「ご、ごめんなさい、ご主人様──。ふぎゅう──、お、お許しを……あがああ──ひぎいい──」
沙那と呼ばれた女護衛が股間に両手をやってのたうち始めた。
孫空女は呆気にとられた。
とにかく、沙那はすでに剣を落していて、すでに脅威ではない。
孫空女は、巫女にけしかけさせた手下たちに視線を向けた。
「うわっ、お前たち、なにやってんだい?」
だが、孫空女は目の前に拡がっている光景に大きな声をあげてしまった。
女巫女を前にして、孫空女の手下の男は全員が地面にうつ伏せに倒されていたのだ。どの男も苦しそうな呻き声をあげていて、まるで見えない力によって押し潰されているかのようだ。
「お前たち……」
孫空女は慌てて、子分たちに駆け寄ろうとした。
「うわっ」
しかし、数歩進んだ刹那、孫空女はとてつもなく巨大な力を身体に感じて、その場に崩れ落ちた。
「な、なに、これ……?」
うつ伏せになってしまった孫空女にさらに力が加わり、頭の先からつま先まで、さらに両手についても見えない力が加わる。
立つことはおろか、四つん這いになることもできない。
指一本も動かせないほどの力だ。
孫空女は、うつ伏せに地面に貼りついた状態で身体を動かせなくなってしまった。
なんだ、これ……?
「どいつもこいつも、間抜けな連中さ。揃いも揃って、この三蔵とまで呼ばれている宝玄仙の結界術の力場にのこのこと飛び込んでくるんだからね」
この場で、ひとりだけ立っている女巫女がけらけらと大笑いした。
三蔵……法師……?
宝玄……仙?
結界……?
孫空女は息さえもできない巨大な力に上からのしかかられながら、自分たちの迂闊さにやっと気づくことができた。
なんのことはない……。
この巫女は、道術を扱う道術遣いなのだ。
法師というのは、道術遣いの別名であり、そういえば、天教の神官の中には、道術と呼ばれる人智を越えた不思議な力を発揮できる者がいると聞いたことがある。
どうやら、この巫女は、その道術を扱うことができるようだ。
だが、これだけの人間を一度に押し潰してしまうような道術などというのは、これまでに接したことはない。
だが、結界術というのは、術者を中心とした周囲一帯の場所の力場を自由自在に操る技だ。
おそらく、あの巫女はあらかじめ力場の結界を周囲に刻んでいて、その中心で休んでいたのだと思う。
それにもかかわらず、孫空女は部下とともに、その結界に向かって自ら入っていってしまったのだ。
孫空女は歯噛みした。
「……それにしても、なかなかに生意気なことをしてくれるじゃないか、沙那……」
宝玄仙と名乗った巫女が、呻き声をあげて倒れている男たちをすたすたと通り抜け、いまは悲鳴をあげることもできずに、ひくひくと下半身を痙攣させている沙那に歩み寄った。
孫空女は懸命に顔を動かして、沙那と宝玄仙の方に視線を向けた。
「……ゆ、許して……ゆ、許してください……」
沙那が眼に涙を浮かべて、消え入るような声で哀願した。
なにをされているかわからないが、とてつもない苦痛に苛まれている感じだ。
「お前への調教はまだまだ不十分だったようだね、沙那。わたしが、この赤毛を狙っているのは気がついていだろう? それにもかかわらず、わざと結界の外に押し出そうとするとはね」
宝玄仙が沙那の身体の下に足の先を差し込んで蹴った。
「あぐうっ、いたいいっ、あ、ああああっ」
沙那は仰向けになって、さらに苦痛の絶叫をした。
「痛いだろう、沙那? お前に刻んでいる内丹印でこんなこともできるんだ。身体の内側で血が流れるたびに、まるで身体の下から無数の針で刺されているような激痛が走るだろう? 生意気な真似をするから、こんな目に遭うのさ」
