朱姫が脱いだ服を抱えて、裸のまま部屋を出ていくのを見届けた後で、宝玄仙は羅刹に視線を向けた。
「これで、宝玄仙の性交術の講義はほとんど終わりだ。流石は淫魔だよ。性交術については、生まれながらの天性の才があるからか飲み込みも早かったね。沙那と朱姫のふたりは、お前の手管に本当に翻弄されていたさ。やっぱり、淫魔だねえ───」
「あ、ありがとうございます」
「まあ、もっとも、沙那みたいに感じやすい女は、今後とも現れないから勘違いをするんじゃないよ。しかし、男嫌いの朱姫を落とした手管は本物さ。自信を持っていいよ」
宝玄仙は笑った。
「お礼を言います。なんとか淫魔でやっていけそうな気がします。それでは、さっそく
羅刹は深くお辞儀をしてどこかに立ち去る気配を見せた。
「待ちな。そんなに急くことはないさ。まだ、この家には、ふたりの女が残っている。お前も淫魔の端くれなら、据え膳はしっかりと抱いていきな」
宝玄仙は笑った。
隣の部屋とこの部屋を隔てる戸が向こう側から叩かれて、孫空女が入ってきた。
「来たよ、ご主人様」
孫空女は、宝玄仙と羅刹を交互に見て、羅刹に軽く頭を下げた。羅刹が慌ててお辞儀をする。
「よ、よろしくね、羅刹……。じゃ、じゃあ、早速、裸になった方がいいのかなあ……?」
沙那と朱姫から、一応はどんなことをやったのか訊ねたのだろう。
あのふたりは、すぐに裸にして、羅刹が性交術を学ぶための人形役をやってもらった。
裸身にして、動かないように命令して、羅刹に手ほどきをしながら身体をいたぶらせたのだ。
孫空女も同じことをやらされると覚悟してきたに違いない。
「いいからそこに立ちな、孫空女。まだ、なにもしなくていい」
宝玄仙は、孫空女を部屋の真ん中に立たせた。
孫空女は戸惑ったような表情だ。
だが、黙って命令に従い、両手を身体の横に垂らして立った。
「これから先は、ただの宝玄仙の遊びだ、羅刹。だけど、付き合いな……。ついでに、孫空女のような、ちょっとばかり特殊な性癖の女を相手にするときのやり方も覚えていきな。これから淫魔として、無数の女を相手にするんだろうから、何ごとも経験だよ」
「それはもちろん、悦んで」
羅刹が白い歯を見せた。
「な、なんだよ、ご主人様……、特殊な性癖って……?」
孫空女が額に小さな皺を寄せた。
「羅刹、覚えておきな──。女という生き物は、大なり小なり、被虐の癖というのを持っている。心の性感帯を動かすには、その被虐癖を利用することが一番効果的だ」
宝玄仙は孫空女の問いには応じずに、羅刹に顔を向けた。
それと同時に、孫空女に道術をかけた。
「ひうっ──。な、なに?」
腰の後ろに違和感を覚えた孫空女が、突然、顔を真っ赤にして、お尻に手をやった。
「……なにじゃないよ、孫空女。尻の上に尻尾を生やしてやっただけだ。尻の上に房毛の尻尾が生えただろう? 下袴の後ろをずらして、その尻尾を外に出しな」
孫空女は、眼を大きくして驚いた表情をしたが、宝玄仙の命令で両手を腰の後ろに回して、下袴の上から尻尾を外に出した。
宝玄仙自身があの
そして、絶頂寸前になると、いまは真っ白い色をしている尾が真っ赤に変わる。
隠したい性癖を容赦なく暴くえげつない尾であり、これで宝玄仙は七雌妖から内面の被虐性を暴かれて、とことん追い詰められた。それと同じことを孫空女にもしてやったのだ。
「なんですか、この尾は? 孫空女さんは、実は尾があったのですか?」
羅刹が的外れの質問をした。
「そ、そんなのあるわけないよ。ご主人様の悪戯に決まっているだろう、羅刹」
孫空女が赤い顔をしたまま、羅刹に怒鳴った。
宝玄仙は笑いながら、尻尾の説明を羅刹にした。
羅刹は、面白そうな表情でそれを聞いていた。
同時に孫空女は目を丸くして驚いていた。
「し、尻尾なんて、なにすんのさ、ご主人様──? こいつの性交術の稽古をするんじゃないの?」
孫空女が声をあげた。
