418 鬼畜な新郎
光がなかった。
完全な闇だ。
ここは将校用の性奴隷の牢であり、将校用の兵舎の地下になる。
秀はそのもっとも奥の牢に監禁されているので、外に通じる階段からずっと離れていて、ほぼ完全に光を遮られているのだ。
どうしてこんなことになってしまったのか……。
考えても、この急激な事態の変化には狼狽するばかりだ。
事が起きたのは、わずか昨日のことだ。
なにが切っ掛けだったのか、いまだによくわからないのだが、この砦が数名の女たちの襲撃を受けた。
そのひとりは、道術遣いの女であり、女狩りに行っていた連中によれば、その女は女狩りの連中の前に自ら現れて囚われ人になったらしい。
無論、そいつが道術遣いであるとは、女狩りの連中も、そして、この砦でその女を初めて見た秀も夢にも思わなかった。
ただ、恐ろしく美しい女だと思っただけだ。
しかし、その女は、ここに来るや恐ろしい道術の力を発揮して、頭領の
しかも、秀は権白狼とともに、そのおかしな女の性的いたぶりを数刻も受けて、完全に打ちのめされてしまったのだ。
全身の毛を剃られ、性器を弄くられ、得体の知れない性具を装着されたりとやりたい放題の責めを受けさせられた。
そのうち、また異変が起きた。
この集会場の外からの喧騒で、この砦が襲撃されたようだというのは検討がついた。
まさか襲撃者に制圧されることはないだろうとは思っていたが、そのうちにふたりの女戦士が集会場に飛び込んできて、この賊徒団を屈伏させたというようなことをその魔女に報告した。
それからはわからない。
秀は、すぐに、その女戦士ふたりによって、素っ裸のままこの地下牢に連れて来られ、いまいる牢に入れられた。
そのとき、牢の石壁に手枷と足枷を接続されて、身体を壁を向くように密着させられて四肢を拘束されたのだ。
首も動かせないように、金属の首枷まで装着させられた。
この牢には、もともと、女に罰を与えるための拘束をするため、あらかじめ壁にたくさんのねじ穴が開いていて、手枷でも足枷でも首枷でも壁にねじで固定できるようになっている。
そのふたりの女戦士はそれを使って、秀を壁に身体の前側をくっつけるような態勢にして拘束したのだ。
そして、そのまま放置された。
最初の数刻は助けを呼び続けたが、そのうち声も枯れて助けを呼べなくなった。
外の状況はまったくわからない。
冷たい石の壁を身体の前側に感じるだけだ。
時間の流れはわからないが、異変が起きて、砦が制圧された夕方から、おそらく、ひと晩はすぎたくらいの時間が経っているはずだ。
しかし、あまりの静寂さは秀を激しく不安にするとともに大きな恐怖を与えた。
あのまま、この賊徒団があの魔女や女戦士によって敗北したのは事実だろう。
しかし、ここには三百人は賊徒がいたはずだ。
その後、彼らはどうなったのか……?
なぜ、これほどまでに静かなのか……?
地下牢の入口から少しくらい聞こえてもいいはずの人の話し声みたいなものがまったくないのはなぜなのか……?
もしかしたら、全員がこの砦を退去させられたのか?
そうであれば、ここに放置されている自分はどうなるのか?
このまま忘れ去られて、死ぬまでここに拘束され続けるのか?
