こんな山の中にある一軒家のような宿屋にしては、おいしい食事だった。
そして、下の食堂で夕食をとった後は、四人それぞれの部屋で朝まですごすということになった。
沙那と孫空女は、久しぶりにゆっくりとひとりで寝られる一夜を選んだが、朱姫については、宝玄仙から強制的に娼婦候補生の娘をひと晩でたらし込むように命令された。
嫌も応もない。
宝玄仙の命令だ。従うしかない。
まあいい……。
こういうことが嫌いかと言われれば、嫌いではないと答えるしかない。ただ、知らない相手だと緊張するだけだ。
だが、今夜はもう覚悟を決めた。
朱姫は、いま、その娘が来るのを待っているところである。
しかし、娘は近傍の村からやってくるということだが、それもおかしなことだ。
沙那も言っていたが、この霧と風の中を娼婦として身体を苛まれるためにやってくるというのは不自然だ。
どこかに術遣いでもいて、『移動術』でやってくるというのであればわかるが、あの
朱姫にはわかる。
道術遣いとそうでないかの違いくらいなら朱姫にもわかるのだ。
かといって、ただの人間でもない気がする。彼女はなに者だろう?
その時、戸が叩かれた。
「どうぞ」
朱姫が応じると、外からひとりの少女が入ってきた。
小柄で、年齢は朱姫よりもひとつかふたつ下という感じだ。
透けて見える丈の短い一枚の下着を着ていた。
その下にはなにもつけていない。
薄い布地を通じて、発達途中の恥毛が透けて見える。
足も素足だ。
「ご調教、よろしくお願いします」
少女は戸の前で跪き、寝台に腰掛ける朱姫に深々と頭を下げた。
「あたしは、朱姫よ」
「よろしくお願いします。朱姫様」
頭を下げたまま少女は言った。
その言葉で、朱姫は自分の中でなにかが起きたのを感じた。
朱姫の中の嗜虐の火が灯ったのだ。
「あなたの名は?」
「
朱那女と名乗った少女は言った。
本名かどうかはわからない。朱姫と沙那の孫空女の名を知って、適当につけた名かもしれない。
まあ、そんなことはどうでもいい。
「……顔をあげなさい」
「はい、朱姫様」
朱那女は顔をあげた。
どこかで見た顔のような気がした。
誰かに似ているのだ。
そして、それが誰かがすぐにわかって朱姫は苦笑した。
なんのことはない。
朱那女は、朱姫自身に似ているのだ。
不思議にもやってきた少女は、朱姫にどことなく面影が似ている。
「今夜は、あたしがあなたを調教するわ。聞いている?」
「聞いております、お客様。よろしくお願いします。朱那女に女の悦びを教えてください」
朱那女はまた、両手を床につけて頭を下げた。
「その薄物を脱いで素裸になりなさい。その薄物は椅子の背にかけて……。じゃあ、寝台の上においで」
朱姫は言った。
全裸になった朱那女が寝台にあがってきた。
「両手を頭の後ろに回して、膝で立ちなさい」
「はい」
朱那女が両腕を頭の後ろで組んで膝立ちになる。
朱姫は、縄を取り出して、朱那女の細い首に首輪を作って結んだ。次いで、その縄尻を身体の前を通して背中側に回す。もちろん、朱那女のちょうど敏感な部分に当たるように調整して縄瘤を作っている。
力を加えて、朱那女の股間に縄を喰い込ませる。
「あっ……」
感じやすい場所を縄瘤で圧迫された朱那女が、顔を紅くして腰を悶えさせた。
しかし、その動きで、さらに刺激を大きくしてしまったらしく、慌てて動きを止める。
「たった縄一本で動けなくなったでしょう。でも、これからよ」
朱姫は、朱那女の双臀を割って背中に回った縄尻で、朱那女の頭の後ろの手首を束ねて結びつけた。
しかも、縄の長さを調節して、朱那女が少し反り返らなければいけないくらいの長さにしてやる。
