激しい張形責めで意識を失った宝玄仙に、拘束したまま、“吠え油”という媚薬効果の強い掻痒剤を乳房と股間に塗ってやった。
塗ってやった瞬間こそ、耐えるような仕草を見せたが、ほんのちょっと刺激してやったらそれで終わりだった。
案の定、宝玄仙は屈辱に顔を歪めながらも、千代の責めを求めてきた。
あの淫油に耐えて自制心を保てる者などこの世にはいない。
こうなれば、あとは千代の手で踊っているようなものだ。
限界まで千代の手管で責めたてて、
まだ、三日目だ。
奔破児と約束をした一箇月には随分ある。
時間は幾らでもある。
千代の培った性の技を駆使して、宝玄仙を千代と奔破児の与える性の虜にする。
ここで与える快楽の中毒にしてしまい、奔破児から離れられなくするのだ。それで宝玄仙は堕ちる。
それにしても──。
この数日垣間見せる宝玄仙はなんなのだろう。
責めが強くなると、急に口調が変化し、意思が弱くなったように従順になる。
そして、責めが休みになると、勝気で性格の強い宝玄仙に戻る。
そのうえ、不可思議にも、その宝玄仙は、その間の記憶を亡失しているかのような物言いをする。
あれはなんなのか?
とにかく、いま、この瞬間は、いつもの宝玄仙だ。
「それにしても、いい身体をしているよねえ」
床の上に足を開いて寝そべっている宝玄仙を眺めながら千代は言った。
かたちのいい胸は見事なくらいに仰向けになっても崩れず、そして腰の括れから豊かな腰に至る美しい曲線は完全な美の均衡を描ききっている。
そして、この美貌──。
性格はお世辞にも女らしいとはいえないが、時折見せる可愛らしさは、もしかしたら、逆に男心をくすぐるのかもしれない。
いずれにしても、奔破児がひと目惚れした女だ。
なんとしても、完全に屈服させてみせる。
「そ、それよりも、いい加減に──」
宝玄仙は呻いて身体を震わせる。
もう、少しもじっとしていられないのだろう。
「いい加減になんだい? もう少し、お前さんの身体を眺めさせておくれよ。それとも、明日の朝、お坊ちゃまがやって来るまで待つかい?」
千代は苦しそうな宝玄仙に愉悦のこもった顔を見せつけた。
宝玄仙の顔が歪む。
「……く、くそばばあが──」
宝玄仙は、千代の舐めるような視線に耐えられなくなったのか悪態をついた。
追い詰められそうになると、自分を鼓舞するかのように強気の口調で悪態をつく。
しかし、それこそ、宝玄仙がぎりぎりの状態になっている証拠だということがだんだんとわかってきた。
食事を先にしないと痒みを消してやらないと脅すと、宝玄仙は恥辱に顔を真っ赤に染めながらも、唯々諾々と千代に従って口を開け、千代が差し出す食べ物を受け入れた。
“吠え油”の与える痒みと官能の疼きに苛まれながら食事をするのはつらそうだったが、これも調教の一環だ。
眠っているとき以外は……いや、眠っているときでさえも、官能と淫情を呼び覚まし続け、四六時中淫乱が収まらない身体にしてしまう。それが千代の調教のやり方だ。
わざと時間をかけて宝玄仙に食事をとらせた千代は、宝玄仙を仰向けにさせて、天井から吊っていた鎖を床の壁から伸びる鎖に繋ぎ替え、そして、両脚も大きく開脚した格好でやはり、壁から伸びる鎖で拘束した。
暴れて手こずるようなら、首だけで宙吊りにして苦しめるというやり方もあるし、筋肉が弛緩する効果がある拭きかけ薬もある。
しかし、宝玄仙は抵抗しようとしなかった。
指示に従わなければ、痒みを消してやらないとまた脅すと、千代をもの凄い視線で睨みつけながらも、大人しく千代に従った。
もう、“吠え油”が限界まで宝玄仙を苛んでいるに違いない。
「さて、じゃあ、宝にたっぷりと泣いてもらおうかのう」
千代は荷の中から毛筆を取り出して、宝玄仙の身体の横に座った。
「お、お前、なに握ってるんだよ」
