「ど、どこなの……?」
洞窟に入れと「命令」された沙那だったが、道術の力で操られている脚もぴたりと歩みをとめた。
眼の前にはただの岩と木の根の入り組んだ岩肌の壁があるだけだ。
洞窟などどこにもない。
「ここだ」
するとそこに、屈んで入るほどの小さな穴が出現した。
「ここがお前が俺たちと一箇月すごす場所だ。中には食料も溜めてあるし、湧水もある。ここでたっぷりといたぶってやるぜ、沙那」
張須陀が笑った。
沙那は黙っていた。
なにを言っても無駄だとわかっている。犯すのであれば、一箇月でも二箇月でも犯せばいい。
もう、沙那は捨て鉢な気持ちになっていた。
入り口が現われたことで、沙那の手足は「命令」の効果が復活して、小さな穴に潜り始める。
「へへへ、いい尻しているじゃねえか。尻穴が丸見えだ。堪らないぜ」
「まったくだ。あのぷりぷりした腰を見なよ──。早く、あそこに一物を入れてえぜ、兄貴」
裸身で腰を屈めている沙那の姿を後ろから見ている
ぶちのめしてやりたい感情をぐっと耐える。
いまは耐えるしかない。
抵抗の手段は奪われている。
小さな穴を潜ると大きな幕のような布があった。
その布の向こう側に進むと、洞窟の中は大きな部屋のような空間になっていて、地面には毛布まで敷き詰められていた。
壁には生活に必要なさまざまな調度品や家具のようなものまで置かれている。洞窟というよりはまるで普通の家のようだ。
驚くことに、天井が光って洞窟全体を明るくしている。
だから、眼の前のある部屋だけじゃなく、さらに奥にも洞窟が続いていることがすぐにわかった。
「驚いたか、沙那──。ここなら、一箇月でも二箇月でも快適に過ごせるだろう? 天井の光は灯り苔だ。まあ、いわゆる霊気を帯びた生物だが、半永久的に洞窟内を照らしてくれる。ほかにもいろいろと便利なものも運び入れてあるぜ──。そこに立って、また手を後ろで組んで跪け。それが奴隷の姿勢だ。これからは、奴隷の姿勢と呼ばれれば、すぐにその恰好をしろ」
追いかけてきた張須陀が筒を使って言った。
沙那の手足は勝手に指示された姿勢をとる。
誰が奴隷だ……。
沙那の血は沸騰しそうになる。
可能であれば、この場で八つ裂きにしている。
しかし、それはできない。
「へへ、沙那よ、兄貴が言ったのは本当だぜ。ここにはなんでも揃えてある。女を監禁したり、調教したりするような道具や設備も揃ってるぜ……。なにせ、金目のものを奪うだけじゃなくて、若い女がいたら、ここに監禁して奴隷にして売り飛ばしたりもしているからな。ひいひい泣かしてやるから愉しみにしてな」
さらに追って入ってきた項延が言った。
最後に入ってきた李保は、入口だった小岩をずらして出入り口を閉ざした。
これで外からは完全に洞窟の存在はわからないのだろう。
李保は、入り口を岩を閉じると、開いていた黒い幕をまた降ろした。
黒い幕がカーテンのように出入り口を隠す。
「じゃあ、項延、李保、さっそく、沙那の手首を縛れ。脚もだ。足首を棒で繋いでおけ。こいつは足技も使うからな」
項延と李保がすぐに縄束を取り出して沙那の周りに寄ってきた。
李保は肩幅ほどの棒を持っている。
棒の両端に革紐がついていて、それを足首に嵌めるのだろう。
「丸裸にしたうえに、霊具で支配されているわたしを縛らなくてもいいでしょう……」
ひざまずいたまま沙那は張須陀を睨んだ。
「お前の魂胆はわかっているぜ、沙那。俺だって、これでも道術遣いの端くれだ。お前の女主人の作った霊具だけに頼っていたら、霊気切れのときにお前は自由になる。お前もそれを狙っているんだろう。お前が浚われたと知ったら、あの女主人はお前の霊具を無効化しようとするに違いないからな。霊気を遮断されて、どれくらいでその霊具が霊気切れで使えなくなるかわからないが、お前が逃げるような隙を与えやしねえよ」