中途半端な腕の位置は、朱那女にとっては少し苦しいはずだ。
しかし、腕を頭にあげて安定させようとすると、縄瘤が股間を食い込むんで圧迫することになる。
朱那女は縄に翻弄されるはずだ。
その証拠に、まだ縄をかけただけだというのに、甘い吐息をしながら、小さな身悶えを始めた。
「朱那女、見てご覧なさい。この縄、あなたの股間に食い込んでいる部分だけが黒いでしょう? どうしてかわかる?」
「い、いえ……」
紅い顔をした朱那女が小さく首を横に振った。
「股間に当たる部分には、たっぷりと媚薬を染み込ませたのよ。この宿に来てから、すぐに媚薬を融かした水を準備して浸けておいたの。もうすぐ、疼いて堪らなくなるわよ」
「そ、そんな……ううっ」
媚薬という言葉に反応して朱那女が、大きく身体を動かした。
しかし、その動きが背中に回した腕をあげることになり、それによって股間を責められてしまい、朱那女が思わず喘ぎ声を出したのだ。
「さあ、始めるわよ」
まだ服を着たままの朱姫は、朱那女の前に移動すると、その朱姫と同じくらいの小ぶりの胸を舌でぺろりと舐めあげた。
「はあぁぁ……ああっ」
朱姫の舌が朱那女の乳首を跳ねあげると、朱那女はうなじを仰け反らせて声をあげた。
そして、また縄瘤に刺激を受けて、大きく息を吐く。
朱姫は、その反応を愉しみながら、ねっとりとした乳首責めを続けた。
舌が肌を動くたびに、身体を震わせて反応する朱那女は、その都度、縄瘤に股間を締めつけられて、甘い声を出した。
そして、その縄瘤に翻弄される動きが、さらに強く縄瘤を動かすことになり、だんだんと朱那女の放つ声は大きなものになる。
だが、朱姫の舌技に反応すまいとすると、無防備な身体に絶妙な朱姫の責めを全面的に受け入れることになり、朱那女が胸から受ける官能が大きくなるのだ。
朱那女は、抜き差しならない状態に追い込まれているはずだ。
その喘ぎが激しいものになっていく。
「ああぁぁああ……ああん――あうっ――」
「まだ、胸だけよ、朱那女。それなのに、もう、こんなに感じちゃって、はしたない娘ね」
朱姫は、朱那女に食い込んでいる縄瘤に手をやると、前後に激しく動かした。
「は、はひいっ――い、いいっ――」
朱那女は震えるような喘ぎとともに、大きく身体を動かした。
それで、強い股間の刺激をまた受けて、身体を慌てて硬直させる。
しかし、朱姫は朱那女に備えさせる余裕は与えるつもりはない。舌による胸の責めを続けながら、股縄を前後左右に大きく揺さぶる。
「は、はあ……はひっ――い、いいっ――いくっ……いきます……いく――いく、いく、いくううぅぅぅぅ――」
壮絶な声をあげて、朱那女が太腿と痙攣させて震えだした。
朱姫は、その反応を見計らうと胸と股間からさっと舌と手を離す。
「……そ、そんな、朱姫様」
絶頂寸前で刺激を取りあげられた朱那女が切なそうな表情になる。
「そう簡単にいかせてあげるわけないでしょう、朱那女」
「だ、だって……ううっ」
また、縄瘤の刺激を受けたのだ。
朱那女の表情が泣きそうなものになった。
しばらく時間を置いて、朱那女の身体の火照りが少しだけ鎮まるのを待ち、また、朱姫は胸と股間への愛撫を始める。
だが、やはり、朱那女が絶頂寸前の反応を示したところで止める。
同じことを十回は続けた。
すると朱那女は半狂乱になった。
「か、勘忍して下さい――。いかせて、いかせてください」
朱那女は泣き叫んだ。
「そんなにいきたければ、いけばいいでしょう。自分で縄を動かしてね――。それに、もう、たっぷりと媚薬の染みを受け取ってしまって痒くてどうしようもなくなっているんでしょう、朱那女?」
朱姫は言った。