千代がやろうとしていることに気がついた宝玄仙が顔を引きつらせる。
千代は宝玄仙を見た。
いつもは、この辺で宝玄仙の雰囲気が変化する。
だが、いまはいつもの宝玄仙のようだ。
「ひひひ──。ところで、お尻の弱い宝じゃが、ほかにも弱い部分をお坊ちゃまに教えてやらんといかんでなあ。お前さんの弱い部分を白状しな。お尻の穴と女陰、そして、胸はもういいよ。それ以外の部分だよ」
千代は、宝玄仙の勃起した乳首に向かって、乳房の裾から突端に向かって毛筆で撫ぜあげる。
しかし、もっとも掻痒感が襲われているはずの乳首には触らない。その直前でさっと引きあげる。
「いいぃぃぃ──」
宝玄仙は鞭で打たれたかのように胸を弾きあげた。
限界まで追い詰められた掻痒感は、まだ一度も癒してやっていない。
時々思い出したように刺激をしてやって、さらに掻痒感が襲うように促しているだけだ。
そして、“吠え油”の真の恐ろしさは、痒さの向こうに発生する強烈な甘美感だ。
さまざまな媚薬を使って、女体を思いのままに身体を操って、最後には完全に屈服させる。
それが千代の得意の責め方だ。
「黙っていちゃわからんよ。ほれ、言わんか。お前の性感帯はどこだい?」
千代は、持っていた毛筆を大きく割った太腿で動かした。
しかし、毛筆は、太腿をすりりと撫ぜたかと思うと、真っ赤に充血している女丘を通り越して、反対側の太腿を撫ぜ戻る。
「ひっ、ひいい、くううっ」
宝玄仙が苦しそうに身体を仰け反らせて呻いた。
「ほら、言わんか、宝。性感帯じゃ」
「し、知るもんか──。そ、それよりも、だ、騙したね。卑怯者」
宝玄仙は顔を真っ赤にして声をあげた。
「騙してはいないさ、宝。ただ、その痒みを癒してやる前に、少し身体を調べてやろうということじゃないか。まあいいよ。じゃあ、どこが弱いのか、この千代婆が宝の身体を隅々まで調べてやろうかねえ」
すると、床に仰向けに拘束された宝玄仙の顔が悲痛なものになった。
そして、真っ赤になった顔で千代を罵った。
千代は、そんな宝玄仙には頓着せず、跳ね回る宝玄仙の黒い髪の毛を払って右耳を剝き出しにすると、そこに筆を這わせた。
「んんんっ──」
宝玄仙が感じてしまったのは丸わかりだ。
これでも我慢しているつもりなのか、宝玄仙は必死になって、声を耐え、無表情を装っている。
千代は、まずはその右耳の孔を筆先でまさぐり、縁を撫ぜ、後ろをくすぐる。
「あ、ああ……」
結局のところ、宝玄仙は身体をいやらしくくねらせて声をあげる。
こんなにも感じているくせに耐えているところを示そうとしているのは、可愛げがあるし面白い。
剝き出しの女陰からは、耳をくすぐったことで、じっとりと愛液が溢れた。
今度は、左耳を同じように筆で愛撫する。
宝玄仙は真っ赤になって、千代を睨む。
「こ、このくそばばあ──」
宝玄仙が必死の顔で睨む。
この女が悪態をつくときは、追い詰められているとき──。
本当にわかりやすい女だ。
「耳が弱いのかい? 耳が弱い女は被虐性が強いというがね」
「や、やかましいよ」
宝玄仙は悔しそうに千代を見る。
しかし、すでに身体中がわけのわからない官能の炎に襲われているはずだ。
今度は毛筆をうなじから肩……。
そして、腕から手首、さらに指の間の一本一本まで丁寧に撫であげる。
宝玄仙は懸命に声を耐えているが、ほんの微かな肌の動きだけで、千代には、どこが宝玄仙の性感帯が隠れているかがわかった。
ちょっとでも反応するところがあると、そこを集中的に筆先で擽る。
するとたちまちに宝玄仙の女陰が反応し、食いしばっている口から嬌声が漏れる。
そうやって、宝玄仙の身体の中の性感帯をひとつひとつ掘り起こしていく。
「じゃあ、ここで遊ぼうか」
千代は宝玄仙の脇の下を筆でくるくるとくすぐった。
