※この作品はR-18です。

嗜虐西遊記【完結】   作:ドン・ドナシアン

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383 薬師の変態兄妹

「なにかして欲しいことはありませんか、沙那さん? 下の世話でもなんでもやりますからね。遠慮なく言ってください。それとも、股間が疼いて仕方がないときは、弄ってもさしあげますからね。なにしろ、沙那さんは、魔草の桔梗の香りの毒に侵されてぴくりとも身体を動かせませんから」

 

 愛寧(あいねい)が笑った。

 沙那は歯噛みした。

 

 どうやら、ここは附国の西側にある山麓の一軒屋らしい。

 張須陀(ちょうすだ)たちによる監禁と嗜虐の日々からやっと逃亡に成功したと思ったら、おかしな薬師の家の捕らわれ人になった。

 なんという不覚……。

 

 いずれにしても、この数日の記憶は混沌としている。

 かろうじて覚えているのは、張須陀に囚われていた洞窟を後にして、山を下ろうとしていたことだ。

 宝玄仙の馬鹿な悪戯が原因となり、かつて恨みを買ったことのある張須陀という男に拐(さら)われた。

 そして、彼らの隠れ処である山の洞窟に閉じ込められて、十数日にわたり調教という名の復讐の嗜虐を受け続けたのだ。

 それでも、なんとか逆襲に成功して、宝玄仙たちが待っているはずの城郭の宿屋に向かおうとして、沙那はうかつにも、細い山道を踏み外して崖に転落してしまったらしいのだ。

 

 十日に及ぶ体力と気力を削り取るような調教は、沙那が思っていた以上に、激しく沙那の身体を衰弱させていたようだ。

 張須陀たちに反撃するために剣を振るったときにはなんとか意識が正常だったが、逃亡に成功すると、安堵のために気が抜けたせいか、監禁されていた間の溜まっていた疲労が一気に沙那を襲った。

 

 歩きながら何度も意識が遠くなり、気がつくと山道を踏み外して崖下に転落していたということだ。

 はっきりと覚えているのは、咄嗟に斜面に手を伸ばして、落下の衝撃を緩めた瞬間だだが、あっという間に地面に叩きつけられて意識を失った。

 そして、意識が戻ると、見知らぬこの山の家に横になっていた。

 

 助けられたのだと思って安心したのは束の間だった。

 沙那を看病したのは、とんでもない嗜虐癖のある兄妹だったのだ。

 ふたりは沙那に関心を示し、あろうことかここに監禁して、性奴隷として飼おうとか言い出したのだ。

 沙那が張須陀に浚われる日の朝の宿屋の騒動にたまたまそばに立ち合っていて、沙那と宝玄仙が険悪になっていたことも覚えいていたようだ。

 沙那は、それを床に敷かれた寝具に横たわりながらぼんやりと聞いていた。

 

 兄の名は、信伸(しんしん)、妹の名は愛寧(あいねい)──。

 信伸は三十くらいの色白の男で、愛寧はまだ十三歳の少女だ。

 だが、沙那の嗜虐の中心となっているのは、驚いたことにこの十三の愛寧なのだ。

 愛寧は、負傷して寝ている沙那の枕元に魔草の桔梗の花を飾り、その毒の香りに三日間沙那の身体を晒したのだ。

 その結果、すっかりと毒に侵された沙那は、現在のように、身体をまったく動かせなくなってしまっていた。

 

 この桔梗の魔草はとてつもない真毒であり、この香りに侵されると、全身が麻痺して動けなくなってしまうらしい。

 沙那は、その毒を三日間も嗅がせられて、完全に魔草に手足の筋肉を麻痺させられた。

 

 彼らの話によれば、沙那はすでに魔草に侵されているので、今度もこの香りを嗅げば、身体が動かなくなってしまうようになったということだ。

 そして、その魔草はいまも沙那の枕元に飾られている。

 ここは山に生える薬草や魔草を集めて加工する薬師の家らしい。

 そんな薬草には事欠かないようだ。

 

「ふ、ふざけるんじゃないわよ……。なんのつもりか知らないけど、は、早くわたしを解放しなさい。どうなっても知らないわよ」

 

 沙那は毒づいた。

 しかし、その沙那の強気の言葉を愛寧と信伸が嘲笑う。

 

「まあ、強がっちゃって、可愛いわねえ。本当は怖いくせに……。ねえ、お兄ちゃん、どうする? とりあえず、裸を見る?」

 