張須陀が言った。
項延と李保が沙那の身体に縄を掛けはじめると沙那は内心で舌打ちした。
張須陀が言った通りのことを考えていたことは確かだ。
沙那が
おそらく、三日──。
それだけ耐えれば、宝玄仙の霊具は霊気切れで効果がなくなると踏んでいたのだが……。
「それにお前の霊具は、おそらくかなり早く霊気切れをすると思うぜ。この幕があるからな」
張須陀が出入り口に垂らしている黒い大きな幕をひらひらとさせた。
「そ、それはなによ……?」
沙那は言った。
一方で、沙那の手首が背中側で縛り合された。
足首にも棒の両端についた革紐がされる。
これで、沙那は霊具の効果がなくなっても拘束された状態だ。
足首に挟まれた棒は肩幅ほどであり、がに股で移動することはできるが、脚を閉じたり蹴りあげたりすることは不可能だ。
「これは、霊気を遮断する布だ。この隠れ処は、山狩りをされたって絶対に見つからないような仕掛けをたくさんしている。この霊気遮断の布もそのひとつだ。この幕は、この洞窟全体から霊気の発散を防ぐし、外からの霊気の介入を防止するんだ。さすがのお前の女主人も、ここに隠されたお前を見つけることはできまいよ」
張須陀がにやりと微笑む。
沙那は息を飲んだ。
ここまでしっかりと準備された隠れ処とは想像しなかった。
これは、本当に危険な状況かもしれない……。
逃げる方法も助けられる可能性も思いつけない……。
「さて、じゃあ、さっきは味見程度だったが、お前ら続きをやってやれ──。沙那、立て」
張須陀が筒の霊具に向かって言った。
沙那の身体が勝手に動いてその場に立ちあがる。
張須陀が沙那の正面にしゃがんで沙那の痴態を見守る態勢になった。
「じゃあ、早速……」
「へへ、この尻なんて堪らねえよ……。兄貴、その筒でぴくりとも動くなって命令してくださいよ」
李保が笑って言った。
項延と李保が沙那の全身を触りだす。
「ぴくりとも動くな──」
張須陀が笑って「命令」する。沙那の身体は拘束されているだけでなく、動くという意思さえも奪われた。
「あ、ああ……」
全身のあちこちが触られだすと、その刺激が疼きになって沙那の全身を駆け巡り始める。全身から汗が流れ出す。
感じやすい自分の身体が本当に恨めしい。
この張須陀の眼の前で淫情に負ける自分を示してしまうのは死ぬほどつらい。
だが、どうしようもないのだ。
「もう、乳首が勃ったな」
張須陀が笑った。
「う、うるさいわよ──」
沙那は怒鳴った。
それだけがいまの沙那にできる精一杯の抵抗だ。
それ以外の抵抗の手段はすべて取りあげられている。
沙那の裸身を項延と李保の四本の手が動き回る。
どっと熱くなった総身を燃え立たせて悶えた。
まだ直接は触られていない股間がたちまち疼きだす。
本当に情けない……。
恥ずかしい……。
「どうやら、すっかりと被虐の身体に調教されているようだな、沙那……」
張須陀がだしぬけに言った。
「そ、そんなことないわよ。ふ、ふざけるんじゃないわよ──」
思わず叫んだ。
だが、その通りであることを沙那は自覚している。
この身体は、宝玄仙によって、与えられる被虐に抵抗できず淫乱に反応するように躾けられている。
いまも、どんどん膨れあがる官能の波が沙那の中で暴れ回って、沙那の理性をどこかに飛ばしてしまいそうだ。
「へえ……。沙那、俺っち、もうどうにもならねえぜ」
「本当だぜ。乳首がもう、びんびんに勃っているな」
李保に次いで、項延がそう言って乳房をすくいあげるように勃起した乳首を揺らされた。
