「ふ、ふざけるな。足、どかしてよ――」
胡坐に組まされた股間の上に、
しかも、素足ではない。
履物をはいている。
その足で、七星の股間に生やされた男根を踏みにじっているのだ。
どこに行っていたか知らないが、この冷酷な女調教師を演じている金楊凛は、今日は珍しく朝からいなかったのだが、たったいま戻って来て、虎力がやっていた七星へのいたぶりに加わってきた。
その途端に、この仕打ちだ。
「んぐうううっ、ぐううっ」
金楊凛同様に、どこかに行っていた孫空女も、やっと七星の隣に戻って来て、一緒にこの仕打ちを受け始め、いまは隣で脂汗をかいて呻き声をあげている。
孫空女もまた、金楊凛により、生やされた男根の幹を踏みにじられている。
もちろん、男根は本物ではない。ここに来て二日目に孫空女と並んで法術で生やされたものだ。
だが、本来自分のものではない器官ではあっても、踏まれれば激痛はあるし、性感もある。
しかも、ご丁寧に睾丸まであるのだ。
もっとも、その睾丸は例の「手」の淫具によって隠れているから、いつも曝け出せられて股間からぶらさがっているのは肉棒の方だ。
七星は、孫空女とともに、床の上に胡坐姿勢で法術により拘束されている。
両手は背中からくっついて離れない。
今日も朝から男根ばかり責められていた。
なんで、そんなものを生やされたのか意味不明だが、虎力の気紛れによるものだとしか言いようもない。
だが、七星も孫空女も、男のように気性が荒いので、男の性器を生やして、その「男」の部分を鍛えるのだそうだ、
こうやって、踏まれるのも男を鍛えるためらしいが、痛いものは痛い。
「踏まれるのが嫌なら、小さくしなさい。なに、踏まれて大きくしているのよ。勃起するのも、小さくするのも自由自在でないと。ほら、小さくするのよ」
金楊凛の足が七星の男根をぐりぐりと草履の裏で踏みにじる。
「ひぎいいっ」
「いたいいっ」
七星も孫空女も絶叫した。
これだけの激痛だというのに、小さくなるどころか、この男根はますます怒張を大きくしたような気がする。
ふと見ると、隣の孫空女の男根も大きいままだから、こういうものなのだろう。七星だけが変なわけじゃないと思う。
それにしても、一体全体、男の性器というものはどういう機能になっているのか。
それだけじゃない。
踏まれて痛いというのに、なんだか尿の塊りのようなものが先に集中していく気がする。
もしかしたら、尿じゃなくて、これが男の精だろうか。
そんなことを教えられた気がする。
「あら、七星。欲情しているの? だけど、性液を出してわたしの足を汚したら承知しないわよ。ほら、我慢、我慢」
金楊凛が、七星の男根の先を履物の裏で転がした。
七星は悲鳴をあげた。
「孫空女――。孫空女に集中してやってよ。順番だよ、順番――。こいつ、さっき、どっかに行って休んでたんだよお――」
七星は叫んだ。
「ひ、人を売るな、七星──。んぐううううっ」
向かい側の孫空女が七星に叫んだ。
どこかに行っていた孫空女は、再び、この部屋に戻ってくると、七星と同じように胡坐姿で動けなくされて七星に向かい合うように床に座っている。
そして、さらに戻ってきた金楊凛が、向かい合う七星と孫空女の男根に脚を拡げて、それぞれの片足ずつを乗せているのだ。
金楊凛の頭の上には、部屋の壁から壁に渡されている横棒があり、金楊凛はそれに両手を掴まらせて、両脚をふたりの股間に乗せている。
一方で、虎力は、部屋の奥の椅子に腰かけ、一番奴隷の金楊凛が、三番奴隷の孫空女と二番奴隷の七星を責めるのを愉しそうに眺めている。
「そうなの? じゃあ、次はお前だけを責めてあげるわ、孫空女」
