※この作品はR-18です。

嗜虐西遊記【完結】   作:ドン・ドナシアン

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129 毀れるまで……

「じゃあ、続きをするわよ。本当のことを言うと、あんたを毀せと言われているのよね。そろそろ新しい女奴隷が入る頃だから、ふたりを間引くんだって。わたしは、わたしであんたを毀すように命じられてるのよ。だから、わたしのために、早く毀れてちょうだい」

 

 金楊連が紅夏女の耳元で、ささやくように言った。

 間引く?

 つまり、殺されるということ……?

 紅夏女ははっとした。

 一方で、絶頂寸前で自慰を中断させられた左手は、再び革紐で手摺りに結び直される。

 

「な、なんで――。そ、そんなあ……。まだ、まだだったんです――」

 

 とにかく、紅夏女は声をあげた。

 頭がおかしくなりそうだ。

 朝からずっと続けられている寸止めに次ぐ、寸止め……。

 どうやら、これは間引きのために、紅夏女を金楊凛が毀すためにやっているみたいなのだが……。

 

「自慰をしてもいいと言っただけよ。絶頂させてあげるとは言っていないわ」

 

 金楊凛が笑った。

 

「だ、だって……」

 

 紅夏女は、哀願の顔を金楊凛に向けた。

 

「だから、いってもいいのよ。いくらでも絶頂してよ。絶頂できたらだけど……」

 

 紅夏女の残酷な声が返ってくる。

 だが、すでに紅夏女の手は両方の椅子の手摺にしっかりと結び直されている。

 紅夏女は曝け出した股間を懸命に揺すった。

 そんなことで、いけるわけはない。

 絶頂できると思っていただけに、ここでの寸止めにはさすがに、心が打ちひしがされた。

 

「さあ、もう一度、やりましょうか。この貂蝉を丙種に落とすことに承諾しなさい」

 

 金楊凛が言った。

 紅夏女は貂蝉に視線を向ける。

 いまの貂蝉には、なにもわからないだろう。

 可哀そうに――。

 

「もう許してください。ま、間引きに同意します……。どうか、わたしを処分してください。その代わりに、ほかの方々は……」

 

「そんなことを聞いていないわ。絶頂したければ、貂蝉を丙種に落とすことを承諾しろといっているだけよ。言っていくけど、あんたが丙種落ちしたら、貂蝉は殺すそうよ。貂蝉のためにも生き延びなさい……。だけど、生き延びたかったら、貂蝉を丙種に落として殺すことに同意するのよ」

 

 金楊連がささやく。

 

「ああ……」

 

 紅夏女は項垂れた。

 承諾することも、拒絶することも許されない意地の悪いの選択だ。

 口を結んでしまった紅夏女に、金楊凛が微笑む。

 

「いいわ……。また、薬液を足しなさい、貂蝉……。強く刺激しないように、気をつけてね。この鉱夏女は、もう、ほんの少しの刺激で達するわ」

 

「はい」

 

 貂蝉が筆を小瓶に浸す。

 そして、筆の刺激――。

 

「んぐううううっ」

 

 紅夏女は、泣き叫んだ。

 ぎりぎりのところまであげられる。

 そして、落とされる。

 何十回それをやったのだろう。

 解放されたい。

 この状態から逃げたい。

 

 もうなんでもいい。

 いきたい。

 

 絶頂させてもらえるなら、なんでもする。

 

「受け入れるわね? 貂蝉は丙種でしょう?」

 

 金楊凛が耳元でささやく。貂蝉の筆はまだ肉芽を愛撫している。

 紅夏女は、首を横に振ることができない。

 もう、いかせて欲しい……。

 

「認めるわね……。ただ、一度、首を縦に振ればいいのよ……」

 

 金楊凛の声……。

 首を一度だけ縦に――。

 それで絶頂できるのだ。

 淫情の渦が巻く。

 どこにも逃げない灼熱の官能の嵐だ。

 

「しぶといわねえ、紅夏女。まだ、拒否するの?」

 