「ひぐうっ」
沙那の口から沙那の意思を裏切った大きな嬌声が迸った。
たちまちの羞恥の感情が沙那に襲いかかる。
その声をきっかけに本格的に沙那への攻撃が始まった。
「さっき、こいつの尻を見たときから、俺っちはここが気になっていたんだ」
李保が指で沙那のお尻の亀裂をさっと逆撫でした。
「あはああぁぁぁぁ──」
沙那は肛門から沸き起こった大きな官能の矢にがくりと身体を倒した。
「命令」は沙那に動くなと命じているが、沙那の激し過ぎる身体の反応がそれに耐えられなかった。
沙那の身体はがくりと折れた。
ぱっと身体を掴まれた。
なにが起きたかわからなかった。
ただ、電撃のような官能の衝撃を感じたことは確かだ。
そして、はっと気がついた。
項延と李保の愛撫もとまり、張須陀とともに呆気にとられたように三人が沙那を眺めていた。
慌てて三人の顔を見た。
にやにやしている。
沙那の身体には「命令」が蘇り、勝手に最初の姿勢に戻る。
「なんなんだ、いまの反応は、沙那?」
やがて、李保が思い出したように笑った。
「へえ、沙那、お前、尻が弱点なんだな?」
張須陀が我に返った感じで言った。沙那の全身にかっと羞恥が走る。
「そ、そんなことないわ。た、たまたまよ」
沙那は懸命にそれを否定した。
尻がどこよりも感じるなんて、あまりにも恥ずかしすぎる。
せめてそれだけは知られたくない。
だが、張須陀がすべてを見透かしたようににやりと微笑んだ。
「おい、筆があったろう? ふたりでちょっと尻穴をくすぐってみな。それですべてがわかるさ──。おい、沙那、立ったまま前屈みに身体を倒せ」
張須陀が筒を使って沙那に「命令」した。
沙那は絶叫したいくらいにそれを拒否したかったが、沙那の身体は、「命令」を受けて、勝手に上半身を倒した姿勢になる。
「尻をこっちに向けろ」
張須陀の言葉で、沙那の身体は前屈みのまま反転して尻側を張須陀に向ける。
「ほらよ、項延」
李保が戻ってきて小筆を項延に渡したのがわかった。
その李保も同じ小筆を持っている。
沙那の視線に項延と李保の持つ二本の小筆が入る。
その二本の小筆が沙那の肛門に伸びた。
「ひいっ──。いやあああああっ──」
絶対に感じた仕草を見せるものか──。
耐えきってみせるつもりだった……。
沙那は必死の覚悟で歯を食いしばった。
「ひんっ、んふうううっ」
しかし、二本の筆が肛門の周辺や穴そのものをくすぐりだすと、たちまちに声をあげて、身体をのたうたせてしまった。
沙那の過激なほどの反応に気をよくした項延と李保が面白がって、執拗に筆で肛門に筆を這い回らせる。
穂先の柔らかい毛で羞恥の源泉をくすぐられると、もう沙那の身体は、沙那の意思を無視して大きな反応を示してしまう。
「だ、だめえっ……や、やめて……やめて……いやああっ……」
沙那は前屈みになっている上半身を揺さぶって叫んだ。
すぐに脚から力が抜け、身体が脱力しそうになる。
道術で静止を強要されていなければ、そのまま倒れていたかもしれない。
快感が大きすぎる……。
激しい絶頂に向かって沙那の身体の快感がどんどん膨れあがる。
悔しいがもう沙那にはどうにもならない。
「やっぱり、けつの穴が弱点か……。それにしても、少しみっともないんじゃねえのか、沙那。昔、俺や俺の門弟相手に大立ち回りをしてみせたお前が、そんな筆二本でのたうちまわるのかい」
沙那の痴態を眺めている張須陀が哄笑した。
「う、うるさい……あひいっ──。くっ、だったら、剣で、剣で戦いなさいよ……。こ、こんなの──あはああっ」
「その筆に抵抗できたら、剣で戦ってやるぞ、沙那」
張須陀が嘲笑が返ってくる。