「そうだな……。何度も見た身体だが、ちゃんと意識があるときに見たいものだな」

 

 信伸は、沙那の頭側に胡坐をかいて座っている。

 この兄の指図を受けて、動くのが少女の愛寧だ。

 その愛寧が沙那の身体に被っていた掛け布を剥ぎ取った。

 薄物の着物を身に着けた沙那の仰向けの身体が外気に触れる。

 

「ご開帳……」

 

 愛寧が笑いながら着物をあわせている腰の細帯を解き始める。

 この着物の下は完全な全裸だ。

 沙那はほとんど見知らぬ男とおかしな少女に裸身を晒すことに羞恥を覚えて、身体が熱くなるのを感じた。

 

「ちょ、ちょっと、やめなさいよ──」

 

 沙那は声をあげた。

 だが、手足の筋肉は完全に麻痺してしまっていて、身悶えくらいの動きしかできない。

 抵抗のできない沙那は、あっという間に着物を左右にはだけられた。

 沙那の裸体がふたりに晒される。

 

「くっ」

 

 なんとか手足を動かそうとするがどうしても駄目だ。

 それにも関わらず、意識も感覚もはっきりとしている。

 沙那は凌辱の予感に唇を噛んだ。

 

「お兄ちゃん、股間が固くなったらすぐに言ってね。沙那の股を準備するから」

 

「ああ……。とりあえず、お前に任せるよ」

 

「じゃあ、この沙那にうんと恥ずかしいことさせるね。見た感じ、この沙那って、恥ずかしがり屋さんみたいだから、きっと耳たぶまで真っ赤にして嫌がると思うわ」

 

「そうだな」

 

 沙那の真上で、信伸と愛寧が好き勝手に話をするのを聞いて、沙那はかっとなった。

 

「あ、あんたら、こんなことしてどうなるか覚悟しているんでしょうねえ。いま、こうやっている間にも、わたしの仲間はわたしを探しているわ。わたしにこんなことをしていることがわかったら、八つ裂きにされるわよ──……。い、いいえ、仲間の手を借りるまでもないわ。隙を見て、わたしはあんたらを倒すわよ。この麻痺さえなくなれば、あんたらなんて、指一本で叩きのめせるのよ」

 

 沙那は怒鳴った。

 

「はいはい、麻痺さえなくなればね……。でも、残念ながら、沙那さんは、すっかりと魔草の香りに侵されちゃったし、それに、お仲間はもう沙那さんが遠くに行ってしまったと思っていますよ。知ってるでしょう? それに、あの女主人は、もう、奴隷女ひとりのことなんて、気にかけてませんよ」

 

 愛寧は馬鹿にしたような声をあげる。

 この年端もいかない少女にいいようにいたぶられるかと思うと、全身に沸騰するような怒りが込みあがる。

 この愛寧という少女の言葉によれば、愛寧は昨日、宝玄仙たちと会いに附国の城郭に入り、その宿屋で偽の沙那の別れの手紙を渡してきたのだという。

 

 宝玄仙たちは、それを真に受け、沙那は宝玄仙に愛想を尽かして立ち去ったものだと思い込んだのだそうだ。

 確かに、張須陀に浚われるとき、宝玄仙とは確執があった。

 しかし、宝玄仙や孫空女や朱姫は、本当に沙那が彼女たちに別れを告げたと思い込んだのだろうか……。

 

 そうだとしても、あの宝玄仙は、沙那が本気で別れを告げたとして、黙って解放し、逃亡するに任せるのだろうか……。

 なんか、あの変態魔女から逃げようものなら、地獄の底まで追いかけられて、とんでもない罰を受けるような気がしてならないのだが……。

 

 とにかく、仲間はもう附国を立ち去ったと愛寧に何度も言われた。

 しかも、この愛寧は、沙那が宝玄仙の奴隷女と本気で思い込んでいる節がある。

 だから、彼女たちにとっては、人間を浚ったというよりは、旅で立ち寄った女の持ち物をちょっと騙して奪ったというような気楽な雰囲気がある。

 いずれにしても、宝玄仙たちが沙那を見限ったというのは少し信じられない……。

 

「いまさら、恥ずかしがることはないですよ、沙那さん。沙那さんが三日間も寝ている間、あたしは、おしっこの世話もうんちの世話もみんなしたんですよ。食べ物だって食べさせたし、傷の手当もしたんです。あんなに傷だらけだったのに、もう、どこも痛いところなんてないですよね。だから、少しくらい、あたしのお兄ちゃんに身体でお礼をしてくれてもいいんじゃないですか?」