宝玄仙がひきつったような笑い声を出して、身体を苦しそうによじる。
「ひい、ひいいっ──あはあっ──。た、頼むよ。はひっ──。や、やめておくれ──」
繰り返し左右の脇とそして脇腹を筆先で擽ると、宝玄仙は脂汗を流しながら笑い苦しみだした。
「ひゃあははははは──く、くるしい──くすぐったい──ひゃははは──お願い……お願い……ひゃはははは──」
「お願いだからなんなのじゃ。あたしのような年寄りには、はっきりとものを言ってもらわんとわからんよ──。ほれ、ほれ」
だが、宝玄仙がうまく喋ることができないように、くすぐったさのつぼを刺激して、笑いがとまらないようにする。
宝玄仙は脂汗びっしょりになり、必死になって、やめてくれと叫ぼうとする。
しかし、千代の筆でそれを阻止する。
「や、やめ──ひゃははは──や、めて──ひゃはははは──た、頼む──ひゃはははは」
宝玄仙は死にそうな顔をして笑い苦しみ続けた。
しばらく、宝玄仙を笑い責めにした後で、すっかりと脱力した宝玄仙をやっと許してやった。
そして、千代は、今度は筆を左右に開いている脚に移動する。
均整のとれた美しい脚だ。
それを付け根から上の部分を除いて、隅々までなぞりまわす。
「あっ、あああっ」
宝玄仙は、身体を左右に振って懸命に筆の刺激から逃げようとした。
千代はそれを追いかけて筆責めを繰り返す。
宝玄仙は、身体を震えわせて、どくどくと股間の亀裂から淫液を垂れ流した。
「じゃあ、お待ちかねの部分をくすぐってやるよ」
千代はそう言って、真っ赤になって勃起している亀裂の頂点の肉芽に筆先が責める場所を移動させた。
「ひ、ひいっ──ひいっ──」
宝玄仙は淫情を剝き出しにした嬌声をあげて、身体を仰け反らせた。
女陰からは面白いように大量の花蜜が溢れだす。
「まるで小便をもらしたようじゃないか、宝。もの凄い量の愛汁だよ」
千代は揶揄した。
しかし、宝玄仙はもう悪態を言い返す余裕がないのか、全身を真っ赤にして、拘束された裸身をのたうち回らせている。
優美な顔を左右に振りたてている宝玄仙は、あまりにも激しい性感の嵐に必死になって正気を保とうと努力しているかのようだった。
やがて、いまにも昇天しそうな仕草で、激しい息遣いと小刻みな痙攣を始めた。
だが、まだいけないはずだ。
筆責めの刺激を絶頂するには弱すぎるくらいに加減している。
これだと、快感が蓄積される苦しさがあるだけで、決して達しない。
媚薬で高められている分だけ、絶頂できない苦しさは、宝玄仙の想像を絶しているだろう。
「ひ、卑怯者──。こ、こんな──」
宝玄仙は、全身を激しく震わせて、怒りをあらわについに怒鳴った。
「この千代婆の責めが気に入らないのかい? お前は、あたしの調教を受け入れると言ったんだよ。まあ、気にいらないなら、やめてもいいけどね」
千代は、宝玄仙を責めたてていた毛筆をさっと遠ざけた。
これだけ責めたてた後だ。
ここでやめられたら、燃えあがってしまった官能の嵐の行き所がなくなる。
案の定、宝玄仙は、襲いかかる快感への焦燥感と全身を蝕む掻痒感にじっとしていられなくなって、悶えはじめる。
「た、頼むよ……。意地悪……意地悪をしないでおくれ……」
宝玄仙が悲痛な表情で裸身をくねらせた。
なにもしていない状態でも、宝玄仙の女陰はとめどのない淫液を溢れ出させている。
もう、快感のうねりがとまらないのだ。
痒みも限界だろう。
このまま放っておけば、宝玄仙は明日の朝には狂ってしまうに違いない。
そろそろいいか……。
千代は、隠していた小瓶を取り出して、ふたを開け、つんとする刺激臭のする新しい塗り薬を取り出した。
それに気がついた宝玄仙の眼が見開かれた。
「お、お前、な、なにを出したんだよ」
宝玄仙は明らかに恐怖している。どうやら、千代が取り出したのが、また新しい媚薬ということに気がついたようだ。