秀は恐慌に襲われていた。
しかし、その静寂が破られる瞬間がやってきた。
地下牢に降りてくる足音が聞こえたのだ。
足音はひとり……。
「た、助けてくれ――。俺だ――。秀だ――。誰か、頼む――。助けてくれ――」
秀は絶叫した。
足音はだんだんと大きくなった。
それとともにそいつが持っているらしい燭台の光が牢に漏れ流れてくる。
やがて、秀が拘束されている牢の前で足音がとまった。
牢内に入ってくる灯りのお陰で周囲は明るくなったが、壁に向けて身体を拘束され、首も後ろに向けることのできない秀には、それが誰なのかわからない。
「た、助けてくれ――。頼む――」
秀は牢に入ってくる気配の人間に必死の懇願をした。
すると聞き覚えのある男のくすくすという笑い声がした。
「お前が俺に助けを求めるのか?」
そして、もう一度押し殺すような笑いがあった。
「お、お前は
その声は雷雲に違いなかった。
だが、雷雲は秀がこの手で手足を斬り刻んで、舌を切断してやった。
泣き叫ぶ雷雲の手足を剣で短くして、すばやく魔薬の傷薬を塗って傷口を塞ぎ、犬のような姿にしてやったのだ。
同じような方法で舌も切ってやった。
それは、秀の親友を含めた多くの仲間を殺めたことに対する仕返しだったが、その雷雲がここにいる。
しかも、どうやら、喋れるようになったし、眼も見えるようだ。
直接見えないのでよくわからないが手足も復活したらしい。
昨日の今日でどうしてこうなったのかわからないが、これも道術の力なのか……?
「そうだ、雷雲だ……。会いたかったぜ、秀。お前のことは忘れていなかったが、色々と忙しくてね……。もう、ここにはお前の仲間はひとりもいないぞ。生き残った賊徒たちは、沙那と孫空女の命令に従って、昨夜のうちに砦を出て行ったし、頭領の権白狼は、今朝になって、朱姫が近くの町の長老に引き渡した」
「な!なにいっ?」
「
雷雲が言った。
宝玄仙、沙那、孫空女、朱姫というのが誰のことなのかわからないが、この砦を襲撃しにやってきた女たちのことを言っているのは間違いない。
それにしても、やはり、わずかひと晩で完全に砦が陥落されて、ここの賊徒は解散させられたのだ。
改めてそれを耳にして、そのことに愕然とする思いだ。
おそらく、それは事実なのだろう。
なんとなく秀にはそれがわかった。
そうだとすれば、この雷雲が自分にすることはひとつしかない。
つまり、雷雲は秀を殺しにきたのだ。
秀の全身に恐怖そのものが走る。
嫌だ……。
死にたくない……。
「た、助けてくれ……。謝る。なんでもするから……。許してくれ――」
秀は言った。
しかし、秀のすぐ背後に立った雷雲から嘆息のような息が洩れた。
「興醒めのことを言わないでくれよ、秀。お前には最後の最後まで、憎たらしい悪党でいて欲しいぜ」
するとつるりと肛門に指が入ってきた。
「おわっ」
思わず声が出る。
雷雲の指だろう。
おそらく指には油のようなものが塗っているに違いない。
秀の肛門に雷雲の指は抵抗なく入り込み、粘りっこく揉みほぐされる。
しかも、ただの油ではないようだ。
秀の肛門の蕾の部分がすぐに筋肉の弛緩を示しだす。
さらに、情けないことに、壁に密着している肉棒が雷雲のいたぶりにより勃起しはじめる。
「人生最後の勃起か? まあ、せいぜい硬くしてくれよ。だけど、俺が用事があるのはこっちだけだ。それに時間をかけていたぶってやりたいが、そうもいかないんだ……。俺はこれから水晶と結婚の儀をするんでな。いま、待たせているところだ――。だから、お前のことは、さっさと終わらせてもらうぜ……」
雷雲が言った。
そして、指が抜かれ、すぐに固い棒のようなものが肛門に挿入される。
「うがああ――」
強引な挿入に、秀の肛門には刃物で抉られたような痛みが走った。
だが、さっき塗られた油のせいか、肛門が緩んでいて、挿入されているものを秀の肛門は楽々と受け入れている。