さっきから朱那女は、腰をもじもじと動かし続けている。そろそろ、媚薬が効いてきておかしくない頃だ。
度重なる朱姫の翻弄で、すでに息も絶え絶えになっている朱那女が苦しそうに喘ぐ。
「わ、わかりました……。しゅ、朱那女は自分でいきます……」
朱那女が羞恥に染まった表情で頷く。
縄を使って自分で気をやるなどということは、女としては最大の恥辱のはずだ。
しかし、朱姫の焦らし責めに音をあげた朱那女は、その羞恥を捨てる覚悟したのだ。
「あ……ああ……あああっ――ひ、ひっ――」
朱那女はこれまで耐えていた動きを解放し、後ろに回っている腕を使って、股間に喰い込んでいる縄を激しく動かし出した。
「縄で自慰をするなんてはしたない娘ね」
朱姫は朱那女に言った。
「はい……ああ……ひいっ――は、はしたないです――朱那女は、は、はしたないです……ああっ……」
「勝手にいっては駄目よ、朱那女。いきそうになったら報告しなさい」
「は、はい……。い、いく……いきます……。は、はしたなく縄でいきます。はしたない朱那女を見てください――。い、いくっ……ああっ――あああ」
朱那女が憑りつかれたように叫んだ。
真っ赤に高揚して汗が張りつている朱那女の裸身がさらに高揚する。
「見ているわ。じっとね――」
「いくっ――いきます――」
朱那女が叫んだ。
だが、朱姫はどこまでも朱那女を追いつめるつもりだった。
焦らしは、朱姫のもっとも得意な責めであり、この性の技で、朱姫と同じ年代の娘を数人はたらし込んだ。
朱姫の焦らし責めで屈服しなかった娘はいない。
朱姫は、ここでも縄で絶頂を迎えようとようとしてた朱那女に縄で気をやることを許さず、ぎりぎりのところで、首の縄を外して、さっと、股間から縄を抜いてしまった。
「ひいぃ――。ひ、ひどい、酷いです――」
朱那女が涙を流して悲鳴をあげた。
だが、朱姫は、それに構わずに、朱那女を寝台に仰向けに倒すと、今度は背中で手首を縛った縄尻を寝台の上部の手摺に結んだ。
そして、別の縄を取り出すと、朱那女の左右の脚を大きく開かせて、それぞれ寝台の脚に結びつける。
「じゃあ、続きをやっていいわ、朱那女」
「ああ、そんな……ひ、酷すぎます――」
両手を頭の後ろに回し、脚を開いて拘束されている朱那女には、もう太腿を擦り合すことさえできないのだ。自分で気をやることなどできるわけがない。
「どうしたの、朱那女? もう、いかなくていいの? お股が痒くないの?」
朱姫は朱那女をからかいながら、朱那女の股間に手をやる。
触れるか触れないかの微妙な強さで、すっかりと勃起して熱くなっている肉芽を擦る。
朱那女は、おこりがついたかのように全身を痙攣させる。
だが、また、朱姫は指を朱那女から離す。
「ああ、また……ひ、酷いです……お、お願いです――いかせてください――、お姉様――、ああっ、そ、それに、か、痒くて……」
朱那女が感極まった様子で叫んだ。
「お姉様?」
朱姫は、朱那女のその言葉に思わず、繰り返してしまった。
「も、申し訳ありません――、お、お客様。あ、あたし、つい……」
朱那女が自分の言葉にびっくりしてしまった感じで、顔を少しだけ蒼くした。
「いいのよ、朱那女。あたしも嬉しい。でも、お姉様じゃなく、“お姉ちゃん”って呼んでくれない。どう考えても、あたし、お姉様って感じじゃないもの」
朱姫は笑った。
「は、はい、朱姫お姉ちゃん」
朱那女が恥じらいの表情を浮かべて言った。朱姫の中になにか熱いものが込みあげた気がした。
「いかせて欲しいの、朱那女? だったら、お姉ちゃんにそう言いなさい」
朱姫は言った。
「もう、いかせてください、お姉ちゃん」