宝玄仙が沙那の股間をぐいと踏んづけた。
「んぐううう」
沙那が絶叫した。
そして、その股間から水の染みが拡がり、沙那の下袴とその下の地面を濡らす。
どうやら、沙那は失禁したようだ。
「おやおや、小便を垂れたかい……。可哀想だから、これくらいで許してやるよ。その代わり、全身の性感帯を一斉に活性化させてやるよ。今度は息をするたびに全身に恐ろしいほどの快感の疼きが走るよ。悶え泣きな」
宝玄仙がその言葉を告げ終わるとともに、今度は沙那の声が甲高い嬌声に変化した。
今度は全身を抱くようにして、腰を激しく悶えさせ始める。
孫空女は呆気にとられた。
すると、今度は宝玄仙がつかつかと、孫空女の身体の横にやって来た。
「さて、どうしてやろうかねえ? ところで、なんて名なんだい、赤毛女?」
宝玄仙が言った。
孫空女の髪の毛は真っ赤な燃えるような赤だ。
「と、とっとと殺せ、化け物」
孫空女は悪態をついた。
とんでもない道術を遣う巫女をうっかりと襲ってしまったのが、孫空女の運のつきだ。
こうなったら、もう命は諦めた。
宝玄仙が孫空女の横に、すっとしゃがみ込んだ。
そして、身動きできない首筋に指をとんと置いた。
「ぎゃあああ、ひいいい、いぎいいいっ」
孫空女は首に走った激痛に絶叫した。
耐えられるという痛みではない。
まるで、首の内側から痛覚そのものが抉られるような感じだ。
孫空女は叫び続けた。
「道術で痛覚そのものを弄られるのはつらいだろう? 人間であれば、痛点をそのまま弄られる拷問に耐えることなどできないんだ」
宝玄仙が指を離した。
痛みが一瞬にして消滅する。
だが、孫空女は息をするのに必死で、もうなにも考えることなどできなかった。
「名前を言いな。それとも、今度は尻の穴に指を置いてやろうか? 下袴の中で糞便を垂れ流す羽目になっても知らないよ」
宝玄仙が指をすっと尻側に移動する気配を示した。
孫空女は慌てて、口を開く。
「そ、孫空女だよ」
「へえ、面白い名前だね」
宝玄仙が孫空女の肛門の上付近に指を置いた。
孫空女は竦みあがったが、予想していた激痛が襲ってはこなかった。
しかし、いつ襲うかわからない、激痛の予感が孫空女を緊張させる。
口惜しいが、さっきの痛みは本当に耐えられるものじゃない。
あれをもう一度味わわされるなど、冗談じゃない。
「この五行山に巣食う盗賊団かい?」
宝玄仙が指を置いたまま言った。
「そ、そうだよ」
孫空女は仕方なく叫んだ。
相変わらず、身体は指一本動かない。
動かすことのできるのは、首から上だけだ。
「盗賊団はこれで全員かい?」
「まだ、砦にいるよ。大勢ね」
「へえ、じゃあ、頭領はどんな奴だい?」
「あ、あたしだよ。あたしが頭領だ」
孫空女がそういうと、宝玄仙は驚いたような声をあげた。
「へえ……。そんなに若くて、しかも、女でありながら、これだけの数の男だけじゃなく、さらに砦にいる連中まで束ねているのかい……。驚いたねえ……。まあ、確かに、呆気なく、沙那が動きをとめられたくらいだから、腕っぷしは並みじゃないんだろうけどね……。もっとも、沙那はお前を逃がそうとしただけのようだけどね」
宝玄仙が愉快そうに笑った。
孫空女は怪訝に思った。
そういえば、さっきもそんなことを言っていたし、あのときの沙那の剣は激しかったものの、孫空女を傷つける意図がなかったように感じた。
「あ、あたしを逃がす? な、なんでだい──?」
孫空女は、「逃げろ」とささやいた沙那の言葉を思い出していた。
「さあね……。お前を気の毒に思ったんだろう」