しかも、悔しいことに、すぐに痛みが肉欲の痺れのようなものに変わってきた。
じわじわと拡がる熱いものがますます前側の肉塊を熱くして硬くする。
それが秀を惨めにする。
「いま、俺の道術を込めた……。お前の尻に挿入した張形の表面に粘着性のある物質を付着させた……。そういう自然地物を変化させるのが俺の得意技でな。もう、お前の尻の内部にぴったりと張りついて、俺が道術を解除しない限り絶対に抜けないぜ。まあ、生き残りたければ、精一杯気張って、その張形を出すんだな――。さもないと大変なことになるからな」
雷雲は笑った。
秀は嫌な予感がした。
「な、なにをしたんだ、雷雲? 抜かなければ、大変なことになるっていうのはどういうことなんだよ――?」
秀は声をあげた。
しかし、すぐに肛門に挿入されている張形がだんだんと熱を帯びてきていることに気がついた。
性的な興奮により肌が熱くなるのではない。
明らかな物理的な熱さだ。
それが次第に強くなって張形から拡がっている。
「な、なんだ……。熱いぞ――。熱くなってくる――。お、お前、なにを入れやがった? ただの張形じゃあねえだろう――」
秀は悲鳴をあげた。
「もちろん、ただの張形じゃないさ――。これでも道術遣いの端くれの俺が作った霊具だ。お前、『焼石』という霊具を知っているだろう? 水に塗れるとその大きさによって熱を発生させる石だ。よく湯を沸かす時に使うあれさ」
雷雲が言った。
もちろん、『焼石』は知っている。
使い方は簡単だが、濡れると猛烈な熱を発散するので扱いは難しい。
また、湯を沸かす程度の熱のためには、石の細切れの欠片を使うのだが、それ以上の大きさで使用すると金属も溶けるほどの熱を発生してしまうという特性も持つ。
非常に危険なものでもある。
だが、それを使用した張形ということは、まさか……。
秀の全身に冷や汗のようなものがどっと流れた。
「ま、まさか……。いまの張形が……全部、『焼石』で……?」
驚愕した。桶一杯の湯を沸かすのに爪の半分ほどの欠片で済むほどの魔石だ。
それがいま秀に挿入されている量ほどの塊りとなれば、とてつもない熱を発散するのは間違いない。
つまり、張形が秀の尻の内部の水分で濡れれば……。
「とりあえず、あっという間に身体が焼け焦げるのはもったいないからな……。張形の大部分は『焼石』を加工したものだが、その表面には薄い膜を塗ってある。だが、それも体液の水分でだんだんと溶けていくという性質のものだ。その膜が完全に溶けた瞬間、『焼石』の表面に水分が辿りつき……。それから先はわかるな、秀――。じゃあ、俺は行くよ。ただし、その前に……」
雷雲が突然に秀の顔に腕を伸ばした。
口の中になにかの瓶を入れられた。
中から大量の液体が注がれて、むせ返りながらも秀はその液体の大半を飲み干した。
「な、なにすんだ――?」
秀は激しく咳込みながら声をあげる。
「最後の贈り物だ。いま飲んだのは、強烈な下剤だ。あっという間に腹を下して、水便がお前の肛門に向かって集まるというわけだ。苦しい時間が短くて済むようにという、俺のせめてもの情けだ――」
雷雲が高笑いした。
そして、雷雲が牢から出て行く気配がしはじめる。
「ま、待ってくれ――。助けてくれ――。頼む。雷雲――。雷雲様――。お願いだよ――。雷雲――。いや、雷雲様、お願いです。ひいっ、熱くなってきた――。熱い――」
秀は泣き声をあげた。
その背後で音を立てて牢の扉が閉まり、鍵が閉じられる音がした。
そして、雷雲の足音がだんだんと遠ざかっていくのがわかった。
*
「沙那、あたしの鼻ってどうかなってないかい……?」
孫空女がぼそりと言った。
その表情は疲労が滲み出ていて、げっそりとしているという印象がある。
おそらく、自分も同じような顔をしているのだろう。
「とりあえず、普通よ……。ご主人様が最後には『治療術』で治してくれたものね……。それにしても、性交の途中で寝るというのは、あれ程までにされるほどの罪なのかしらね。わたしたちがなにをしたというのよ……」