金楊凛がやっと肉棒から足をどけて孫空女に向かった。
七星はほっとした。
「い、いったあああ――」
金楊凛によって、両脚で交互に踏まれだした孫空女が泣き叫びだした。
孫空女には、悪いが四六時中責められるこの牢城の生活における束の間の休息の時間だ。
いま、男根を責める間は、身体中の「女」の部分に装着している淫具は休んでいる。
束の間でもいい。
休むことができるのは嬉しい。
しかし、その代わり、孫空女は顔を仰け反らせて、痛みに耐えている。
この金楊凛という女は、同じ奴隷だというのに、本当に容赦がなく、しかも、えげつない。
「ほら、大きくするんじゃないわ。小さくしろといっているのよ、孫空女」
金楊凛が言っている。
孫空女が苦痛に歪んだ顔で真っ赤になっている。
それにしても、こうやって、客観的に見ていると、金楊凛は、ただ痛がらせるように踏んでいるだけではなく、微妙に踏む場所を変化させたり、踏み方を変えたりして、わざと快感を与えるようにしているみたいだ。
七星も娼婦の経験があるからわかるのだ。
どこをどういうふうに刺激を与えると、男が気持ちよくなるかは、ある程度は知っている。
だから、金楊凛が刺激を与えるように男根を踏んでいるのがよくわかった。
それなのに、小さくしろと命令するのは、やっぱりこいつはえげつない。
苦痛に歪む孫空女の視線を七星の視線がぶつかった。
「なんだよ、孫空女。文句でもあるのかい?」
金楊凛越しに睨みつける孫空女に、七星は言い返した。
「な、なんにもないよ――。ひぎいいぃい」
孫空女が絶叫した。
「孫空女、痛いかい?」
金楊凛が愉しそうに言った。
「痛いよう。もうやめておくれよ、金楊凛──」
「そうだねえ、やめて欲しければ、七星を侮辱しな。それが気に入ったら、責める相手を七星に変えてやるよ」
そして、孫空女の男根から足を降ろすと、横の卓の上からなにかを取った。
七星と孫空女が、座っている床のそばには、小さな台が置いてある。
床に胡座で座っている七星には見えないが、その上には、七星と孫空女をいたぶるさまざまな道具が置いてある気配がある。
金楊凛が取って戻ってきたのは、細く小さい金属の棒だ。
身体を屈めると、金楊凛がそれを孫空女の勃起している男根の先に挿した。
「あがあああああ」
孫空女が絶叫した。
「な、なにされたのさ、孫空女?」
七星は叫んだ。
「心配いらないよ、七星。すぐお前にも取り付けてやるから」
そう言うと金楊凛は、台の上から小さな鈴を取り出して、音を鳴らした。
「ひぎゃああぁぁぁぁ――」
孫空女は、もの凄い声で絶叫している。
暴れ回ろうとしているようだが、法術に固定された胡坐は動かない。
激しい腰の振りで、細い金属棒の突き出た男根が激しく左右に振られる。
とにかく、孫空女の悲鳴は普通じゃない。七星は驚いた。
「ほら、孫空女、七星を侮辱しな。そしたら、電撃をとめてやるよ」
金楊凛の持つ鈴は鳴り続ける。
孫空女は、ひたすら吠えながら限界まで身体を仰け反らせている。
だが、侮辱するどころかじゃない。
孫空女の口から出るのは、発狂したような悲鳴だけだ。
そして、金楊凛のその言葉で、孫空女の男根に挿入されたのが霊具であり、あの鈴を振ると、肉棒に刺された金属棒から電撃が注がれるのだと悟った。
七星は恐怖した。
鈴の音が止まった。孫空女は全身を脱力させた。
すでに孫空女の全身は、流れた脂汗でびっしょりだ。
「あ、あいつは娼婦だよう――。か、金のために男に身体を抱かせるんだああ。汚れた女だあ――」
孫空女は大きな声で叫んだ。
「な、なんだとう、孫空女。あたいがあたいの身体売ってなにが悪いのさ。なんで汚れた女なのよ? ふざけるなよ」