「それはもう終わったんだよ。これからやるのは、お前のような変態女もいるという勉強さ。そのままでいいから、手を後ろに回しな」
「へ、変態女って……」
孫空女がまだ赤い顔をしたまま、それでも変態女と呼ばれて抗議の声をあげる。
「つべこべ言うんじゃないよ。だったら、尻尾を振らないでいな。苛められても、尻尾が反応しなかったら、お前が、実は苛められて悦ぶ変態じゃないということを認めてやるよ」
「ほう、孫空女殿は、苛められて悦ぶ変態なのですか?」
羅刹が真顔で言った。
「ち、違うと言ってるだろう、羅刹──」
孫空女が羅刹を睨んだ。
「いいから、手を後ろに回すんだよ、孫空女」
孫空女は大きく嘆息すると、言われた通りに両腕を背中に回した。
宝玄仙は、孫空女の前に立ち、なにも載っていない両手をかざした。
「……孫空女、ここにはお前には見えない縄がある。これでいまからお前を縛る。するとお前は、腕を動かせなくなる。いいね──」
宝玄仙は言った。
「えっ……。ど、どういうこと? 手を背中から放すなということ?」
孫空女が当惑した表情をした。
「ああ、お前のような変態女を縛るのに、本物の縄を使う必要はないさ。この宝玄仙が見えない縄で縛ると言えば十分だ。わかったかい──」
宝玄仙が孫空女の身体に縄をひと巻きする仕草をした。
孫空女の顔に緊張の色が走る。
「ほう、少しだけ、尾が反応しましたか? 淫気も出ましたね……。あっ、そっちは結構たくさん……」
孫空女の背後に立って尾を凝視していた羅刹が感心したように声をあげる。
「そ、そんなはずないよ。嘘を言うんじゃないよ、羅刹──」
孫空女が腕を背中に回したまま叫んだ。
「そ、そんなことを言われても、尻尾が実際に動きましたし……」
「動いてない──」
孫空女の顔がますます真っ赤になり、顔からどっと汗が噴き出した。
本当にわかりやすい女だ。
感情が昂ぶるとすぐに表情にも態度にも出る。
武辺にかけては、人間の男どころか、大抵の妖魔を相手にしても引けを取らない孫空女だが、実は心に被虐癖を抱く女でもある。
もちろん、宝玄仙がそのように調教したというところもあるが、根が素直な孫空女は、女が本能的に抱いている征服され支配される快感を気持ちがいいものとして、屈託なく受け入れた。
この女は、物事を理屈ではなく、本能で感じる。
人の性質でも、物事の理でも、快楽でもだ。
だから、気持ちがいいものは、理屈なく気持ちいいと感じる。
変な心の抵抗がないのだ。
それが孫空女という女だ。
程度に差はあるが、どんな女でも被虐癖はある。
宝玄仙は、孫空女の被虐癖を最大限に表に出してやった。
孫空女の心はそれに確かな快楽を感じた。そして、それは孫空女にとって悪くない体感だった。
だから、孫空女の心は拒否しなかった。
そういうことなのだ。
宝玄仙は、孫空女の下袴に手をやり、留め具と締め紐を解くと、いきなり、下着ごと膝まで引き下げた。
「うわっ」
孫空女がびっくりした様子で身体を反応させた。
それでも背中にやった両手はそのままにしている。
孫空女は上衣はそのままだが、下半身はなにも着ておらず、脱がされた下袴と下着が膝に引っ掛かっているという姿にされたことになる。
すると孫空女がそわそわと身体を落ち着かない様子で動かし始めた。
どうやら、孫空女の被虐癖に火が灯ってしまったようだ。
前側に立っている宝玄仙にもわかるかたちで、尻の尾が左右に動きはじめる。
「孫空女さんの尾が動きはじめました、宝玄仙さん───。でも、不思議ですねえ。まだ、身体にはなにも触っていないのに、快感を覚えたりするものなのですね……。実に興味深いです。やっぱり、性交術というのは奥が深いようです」
羅刹が声をあげた。
「そういうことさ、羅刹。女というものは、身体で感じる快感よりも、ずっと心で受ける快感の方が強いんだ。だから、性交術といっても、肉体的な快感を与える技術にこだわる必要は全くないんだ。相手に奉仕して気持ちよくしてやろうという心があれば、きっとお前が相手する女は、それを受け入れる。性交のそのときだけでもいいから、相手を本気で愛おしく思うこと。それが最大の性交術の奥義さ」