「まったくだよ。お互いに小便をして、それに辛子を入れて、全部を鼻から啜れと命令されたときには、絶対に本気じゃないと思ったさ。まさか、本当にやらされるなんてね」
「ほんとよね……。あんたじゃないけど、わたしの鼻も壊れたような気がするわ。二度と匂いを感じることなんてないんじゃないかしら」
沙那も言った。
「こらっ、ぶつくさ、喋るんじゃないよ。花嫁と花婿の入場だよ」
俄かごしらえの祭壇の前に立つ宝玄仙が陽気な大声をあげた。
沙那と孫空女は口をつぐんだ。
そのとおり、砦の集会場に急遽作った結婚の儀の会場に、雷雲と水晶のふたりが入場してきた。
祭壇の端に孫空女と並んで立つ沙那は、口を閉じてそれを見守った。
それにしても、昨日は散々だった。
まずは、朝起きてすぐに、宝玄仙に命じられて宿屋で死んだ老人の遺体の入った桶を遠くの集団墓地まで運んで穴を掘って埋葬した。
そして、孫空女と並んで街道を歩いていると、町を襲おうとしている賊徒団に追い抜かれた。
町に残っているのは、道術遣いとはいえ、直接的な暴力には対抗できない宝玄仙と朱姫と、そして、香蛾だ。
嫌な予感がして走って町まで戻れば、すでに宝玄仙と香蛾がその賊徒団の女狩りによって連れ去られた後だった。
朱姫は傷だらけになりながらも、なんとか逃げのびていて、その朱姫の話によれば、まずは、香蛾が賊徒たちに捕獲されて、仕方なく宝玄仙も自ら賊徒に捕らわれたのだという。
そして、宝玄仙は、沙那と孫空女に賊徒団を襲撃して、自分たちを助けろという命令を残していた。
それで、沙那と孫空女は、朱姫を連れて賊徒団の残した馬を使って、馬で砦にやってきた。
そして、孫空女とふたりでこの砦を襲撃した。
なんとか三百人の賊徒を屈服させて、砦を制圧したのは夕方のことだった。
それから夜までかかって、賊徒たち全員を砦から追い出し、やっと宝玄仙のいる場所に戻ると、いきなり、孫空女とともに雷雲の伽をするように命令されたのだ。
宝玄仙の命令には、嫌もう応もない。
ただ従うだけの余地しか与えられない。
それで雷雲の相手をしたのだが、思いほかしつこい性愛をやる男で、あっという間に追い詰められて連続で達する状態になり、それで、昼間の疲れもあり、いつしか寝入ってしまったのだ。
それからが悲惨だった。
しばらくして、血相変えた宝玄仙に叩き起こされた。
道術で拘束されて集会場に連れ出され、まずは道術でその場でふたりで立小便をさせられて、その尿の溜まった皿に粉唐辛子を大量に混ぜられたものを鼻で啜って身体に入れろと命じられた。
その仕打ちから始まり、拷問めいた嗜虐をされ続けた。
やっと解放されたのが、今朝早くだ。
そのままこの集会場で孫空女と横になって寝た。
しかし、眠ることを許されたのは束の間で、すぐに起こされて、沙那は朱姫とともに、ここに捕らわれていた老人や
ついでに、沙那は権白狼を町の長老に引き渡した。
さんざんに近傍の町や村に迷惑をかけていた男だけに、町の連中がどう扱うのかわからないが、それは、沙那たちには関係はない。
戻ると、この集会場に簡単な祭壇が作られていた。
祭壇といっても、ただ大き目の卓が置かれて、それに白い布が被せられ、その上に燭台やら金細工の置物やらを並べて祭壇らしくしただけのものだ。
話を聞けば、ここで雷雲と
沙那は、孫空女とともに宝玄仙の右端に並ぶように命令された。
どうやら、宝玄仙は立会人になってくれと雷雲に言われたらしいが、当の宝玄仙は、元天教の神官として、結婚の儀そのものを主宰する気になったようだ。
そして、祭壇の中央に立ち、沙那と孫空女はその助手の神官役として倍列させられることになった。
実は、沙那は「
そんな天教の戒名のことなど忘れ果てていたが、そう言えば、まだ、宝玄仙が天教に縁があった頃、その供の沙那と孫空女が天教と無縁だというのでは都合が悪いと言われて、いつの間にか天教の神官にさせられていたのだった。