「いいわ。いかせてあげる……。でも、そのためには、お前もご奉仕しなきゃ。まだ、あたしは、朱那女になにもしてもらってないもの」
朱姫は言った。
「ああ……なんでもします。言ってください。朱那女は朱姫お姉ちゃんのためになんでもしますから、どうか言ってください」
朱那女が叫んだ。
朱姫は、寝台の上で自分の服を脱ぎ、朱那女の薄物がかけてある椅子に置いた。
朱那女と同じように全裸になる。
そして、朱姫は、朱那女の身体の逆向きに覆いかぶさった。
朱那女の顔の部分に朱姫の股間があり、朱姫の顔の下には、朱那女のびしょびしょに熟れきった股間がある。
「さあ、朱那女、お姉ちゃんの股間を舐めるのよ。お前があたしを気持ちよくしてくれれば、朱姫は、お前を気持ちよくしていあげるわ」
朱姫は言った。
「舐めます。お姉ちゃんのお股を舐めさせてください……」
朱那女が半泣きの声を絞り出すように言った。
朱姫は、朱那女の顔の上に、朱姫の股が来るように、覆い被さった。逆に朱那女の股間は朱姫の顔の下だ。
朱那女の股間に舌を這わせる。
「ひっ――い、いくっ――」
朱那女の腰が跳ねあがって、拘束した膝が突っ張った。
「ほら、口は声をあげるだけじゃなくて、やることがあるでしょう」
朱姫が言った。
「ご、ご免さない――。お、お姉ちゃんの舌があんまり、素敵だったから……」
朱那女がそう言って、慌てたように舌で朱姫の股間に触れる。
「ひゃあああ――」
朱姫はその強烈な刺激に股間を跳ねあげた。
朱那女の舌は、朱姫の肉芽や女陰ではなく、予想外の朱姫の肛門に伸びたのだ。
別に技巧に溢れた舌技でもなんでもない。ただ、漠然と肛門を舐めただけだ。
しかし、そんな素朴な刺激だけで、朱姫は泣きたくなるような快感を得てしまう。
「ふ、ふ、ふ、お姉ちゃん、可愛いです……」
朱那女が言った。
「ど、どうして、お尻を……?」
朱那女がいきなり朱姫の最大の性感帯である肛門を舐めたときは驚いた。
「それよりも、朱那女にご褒美を……。朱那女も頑張ってご奉仕しますから……」
朱那女が切なそうに身悶える。
朱姫は、朱那女の股間に舌を伸ばす。
拘束された朱那女の身体が弾け飛んだ。
しかし、朱姫もまた、身体を激しく震わせる。
朱那女の舌は、もう朱姫の肛門にしか伸びない。
ほんの少しのお尻への刺激だけで、全身を蕩かせるように調教されてしまった朱姫の身体は、朱那女程度の愛撫で、もう達しそうになっている。
慌てて、朱那女に与える舌の刺激を強くする。
土手のように盛りあがっている朱那女の女陰の淵を舌でしゃぶる。
もうその先端の肉の芽は充実しきっている。
朱姫は、そこに舌を動きを集中する。
朱那女の身体が激しく震えた。
しかし、朱那女はその自分に与えられた快感を朱姫に戻すかのように、朱姫の肛門を嵌めまわす。
朱姫の腰は自然と上に浮いてしまうが、朱那女はそれを逃がすまいとばかりに、朱姫の肛門に口づけをすると強く吸った。
「んんんん――あああ――」
快感の底を撹拌された朱姫は、身体を弓なりして絶頂してしまった。
まさか、先に昇天させられるとは思わなかった。
朱姫は、これまでの焦らしから一転して、朱那女を絶頂させるための舌技にはっきりと切り替える。
朱那女もまたあっという間に、がくがくと肌を波打たせて、熱い大量の淫汁を朱姫の顔に迸らせた。
「ご、ご免なさい――、お、お姉ちゃん……、あ、あたし……もしかしたら、いま……」
朱那女は、朱姫の顔に股間から噴き出した潮をかけたのではないかと恐縮しているようだ。恥ずかしそうに拘束された身体をもじつかせる。
しかし、それよりも、朱姫は確かめたいことがあった。朱那女が気をやった瞬間、朱那女の身体にこれまで隠されていたものを肌に感じたからだ。