「だ、だから、なんでだよ?」
孫空女は言った。
そのとき、宝玄仙の指が尻の上からすっと移動して、股間の亀裂側に動いた。
しかも、そこでもぞもぞと動き始める。
指から引き起こされる得体の知れない疼きに、孫空女は顔をしかめた。
「や、やめろよ……き、気持ち悪い……」
孫空女は言った。
「気持ちいいの間違いだろう、孫空女? 色っぽく腰が動き出したよ。だけど、どうやら、このところ、男日照りが続いていたかい? この宝玄仙にしらを切っても通用しないよ。生娘ではないようだけど、このところ、ご無沙汰だね? ここにいる男連中には、お前の性の相手はさせていないようだね」
宝玄仙が孫空女の股間を下袴の上から、ぐいぐいといじくりながら笑った。
そして、ついに淫核の場所を探し当て、そこを押し揉み始める。
「んふっ」
孫空女は思わず甘い声をあげた。
すると、宝玄仙が爆笑した。
孫空女は、そんな声をあげさせられたことに、かっとなった。
「や、やめろって、言ってんだろう──」
孫空女は力の限り身体を暴れさせようとする。
しかし、かすかに身じろぎできるだけで、まったく宝玄仙の指をどけることなどできない。
それをいいことに、宝玄仙はさらに淫らな動きを指に加えてくる。
孫空女は、懸命に荒くなる息を堪えた。
「まあ、とにかく、沙那はお前を助けたかったのさ。自分と同じ境遇にすることを避けようとしたのかもしれないね……。そうだろう、沙那?」
宝玄仙が孫空女から手を離して、その手をさっと沙那に向けた。
「ひぐううう」
すると、沙那が猛獣の鳴き声のような奇声を発して、身体を弓なりにした。
それがしばらく続き、やがて、沙那はぐったりと脱力した。
またもや、沙那は恐ろしい苦痛に襲われたようだ。
宝玄仙が手をおろす。
沙那がまるで気を失ったかのように動かなくなった。
「……お、お前、な、なんてことを……。お、お前の……じゅ、従者だろう……」
孫空女には、宝玄仙が怖ろしい激痛を与える道術を沙那にかけたということがわかった。
仮にも、沙那はこの巫女の護衛のはずだ。
それにもかかわらず、さっきからの宝玄仙の沙那の扱いは酷すぎる。
「従者?」
宝玄仙は呆気にとられたような声を出したが、すぐに笑いだした。
「従者だって? そんな上等なもんじゃないよ、こいつはね……。この沙那は奴隷だよ。一箇月前に偶然手に入れた武芸者でね。これでも、愛陽という城郭の官軍の女将校だったのさ。だけど、わたしに逆らえないように、支配の霊具を装着してやったんだ。心の底じゃあ、このわたしを恨み続けているはずだよ。可能ならば、殺そうとしているだろうね。まあ、そんなことは不可能だけどね」
宝玄仙が立ちあがって、まだ苦しそうに息をしている沙那の身体を蹴りあげて転がす。
沙那が、ごろごろと地面を転がって、孫空女の横に仰向けに並ぶ。
「……こいつの首にしている輪っかがわかるだろう? これは『服従の首輪』という霊具だ……。これを嵌められると、どんなに頭では逆らいたくても、身体は勝手に命令に従ってしまうのさ。自殺することもできない。つまりは、人間を奴隷どころか、生きた人形にしてしまう霊具だ。これを騙して嵌めてやってから、この沙那はわたしの玩具なのさ」
宝玄仙が孫空女にしか聞こえないような声でささやいた。
「あ、操りの霊具?」
霊具というのは、道術遣いが霊気を込めて作る不思議な道具であり、大抵は道術遣いにしか扱うことのできない高価で貴重なものだ。だが、孫空女は、人を完全に支配してしまう霊具などというものは聞いたことなどない。
本当にそんなものがあるのだろうか……?