「なるほど……」
孫空女の背後の羅刹が大きく頷いた。
「……さて、ところで変態──。どうしたんだい? まだ、なにもしていないのに、ぷるぷると尻尾を動かすんじゃないよ。これでも、お前は変態じゃないと言い張るのかい、孫空女?」
宝玄仙がからかうと孫空女が悔しそうな表情になる。
自分が感じているのがわかっているのだ。普通なら絶対に口にしない性癖でも、この尻尾があるとそれを隠すことができない。
自分の心の恥部を曝け出さなければならないのだ。そして、そのこと自身がさらに孫空女の被虐の心を刺激して、尾の振動を助長するのだ。
宝玄仙は孫空女の上衣のぼたんをひとつひとつとゆっくりと外し始めた。
孫空女の身体に緊張が走るのが手を取るようにわかる。
ますます尻尾が激しく動く。
背中側の羅刹は、本当に興味深げに、宝玄仙と孫空女の痴態、そして、孫空女の尾の動きを交互に見ている。
やっぱり、肉体的な刺激を与えないのに、孫空女の尾が反応して動くのが不思議で仕方がないようだ。
上衣の両側がはだけた。孫空女の身体はすっかりと高揚して赤くなり、全身に汗をかいている。
激しい暑さの
孫空女がこれだけの汗を全身にかいているのは、決して暑さのせいではない。
「苛められて悦ぶ変態女じゃなければ、尻尾を止めてみな、孫空女。お前の尻尾はますます、激しく動き出したよ」
「も、もう、勘忍してよ、ご主人様……」
宝玄仙の言葉なぶりに、気の強いはずの孫空女が泣きそうな表情になって下を向く。宝玄仙の嗜虐癖が満たされて、宝玄仙自身も強い快楽を感じる。
宝玄仙は準備してあった葛籠に手を伸ばした。
そこには、たくさんの性具が集めて置いてある。
宝玄仙は、その中から一本の張形を取り出した。
朱姫が作った霊具であり、樹脂を固めて肌触りと形を人間の男根に模してある張形だ。
そして、この霊具は道術遣いが霊気を注ぐことで、自在に振動をさせることができるのだ。
宝玄仙はそれを手に取ると、ぎょっとした表情の孫空女の眼の前で、先っぽの亀頭の部分を横に大きく動かしてみせた。
「……ふふふ、見てな、羅刹。これを使って、こいつをいかせてみせるよ。ただし、張形を当てるのは、内腿から下だけだ。一番感じる部分には触れやしない……。だけど、こいつはそれだけでいってしまうよ。見てな」
宝玄仙はそう言うと、さっと孫空女の内腿の間に張形を差し込んだ。
孫空女の脚は軽く閉じていたので、孫空女は両腿でぶるぶると振動する張形を挟むかたちになった。
上衣の裾でほんの少し隠れている股間の付け根には、まだ、指三本ほどの距離がある。
それでも、孫空女の身悶えはいきなり激しいものになった。
「あ、ああっ、ご、ご主人様……」
孫空女が甲高い声をあげて顔を左右に振り始める。
急に孫空女の声が艶っぽいものになったので、羅刹がびっくりしたように前側に移動してきた。
「あはっ、はっ、はっ、はんっ……」
ただ、内腿に振動する張形を当てているだけだ。しかし、だんだんと孫空女の身悶えは切羽詰ったものになっていく。羅刹がその様子に目を丸くしている。
「……宝玄仙さん、孫空女さんの尻尾が赤く染まってきたようです」
「言ったろう。こいつは感じているのさ。心の性感帯を動かせば、肉体の性感帯を刺激する必要なんてないんだ……。さて、孫空女、今更、隠しても無駄だ。この淫魔にお前が感じているということを教えてやりな」
「そ、そんな……」
孫空女が拒絶するように首を横に振る。
宝玄仙は小刻みな蠕動をしながら震える張形を内腿からじわじわと下袴と下着がかかったままの膝に向かって動かす。
膝の近くまでいくと、今度は再び股間に向かって動かす。
しかし、股間に当たるぎりぎりのところで静止し、しばらく刺激を与えたところで再び下げる。
それを繰り返した。
やがて、孫空女の身体の悶えが激しいものになった。