七星は孫空女に吠えた。
しかし、その視線を金楊凛が塞いだ。
手にあの細い釘のような金属棒を持っている。
「お前の番だよ、七星」
「ひいっ――、や、やだ。やだ、やだ、やだ、やだあ――」
七星は逃げようとした。
だが、それは無理だった。
金楊凛の左手が勃起した七星の肉棒をぎゅっと握る。
「五つかぞえるよ。その間に小さくしてごらん。小さくなれば、挿せないから電撃責めから逃れられるよ」
「うわあ、待って、待って──」
「ひとつ……」
金楊凛が肉棒を掴んだまま言う。
「す、すぐに小さくするよ。ま、待って――」
しかし、どうやったら鎮まるのか……。
男の性器の仕組みがよくわからない。
いったい、男はどうやって、感じないときに大きくしたり小さくしたりするのだろう。
「二つ……」
金楊凛が肉棒をしごく。
小さくなるどころか逞しさが増える。
「三つ……」
小さくなれ、小さくなれ……。
くそっ――。
だが、考えると逆に大きくなる。
畜生、あんまり擦るんじゃない、この糞女──。
金楊凛の持つ金属棒が、七星の男根の先端に密着した。
七星は悲鳴をあげた。
「それっ」
金楊凛がぐいと七星の股間に生えている金属棒を挿した。
生やされた男根には、先端が割れているような亀裂があり、そこに無造作に金属棒を差し込んだのだ。
脳天を貫くような激しい激痛が走る。
それにしても、まだ数字は“三”だった。
予想をしていなかった激痛に、七星は痛みに対処することができなかった。
「がああぁぁぁ――。い、五つって……」
まだ、数字は途中だったのに……。
「そうだったかしら。いくわよ、七星。止めてもらいたければ、お前も孫空女を侮辱するのよ」
鈴が鳴る。
「んぎゃああああ──」
それとともに、肉棒の中を味わったことのない激痛が貫く。
それが全身に回る。
息ができない。
これが電撃というものか――。
「ひがあああ、あがあああああ、んぎゃああああ」
七星は叫んでいた。
痛みなのかなんなのか、わからない。
とにかく、ものすごい衝撃が肉棒から注がれる。
とめて――。
電撃をとめて――。
そう叫ぼうとするのだが、言葉にならない悲鳴しか口から出てこない。
七星は、不意に全身を叩かれたような気がした。
鈴の音が止まっている。あの激痛から解放されたのだと気づいた。
なんだったのだ、いまのは……。
七星は戦慄した。あんな苦しみはもう味わいたくない。
「ほっとしている暇はないわよ、七星。なにも喋ることがないなら、もう一度ね」
金楊凛が、すっと鈴を七星の前に出した。
七星は恐怖した。
「そ、孫空女は、お、女が好きだ。さっきも宝玄仙の尻をほじって来いと言われて、恍惚とした顔で戻って来たよう――」
咄嗟に叫ぶ。
「……それが侮辱?」
金楊凛が鈴を鳴らし始めた。
「ぎゃああああ、うがああああ」
ちりんちりんとした音は、すぐに七星の絶叫でかき消される。
孫空女がなにかを言い返している。
しかし、もう、それは七星には聞こえない。
電撃が肉棒を流れ続ける。
眼の前が真っ白になる。
死ぬ――。
死んでしまう――。
しかし、不意に電撃がやんだ。
七星は、胡坐の身体をぐったりとうな垂らせた。
「七星、孫空女を侮辱するのよ。いつまでも、お前の番が続くわよ……」
金楊凛が愉しそうに言う。
くそうっ……。
いつか同じ目に遭わせてやる……。
そう思った。
いずれにしても孫空女のことなんか知らない。
この間、会ったばかりの女だ。
一緒になって男性器を股間に生やされて、いつも一緒に拷問を受けている。
性格は単純だが、主人思いのいい奴だ。
腕っぷしも凄い。