「いいのよ、朱那女……。でも、舌できれいにして……」
朱姫は、身体を反転させて、朱那女が股間から噴き出したの愛液で汚れた朱姫の顔を朱那女の口に持ってきた。
朱那女が朱姫の顔を舐め回す。
朱姫は、自分の指を朱那女の股間に伸ばした。
「ああ……。そ、そんな……お姉ちゃん……ああっ」
達したばかりの朱那女の身体が、また激しく痙攣を始めた。
朱姫は執拗に朱那女の女陰に指を動かす。
朱那女の弱い場所を探すのを見つけるのは簡単だ。
その弱い場所を繰り返し愛撫する。
すぐに朱那女の反応が大きくなる。
朱姫は、朱那女の女陰の中に指を入れた。
朱那女は嫌がらない。
たっぷりと愛液でまみれた膣に朱姫の指が深く抉っていく。
朱那女は生娘ではなかった。
だが、それほどの経験があるわけでもなさそうだ。
この穴で朱那女はなにかを受け入れたことがあるようだが数は多くない。
しかし、朱那女は、朱姫が指を入れても痛がりはしなかった。
それどころか、激しい快感に身体を震わせている。
朱姫の指は朱那女の恥裂の外に出て、肉芽を刺激した。
再び朱那女は身体を震わせて気をやった。
やっぱり……。
間違いない。
朱姫は確信した。
さっきと同じものを感じたのだ。
霊気だ。この朱那女は霊気を帯びている。
つまり、道術遣いに違いない。
「朱那女、可愛いわ……」
朱姫はそう言って、また、朱那女のまだ発達しきっていない女陰に指を入れる。
さらに朱那女の感じるほかの場所を探す。
二度達した朱那女の女の穴はこれ以上ないというくらいに熱く、そして、びしょびしょに濡れていた。
無意識なのか、意識的なのか、朱那女の肉襞が、朱姫の指をぎゅうぎゅう締めつける。
「い、いくっ……ま、またいきます……お姉ちゃん……いくの。朱那女はいくの――」
朱那女が朱色に染まりきった顔を激しく振りたてる。
「いっていいのよ、朱那女――。お前のいくところをじっと見せて……」
「う、うん……いく――。でも、あ、あたしばかり狡い――。ああ、いくっ――いくうううう――」
朱那女は後頭部を後頭部に回している腕に押し付けて身体を突っ張らせた。
三度目にして、最大の反応を示して気をやった朱那女は、がっくりと脱力して、動かなくなった。
すっかりと脱力した朱那女から、朱姫はその縄を取り去った。
その小柄な身体を優しく抱きしめる。
「ああ、お姉ちゃん……気持ち……気持ちよかったです……。でも、あたしばっかり……ごめんなさい……。今度は、あたしがご奉仕しますね……」
朱那女が朱姫の腕の中で言った。
「いいのよ、朱那女――。それよりも、口づけしましょう」
朱姫は朱那女の口に中に自分の舌を差し入れて、ねっとりと朱那女の舌を舐める。
自分の唾液を朱那女の唾液に混ぜ、それを自分の口に入れ、さらに唾液を足して、朱那女の口に戻す。
朱那女が今度はそれに自分の唾液を足して、朱那女に戻す。
口から口に大量の唾液が行き交い、お互いの口から唾が漏れ出る。
その唾をまたお互いに舐めとる。
「お、お姉ちゃん……あ、あたし……」
やっと口と口を離したときには、朱那女はもうすっかりと、顔が蕩けていた。
「可愛いわ、朱那女……。本当の妹みたい……」
朱姫にはもう本当の家族はいない。
いまは、旅の仲間が家族のようなものだが、本当に妹がいたらこの朱那女のようだったのではないかと朱姫は思った。
性欲の強い朱姫は、こんなに可愛い妹がいたら、こんな風に実の妹を朱姫の性の技で調教したのではないだろうか。
そんな想像をして朱姫は、少しだけほくそ笑んでしまった。
「そ、そうだ……こ、今度は、あたしが……」