 金楊凛が声をあげた。

 どうやら、自分は首を横に振ったらしい。

 ほっとした。

 それとともに、いかせてもらえないという絶望感も拡がる。

 

「わかったわ。これ以上やると狂っちゃうわね。わたしも同じ奴隷だし、今日は、これで終わりにしてあげる。自分でしていいわ」

 

 また左手の縄が緩んだ。

 紅夏女の手は、股間に指を伸ばす。

 だが、また、寸止めで手を離されるのではないかとういう恐怖が拡がる。

 

「ほ、本当ですか……?」

 

 紅夏女は、金楊凛を見た。

 

「本当よ……」

 

 金楊凛はにっこりと微笑んだ。

 もうこれ以上は待てない。

 紅夏女は狂ったように股間を愛撫していた。

 もうすぐ……。

 紅夏女は、歯を食いしばって絶頂に達しそうなのを隠しながら、指の動きを速くした。

 

「はい、残念でした」

 

 左手が股間から離された。

 また、絶頂寸前で取り残された。

 

「あああ、や、約束したじゃないですかあ――」

 

 紅夏女は怒りに震わせながら叫んだ。

 左手はまた手摺に括られる。

 

「取り澄ませた顔が、感情剝き出しのいい顔になったじゃないのよ、紅夏女。そんなの嘘に決まっているじゃない――。さあ、もう一度、やり直しよ。貂蝉、薬剤を足して」

 

「はい」

 

 肉芽に薬液が追加される。

 でもいけない。

 筆が這い回り、そして、ぎりぎりで逃げる。

 紅夏女は泣き叫んだ。

 

 やがて、限界まで追い詰められると左手が緩められる。

 しかし、寸前でとめられるのだ。

 わかっていながら、紅夏女は自慰をせずにはいられなかった。

 

 今度こそ――。

 しかし、容赦なく、股間から引き離された左手は、また手摺に……。

 

「あああ、もう、堪忍してください、金楊凛様――。なんでもします。なんでもいうことを聞きますから……。いえ、いっそ殺して──。殺してください──。わたしを間引きの対象に……」

 

 紅夏女は叫んだ。

 

「だったら早く毀れなさい……。言うのよ……。貂蝉を丙種にしろってね……」

 

「それだけは……。で、でもそれ以外ならっ」

 

「お前がいけるのは、貂蝉を丙種に落とすことを認めたときよ。それとも、毀れないさい。そうすれば死ねるわよ」

 

 金楊凛が言った。

 

「ああ、だったら毀して──」

 

 紅夏女は号泣した。

 自殺は禁止されている。

 身体に刻まれている呪術が逃亡とともに、自殺の意思を奪っている。

 もしも、自殺が許されていたら、紅夏女はとっくの昔に、自殺をしていたに違いない。

 

「もちろん、毀してあげるわ……。あんたが毀れる音が聞こえてきそう……。さて、そろそろ、たった一回の絶頂と引き換えに、貂蝉を殺す決心はできたかしら……。いや、決心じゃいわね。あんたはもうすぐ毀れる。貂蝉の命じゃなくて、自分の絶頂を選んだときが、あんたが毀れるときよ……。さて、もう一度繰り返そうね……」

 

 もう耐えられない。

 紅夏女は口を開こうとした。

 だが、言葉が出てこない。

 喉が痙攣したようになって自由にならないのだ。

 全身におこりのような震えが発せしている。

 

「……あらあら、いよいよ、おかしくなってきたわね。これ以上、やると本当に狂うわ。さあ、紅夏女、どうするの? まだ、焦らし責めを続けるの? それとも、貂蝉を売り渡す?」

 

 首を横に振る。

 

「いきたい?」

 

 首を激しく縦に振る。

 

「貂蝉を丙種送りにするわね?」

 

 これは横……。

 

 

「でもいきたい?」

 

 懸命に首を縦に――。

 

「面白いわあ。いよいよ、壊れた玩具みたい。じゃあ、今度は、わたしが筆で責めてあげる」

 