 

 愛寧がそう言いながら、体側に沿って真っ直ぐになっていた沙那の両腕を頭の上に伸ばさせた。

 手足が麻痺している沙那の身体は人形と同じだ。

 愛寧の好きなように動かされて抵抗はできない。

 沙那の両方の脇が無防備に晒される態勢にある。

 続いて、愛寧は沙那の両脚を開かせた。

 沙那は、股間が露わになる感覚に沙那は思わず動かない身体を捻ろうとした。

 

「な、なにをするつもりよ──。いい加減にしなさい、お前」

 

 沙那はきっと愛寧を睨んだ。

 なんとか首は動くし、少しなら身じろぎはできる。

 しかし、それだけだ。

 それ以上は身体が動かない。

 このままでは、本当にこのわけのわからない兄妹に好きなように弄ばれてしまう。

 

「おお、怖い……。でも、睨んでも無駄ですよ、沙那さん。これから、沙那さんは、あたしたち姉弟の性奴隷になった恩返しをするんです。死にかけていたところを助けたんですから……。それくらいはいいですよね」

 

 愛寧が言った。

 

「じょ、冗談じゃないわよ──。た、確かに、助けてくれたことはお礼を言うわ……。だ、だけど、性奴隷って……」

 

 こんな少女から性奴隷などという言葉が出てくることには違和感を覚える。

 それにしても、なんでこんなことになったのだろう……。

 なんとか助かる方法はないか……。

 沙那は懸命に頭を巡らす。

 

「命のお礼に性奴隷になるのは、そんなに嫌ですか、沙那さん?」

 

「当たり前よ」

 

「じゃあ、玩具でもいいですよ」

 

 愛寧が笑った。

 

「ふざけないで」

 

 沙那は声をあげた。

 

「じゃあ、こうしましょうか──。いまから、あたしたちが沙那さんを責めます。それでみっともなく達したら、沙那さんはその瞬間に性奴隷です。でも、もしも最後まで我慢できたらこのまま解放してあげます──。それでいいわよね、お兄ちゃん?」

 

「いいだろう」

 

 愛寧が沙那の返答を待たずに、信伸に勝手なことを言った。

 そして、それに信伸が同意した。

 

「ちょ、ちょっと待ってよ……」

 

 沙那は自分の身体がどれだけ敏感なのかがわかってきている。

 口惜しいが、どうやら沙那の身体の感度は他人に比べてよすぎるようだ。

 人形のように動かない身体を好き勝手に弄くられて、その刺激に耐えきる自信はない。

 沙那は抗議しようとした。

 だが、ふたりは、もう沙那の言葉は聞いていない。

 すぐに沙那を責めたてる態勢になる。

 沙那は焦りを覚えた。

 

「お兄ちゃん、こっちに来てよ。いまから、沙那さんの胸を揉むから。お股がどんな反応をするか確かめて」

 

「おう、わかった」

 

 頭側に座っていた信伸が沙那の開いている脚の間に胡坐で座り直した。

 信伸の眼の前に沙那の羞恥の源泉が晒される。

 沙那は屈辱で全身が焼けるほど熱くなるのを感じた。

 

「じゃあ、まずは、おっぱいからいきますね、沙那さん」

 

 愛寧が、両手で沙那の左右の乳房の脇から膨らみをなぞり始める。

 膨らみの外側から中心に回るよう撫でたかと思うと、乳首を揉みしだく。

 そして、束の間乳首をいじくって、また乳房の外側に戻る。

 その動作を繰り返す。

 

「くわっ──あふうっ」

 

 愛寧の愛撫は十三の少女とは思えないくらいに気持ちがよかった。

 沙那はその手管の巧みさに、ふと朱姫を思い出した。

 

「まあ、もう乳首が勃ったわ、お兄ちゃん……。それに、随分と反応が早いみたい……。もう、こんなに汗をかいてきているもの──。まだ、ほんのちょっとしか刺激してないのにね」

 

 愛寧が驚きを含んだ声をあげる。

 こんな年端もいかない少女になぶられて声をあげるなど恥辱だ。

 沙那は感じまいとするのだが、沙那の敏感な身体は悲しいくらいに過激に反応する。愛寧は指先だけではなく、爪で刺激したり、手のひらで乳首を潰すように回したり、指で摘まんだりして巧みに強弱を変えながら刺激を加える。

 沙那はあっという間に肉の悦びを感じてしまっていた。

 

