。流石にこの一枚は……、そう思ってチラリとアマゾネスと見た。視線がさっさと脱げと言っている。立香は意を決して、最後の一枚を脱いだ。
「隠すな。両脚を肩幅に開け、両手を広げろ」
「ぅ……」
恥ずかしさに顔を染めながらも、立香は指示に従う。今、自分は女性に生まれたままの姿を晒しているのだ。それこそ、自身の生殖器を隠さずに。本当は隠したかった。それは自身のコンプレックス、同年代の友達よりも遥かに長く、太い陰茎。黒々としたそれはまるで大蛇のようだ。コンプレックスである部位をまざまざと見られ、立香は今すぐにでも消えたい気分になる。
「中々に楽しめそうだ」
「っ!」
ビクっと立香の肩が跳ねる。カルデアのサーヴァントに鍛え上げられ、以前に比べてかなりの筋肉質になっていた立香。彼はその体つきから、長時間痛めつけられる、と恐怖した。ヤワな身体をしていないことが、ここで災いになる、と思ったのだ。――だがそれは違った。
ぎゅっ!
「痛っ!?」
前に出てきたアマゾネスが、いきなり自分の男性器を掴んできたのだ。突然の出来事に混乱する立香。そんな彼の心情など知らずか、アマゾネスは表情を変えない。
「随分といい魔羅を持っているな」
「はっ……!?」
アマゾネスは、あろうことか立香の肉棒を扱き始めたのだ。状況がつかめない立香。肉棒から上がってくる微弱な快感を自覚しながら、疑問を口にした。
「な、何をする気、なんだ……?」
「そういえば言ってなかったな。今からお前を
「どく、み……?」
毒味というのは、食事に毒が入っていないか、先に味見をさせる人の事をいう。であれな、彼女の言っている毒味の意味はなんだ?
「ああ、毒味だ。男は我らにとって精液袋に過ぎん。それは女王様にとっても変わらない」
「故に毒味をする。お前の味を確かめるのだ。軟弱な雄など、物言わぬ肉塊に変えられ、魔物の餌になるだけだ」
「お前はどちらだ? 雄として有能か、無能か……」
「後者ならお前に使い道はない。さっさと殺してやる。だが、前者ならば
立香はアマゾネスたちの話から理解した。彼女達は自分に"精液袋"として使えるか試そうとしているのだ。流石は雄を"精液袋"扱いにするだけある。雄の価値もそこが基準なのだろう。だが、立香はそこに可能性を見出した。
『雄として有能なら生かしてやる』……ここで彼女達にそれを証明できなければ、自分は殺されるだろう。それだけは避けなくてはならない。まだ、やるべき使命が残っているのだ。しかし不安が残る。藤丸立香は、魅力的な女性サーヴァントに囲まれていながら、依然として誰とも関係を持っていなかった。彼自身が初心だったということが関係しているのだろう。要は童貞だ。
女性経験のない自分が、彼女達を満足させられるのだろうか? 不安は払拭できないが、でもやらなくてはならない。何があっても死ぬわけにはいかないのだ。
「わ、わかり……ました」
◇
「ではまずは私からだ。多少の無礼は目を瞑ってやる」
アマゾネスの1人がベッドに腰かける。今から彼女と性交しなくてはならない。立香は今一度覚悟を決め、まずは接吻からとアマゾネスに口づける。触れた後、すぐさまに顔を離した。
「……随分と早いな」
「あっ、いや、最初だったんでっ!」
立香はキスがあっさりしていて物足りないと言われたと思い再び口づける。今度はおずおずと舌を伸ばし、薄く開いた彼女の口の中にねじ込む。中の舌を絡ませ、吸っては深い口付けを交わす。
「んっ……ちゅぱっ……ちゅぅ……」
深い口付けをした後は、アマゾネスの身体に手を伸ばす。筋肉質な身体ではあるものの、確かに膨らみをもった胸へと恐る恐る触れた。確かに胸の柔らかさと弾力が伝わってくる。チラっとアマゾネスの顔を見たが、不快ではないようだ。
「んっ……布をズラすのを、許す……」
感じてはいるようだ。立香はそれを実感しつつ、胸を覆い隠している布をズラして直に胸を揉みしだく。乳房を揉み、先端の乳首を摘み、爪で弾く。するとどうだ。アマゾネスは薄い嬌声を漏らしつつ、太腿を擦らせ始めた。自身の拙い技術で感じてくれていることを、内心喜びつつ彼女を施していく。
「こっちも……いいですか?」
「ぁっ……あぁ、いい、ぞ……」
許可を貰い、次に股間を覆っている布を解く。薄っすらと毛の生えた恥部が露わになった。初めて見る女性の陰部に、立香は手を伸ばしていく。膣穴を探り当てると、確かに小さな水音が響いた。まずは膣穴の回りをなぞるように撫で、膣穴に指を入れていく。
初めて指を入れた膣内は熱く、指をぎゅっぎゅっと締め付けてくる。漏れ出る愛液が指の滑りを良くし、指を抜き差しさせる度に愛液が溢れ飛ぶ。