 貂蝉から取りあげた小筆で、金楊凛が紅夏女の内腿を撫ぜた。

 

「ふわあああぁぁ」

 

 紅夏女は声をあげた。

 

「安心したわ。もう、馬鹿になったのかと思ったから。じゃあ、これは、どう?」

 

 筆がくるくると回りながら、内腿の内側から、付け根に向かって進んでくる。

 紅夏女は叫んでいた。

 期待感が紅夏女の中に拡がる。

 

 もうすぐ――。

 だが、やっぱり、もっとも敏感な場所の手前でぴたりととまる。

 紅夏女は、号泣していた。

 

「さっきは怒り……。今度は、哀しみ。次は、どんな感情を曝け出してくれるの、紅夏女?」

 

 金楊凛が肉芽の周りを筆でゆっくりとなぞりながら囁いた。

 そのとき、扉が開いた。

 紅夏女は、虚ろな視線をそこに向けた。

 鹿力(かりき)がそこにいた。

 

「調子はどうだ、金楊凛?」

 

「順調です、鹿力様――。ところで、廊下が随分と騒がしいようですけど、なんが起こっているのです?」

 

 金楊凛が扉の外を覗き込むような仕草をした。

 紅夏女は、それをぼんやりと見ていた。

 

「宝玄仙を輪姦させている。騒ぎを聞きつけて、牢城中の法兵が集まっているから、明日の朝まで続きそうだな。ひとり一発じゃ満足はせんだろうから、宝玄仙が解放されるまでには、もっとかかるかもしれん」

 

「まあ、可哀そう。でも、そんなにもつのですか?」

 

「もつ。気を失うことはできん。眠ることもできん。それは術で禁止した」

 

「それは、それは……」

 

「それだけじゃない。宝玄仙は気がついておらんだろうが、受ける快楽は三倍にしてやった。さらに、普通以上に絶頂しやすくした。宝玄仙は、法術で性感を高められて、この牢城全員の法兵に輪姦される……。宝玄仙は毀れるだろうな……。間引き一号だ」

 

 鹿力は言った。

 

「よかったのですか? 宝玄仙はせっかく鹿力様が“椅子として”調教したのでは?」

 

「虎力の兄貴からの指示だからな。とにかく、今回の間引きは二匹だ。さっき連絡があって、虎力の兄貴は、七星と孫空女に競争をさせて、どちらかひとりを間引きすることに決めたとあった。だから、こっちは宝玄仙か、紅夏女のどちらか一匹でよくなった」

 

 間引きのひとりは、七星や孫空女……?

 そして、もうひとりは、紅夏女か宝玄仙……。

 鹿力の語る残酷な言葉を紅夏女はぼんやりと聞いていた。

 すると、その鹿力が紅夏女に視線を向けた。

 紅夏女は慌てて、顔を伏せる。

 

「…というわけだから、…金楊凛、ここはもういい……。虎力殿のところに行け。孫空女と七星を虎力殿が競争させる。このふたりのうちのどちらかを今日中に丙種奴隷に落とすはずだが、その見極めをしているのだ。お前を戻せと俺に指示が入った」

 

「かしこまりました」

 

 金楊凛が出ていく。

 鹿力が紅夏女が脚を開いて座らせられている椅子の前に立った。

 そして、部屋にあった椅子を引き寄せて、少し離れて向かい合うように座る。

 

 怖い――。

 なにをさせられるのか……。

 

「いきたくて仕方がないという雌の顔だな。金楊凛の焦らし責めは苦しかったか?」

 

「お、お願いです……。い、いかせてください……」

 

 紅夏女は哀願した。

 自然に腰は揺れ動いている。

 ほんの少しもじっとしてはいられないのだ。

 

「わかった。いかせてやろう」

 

「ほ、本当ですか?」

 

 紅夏女は叫んだ。

 

「本当だ。焦らし責めは終わりだ。よく頑張った。いまからは、いくらでもいっていい」

 