「本当さ。沙那、いつものように自慰をしな。自分で下袴の中に手を入れて、自分が一番感じるように股を弄るんだ。命令だ」
宝玄仙が大きな声をあげた。
沙那が悲鳴とともに哀願の声をあげた。
だが、沙那の身体は、尻をあげて腰を浮かすようにして、自ら下袍の腰紐を緩めて、その中に右手を突っ込む。
そして、その手がもそもそと動き出す。
「や、やめて……、ご、ご主人様……。お、お願いです……。こ、こんなところでは……」
沙那が泣き声をあげた。
だが、その声がだんだんと喘ぎ声混じりのものになる。
孫空女はびっくりした。
沙那が、自分の意思とは無関係に身体を操られているのは確かだ。
「お、お前、な、なんてことを……」
孫空女はかっとなった。
人をこんな風に支配し、意思を持たせたまま身体を操るなど……。
無道にも程がある。
こいつも巫女の恰好をしているのだから、仮にも天教の神官なのだろう。
それなのに、こんな鬼畜なふるまいを……。
「他人のことよりも、自分の心配をした方がいいんじゃないのかい、孫空女?」
宝玄仙が孫空女を見た。
孫空女は舌打ちした。
「こ、殺せよ」
孫空女は呻いた。
とにかく、これは余程の力場のようだ。
孫空女の力でもまったく抵抗できない。
「まさか……。殺しなんてするものかい……。勿体ない……」
すると、宝玄仙がふっと笑ったような声を出した。
次の瞬間、すっと身体が突然に軽くなる。
「畜生──」
孫空女はその気を逃さず、宝玄仙を捕まえようとした。
だが、自由になったと思ったのは胴体だけだ。
手足は地面に貼りついたままだった。
ちょうど四つん這いの恰好になった孫空女は、それでも宝玄仙の足に噛みつこうとした。
しかし、宝玄仙の足がさっと避けられる。
「おっと危ない──。随分と気性が荒いねえ。この宝玄仙の結界に捕らわれれば、大抵は恐怖に身体が竦んでしまうものなんだけどね……。まあいい。とにかく、懲らしめだ。そういえば、さっき、手下どもに、わたしを素裸にしろとけしかけてたね……」
宝玄仙が意味ありげに笑うと、手を今度はいまだに地面に貼りついている手下の方に向ける。
三人ほどが、自由を取り戻して、むっくりと起きあがった。
しめたと思ったが、孫空女は、その三人の表情を見て、がっかりした。
自由を得たからといって、とてもじゃないが、宝玄仙に襲い掛かって、孫空女を助けようという雰囲気じゃない。
三人は、完全に宝玄仙の道術に恐怖を抱いてしまっている。
抵抗の素振りなどない。
「お前たち、いまから、この女頭領の服を剥ぎ取りな。なにもかも奪って素っ裸にするんだ。逆らえば、今度は力場の術で内臓が口から出るほどにぺちゃんこにするからね。裸にしたら、順番にお前たちの珍棒で孫空女を犯していい」
宝玄仙が笑った。
孫空女はびっくりした。
「や、やめろっ」
怒鳴った。
一瞬、当惑した三人の部下たちだったが、すぐにその三人の顔に卑猥な色が浮かびあがったからだ。
その三人が四つん這いで動けない孫空女の周りを取り囲む。
「へへへ、すみませんね、頭領……。頭領を犯さないと殺されるんです」
「そういうことでしてね。それにしても、前から思ってたんですけど、頭領って、いい女ですよね」
「じゃあ、さっそく、股ぐらを拝ませてもらいますね」
三人がそれぞれに刃物を取った。
一斉に孫空女が身に着けている衣類を切断し始める。
「や、やめろって言ってんだろう──」
孫空女は喚き散らした。
だが、手足が地面に貼りついているので、まったく抵抗できない。
どんどんと衣類が切断され、びりびりになって横に捨てられていく。
そして、まだ衣類が残っている段階で、股布が剥ぎ取られて、いきなり尻側から膣に男根を突き立てられた。
「はぎいい──。んぐうう」
なにも濡れていない女陰に、男の怒張を突き入れられ、孫空女はその痛みに絶叫した。
「ははは、じゃあ、ほかの者も参加しな。沙那──。お前もだ。命令だからね。お前は積極的に男を受け入れ、いきまくれ。股でも尻でも、口でもあらゆる場所で男の性器を受け入れるんだ。しかも、自慰を続けながらね……。これも、わたしの玩具としての修行さ──」
宝玄仙が大笑いした。
すると、ほかの男たちものそのそを起きあがりだす。