「なかなかに淫乱な女のようだな。もう、股が泣き始めた」

 

 信伸の冷静な声がする。

 

「んんん……くふうっ……あうう……」

 

 沙那は動かせる身体の部分を総動員して、なんとか愛寧の愛撫を散らそうと思った。

 胸を突きだし、足指を擦る。

 しかし、どんどん全身に疼きが走り、大きな快感が波のように繰り返す。

 胸だけの刺激で、すでに沙那はのっぴきならない状態になっていた。

 まだ、背も伸び切っていない少女に激しい快感を味あわせられている自分が口惜しい……。

 

「ふふふ……。面白い……。ねえ、お兄ちゃん、この沙那さんは随分と感じやすい身体をしているわ。なんか胸だけで最後までいってしまうそうな勢い……」

 

 愛寧が笑って沙那への胸への愛撫を強くする。

 沙那はたちまちに切羽詰った状況に追い詰められる。

 

「あはうっ……ああっ……あ、あっ、あっ、ああっ……あ、だ、だめ……い、いやっ……」

 

 感じまいとするのだが、どうしても快感を受けてしまう。

 全身が溶けるような愉悦が襲う。

 愛寧が言うように、まだ胸だけなのだ。

 でも、沙那の口からは耐えられない悶え声と甘い吐息が次々にこぼれ出ていった。

 

「本当に、いやらしい身体だな。どれ、俺も触ってみるか」

 

 脚の間に座っている信伸が沙那の股間に手を伸ばしてきた。

 

「あふうううっ」

 

 全身を打ち砕くような喜悦が走った。

 沙那は恥も外聞もなく声をあげた。

 こうなってしまったらもう自分の身体は歯止めが効かなくなるのを知っている。

 三年以上に及ぶ宝玄仙による肉の調教の結果がこれなのだ。

 宝玄仙と出逢う前であれば、排泄以外に使ったことがなかった沙那の性器は、いまや、世の中のどんな女よりも敏感で淫乱に肉欲をむさぼる快感の源泉になってしまっていた。

 

「凄い反応だな……」

 

 信伸の苦笑まじりの声が聞こえた。

 愛寧に胸を揉まれ、信伸に股間をいじくられて、沙那は脳髄を痺れさせるような激しい快感に襲われていた。

 もう、快楽を我慢もできないし、隠すこともできない。

 

「お兄ちゃん、股間が固くなったらすぐに言ってね。沙那さんはもう準備は十分よ……。もちろん、あたしでもいいけど……」

 

 愛寧が言った。

 心なしか愛寧の口調には真摯な感情が含んでいるような気がした……。

 

「まだ、駄目だ……。沙那にはこのままいってもらおう」

 

 信伸の言葉に吐息が混じった気がした。

 

「じゃあ、沙那さん、いってよ。あたしたちの前で恥を晒してみて……。そして、性奴隷よ。奴隷二号よ」

 

 愛寧が言って沙那の身体に覆いかぶさる。

 片手で乳首を刺激しながら、もう片方の乳首は口に含んで舐めはじめた。

 信伸は沙那の女陰に指を入れて、外側と内側から挟み込むようにして肉芽を揉む。

 快感が爆発した。

 

「あひいいいぃ──」

 

 沙那は大きな声をあげながら大きな絶頂に襲われた。

 

「見事ないきっぷりだ……」

 

「あらあら、じゃあ、奴隷決定ね──。ねえ、お兄ちゃん、この沙那は、あたしたちのいい性奴隷になれると思わない?」

 

「そうだな」

 

 信伸と愛寧が沙那から指を離して言った。

 沙那は大きな絶頂の余韻に浸りながら、そんなふたりの馬鹿にしたような言葉を聞いていた。

 だんだんと快感が収まるにつれて、こんな兄妹にいいように弄ばれている屈辱が沙那に襲いかかってくる。

 そのとき、誰かがこの家にやってくる気配がした。

 

「ただいま、帰りました」

 

 家の玄関から声がする。

 沙那がかろうじて動く首を横にして家の土間に視線を移すと、そこには背籠を抱えたひとりの女性が立っていた。

 年齢は沙那と同じくらいだろう。

 腿までの長さしかない山娘の着物を着ているその女は、沙那の姿を見てぎょっとした表情をした。

 

「な、なにを……」

 

 女は絶句して口を開けた。

 一方で、ぎりぎりまで沙那を追い詰めていたふたりの愛撫が中断された。とりあえず、醜態を晒さないですんだことに、沙那はほっとした。

 

「見た通りよ、お姉ちゃん。この沙那は、たったいまから、あたしたちの性奴隷二号になったの……。こっち来て、お姉ちゃん」

 

 愛寧が女に言った。

 

「沙那、この女は、あたしのお姉ちゃんで愛華(あいか)というの。山に入って、城郭で売る薬草や魔草を集めるのを仕事にしているんだけど、数日前に崖から落ちて倒れていた沙那を助けたのは、このお姉ちゃんよ」

 

 お姉ちゃん……? 