 鹿力は言った。

 そして、横の台に砂時計を置いた。

 それがなんの意味かわからない。とにかく、紅夏女の頭には、今度こそいけるかもしれないという期待感が渦魔く。

 

「貂蝉――」

 

 貂蝉を鹿力が呼ぶ。

 鹿力が入ってきたとき、貂蝉は部屋の隅に移動して直立不動の姿勢になっていたのだ。

 貂蝉が鹿力の前にやってくる。

 

「……よく聞け、金楊凛。いまから、この貂蝉にお前の股を舐めさせる。一回に舐め続ける時間は、この砂時計の砂が落ち切る間だ。その間、お前は何度でもいっていい。ただし、一度でもいけば、この貂蝉を丙種に落とす」

 

「そ、そんな――」

 

 紅夏女に絶望感が拡がる。

 これほどまでに燃えあがり、追い詰められている身体だ。

 その股間を舌で舐められればひとたまりもないに違いない。

 絶頂できないように耐えられるわけがない。

 

「貂蝉を殺したくなければ、死の物狂いで我慢しろ。この砂時計が落ち切るまでだ。それまで耐えれば、同じ時間休憩させてやる。休憩が終われば、砂時計が落ち切るまで、貂蝉の舌だ。いいな」

 

「いや、嫌です。ご、後生です。お許しを……お許しください、鹿力様──。そ、そうだ……。先程の間引きのことですが、覚悟はできています。でも、わたしひとりの命でどうか貂蝉をはじめ、ほかの人の命は……」

 

 紅夏女は必死に叫んだ。

 しかし、鹿力はまったく心を動かした様子はない。

 冷笑的な笑みを一瞬だけ示しただけだ。

 

「始めるぞ。貂蝉、紅夏女の股間を舐めあげろ。激しくな」

 

 そして、紅夏女の懇願を無視して、砂時計が返された。

 卓の上の砂時計の砂が落ち始める。

 それとともに、貂蝉の舌による攻撃が始まった。

 貂蝉が自分自身を殺すための愛撫を紅夏女に始め出したのだ。

 

「ああ……ひゃああ……。あががががああ――」

 

 紅夏女は叫んだ。

 全身が震える。

 割れ目と秘芯に強い舌の刺激が加わる。

 紅夏女は、迸る悲鳴をあげ続けた。

 

「いってもいいのだぞ、紅夏女。貂蝉が死んでよければな」

 

 鹿力が冷たく言い放つ。

 紅夏女は叫びながら、懸命に身体を昇ってくる快感に抵抗し続けた。

 だが、抵抗などできない。

 貂蝉の舌が紅夏女の肉芽を舐めあげる。

 舐めさげられる。

 優しく吸われ、そして、舌で剥かれた皮の内側に舌が伸びる。

 紅夏女は、大きな嬌声をあげていた。

 

「いくなよ。この貂蝉が死ぬぞ」

 

 鹿力が大きな声で言う。

 それで我に返らされる。

 紅夏女は、首を仰け反らせて、手摺に拘束された手に力を入れた。

 

 そして、叫んだ。

 力の限り叫んだ。

 

 拘束された足をばたつかせる。

 首を振る。

 できることはなんでもやる。

 注ぎ込まれる快感を少しでも忘れるために――。

 

 だが、あがってくる。

 抵抗のできないものが容赦なく、紅夏女を追いつめていく……。

 

 いく……。

 絶頂してしまう……。

 紅夏女は必死に歯を食いしばる。

 

「さて、外にいる宝玄仙と、お前……。どっちが先に毀れるのかな。死ぬのはふたりのうちにひとりだ。どちらかが毀れるまで、責め苦は続くぞ」

 

 鹿力が冷たく言った。

 紅夏女の歯がぎりぎりとなる。

 耐えに耐えている。

 もう一気に崩壊しそうだ。

 快感に全身が突きあげられる。

 貂蝉の舌が紅夏女の股間を淫らに動く。

 紅夏女は全身を弓なりにして、がくがくと身体を震わせた。

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