孫空女はぞっとした。
「さあ、お前たち、ここには三人の女がいる。一度や二度で精が出せなくなったりしたら、とんでもない目に遭わせるからね。腰が動かなくなるまで、わたしたちを犯しまくりな」
宝玄仙が愉しそうに笑い続けながら、自ら服を脱ぎ始めた。
だが、孫空女はそれどころじゃない。
馬鹿みたいな奇声をあげて、孫空女に後ろから抱きついて腰を動かし続ける手下から与えられる股間の痛みに、四つん這いのまま、ひたすらに悲鳴をあげ続けた。
*
「ほおおっ」
宝玄仙は、咥えていた男根を思わず口から離して、あられもない声をあげて顔を仰向かせた。
大きな絶頂感に襲われたのだ。
これで三度目の昇天だろうか。
このところ、男根を生やして“男”として、沙那の相手ばかりやっていたので、本来の女の身体に戻り、“女”として犯されるのは久しぶりだ。しかも、体力だけはある性欲剥き出しの盗賊男たちを大勢相手にするのだ。
さすがに、宝玄仙も余裕のようなものはなくなった。
体力が削ぎ落されるように、全身が気だるくなるのを感じる。
全部で二十人足らずの盗賊の男たちを相手にする“輪姦ごっこ”も、そろそろ、ひと周り目くらいにはなる。
いま、宝玄仙の裸身にとりついている男は三人だ。
ひとりは、宝玄仙の下で仰向けになり上に宝玄仙を跨らせていて、もうひとりは乳房を背後から揉み、もうひとりは宝玄仙の口を男根で犯している。
「勝手に離すんじゃないよ、巫女さんよ。ほれっ」
すでにすっかりと調子に乗っている前の男が、宝玄仙の黒髪を掴んで怒張を宝玄仙の口に入れ直した。
そのまま、ごしごしと宝玄仙の口腔で亀頭と棹を擦ってくる。
宝玄仙は持ち前の舌技を発揮して、舌だけでなく口全体を使って、吸い出すような最高の刺激を与えてやった。
一転して余裕のなくなった前の男が、呆気なく宝玄仙の口の中に精の塊を発射した。
「他愛無いねえ。それでも、この界隈で有名な五行山とやらの盗賊かい──。わたしを満足させる前に果てんじゃないよ」
宝玄仙が口の中に放出された男の精を飲んでから笑った。
堪らない悪臭のする汚らしい盗賊の精だ。
そんなものを飲むなど、身震いするほどの嫌悪感が込みあがるが、逆にそれがいいのだ。
宝玄仙の中にある被虐心が呼び起こされて、宝玄仙をさらに激しい欲情の中に誘い込む。
精を放って男根が萎えた男が残念そうに、宝玄仙の前から退いた。
しかし、すぐに次の男が空いた宝玄仙の口に別の怒張を差し込んでくる。
宝玄仙は鼻が曲がるような悪臭のするその男の股間にむしゃぶりついた。
孫空女とかいう長身の赤毛女が率いていた五行山の盗賊男たちだ。
全部で十数人だが、宝玄仙はその全員を捕らえ、宝玄仙と従者の沙那、そして、盗賊団の女頭領の孫空女を全員で輪姦するように命じたのだ。
そろそろ、一刻(約一時間)というところだろうか。
宝玄仙の始めた三人の女に対する「輪姦ごっこ」は佳境を迎えていた。
十数名の盗賊たちは、宝玄仙のほか、孫空女と沙那に群がり、三個の集まりに分かれて、それぞれに女を責めている。
「どけっ」
そのとき、ひとりの身体の大きな男が、宝玄仙に群がる男たちに割り込むように入ってきた。
「尻だ。尻──。二本挿しをしてやるよ。これでさっきの栗毛も泣いて悦んだぜ」
栗毛というと沙那のことだろうか……。
その男は宝玄仙の尻たぶを掴むと、いきなりぐいと亀頭を挿し入れようとしてきた。
「ひいっ」
ぞわぞれと全身におこりのような震えが走り、宝玄仙は気が動転した。
「な、なにすんだよ。そこに触んじゃない」
宝玄仙はかっとして感情を爆発させた。
気がつくと、宝玄仙はさっきの男だけでなく、周囲の男たちの全部を道術の衝撃波で吹き飛ばしていた。
宝玄仙の真下から宝玄仙の股間に男根を挿入していた男だけは残ったが、その代わりにまともに衝撃波を受けて白目を剥いて気絶してしている。
宝玄仙は舌打ちして、男から股間を抜いて立ちあがった。
癇癪に驚いて、もはや男たちは宝玄仙にはやって来ない。逃げるように散っていく。
仕方なく、宝玄仙は沙那と孫空女の様子を眺めた。