 

 沙那の頭に疑念が渦巻く。

 思わず、十三歳の愛寧と大人の女である愛華の顔を見比べる。

 確かに、どことなく面影が似ている。

 ふたりが本当の姉妹であることは間違いないだろう。

 そういえば、信伸についても、この姉妹と顔立ちがそっくりだ。

 この三人は本当の兄妹のようだ。

 

 しかし、その関係は、かなり複雑なような気がした……。

 いまの愛寧の態度は、はっきりと姉の愛華を見下していた。

 まるで奴隷でもあるかのように……。

 

「あ、あの……、愛寧、本当にこの人を……?」

 

 そばまでやってきた愛華は、股間に淫液を光らせながら全裸で仰向けになっている沙那を困惑した表情で見た。

 

「性奴隷にするわ──。何度も言ったでしょう? この沙那はここで飼うの。お兄ちゃんが気に入ったから……」

 

 愛寧がきっぱりと言った。

 

「でも、そんな──」

 

 愛華は困ったような声をあげた。

 もしかしたら、この姉の愛華は、沙那をこうやって監禁することを承知していないのかもしれない。

 沙那の中に希望の光が灯った気がした。

 

「お願い、助けて、愛華さん──。わたしは戻らなければならないところがあるんです。仲間がいるんです」

 

 沙那は叫んだ。

 愛華はびくりとした仕草をすると、愛寧に遠慮がちの視線を向ける。

 

「ねえ、この人はそう言っているし、こんなこと……」

 

 愛華はおずおずと言った。 

 すると突然、愛寧が立ちあがった。

 憤怒の表情を浮かべて、もの凄い勢いで愛華の頬を張った。

 

「ひいっ」

 

 愛華の身体が床に崩れ落ちる。

 

「よくも、そんなことが言えるわね。奴隷の分際で──。あんたが、奴隷になった理由を忘れたの、お姉ちゃん──。お兄ちゃんが、この沙那を気に入った──。それでこの沙那をお兄ちゃん用の性奴隷にすることにした。それになんの文句があるのよ──」

 

 愛寧の権幕は沙那を呆気にとらせるほどだ。

 

「も、申し訳ありません……」

 

 愛華は倒れたままの姿勢でうな垂れると、ふたりに向かって土下座をした。

 

「もうそれくらいでいいだろう、愛寧」

 

 信伸が静かに言った。

 それで、怒りのあまり肩で息をしていた愛華は少し落ち着きを取り戻したようだ。

 もっとも、まだ少し興奮状態にあるように見える……。

 沙那には、さっきの愛寧の権幕と言葉になにか引っ掛かっるものを感じた。

 

「……ところで、愛華、今日の収穫を見せてごらん」

 

 信伸が話題を変えるように言った。

 

「はい、お兄ちゃん……」

 

 愛華は立ちあがると籠に入れていた薬草を床に並べだした。

 その中には沙那が知っているような毒草も薬草もあったが、大半は知らない草だ。

 かなりの量だった。それが種類ごとに並べられる。

 

「これだけか?」

 

 信伸が言った。

 

「も、申し訳ありません、お兄ちゃん……。で、でも、今日は千寿草がまとまって見つかりました。滋養の薬草としてかなりの高価で売れると思います。売値としてはいつもの三倍にはなると思います……」

 

「黙りなさい、お姉ちゃん──。決められた量には足りないことは確かよ。わかっているんでしょう?」

 

 愛寧が姉の愛華を叱るような声をあげた。

 

「は、はい……」

 

 愛華が頭を下げた。

 

「罰だな……。とにかく、愛華、薬草を片づけてこい」

 

 愛華が拡げた薬草を手慣れた動作で片付ける。

 

「さて、じゃあ、奴隷の躾をしないとな……。沙那、済まないが少し待っていてくれ」

 

 信伸も立ちあがった。

 そして、どこかに向かったかと思うと、一本の乗馬鞭を持って戻ってきた。

 