「……ひ、卑怯…………、あはああぁぁ……」
筆が容赦なく沙那の肛門を這い回る。沙那はもうのっぴきならないところに追い詰められていた。
「へへ、でも、随分と派手じゃねえか、沙那殿よ。けつの穴をなぶられるのは、そんなに気持ちがいいのかい?」
「兄貴、こいつは、俺っちの筆責めで、あっという間に気をやりそうですよ」
項延と李保のふたりが笑いながら筆を操る。
激しい嫌悪感と恥辱感……。
そして、妖しい快感でごちゃごちゃになった沙那は、もうどうしていいかわからなくて、あられのない声を叫びながら前屈みの全身を悶えさせるしかなかった。
「おうおう、遠慮はいらねえぞ、沙那。こうなったら、お前も愉しむだけ愉しみな。いくら気をやっても構わないぜ。気をやりながら、自分がはっきりと女だということを思い知りな」
張須陀が手を叩いて喜んでいる。
血も凍るような恥辱で一瞬身体から血の気が引くが、すぐに筆の刺激で全身が砕けるような快美感の中に引き戻される。
「く、口惜しい……、こ、こんなの──。んんんっ、ああっ……、き、気持ちよくない……。こ、こんなの気持ちよくない──」
沙那は懸命に呟いた。こんな男たちによって尻をなぶられてよがり狂うなど自分じゃない。
こんなことは現実じゃない。
気をやってしまうわけなどない。
必死の思いで自分に言い聞かす。
しかし、沙那の身体は燃えさかるように熱くなっていて、真っ赤な溶岩がぐるぐると渦巻いているようだった。
だんだんとこの男たちへの悔しさも考えられなくなり、恥ずかしささえもどこかに飛んで、ただの淫情に狂う雌になっていく気がする。
責めているのはたった二本の筆で、しかも、刺激するのは肛門だけだ。
その事実も沙那の恥辱感と情けなさを助長している。
だが、どんなに歯を食いしばって声を耐えようとしても、どんなに力を入れて悶えを止めようとしても、肛門とその周辺に責めたてられると、じんじんという陶酔と疼きが身体に込みあがって、沙那は泣くような声をあげて身体をのたうたせてしまう。
しかも、身体を暴れさせて淫情を振り払うこともできない。
道術の力で前屈みで動けなくされているだけでなく、手首を背中で縛られて足首には棒が挟まれて閉じられないようにされているのだ。
快感はどんどん溜まって大きくなっていく。
沙那はただそれを受け入れることしかできない……。
「随分と感じる身体じゃねえか……。もしかしたら、尻の穴だけでいくんじゃないのか?」
張須陀はさっきからずっと笑いこけている。
本当に愉しくて仕方がないというような笑いだ。
「そ、そんなこと……。そ、そこは、あふうっ──」
沙那がなにかを喋ろうとすると、それを邪魔するように筆が肛門を強く這う。
すると沙那の声はあっという間に切ない嬌声に変化する。
「ま、待って……お、お願い……、あ、あっ、あっ、ああっ……」
最悪の状態がやってきた。
沙那は下を向いている顔を左右に激しく振って叫んだ。
「どれ、じゃあ、俺もやってみるか──。お前らはほかの部分をくすぐってやれ」
張須陀が立ちあがる気配がした。
「へへへ……じゃあ、俺は乳首にいくかな」
「じゃあ、俺っちは太腿だ。うほおっ……。こりゃあ、すげえ──。兄貴、こいつの股ぐらは大洪水ですよ。たまらねえなあ」
筆がさっと肛門から離れた。
ほっとするの暇はなかった。
すぐに屈んでいる身体の間に筆が挿し込まれて胸と股間をくすぐりだす。
沙那はまた泣き叫んだ。
この淫らな責めを避けることも逃げることも避けることもできない。
沙那の中に絶望的な快美感が暴れ回る。
その時、沙那はお尻の亀裂にふっと張須陀の息を感じた気がした……。
えっ……?