沙那は股間だけでなく、尻も口も犯され、毬のように抱えられて犯され続けていた。服従の首輪の力で自慰をしながら犯されろと命じたが、沙那の両手はだらりと下にさがっている。命令に逆らえるわけがないので、命令に服従したくても、手足がすでに弛緩して動かすことができないのだろう。
もともと身体が敏感なうえに、宝玄仙の装着した『女淫輪』で怖ろしいほどに身体の感度があがるように細工をしている。
平素は、自分の力で、ある程度の制御をしているようだが、ひとたび淫情を覚えると、その制御ができなくなり、絶頂人形のように感じまくってしまうのが沙那だ。
その身体でああやって、大勢の男たちの相手をするのは大変だろう。
すでに息も絶え絶えの状態だ。
一方で孫空女には、かなりの人数が集まっている。
四つん這いの姿勢から動かすことができないので、使える穴は一度にひとりだけなのだが、それでも順番を待って犯そうをしているのようだ。
頭領とはいえ、若くて、しかも、あれだけの美貌なのだ。
さぞや人気があったのだろう。
その孫空女を犯せる機会とあって、盗賊たちも争って孫空女に集まっているに違いない。
宝玄仙は裸身のまま、つかつかと孫空女に向かって歩いていった。
「くふうっ、ううっ、はあっ、ううっ」
孫空女の口から呻き声のような声が出続けている。
その孫空女と視線が合った。
孫空女は背後から犯されながらも、宝玄仙に向かって唾を吐いた。
その唾が、宝玄仙の足先に当たる。
宝玄仙はほくそ笑んでしまった。
これだけの目に遭わされれば、普通は絶望や屈辱に押し潰されて、怒りの感情など持続はできないものだ。
しかも、いまだに犯されている最中だ。
宝玄仙は、孫空女の気の強さに舌を巻くとともに、どうしようもない欲情を覚えてしまった。
こんなに精神力の強い女であれば、これは嬲りがいがある。
沙那同様の「雌奴隷」にして、旅をさせるのは愉しいだろう。
最初はちょっとからかって追い払うつもりだったが、いまは気が変わった。
孫空女が欲しい──。
自分の「女」にしてやる。
宝玄仙は道術を遣って、自分の股間に男根を発生させた。
「うわっ、な、なんだ、お前?」
それに気がついた孫空女が驚いたような声を出した。
ほかの盗賊たちも、ちょっとびっくりしている。
「ちょっと、退きな」
宝玄仙が怒張を勃起させたまま孫空女の横に立つと、孫空女を犯していた男が慌てたように退いて場所を空けた。
何人かは何事が起きるのだろうかと残っているが、ほかの者は仕方なく沙那の方に回っていく。
さらに新しい男を相手にする沙那も大変だろう。
宝玄仙はくすくすと笑った。
「さて、面白いことをしてやるよ、孫空女」
「い、いい加減にしろ──。あ、あたしを自由にしろ──」
孫空女が懸命に首を回して、宝玄仙に視線を向けようとする。
宝玄仙は構わずに、手を孫空女の背中の真上にかざした。
「ぐえっ」
またもや力場に押し潰された孫空女が、まるで蛙が潰されたような恰好になって悲鳴をあげた。
「おや?」
そのとき、宝玄仙はちょっと離れた隅で股間を押さえてうずくまっている男を見つけた。
どうやら、孫空女の口に性器を突っ込んで男根を思い切り噛みつかれたようだ。
怒っている女を相手にするのに、口の中に性器を入れるとは阿呆な男だ……。
それで、沙那にも宝玄仙にも、男たちは口の中も男根を蹂躙させていたのに、孫空女の前に回っていた男が皆無だったというわけだ。
とりあえず、宝玄仙は治療術を施して、血が流れているその男の股間を治してやった。
男がきょとんとして、身体を起こした。
宝玄仙は意識を孫空女に戻す。
「ううっ、はあっ、あぐう」
凄まじい力で押さえつけられている孫空女が、激しく呼吸をしながらもがいている。
おそらく、なんとか脱出しようともがいているのだろう。
本当に気が強い女だ。
「お前のことは、ゆっくりと心を屈服させることに決めたからね。このわたしから離れられない術を刻んでやるよ。内丹印という道術だ。沙那の身体にも刻んでいるけど、お前の全身をわたしの思い通りに操ることのできる術さ」
「な、なにをする……んだ……」
孫空女が呻いた。、
だが、宝玄仙は孫空女を無視した。
術を刻む。
これは、孫空女の身体に道術を刻むための結界を描くという術だ。