かなり追い詰められてきたことがわかる。
それは、真っ白かった尾がすでに真っ赤に近いものになり、もの凄い速度で左右の揺れを続けていることからもわかる。
「ほら、どうしたんだい、孫空女……。はしたない女だと認めたくなければ、尻尾をとめな。なんでもないだろう。わたしは、股倉を直接に責めているわけじゃないよ。ただの内腿だよ。それなのに、そんなに感じるのかい?」
宝玄仙はからかいの言葉をかける。
「ああ、ああっ……も、もう、言わないで……ご主人様。み、認めるよ……。あ、あたしは、変態だよ……ああん……ああっ……ああっ……」
ついに孫空女が切羽詰った様子でそう叫んだ。
「宝玄仙さん……。いま、孫空女さんが自分のことを変態だと言った瞬間に尻尾がこれ以上ないくらいに揺れ始めました──。淫気もごっそりと……」
「そういうものさ、羅刹……。こいつはもうすぐいくよ」
宝玄仙は膝に近くまで下げていた張形を今度はいきなり、股間直前にまで引き揚げた。
「い、いやあああっ──」
孫空女は名状できないような声を発して身体を反り返らせるようにした。
そして、追い詰められたように腰を左右に大きく動かし、脂汗をねっとりと滲ませたうなじを限界まで仰け反らせた。
「い、いくよ……いくうぅぅぅ──」
「いきな、孫空女」
「う、うん……ご、ご主人様──」
孫空女はひきつった声で宝玄仙のことを呼びながら、がくがくと身体を震わせた。
かなり大量の淫液が股間から吹き出し、張形の先端をべっとりと濡らした。
孫空女の臀部に生やした尻尾の色は真っ赤であり、それがばたばたと左右に大きく振りたてている。
孫空女の身体ががっくりと力が抜けたようになった。
宝玄仙は、孫空女の内腿から張形を抜く。
まだ、尻尾は赤いままで左右に振られているが、振動はやや落ち着いたものになった。
激しく達した孫空女は、五体の隅々にまで染みわたった痺れの余韻に浸っているという状況に違いない。
「本当にあれで絶頂したのですか、孫空女さん?」
羅刹はまだ半信半疑の様子で、俯いている孫空女の顔を覗きこむようにした。
振動する張形で責めたとはいえ、その場所は内腿から膝までの間だけだ。
直接的な愛撫なしに、あれだけ激しくいったというのは、まだ性行為を覚えたばかりの羅刹には、どうしても首を傾げることのようだ。
「い、いったよ……。も、もう、うるさいよ、お前……。み、見たとおりだよ」
孫空女が困ったように言って、顔を横に向けて羅刹の視線を避ける。
宝玄仙はその様子がなんとなくおかしくて声をあげて笑った。
宝玄仙は、孫空女の膝に引っ掛かっていた下袴と下着を足で下げて孫空女の足首から取り去った。
そして、一度、孫空女の腕を自由にさせてから上衣と胸当てを脱がせる。
孫空女が生まれたままの素っ裸になったところで、改めて腕を背中に回させて、見えない縄だと言って、また、手を離さないように命令した。
まだ、快楽の残り火を彷徨っているような表情をしている孫空女は、口答えすることなく、またさっきのように手を背中に回した姿勢になった。
「ねえ、宝玄仙さん、俺も試してみていいですか?」
羅刹がそう言ったのは、宝玄仙が孫空女の服を全部脱がせて、孫空女が腕を背中に動かした直後だった。
「ああ、そろそろ、こいつとも本番をやるかい、羅刹? じゃあ、孫空女、横になりな」
「う、うん……」
孫空女は背中に腕を回したまま、横になろうとした。
「い、いえ──。そのままでお願いします、孫空女さん」
羅刹が慌てたように声をあげた。
孫空女が訝しむ表情で、再び立姿に戻る。
「なんだい、今度は立ったままやるのかい、羅刹? 立位はこつがいるよ。それを覚えたいのかい?」
宝玄仙は笑った。
「ち、違いますよ。俺も、宝玄仙さんのやったことを試してみたいのです。心の性感帯だけで責めるというやり方です」
そして、羅刹は一度部屋の隅に向かい竹筒に入れた水筒を手にしてきた。
最初の準備のときに、朱姫と孫空女が準備したものだ。