一瞬だった──。
張須陀の舌がいきなり沙那のもっともつらい後ろの穴に触れたのだ。
「おほおおおっ──」
とてつもないものがやってきて沙那を襲った。
沙那は全身をがくがくと震わせて最初の絶頂をした。
「……こりゃまた、ど派手にいきやがったな、沙那。憎い俺に尻の穴を舐められていくなんて、なんてざまだ」
張須陀が顔を沙那の尻から離して笑った。やっと全身を襲っていた二本の筆もとまる。
沙那は張須陀たちの淫虐ないたぶりに耐えられずに、お尻を責められて絶頂するという醜態をついに演じてしまったのだ。
その事実が、沙那を絶望に追い込んだ。快感の昂ぶりが絶頂により収まると、強烈な汚辱感がやってきたのだ。
沙那は、張須陀と項延と李保が笑い転げる中、ただ惨めに前屈みの身体で荒い息をするばかりだった。
「武術の腕も早業だったが、いきっぷりも大した早業だ」
張須陀がぴしゃりと尻を叩いた。
「ひっ」
「ほらっ、口惜しいかい。なんとか言ってみろ、沙那──」
張須陀が指で菊の蕾をぐりぐりと抉りだす。
「あ、あひいっ、あっ、も、もう、勘弁、ああっ……」
すると沙那はたちまちに嬌声をあげてしまい三人の哄笑をさらに誘った。
こうやって悶えたり、恥辱にのたうつ様子を見せれば、この三人を悦ばせるだけだとはわかっている。
しかし、必死に悶えを振り払い、唇を噛みしめても、それをあざ笑うかのような張須陀の手管でぐりぐりと肛門を刺激されることによって、沙那の抵抗など瞬時に崩壊してしまうのだ。
「お前らも見てみろ。これが大の男が十人がかりでも敵わないような武芸の持ち主であり、俺の鼻をこんな風に曲げちまったほどの女の弱点であるけつの穴だ。しっかりと見ておけ」
やっと指を沙那の肛門から抜いた張須陀が沙那の無防備な尻を擦って言った。
三人の視線が沙那の肛門に集中するのを感じながら、沙那は固く眼を閉じて必死に憤怒と汚辱と戦った。
「じゃあ、そろそろ、また、始めるか……。それにしても、沙那。お前も武術家の端くれなら、ちょっとばかり身体を触られたくらいでよがり狂わずに、それを押し殺すくらいできないのか」
張須陀が指で再び沙那の肛門を撫でながら言った。
また、ぞわざわとする快感が湧き起こる。
かっとした。
こんな男の仕打ちで、我を忘れたように快感に打ち震える自分に対して、猛烈な怒りの感情が込みあがった。
頭の中のなにかがぶち切れる。
沙那は怒りのままに感情を爆発させた。
「こ、この──。この恥知らず、卑怯者、人でなし、こ、こんな風に女の抵抗を封じていたぶるなんて、お前こそ、それでも武術をかじった男なの。それでも男? 情けなくはないの──?」
沙那は吐き出すように叫んだ。
「へっ、尻の穴を剝き出しにして、まだ、そんな生意気を言いうのかい、沙那──? 恥知らずで情けないのはお前じゃねえのかい? 尻の穴を舐められて簡単に気をやるような淫乱女が一人前のことを言うんじゃねえよ」
また肛門をちょんと突かれる。
すると沙那は、激しく快感を反応させて張須陀へ毒づく気力を消されてしまう。
もう、情けなくて涙が出る。
「わ、わたしに恨みがあるなら、剣できてよ──。いえ、そうじゃなくていい。わたしを殴りなさい。蹴りなさい──。わたしの顔を殴り、全身に棒を打って、骨を砕けばいいじゃないの──。殺したければ殺せばいいじゃないの。だ、だけど、こ、こんなのなんて……」
沙那は血を吐くように言った。
もう、それ以上は言葉を喋れなかった。
感情が激昂して激しい嗚咽に変わってしまったのだ。
「おうおう、あの沙那が、そんなに女っぽく泣くのか……。それを見れただけで、危険を冒してお前をここに連れてきた甲斐があったな」
張須陀が笑った。
それが合図かのように、再び沙那への責めが再開した。
張須陀がまた舌を肛門に這わせ、同時に、項延と李保の筆も全身の急所をくすぐりだす。
息がとまるような快感がまたやってきた。
沙那はもうなにも考えられずに、泣き声のような嬌声を張りあげるばかりになった。