七星は、百名くらいの城郭兵に抵抗する気もなく屈服したが、こいつなら本当に百名程度なら簡単にあしらうのかもしれない。
最初に城郭の軍営の牢で会ったとき、孫空女は手足を鎖で拘束された姿で、十数名の法兵相手に激しい戦闘をやってみせた。
あれだけ強いのに驕ることはないし、宝玄仙というあの女に心の底からの忠誠心を示している。
侮辱の材料など、思いつかない。
「時間切れだよ」
金楊凛の声がした。
我に返った。
慌てて口を開こうとしたが、鈴の音が鳴り始めた。
「はがああああああ――」
始まった男根に対する電撃責めに七星は吠えた。
電撃の激痛が全身を貫く。
七星は動かない身体を精一杯揺すって、男根の先から突き刺された金属棒を外そうとした。
しかし、外れるわけもなく、むしろ、男根はこれ以上ないというくらいに逞しさを得て、金属棒をしっかりと咥えている。
電撃がとまった。
七星は肩で息をしていた。
「ほら、孫空女を侮辱するのよ、七星。いつまでもお前の番よ」
金楊凛が愉しそうに言った。
そうやって人間関係を壊すのも責めのひとつなのだろう。
いずれにしても、これ以上、あの電撃をもらいたくない。
「そ、孫空女は、尻が弱い……。こ、この電撃を尻に加えれば泣き叫ぶ……」
七星は、激しく息をしながら言った。
侮辱の言葉じゃないが、これなら金楊凛は気に入るだろう。
案の定、七星の言葉に金楊凛が爆笑した。
「面白いわあ。いかがでしょう、
金楊凛が、離れて座っている虎力に顔を向けた。
「よかろう。男根用の『電撃芯』を肛門用に変えてやろう」
虎力が法術を動かした気配がした。
卓上の責め具のひとつが、孫空女の尻に差すような大きさと太さに変わったのだろう。
金楊凛が卓から新しい道具を取って、孫空女に向かった。
今度は男根に刺されたような細長いものじゃなく、すりこぎのように太い金属棒を手に持っている。
「な、七星、て、てめえはあ――」
孫空女がこっちに向かって喚いている。
「ごめんね、孫空女。だけど、あんたにもわかるだろう? この電撃から逃れるためなら、あたいはなんでもする気分だよ……」
「こ、この売女――」
「同じ侮辱の言葉はなしでいこうや、孫空女。それは、さっき使ったろう」
七星は悪びれる気もなく言った。
孫空女は、怖い顔でこっちを睨んでいる。
その孫空女の肩を掴んで、金楊凛が胡坐姿勢の孫空女の身体を前に倒した。
顔が床につき、孫空女の羞恥の源泉が金属棒を持つ金楊凛の前に曝け出されている。
孫空女は金属棒を逃れようと、こっちに向かって、その姿勢のまま這い進んできた。
その身体を金楊凛が抑える。
「動かないのよ、孫空女」
金楊凛が孫空女の肛門に金属棒を挿しこんでいく。
なにか潤滑油でも塗っているのか、それほどの抵抗もなく、金属棒は孫空女の肛門に埋まったようだ。
そぐに孫空女の身体は、元の姿勢に戻される。
孫空女の顔が苦痛に歪んでいる。その表情には、恐怖の色が走っている。
「いくわよ、孫空女」
金楊凛が孫空女に鈴をかざした。
孫空女がなにかを言おうとした。
だが、金楊凛は、容赦なく鈴を振りはじめる。
「んぎいいいい」
孫空女が発狂したような奇声をあげる。
そして、全身が真っ赤になってどんどん脂汗が流れ出している。
しばらくしてから、鈴がとまる。
「こ、この七星は娼婦だあ――」
孫空女が叫んだ。
「それはさっき言ったでしょう。ほかのこと言いなさい」
金楊凛にそう言われている。
「あぎゃあああ」
そして、電撃責め――。
孫空女がまた絶叫した。
しばらく、そうやって孫空女をいたぶり、また、鈴をとめた。
孫空女は、もう顔を上にあげていない。
全身を脱力させている。
金楊凛は、孫空女の言葉を待つ態勢だ。