性行為の途中に喉が渇いたときに、口にできるように置いていったのだ。
「……俺も見えない口枷というものを準備したんですよ。孫空女さんに嵌めてもいいですか? これを嵌めると口が閉じられなくなるんです」
羅刹がにっこりと笑った。
「な、なに?」
孫空女はきょとんとしている。
しかし、宝玄仙には羅刹がなにをしようとしているのかがわかった。
だから、にんまりと笑った。
「もちろんだよ、羅刹──。そういうわけだから、孫空女……。次は、見えない口枷だ。ほら、口を開けな。それを嵌めるから閉じるんじゃないよ」
宝玄仙が両手で孫空女の口に手を伸ばして、なにかを嵌める仕草をする。
孫空女は当惑した表情だったが、宝玄仙の指が孫空女の口に触れると、慌てたように口を開いた。
見えない縄も、見えない口枷も実態はなにもない。
だが、孫空女は宝玄仙の許可がない限り、腕を背中で組んだまま動かすことはないし、口も閉じることはないだろう。
宝玄仙には、その確信がある。
「では、宝玄仙さん、水を飲みましょう。俺も喉が渇きました……」
羅刹はそう言いながら、竹筒の水筒を孫空女の口に傾けると、数滴の水を孫空女の舌の上にこぼした。
「あっ……」
孫空女の眼が大きく見開かれる。
しかし、さすがに口を閉じることはない。
羅刹が孫空女の舌の上に垂らした水を舌で舐めとった。
孫空女が口を開けたままどうしていいかわからないような表情になり、顔を真っ赤にした。
ふと、宝玄仙は孫空女の尻尾に眼をやる。
まだ、大きな振れではないが、ぴくりぴくりと反応をしているのがわかった。
「じゃあ、わたしも水を貰おうかねえ……。孫空女、舌をもう少し出しな」
宝玄仙の命令で、孫空女が舌を前に出した。その舌に宝玄仙も受け取った竹筒の水を垂らす。
舌からこぼれた水が孫空女の身体に垂れ落ちる。
宝玄仙は、まずは孫空女の舌に乗った水をすくい取るように舐め回す。
「あ、ああっ、ああ……」
孫空女の顔が再び真っ赤になる。
水が孫空女の首筋から胸にかけて垂れている。
それは羅刹が舌で舐めとった。
宝玄仙はさらに孫空女の舌に水を垂らした。
今度はまとまった量が、孫空女の身体に流れ落ちる。
宝玄仙は孫空女の舌を舐め尽くすようにしてから、首から胸にかけて流れる水を舐めとる羅刹の動作に加わった。
ふたりで孫空女の両側から無遠慮に舌を伸ばしては、流れる水を一滴残らず舐めとっていく。
その間、孫空女はされるままに、口を開けて舌を前に出したままでいる。
孫空女の表情は、苦痛と官能が入り混じったものになり、まるで酒にでも酔ったようになっている。
孫空女の口からは、こぼされる水だけじゃなく、涎もだらだらと流れている。
それでも、孫空女は一生懸命に口を開いて、閉じるなと命令した宝玄仙の言いつけを守っている。
羅刹と宝玄仙の舌が孫空女の上半身を這い回る。
孫空女の尻尾はまた激しく振られて赤く染まり始めている。
孫空女のこぼれ出る吐息に、はっきりとした嬌声が混じりだしている。
また、この孫空女は、このままいくに違いない……。
宝玄仙は思った。
羅刹が新たな水を孫空女の舌にこぼした。
その水を舐めるために羅刹の舌が孫空女の舌を吸い始める。
宝玄仙は、今度は竹筒の水を孫空女の足元にこぼした。
孫空女の脚の指が濡れる。
宝玄仙は跪くと、孫空女の脚の指を濡らした水を舐めはじめた。
「ああ、あはああっ……あっ、あっ、ああ……」
口を開いたままの孫空女がおこりのような痙攣をやり始めた。
そして、ひと際大きな声をあげたかと思ったら、首を仰け反らせて、孫空女がまた立ったまま気をやった。
「なるほど……。宝玄仙さんが足を舐めたことが決定的な心の性感帯を呼び起こしたのですね」
「う、うう……。な、なんか、意地悪だよ」
羅刹の感嘆の声に、口を大きく開けた孫空女が、涎を流したまま恥ずかしそうに身体をくねらせた。
「さて、じゃあ、最後はわたしが相手だ。たっぷりと愉しもうじゃないか」
宝玄仙は羅刹い笑いかけた。