朱那女は、朱姫は放り出していた縄を取り、朱姫の腕に手を伸ばす。そして、朱姫の右手首に縄を結ぶと、朱姫を仰向けにして、その縄尻を寝台の上側の手摺に縛る。そして、左手首も……。
朱姫は、朱那女にされるままにしていた。
両腕を頭側に伸ばして拘束された朱姫に、朱那女は両足首にも同じように縄を結び、大きく開いて寝台に拘束する。
「ふふふ、これで、お姉ちゃんはなにもできませんね……」
朱那女が悪戯っぽく微笑んだ。
「さあ、それはどうかしら……?」
朱姫は拘束されたまま、仰向けの朱姫の身体に跨っている朱那女の裸身を見上げながら微笑んだ。
次の瞬間、朱那女の身体のあちこちに黒い手が浮き出る。
朱那女がぎょっとした表情になる。
朱姫の道術である『影結い』だ。
黒い手は『影手』であり、それが朱那女の肌の上の敏感な場所で動き出す。
「ひいっ――こんなの……な、なに――?」
朱那女が身体を震わせて身悶えだす。それはそうだろう。朱姫の『影手』は、朱那女のふたつの胸の膨らみと股間、そして、お尻に張り付いている。
ゆっくりとした動きだが、それは確実に朱那女を官能の頂点に朱那女を導いていくはずだ。
しかも、朱姫は『影手』をいくらでも激しく動かすことができる……。
もっと感じる場所に移動させることも……。
「はうう――。こ、今度は……お、お姉ちゃんの番なのに……。ひんっ――。そ、そこは……あくうっ――」
朱那女が朱姫の『影手』に翻弄されてよがり泣く。
「朱那女――お前はやっぱり、術遣いだったのね……。ふふふ……。術遣いなら、あたしの道術を受け入れてしまうから、いつでも、いくらでもこの『影手』の術でお前をいかせることができるのよ。拘束されてもね……」
朱姫は言った。
そして、朱那女の全身に張り付いている『影手』を激しくした。容赦のない三箇所責めに朱那女は、感極まった声をあげた。
「はひっ――ひい――あ、あたしは――術遣いじゃあり……ひん――ません――ひふうっ――」
朱那女は言った。
彼女の身体が浮きあがり、その唇から大きな声が溢れる。
朱那女の可愛らしい顔が息も絶え絶えに喘ぎ続けた。
「いくっ」
そして、朱那女はまた朱姫の身体の上で達した。がっくりと朱姫の身体の上に突っ伏して脱力する。
「どうしたの、朱那女……。あたしを気持ちよくしてくれるんでしょう?」
朱姫は身体の上に乗って、まだ激しく息をしている朱那女に言った。
「そ、そうです……。しゅ、朱那女が……お、お姉ちゃんを気持ちよく……」
朱那女が我に返ったように、朱姫の身体から起きる。
「それよりも、術遣いじゃないって、どういうこと、朱那女?」
朱姫は言った。
朱那女が術遣いであるのは確かなことだ。
現実に、いま、朱那女の身体には、朱姫の『影手』の道術がかかっている。
霊気を帯びないただの人間には道術は効かない。
相手の持っている魔力を自在に操るのが術だからだ。
朱那女が自分の身体に霊気を帯びているのは明らかだ。
普段は隠しているのだろう。
最初に入ってきたときには、朱那女の身体にはほとんど霊気は感じなかった。
最近では、宝玄仙も普段は周囲の霊気の流れに自分の霊気を同化させて、霊気を持たない普通の人間と同じようになるようにしている。
半妖で、霊気が外に発散し難い体質の朱姫は、そんなことをしなくても、もともと魔力はあまり目立たない。
「あ、あたしは、半妖です。術遣いじゃなくて、魔族の持つ魔力の血が流れているんです」
朱那女がそう言った。
朱姫は驚愕した。
「な、なんですって――。ちょ、ちょっと待って、それ、本当?」
朱姫は叫んだ。
いま、まさに朱姫の股間に触れようとしていた朱那女がきょとんとした顔をしている。