「うっ……くぅ……ああ、貴様っ、意外に上手いな……」
褒められても素直に喜べない。だが好印象のようで安心する。悪い印象を与えて四肢をミンチにされるより何倍もいい。自身の舌、手を使って彼女の身体に愛撫をし続け、準備を整える。
「いいぞっ、高ぶってきた……。おい、男っ……入れろ」
どうやらお気に召したようだ。アマゾネスはゴロンと横になると、くちゅりっ……と膣穴を広げた。愛液によって糸を引く膣壁が雄を誘うかのように脈動している。これから自分はここに自身のペニスを挿入するのだ。初体験の相手が彼女でこんな場所か……と苦い思い出になってしまった。
「い、入れます……」
手で肉棒を支えながら、入れるべき穴に狙いを定める。膣口を擦ると確かに水音が響く。そうして穴に先端を触れさせると、ゆっくりと肉棒を腰を押し進め始めた。
「おっ……おおっ……!」
「うあっ……! 熱いっ……!」
心地よい熱さの膣壁に肉棒が包まれ、ぎゅっと強く締め付けてくる。なんて気持ちが良いのか。性交とはこんなに気持ちがいいものなのか、と思いながら恐る恐る腰を前へと突き出す。彼女のほうはどうか、と視線を向けると、そこには顔を蕩けさせるアマゾネスの姿があった。それを確認しながら肉棒を押し入れ続けていると、やがてこりっとした何かに先端があたった。
「お、大きいっ……! この子宮を突く感覚っ……初めてだが病みつきになりそうだ……!」
「そんなにすごいのか……?」
「確かに、あの男の逸物はいままで捕らえた男の中で一番のデカさだ。それも頷ける」
「だが大きさだけではどうにもなるまい。重要なのは雄として優秀かどうか。それだけだ。
アマゾネスが口々に今SEXしている彼女を見た感想を言い合う。それを尻目に立香は、アマゾネスに覆いかぶさり、両頬に手を添えた。
「んっ……はぁっ……な、なんだ……? んむっ」
うっとりとした表情で問いかけてくる彼女。こちらは今にも射精してしまいそうだ、彼女も同じなのだろうか? 初めて味わう膣がもたらす快感に即イキしてしまいそうなのを必死に耐えながら、立香は彼女の唇を奪った。
「んっ……ちゅっ、んんっ……! んはぁっ……!」
こちらが舌を絡めるのに対して彼女もそれに応じてくれる。熱烈な濃厚キスをしながら、立香は両手を彼女の胸に移動させて乳房を愛撫していく。筋肉質な身体であっても確かなセックスアピールをしてくるその胸に、立香は劣情を抱きながらも彼女を気持ちよくさせたい一心で揉みしだく。突然射精してしまわないように、腰もスローペースで前後に抜き差ししながら。
(この男……中々に筋がいいっ……! それになんて、優しい愛撫なんだ……!)
アマゾネスは立香がもたらす快感に酔いしれていた。肉棒の出っ張ったカリが膣壁を擦り、今まで感じたことのない快楽が身体に流れてくる。それに壊れ物を扱うかのような優しく、温かい愛撫。SEXとはただの子作りの儀式としか考えていなかった彼女の常識を狂わせる。
「んっ……ちゅっ、ちゅぱっ……れろっ、んぅぅっ……んぁ……」
口づけをし続けながら、膣内を行き来する肉棒の動きに重い息が隙間から漏れる。ただデカイだけではなく、女を悦ばせるのにもっとも適した大きさだ。更にはこちらを飽きさせないように、時折愛撫している手を動かし、臀部やくびれを撫で、快楽の電流を絶え間なく送ってくる。常に感じているのは立香も同じ、彼の場合は初めての女の身体に絶頂を必死になって堪えていた。それこそ歯を食いしばって。
(や……ばいっ……出てしまいそうだっ……!)
数分前まで童貞であった立香にとって、彼女の膣がもたらす快楽はあまりにも強すぎた。陰嚢から精子が込み上げ、今にも射精してしまいそうな状態。もう我慢の限界がすぐそこに来ていた。目を強く瞑り、歯を食いしばってそれに耐えている立香の首に何かが回され、彼はハッとなって目を開く。回されたのはアマゾネスの両腕。立香の頭を抱くようにして、より接吻を深くするように彼女の腕が回されていたのだ。
「んっ……あっ……いいぞっ……出したいのだろう……? 出せ……んちゅっ、スパートをかけろ……。私も、イキそうだっ……」
腕だけではない。彼女の両脚さえも、立香の腰にまわり、彼を離さないとでもいうように挟み込んだ。その様子を周囲のアマゾネスたちは信じられないものを見たかのような表情をしていた。
(まさか……っ、そこまでというのか……!?)
(アマゾネス自身から快楽を強請るなど……我らのすべきことではない……!)
(なんだあの姿は……。誇り高きアマゾネスの取る行動かっ!?)