「ひひひ……。これは、“狂い油”という媚薬だよ。“泣き油”を塗り、“吠え油”を塗り、その場所に、これを塗られたら性感帯の波止めが破壊されるのさ。四六時中、本来の数倍もの異常な性感が爆発して、それがとまらなくなる。多分、まともには生活ができなくなるだろうね」
「な、なんだとう――」
宝玄仙の顔が恐怖でひきつるのがわかった。
千代はほくそ笑んだ。
「とりあえず、お前の乳首に塗ってやるよ。もう、乳首の上に服を着ることはできなくなるだろうけどね。服なんて着たりすれば、布で乳首が擦れる度に、お前はいってしまうようになるに違いないさ」
「や、やめないかい──」
宝玄仙は、それを聞いて必死になって身体を振りたてた。
だが、千代は、そんな宝玄仙を無視して、自分の肌につかないように注意しながら、筆先に薬液をつけて、宝玄仙の両方の乳首に“狂い油”を塗りつけた。
「いぎいいっ──あ、熱い──」
宝玄仙は発狂したような悲鳴をあげた。
燃えるような痛み──。
それが“狂い油”の特徴だ。
皮膚の表面の皮が焼けるのだ。
そして、皮膚の下に染み込んだ媚薬は、完全に宝玄仙の神経一本一本を侵し、本来の体液と入れ替わる。
媚薬そのものが体液になり、宝玄仙の乳首は常に発情状態を保つようになる。
道術遣いかなにか知らないけど、調教が終わったあと、その道術で、奔破児に逆らったりされたら困るのだ。
この“狂い油”は、道術では治せない。
そして、道術を刻もうとしても、胸に触られれば、道術など出せるような状態ではなくなる。
これで、宝玄仙という道術遣いを制御できる。
いずれは、調べあげた全身の性感帯のすべてをこの“狂い油”で犯してしまおうと思っている。
しかし、一度にやれば、宝玄仙の精神は破壊されてしまう。
だから、一箇月かけて少しずつ実行していくことになるだろう。
宝玄仙の乳首が真っ赤に充血して最高の勃起状態になった。
これで術式は終わりだ。
この勃起状態は、もう宝玄仙が死ぬまで収まることはない。
「お前の乳首がどんないやらしい場所に変わったか教えてあげようかね」
千代は、両方の乳首に指で挟むと、特に技巧もなく、ただ左右にくりくりと動かした。
「ほおおっ」
まるで脳髄を犯されたかのような反応をして、宝玄仙は眼を見開いて叫んだ。
そして、がくがくと大きな痙攣をすると、全身を使って芳烈な喜悦を爆発させて昇天した。
「達したね。乳首だけで、こんなに呆気なく達したのは、さすがの宝でも初めてだろう?」
千代は言った。
「お、お前は……お前──ほう、はぎっ──も、もう、もうやめ……もうやめておくれ……ひいっ──ひいいいっ──」
宝玄仙が達しても、千代は宝玄仙の乳首に対する愛撫をやめなかった。
その結果、達したばかりの宝玄仙は、再び乳首だけによる連続絶頂という途方もない淫情に貫かれようとしている。
「あひっ──ひいっ、あああああいいぃぃぃ──」
宝玄仙が狂ったような声をあげて、また身体を仰け反らせた。
千代は乳首嬲りを続ける。
快感に狂っている宝玄仙の顔に恐怖が浮かぶ。
これだけ短い時間に乳首だけで絶頂を続ければそうなる。
刺激されているのは乳首だけで、股間はまったく刺激されていないので、絶頂しても全身のただれたような淫情はそのまま蓄積される。
それなのに、快感の爆発だけは連続して起きる。
つまり、宝玄仙は、絶頂して快感が収まった場所に着地しているのではなく、さらに高い場所に脚を下ろしているのだ。
そして、次の絶頂でさらに上に押しあげられる。
「ひぎ──あ、頭が割れる──こ、こんな、また、いぐうぅぅぅ──」
“狂い油”におかされた乳首を責め続けられる宝玄仙は、文字通り、狂ったように喚き、さらに絶頂した。