「は、はい」
「あたしも……あたしもそうよ……」
「えっ?」
今度は、朱那女が驚いた表情になった。
「……朱姫お姉ちゃんも?」
朱那女は目を丸くしている。
「本当ですか、朱姫お姉さん?」
朱那女は言った。
「あ、あたしこそ訊きたい……。本当なの?」
「はい……」
「……両親のどちらが魔族?」
朱姫は言った。
東帝国に近い場所では“妖魔”と呼ぶが、この界隈では“魔族”だ。同じものだ。
「お母さんでした……」
「でした?」
「死にました。殺されたんです。この国では魔族は嫌われますから。父が魔族だったことを知られて、母も殺されました。お姉ちゃんがいたんですけど……そのときに……」
驚いた。朱那女に姉がいたということ以外は、まるで朱姫と同じだ。
朱姫も母親が妖魔、すなわち、魔族だった。
母親は人間で、その子供として朱姫が産まれた。
しかし、朱姫がまだ子供のときに、近隣の村人たちに寄ってたかって両親は撲殺されたのだ。
一緒に殺されそうになった朱姫は、幼いながらもかなりの能力があった道術でそれを切り抜けて生き延びた。
それから、ずっと『使徒の術』で作った使徒とともに、旅をしながら生きてきた。
人間の娘とまったく同じ外観に成長した朱姫は、娘の格好のひとり旅で何度も犯されそうになった。
それで女であることを隠して、さまざまに名前を変えて旅をした。
たまたま雇われた
とにかく、朱姫は夢中になって、自分の生い立ちを語った。
半妖として産まれて蔑まれたこと。
殺された両親。ひとりぼっちの長い旅――。
そして、仲間ができたいまのこと……。
「ねえ、どうして、あなたは娼婦なんてしているの?」
朱姫は言った。
朱那女は、朱姫に抱かれるための新米の娼婦としてやってきたのだ。
朱那女がこういう仕事に慣れていないのは明らかだ。
朱姫の手業で翻弄されるだけで、ちっとも主導権を取れないでいる。
「……いろいろとあったんです。あたしは、この村で救われました」
そう言った朱那女が少しだけ、寂しそうな表情をした気がした。
本当にいろいろとあったに違いない。
朱姫もそうだった。
「……そうだ。一緒に旅をしようよ。本当の姉妹になるのよ。ご主人様に頼んでみる。ううん。絶対に認めてもらう。だから、一緒に旅をしよう」
「い、一緒ですか……?」
「うん――。ご主人様はちょっとばかり激しい方だから、最初は戸惑いと思うけど……。調教とかされるかもしれないけど、一緒に……一緒に受けてあげるから。ねっ? いいでしょう?」
朱姫は一生懸命に訴えた。
一緒に旅をする。
この妹のような朱那女が四人の旅に加わる……。
そう考えただけで朱姫は心が震えた。
いや、絶対にそうならなければならない。
こんなところで、自分にそっくりの生い立ちを持った半妖の朱那女と出遭ったのが、偶然であるわけがない。
「お姉ちゃんのご主人様に頼んでくれるの?」
「頼むわ。だから、朱那女……」
「うん」
朱那女が朱姫の唇に口を寄せた。
朱姫は、拘束された身体を突き出すようにして、朱那女の口の中を貪った。お互いの口が離れたときには、朱那女の顔がうっとりとしたような表情になる。
「お姉ちゃん……」
朱那女の指が朱姫の股間を通り抜けて、弱点だと知った肛門に触れる。
「んひいい――」
稲妻のような快感に朱姫は悲鳴をあげた。
「かわいい、お姉ちゃん、ふふふ……。じゃあ、遊ぼう」
朱那女が微笑みながら朱姫の肛門の中に細い指を入れてくちゅくちゅと動かした。
「あひいっ――」
もう朱姫にはなにも考えられない。
怒涛のようにやってきた官能の波にあっという間に包まれ、そして、全身を痙攣させて絶頂していた。