それでちょうどいいので、儀式の格式をあげるために、祭壇の横に立っていろと言われたのだ。
「ふたりの入場です――」
朱姫の元気な声がして、外の砦から集会場に入る両開きの扉が大きく開かれた。
ふたりが並んで立っている。
雷雲は旅の服装のままの普通の格好だ。
水晶も同じだが、白い布を切ってこしらえた白い掛け物を頭から腰にかけている。
ふたりが入ってくる。
静かにふたりが脚を運んでくる。その後ろを介添え人役の朱姫と
しかし、なにか違和感があった。
沙那にはそれがなんなのかすぐにはわからなかったが、やがて、水晶の顔が異常に真っ赤で、そして、歩き方がぎこちないからだと気がついた。
その横で雷雲はにやにやとしながら、水晶の腕をとって歩いている。
「あくっ」
祭壇まで半分くらいのところで、突然に水晶が声をあげて、がくりと膝を割った。
「ちゃんと立たないか、水晶……」
雷雲が冷ややかな表情で声をかける。
しかし、その顔は愉しいことをしている雰囲気に溢れている。
沙那はとっさに、水晶は雷雲によって、淫らな仕打ちをされているに違いないということを悟った。
沙那は驚いた。
「立つんだ」
雷雲が強い調子で言った。
腰を割りかけた水晶がおずおずと立ちあがる。
「あふっ――、う、動かさないでください――。お願いです、雷雲殿……」
水晶は再び膝を割って真っ赤な顔で悲鳴をあげた。
「まだ、奴隷妻の自覚がないらしいな、水晶。お前には、俺に抗議をする権利も、お願いをする権利もないのだぞ。俺はお前の乳首と肉芽に貼りつけた『振動片』を好きなように動かすし、好きなときに止める。お前はただ耐えるだけだ。わかったのか?」
『振動片』というのは、一寸(約三センチ)四方の布片であり、それを道術の力で局部に密着させて、術師の込める道術で自在に振動の強弱を変えたり、止めたりできるという淫具だ。
水晶は雷雲からそれを装着させられているのだ。
沙那は呆気にとられた。
ふと見ると隣の孫空女も唖然とした表情をしている。
「ああ……。も、申し訳ありません……」
水晶は顔に汗をびっしょりとかいて、なんとか膝を震わせながら立ちあがった。
しかし、その腰つきから、まだ淫具による水晶への悪戯が続いているのは明らかだ。
どうやら、雷雲はこの結婚の儀で水晶に対し、淫らな責めを施すつもりのようだ。
沙那は眼を丸くした。
ほんの短い距離だが、水晶は何度か腰を落としかけ、その度に雷雲に叱咤されて、やっと宝玄仙のいる祭壇の前まで辿り着いた。
雷雲と水晶が腕を離して、祭壇の前にそれぞれに立つ。
宝玄仙が儀式の開始を宣言した。
儀式が始まっても、まだ、水晶の仕草は不自然だった。
時折、びくりと身体を震わせたり、そうかと思えば、声を堪えるかのように顔をしかめて、口をつぐんだりする。
雷雲の淫らな悪戯は続いているらしい。
ふと見ると、儀式をしている宝玄仙もにやにやと水晶の姿を眺めながら儀式を進行している。
どうやら、水晶へのこれは、宝玄仙と雷雲で示し合わせたことのようだ。
沙那は改めて、雷雲いう男がこういう意地悪な性癖の持ち主だということを認識した。
そう言えば、夕べ抱かれたときもそんな感じだった。
まあ、水晶も大変な男を夫にすると決めたものだ……。
「んふううっ」
その時、沙那は水晶が突然にぶるぶると身体を大きく震わせたように見えた。
辛うじて腰を割るのは我慢したが、水晶は慌てて脚をやや開いて踏ん張るような仕草をすら。
びっくりして沙那は水晶に視線を向けた。
水晶はすぐに脚を戻して、真っ直ぐに立つ姿勢に戻した。
だが、その顔にははっきりと淫情に酔っている様子が映っている。
気がついて沙那は、視線を水晶の足元に移した。
水晶の下袍は膝までの丈しかない。
その水晶の膝からつっと足の指に向かって、かなりの量の淫液が伝い滴るのが、沙那にははっきりとわかった。