「な、七星は……七星は……な、七星は……、ええっと……」
孫空女も七星の侮辱の言葉など出てこないのだろう。七星は、いつまでも、ああやって悩み続けてくれるのを祈った。
やっぱりなにも出て来ず、孫空女は再び男根と肛門同時の電撃責めを受け始めた。
「があああ、あがあああ、ぎがあああ」
孫空女の上半身が仰け反る。
彼女の絶叫が部屋に響き渡る。
そして、鈴の音がとまり、また、孫空女が脱力する。
「ほら、七星の悪口を言いなさい、孫空女……」
「な、七星は、海に面した都市の出身で……」
孫空女は呟くように言った。
「それが、なんで侮辱の言葉のなのよ、孫空女?」
金楊凛が呆れた声を出した。
「……じゃ、じゃあ、頬に傷」
「いま少しね。もう少し、尊厳を傷つけるようなことを言いなさい」
金楊凛が、また鈴を孫空女の眼の前に出した。
孫空女がその気配に顔をあげ、そして、その顔がひきつった。
「せ、背は、あ、あたしより低い──。か、髪が青……」
「侮辱しろって言っているのよ、わたしは。七星の外観の説明訊いているんじゃないのよ」
まったくだと七星も思った。
七星だったら、電撃を逃れるために、機転の利いたことを言うだろう。
おそらく、孫空女も、もう自分でもなにを喋っているのかよくわからないに違いない。
七星は、孫空女の悪口をもうひとつ頭に刻んだ。
こいつは頭が悪い――と……。
金楊凛の孫空女に対する電撃責めが再開した。
「ぐあああああっ、もう、やべでええええ、ぎゃああああ」
孫空女が絶叫した。
そして、金楊凛が鈴をとめる。
孫空女が糸の切れた操り人形のようにがっくりとなる。
「七星……七星は……七星は……」
激しい息をしながら、孫空女が呻くように言っている。
だが、やっぱり悪口を思いつかないのだろう。
続く言葉が出てこない……。
本当に心が真っ直ぐで、いい奴なんだろうなと七星は思った。
結局、孫空女は、電撃責めをまた喰らうことになった。
「もういいわ。次は、七星よ。孫空女ばかり責めても面白くないから。休んでいる間に、考えておくのよ、孫空女」
うわあ、こっちに来た――。
七星は心の中で叫んだ。
金楊凛が卓に手を伸ばす。
そして、七星の前に立つ。
手にさっき孫空女の肛門に挿したものと同じものを持っている。
七星は愕然とした
「ひいいっ――。孫空女は、つ、強いだけで、頭が悪い……能無しだああ──」
七星は喚いた。
「なかなか、いいわね。じゃあ、この一回で終わりにしてあげるわ」
金楊凛が、七星の両肩に手を置き、前に倒す。
「いやあぁぁああ――」
七星は叫んだ。
お尻に張りついている「手」の淫具が指を肛門から出し、動き始めた。
金楊凛が手に持っている金属棒のために、七星の肛門を解放する。
そこに、背後に回った金楊凛が、金属棒を無防備の肛門にあてがった。
ひんやりとした感触が肛門から伝わる。
七星は身体を竦ませた。
やっぱりなにかを塗っている。するすると金属棒が吸い込まれているのがわかった。
異物を挿入された七星の肛門を再び「手」が蓋をする。
七星の身体が戻されて、胡坐座りの姿勢に直った。
「そ、それだけは嫌あ――。ほかはなんでもするう――」
七星は叫んだ。
でも、金楊凛はにこにこと微笑むだけだ。
「ひぎいいい、ぶぎいいい」
男根と肛門から電撃が流れ出した。
さっきとは桁違いの激痛が走る。
なにも考えられない。ただ叫ぶだけだ。
痛みが全身を貫き続ける。
もういい――。やめて。
まだ、終わらない。
「やべでええええ、もういやあああ、んぎいいいい」
七星は声をあげた。
内臓まで焼けるような痛み――。
視界が消える。
やっと、電撃が止まる。
もう、なにも考えられない。