「愛華、服を脱げ」

 

 薬草を置いて戻ってきた愛華に鞭を持った信伸が言った。

 沙那は、実の兄妹同士が眼の前で嗜虐をする異様な光景に呑まれたようになっていた。

 愛華が服を脱ぐ。

 

「あっ」

 

 沙那は思わず声をあげた。

 驚いたのは服を脱いで露わになった愛華の肌だ。

 服から露出した部分にはなにもなかったが、着物で隠されていた肌は、無数の鞭痕がついていたのだ。

 それは新しいものもあれば、古いものもある。

 とにかく、胸から腿の部分にかけてたくさんの蚯蚓腫れがある。

 そして、もうひとつ驚いたのは、愛華が腰に履いていたものだ。

 二枚の布を重ねるように巻いている。

 それはどう見てもおむつだった。

 

「見せてご覧なさい、お姉ちゃん。ちゃんと、おむつにおしっこした?」

 

 愛寧が、愛華が立ったまま外していたおむつをさっと取りあげた」

 

「これはちゃんと言いつけを守ったみたいよ、お兄ちゃん……。たっぷりとしているもの」

 

 愛寧が笑いながら愛華の尿で汚れた布の部分を信伸に示した。

 信伸が満足そうに微笑む。

 この兄妹はいったいどうなっているのだろう……?

 なんだか、得体の知れない怖さが沙那に襲いかかる。

 その濡れたおむつが沙那の足元に放り投げられた。尿の臭気が沙那の鼻に漂う。

 

「沙那、もう、わかっただろうけど、この愛華は、俺の実の妹であり、愛寧の姉だ。そして、俺たちの性奴隷でもある。この愛華が奴隷一号……。そして、お前が二号だ。愛華、沙那の頭を跨ぐように立て」

 

 信伸が言った。

 愛華は少しだけ躊躇いを見せたが、沙那の顔を跨いで立った。

 嫌でも視線に愛華の股間が入ってくる。

 愛華の女陰は、沙那が驚くほどにびしょびしょだった。

 

 驚いた……。

 実の兄妹に辱められ、鞭打たれるという予告でこの愛華は欲情している……。

 

「罰は三発だ」

 

 信伸が鞭を振るった。

 勢いよく乗馬鞭が愛華の腹に当たった。

 

「んんんっ──、い、いいい……ち……」

 

 愛華は歯を食いしばって呻いたが悲鳴はあげなかった。

 そして、弱々しくだったが、一という数をかぞえた。

 

「次だ」

 

 二発目が今度は尻の下に当たる。

 

「に、二ぃぃぃぃ……」

 

 愛華が振り絞るように言った。

 沙那の視界に新しい蚯蚓腫れが愛華の尻の下に生まれたのが見えた。

 

「三発目だ」

 

 信伸が不敵に笑った気がした。

 次の瞬間、信伸の鞭は不意に下側に振られた。

 

「ひっ」

 

 沙那は声をあげた。

 鞭が沙那の顔すれすれを掠ったのだ。

 

「あぎゃああああぁぁぁ──」

 

 だが、鞭先が下側からもの凄い勢いで愛華の股間そのものに当たったとき、愛華の口から獣のような咆哮が迸った。

 

「う、うわっ」

 

 沙那はびっくりして悲鳴をあげた。

 一度伸びあがった愛華の股間が崩れるように沙那の顔に落ちてきたのだ。

 かろうじて愛華は膝をついて、沙那の顔の上に尻餅をつくのは避けたが、その代わり、その股間からじょろじょろと尿がこぼれ落ちてきた。

 

「きゃああぁぁ──。ご、ごめんなさい──」

 

 愛華が狼狽えた声をあげた。

 股間を鞭打たれた衝撃で洩らした愛華の尿が、沙那の顔にまともに降りかかる。

 慌てて股間を除けようとした愛華の身体を信伸と愛寧が押さえつけた。

 沙那の顔の上で尿を垂れ流す愛華の身体が、ふたりによって押さえつけられる。

 

「は、離して──。お願い──。あっ、あっ、あっ……。ご、ごめんなさい、沙那さん……」

 

 跪いた愛華の股間から沙那の顔に尿がかけられ続ける。

 

「これはとんだ挨拶になったな。お互いに、この家で性奴隷になった者同士だ。これをきっかけに仲良くな」

 

 沙那は、信伸の愉しそうな声と愛寧の笑い声を耳にしながら、なかなか止まらない愛華の尿を顔に浴び続けていた。

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