執拗に乳首を責め続ける千代に、宝玄仙は何度も激しく絶頂を繰り返した。
そして、何回目かの絶頂で、股間の間から尿のような液の塊りを噴き出した。
「乳首責めで潮が吹けるようになったようだね」
千代は言った。
しかし、すっかりと錯乱状態になっている宝玄仙には、もう、千代のからかいなどまったく耳に入っていないようだ。千代の乳首への愛撫に、また上体を仰け反らせたかと思うと、再び股間から潮を噴き出した。
もう、潮を噴いて絶頂するというのを身体が覚えてしまったようだ。
これからは、乳首を責められると、たちまちに潮を噴いて昇天するということになるのかもしれない。
奔破児は悦ぶだろう。
「お、お願い……あひぃ……ね、が、いだよ。もう、───がめて───乳首は……やめてぇ──」
宝玄仙は切羽詰って叫んだ。
その顔は涙と涎と鼻水でぐしょぐしょだ。
千代は、宝玄仙の胸から手を離した。
宝玄仙はほっとしたように、身体を脱力させた。
しかし、それもほんの少しだ。
すぐに、また苦しそうに身体を悶えはじめる。
「ああ……か、痒い……。う、うう……、こ、こんな……ち、畜生……ひ、酷いじゃないか……こんな風に弄ぶのは……」
宝玄仙がまた全身を真っ赤にして身体をくねらせはじめる。
「どうしたんだい、宝?」
「苦しいんだよ。た、頼むから、続きをしておくれよ」
宝玄仙は半泣きで言った。
「やめてくれというからやめてやったんだよ。そしたら、続けてくれと頼むのかい。それは、我が儘が過ぎるというものだよ」
「そ、そんな──。まだ、女陰を……一度も、女陰で、達して、いないじゃ、ないか。そこが、爆発しそうなんだよ──。と、とにかく、狂ってしまうよ。慰めておくれよ」
宝玄仙は余裕のない口調で喚いた。
「わかったよ。続きだね」
千代は再び指を乳首に持っていくと、くりくりと刺激する。
宝玄仙は、身体を跳ね上げて悲鳴をあげた。
「そ、そこは、もういい──。か、勘弁しておくれ──ひぎぃ──」
宝玄仙は狂ったように叫んだ。
「今夜は、お前が達することができるのは、この乳首だけだよ。苦しくなったら、乳首をいじくってやるからいくらでもねだるんだよ。この千代が、お前が求めるまま。それこそ寝ずにいじくってやるよ──」
「んぎいいい」
宝玄仙がまた、乳首で昇天する。
もはや、壊れたの玩具だ。
「……ひひひ……。ただし、女陰は別だよ。女陰だけは、明日の朝、お坊ちゃまがやってきたときにねだるんだ。そうしないと知らないよ。お忙しいお坊ちゃまは、そう何度もここには来てくれないからね。やってきてくれたときにおねだりをせがまないと、次に癒されるのはいつかわからないよ」
こうやって、奔破児を狂おしいほど待ち望むように仕向ける。
これを一箇月間続ければ、宝玄仙の気持ちに関係なく、奔破児を待ち望むという感情から逃げられなくなる。
脳に擦りこまれるのだ。
「そ、そんな……このままなんて、あまりにひどいじゃないか──」
宝玄仙は悲痛な表情で全身を揺らしている。
そのあいだも千代の乳首責めは続いている。
「んはあああ」
またぐんと身体が跳ねて、宝玄仙は潮を噴いて昇天した。
そして、跳ねあがった身体が束の間静止したかと思うと、どすんと床に落下する。
そして、宝玄仙の身体は床に溶けたかのように力を失った。
しかし、すぐに身体をくねらせはじめる。
もう、宝玄仙は途方もない官能の爆発の繰り返しを制御できなくなっている。
悶えはじめた宝玄仙の乳首をまた愛撫する。
「あああ、た、助けて、だ、誰か助けてえ、ああああっ」
宝玄仙は目を見開いて、身体を暴れさせた。
そして、また大きく身体が跳ねあがったかと思うと、今度はその眼の色が真っ白に変わった。
さらに口から泡のようなものを出して、これまでの最大の潮を迸らせたかと思うと、今度こそ、完全にがっくりと失神をした。