眼を開けると、なにもかもぼんやりとしている。
頭に霞がかかったようにはっきりとしない。
「金楊凛、もういい。男根から『電撃芯』を抜いてやれ。そろそろ、間引き判定試練を始めるぞ」
間引き判定試練とはなんだろう。
七星は、ここにきたときにやらされたことを思い出した。
外で全裸になり、肛門を拡げさせられて、その姿勢のまま、立小便と放屁をさせられた。
そして、浣腸の我慢比べをし、膣に張形を入れて膣で絞らされた。
その間に七人の女のうちのふたりが殺されて、その場で穴に埋められた。
七星のそそり勃った男根の先から金属棒が抜かれる。
それと同時に溜まっていたなにかが込みあげ、耐える暇なく白濁液が先から飛び出した。
「ああっ……」
七星は、思わず声をあげた。
「汚いわねえ。舌で掃除しなさい」
金楊凛が言って、孫空女の方に向かった。
身体が自由になっている……。
七星は、身体を起こすと、さっき七星の男根から飛び出した白濁液を舌ですくった。
なんとか舐めあげて顔をあげると、同じように孫空女も床を舌で舐めている。
視線が合った。
なんとなく、七星は眼を逸らせた。
「……よし、こっちに来て、立て」
虎力が言った。
孫空女とともに、虎力の前で直立不動の姿勢になる。
虎力が腰掛ける椅子のすぐ前だ。
命令された姿勢で立つと同時に、術がかけられたのがわかった。身体が動かなくなった。
股間に張りついていた「手」が動き出した。
軽く萎えていた肉茎をしごき始めた。
「ああっ……」
七星は声を洩らした。
たちまちに快感がせりあがる。
肉棒が逞しさを取戻し、天井に向かってそそり勃っていく。
横で同じように孫空女も喘いでいる。
孫空女の股間の「手」も孫空女の股間の肉棒をしごいている。
「どんな気分だ? そんなものを生やされて、毎日のように弄られて調教されるのは?」
虎力が言った。
なにも答えなかった。
「手」が肉棒をしごき続ける。
快感を絞り出させようとしている。
尻に激痛が走った。
背後から金楊凛が、鞭のようなもので七星の尻を打ったのだとわかった。
「虎力様が質問しているのよ。答えなさい」
金楊凛が声をあげた。
「さ、最低だよ……」
孫空女が甘い息をしながら言った。
「手」に翻弄されて、切羽詰ってきているのだ。
それは七星も同じだ。
もう先端からなにかが出そうだ。
「お、同じ」
七星は言った。
「では、これから、なにをするかを説明する。いまから、お前らに幾つかの試練を与える。その試練の結果により、どちらかを間引きして丙種に落とす。よいな──」
「へ、丙種……?」
七星は呟いた。
「間引き?」
孫空女も唖然としている。
丙種というのは、食料用の奴隷、あるいは、実験奴隷のはずだ。
つまり、屠殺されるか、言語を絶する人体改造を受けて死ぬということだ。七星と孫空女のどちらかひとりが間引きされて、処分される。
虎力はそういうことを言ったのだ。
七星は愕然とした。
「そうだ。負けた方が丙種になる……。そのために、いくつかの試練で見極める。最初の勝負は、お前たちに与えたその男根で、できるだけ長く射精を堪えることだ。与えてやった男根を制御するのだ。勝負は五番勝負。一番目の試練は、先に三回目の射精をした方を敗者とする」
虎力は言った。
「手」は、一定の速度でしごき続ける。
生き残りたければ、孫空女よりも長く我慢し続けろということだ。
「ひっ」
七星は焦った。
どんどん快感が込みあがってくる。
「あっ、ああっ、あああ……」
ふと見ると、隣の孫空女も全身を真っ赤にさせて、「手」により男根への愛撫に耐えている。
七星は握り拳に力を入れ、射精を我慢するために、歯を食いしばった。