道術の源は、霊気という自然の中にたくさんある見えない力のもとなのだが、実は宝玄仙のように道術を扱う者でなければ、大抵の人間には、そもそも霊気が身体に蓄えることができないので、道術を施すことができない。
だから、そのままでは道術はかけられない。
道術をかけるには、いま地面にあらかじめ描いていたような結界の紋様を先に刻み、霊気の出入り口を作らないとならない。
あるいは、道具に霊気を込めて、霊具を作ることにより、それを使って術をかけるかだ。
常人に道術をかけるのは、結構、面倒くさいのだ。
だから、孫空女にやっているのは、その霊気の出入り口となる結界の紋様を身体に描いてしまうということだ。
それをやると、孫空女はいつでも宝玄仙の道術で操れる存在になる。
同じことを沙那にもやり、毎日のように調教に使っている。
「うがああ」
孫空女が悲鳴をあげた。
激痛が走っているに違いない。
孫空女の白い背中に、道術の紋様である複雑な線が描かれていく。
それがまるで蜘蛛の糸のように拡がり、孫空女の身体を包んでいく。
「んぐうっ、や、やめろおっ、あぎいい」
孫空女がもがき続けている。
苦しいのだろう。
内丹印を描くのは、まるで身体の中を炎で炙られるような苦しみらしい。
すぐに楽になるのだが、どうしても、この苦しみだけはなくしてやることはできない。
「もうすぐ終わるよ」
宝玄仙は孫空女の身体にはっきりと内丹印が刻まれたのを確認した。
「終わったよ」
宝玄仙は言った。
そして、一時的に強めていた力場を弱くして、さっきのように四つん這いの恰好になれるようにした。
「起きな。尻をあげるんだ」
宝玄仙は声をかけた。
だが、孫空女は荒い息をするだけで寝そべったままでいる。
宝玄仙は孫空女の尻の穴に指を入れて、無理矢理に身体を起こした。
「ひいっ、な、なにすんだよ、こ、この変態──」
孫空女が叫んだ。
宝玄仙は、笑いながら尻から指を抜いた。
「それだけ元気なら十分さ。わたしの相手をしな。わたしの玩具になった証にね」
宝玄仙は男根を勃起させて、尻の下から孫空女の股間に先端をあてがった。
それだけじゃなく、さっそく内丹印を使って、孫空女の身体の性感を十倍に引きあげる。
普通の女なら、ちょっと触られただけでいき狂うほどの感度だ。
どんな恥態をしてくれるか愉しみだ。
「はっ、はああっ……な、なに? あ、あんた、あたしになにかしたのかい……? か、身体が、身体が……」
孫空女が狼狽えた声を出している。
また、身体があっという間に充血して赤くなり、全身から汗が噴き出してもいる。
宝玄仙はぐいと腰を出して、孫空女の股間に怒張を貫かせた。
「あはああっ、はあああっ」
孫空女が大きな甘い声を出した。
律動を始める。
最初は口惜そうに暴れる気配を示したが、ちょっと突いてやると、すぐに腰をしなしなと、いやらしく揺り動かし始める。
当然だ。
女である限り、愛撫に対して、とても我慢できないような敏感な身体にしてやったのだ。
思ったよりも女らしい反応を示す孫空女に、宝玄仙は嬉しくなってしまった。
「堪らないだろう? しっかりと調教してやるからね。沙那同様に、わたしの操る性人形だ。こりゃあ、道中も愉しくなるねえ」
宝玄仙は笑いながら犯し続けた。
孫空女はあられもない声を出してよがり続ける。
そして、あっという間に絶頂して、身体をがくがくと震わせた。
宝玄仙は股間から怒張を抜いた。
怒張を抜いたときには、もう男根はなくなっている。
もともとの身体は女なのだから、術を解けば男根などない。
ふたなりは、沙那を犯すときだけだ。
これからは、孫空女の調教にも使うことになるのだろうが……。
「さて、今度はその敏感になった身体で、自分の手下たちの相手をしな。よがりまくる頭領の姿に、手下の男たちも輪姦が盛りあがるさ」
宝玄仙が孫空女から離れると、いつの間にか再び集まっていた男たちが、争うように孫空女の身体に群がった。
第二回戦の始まりだ……。
「じゃあ、わたしのところにも来な。まだまだ満足していないからね。尻さえ触らなければ、どこをどうしてもいいよ。さあ、おいで」
宝玄仙が言うと、沙那や孫空女からあぶれている男たちが何人かやって来て、宝玄仙の腰や胸にむしゃぶりついてきた。