アマゾネスの彼女達にとって男は精を一方的に搾り取るべきもの。それこそ雄より絶対的優位に立って行う。自身の快楽は二の次だ。だがあのアマゾネスの姿はなんだ? まるで何年も思いあっていた男女が数々の苦難を乗り越え、ようやく結ばれ、その新婚初夜を見ているかのようだ。そこには男から精を強制的に絞る女の姿もなく、アマゾネスに責められて情けない声を出す男の姿もない。愛し合った恋人同士がする愛情に塗れたSEXだった。
くちゅり……
(!? ……濡れている……?)
見物している周囲のアマゾネスたちは自身の陰部に触れると確かな湿り気を帯びている。それは自身が性的興奮を覚えていることに他ならない。気が付けば自身も他の見ているアマゾネスたちも皆、顔を上気させ、口から熱い息を漏らしているではないか。他者の目から見ても明らかに発情していた。
「んっ……あっ、あぁっ……んちゅっ……」
「はっ、な、名前――」
「な、なんだっ……? ちゅぅっ、ちゅぱっ」
「名前っ、聞いても、いいです、か……?」
荒いキスをしながら立香は彼女へ問いかけた。そういえば彼女の名前を知らない。どうでもいいことであるかも知れないが、立香はどうしても知りたかった。
「んちゅぅ……あ、アンナっ、ちゅっ、だ……」
「あ、んな……? わかった、アンナさんっ……俺が今、イカせてあげるからっ……」
(~~っ!)
自身にとって名前など個々を分ける記号でしかなかった。だが彼が自身の名を呼んだ瞬間、心の中に一気に温かさに溢れる。不快ではない、何か温かい感情が身体から漏れ出てしまうかのようなそんな錯覚に陥った。立香は彼女の名を口にすると込み上げてくる射精感に従って、腰を打ち付ける速度を一気に早めていく。ぱんっぱんっと彼が腰を打ち付ける音が部屋に響き渡る。
「んっ! ちゅっ! ちちゅぅっ! んぅっ! んんんっ!」
お互いの首に腕を回して少しでも深く接吻し、
びゅぶぶぶぶぶぅぅっっ!! ぶびゅっ、びゅっびゅぅぅぅっっ!!!
「ん"ん"ん"ん"ん"っっっ……!!」
深い接吻によって嬌声を殺されながら、二人は絶頂へと至った。膣壁が肉棒を締め、一滴でも多く子種を搾りとるべく脈動し射精を持続させる。二つの肉体が激しく痙攣する姿を、男が精液袋の役目を果たした姿を周囲のアマゾネスは静かに見届けていた。鼓動が明らかに早くなっている。自身でも酷く興奮しているのがわかった。
「んふぅ……んっ……ぁっ……」
痙攣が小さくなっていってもなお、二人は熱い吐息を漏らしながら深い口付けを交わしていた。身体を擦り合わせ、絶頂の余韻に浸っているその姿は、アマゾネスにあるまじき姿。しかし彼女たちはそれを咎めない。咎められない。それほど彼女たちも目の前で行われた交尾という名の純愛SEXに心を奪われていたのだ。
「離れっ……ますよ……」
(なんて、濃いんだ……)
その橋を彼女は呆然と眺める。立香の臆病ながらも、生きたいという強い意志のもと行った性交は、激戦のアマゾネスを虜にしてしまっていた。虜になってしまったアマゾネスは、自身の指でその橋を壊し、口に含むと彼の股間へと顔を近づけ、あろうことか肉棒をしゃぶり始めたのだ。
「なっ……!?」
「まさかっ……!?」
「んちゅぅ……じゅるるっ……ちゅぱっ……」
アマゾネスたちは動揺を隠せない。交尾後の肉棒を掃除するかのように舐め回すなど、女尊男卑なアマゾネスの世界では考えられないことなのだ。それもあんなに愛おしそうな顔で舐めるなど……。
(き、危険だっ……。この男はっ……!)
確信する。この男はなんとも危険な男だ。今立香と交わっていたアマゾネスも、まごうことなき誇り高いアマゾネスの1人だった。そんな彼女が彼との交尾で蕩け、挙句の果てにアマゾネスが取る筈のない行動を取らされている。そしてそんな二人の行為に自分達は興奮しているという事実。彼が危険な男だとわかっていながら、次は自分の番だ、と前に出ようとしている自分がいた。
「お、終わった、ぞ……」
「ありがとう、アンナさん……」
汗塗れの身体で彼女を抱きしめる。そんな彼に
(よかった……満足してくれた……)
そんな彼女に立香は内心安堵の息を漏らす。彼女を満足させるにはより気持ちが良くなるSEXをする必要がある、と立香は考えに至った。テクもない自分に出来ることと言えば、精一杯彼女を愛することだけしか思い浮かばない。この一回の交わりとはいえ、彼女を恋人のように思い、立香は行為に及んだのだ。それがどうやら功を奏したらしい。自分の取った行動は間違ってはいなかった。
「も、もういいだろう! つ、次は私だっ!」
そんな彼の心情など露と知らず、我先にと一足先に出たアマゾネスが衣を脱ぎ捨てる。そうだ、相手は1人ではない。彼女達全員を満足させなければ生き残れない、と立香は考えた。こんなとこで死にたくない。必ず生きて帰るんだ。立香は確固たる信念を持ちつつ、次のアマゾネスの手を取った――