「よくやった。これで終わりだ」
青獅子が浣腸器を抜いた。
「あ、あり……ありがと……う、ご、ございます……」
酒の酔いと便意の苦しさに朱姫は朦朧としていた。
それでも、四つん這いの身体を懸命に反転させて、青獅子に向かって頭をさげた。
しかし、視界が歪んで、居並ぶ亜人たちのどれが青獅子なのか判然としない。
腸から吸収してしまった酒による酔いのために、眼の前がぐるぐると回っている。
「お前の便器はそれだ。それに跨るんだ」
ぐいと身体を横に向けられた。
それだけの動きで、腹の中の浣腸液が揺さぶられて、朱姫は途方もない苦痛を感じた。
朱姫はほとんど這うように、便器だと言われた方向に向かう。
確か青獅子たちは、朱姫にこの部屋で排便をさせるために、大きな箱に植わった落とし草を準備していたはずだ。
落とし草とは、普段から朱姫たち青獅子の性奴隷が排便のときに使わされている触手だ。
鉢植えの植物のように土が埋めてある平らで四角い箱に根元が植わっているものであり、普段は、その地面の上にだらりと十数本の触手が垂れているのだが、人が箱を跨ぐとその気配を感じて、触手が起きあがり股間をむさぼるのだ。
人間や亜人の出す糞尿を餌にする生物であり、糞尿だけでなく臭気ごと触手の体内に飲み込んでしまう。
糞尿を始末しなくていいので便利なのだが、その代わり触手の舌で無防備な股間や肛門を舐め尽くされながら排便をしなければならないのはつらい。
しかも、触手はいやらしく性感を刺激するように舌を動かすので、どうしても甘い声が出てしまい、ひっそりとするというわけにはいかないのだ。
意地の悪い青獅子が好みそうな排便処理用の生物だ。
「待て、朱姫」
青獅子の声がした。
朱姫は目の前の落とし草の箱に這い寄っていた身体をとめた。
「は、はい……」
朱姫は青獅子の声がした方向に顔を向けた。
今度はなんだ……?
まだ、朱姫を苦しめようというのか……。
朱姫はなにか新しい思いつきをした気配の青獅子の次の言葉を待った。
「考えてみれば、朱姫の尻にも
青獅子が笑った。
朱姫はこの後に及んで、まだ朱姫に排泄を許さずに、今度は李媛の股間に装着させた張形の霊具から精を絞り出させようという青獅子の気紛れに鼻白んだ。
しかし、もうそれに抵抗する気力は朱姫にはない。
それよりも、少しでも早く命令を果たして、排便をすることしか考えられなかった。
許されていない場所で排便をして、この部屋で行われている宴を台無しにしようものなら、朱姫だけではなく、青獅子に捕らわれている者たちがどんな目に遭わせられるかわからない。
「り、李媛様、どうか……」
李媛の居る場所はかろうじてわかる。
ひとりだけ裸身でいる細身の身体が亜人の将軍たちの中でしゃがんでいる。
それが李媛だろう。
朱姫は、李媛の方向に身体を進ませた。
「い、嫌です──。そ、それだけはお許しを、青獅子様──」
李媛が朱姫も驚くような声で叫んだ。
しかし、朱姫の耳には、その悲鳴に続いた李媛の呻くような呟きが耳に入った。
半妖などに……。
李媛はそう言ったのだ。
そして、朱姫が怖ろしいものであるかのように、朱姫が近づくにつれて、李媛は尻を床につけたままじりじりと逃げていく。
だが、その言葉と行動で朱姫の中のなにかが切れた。
李媛たちこの地域の人間族にとって、半妖の存在がどれだけの禁忌か知らないが、朱姫の存在のなにがそんなに気に入らないのか……。
青獅子が命令したことであれば、どんなことでも許されないということは李媛も知っているはずだ。
それなのに朱姫から逃げるというのは、朱姫の苦しみをさらに長引かせようというだけの行為だ。
李媛もわかってくれてもいいのに……。
本当にもう、漏れそうなのだ。
「どなたか、李媛様を押さえてください」
朱姫はすぐに言った。
おうと声をあげながら二名ほどの亜人が立ちあがった。
恐怖に震えている気配の李媛の背後に回り、その身体を押さえる。
「し、失礼します……」
朱姫は李媛の身体ににじり寄って、股間にそそり勃っている張形を握った。
これを刺激すれば、女陰の中を触っているのと同じように感じるようだ。
朱姫にかかれば、こんな女を絶頂させる程の快感を与えるのは造作はない。
「あ、ああっ、は、離して、朱姫……。ゆ、許してください、青獅子様──」
朱姫が李媛の男根をしごきだすと、李媛はまるで電撃でも浴びたように身体を仰け反らせた。
しかし、背後からがっしりと身体と腕を押さえられている李媛は、朱姫の手管から逃げられない。
「に、逃げないでください。朱姫はもう漏れそうなんです、李媛様──」
朱姫は、身体を押さえられながらも、いつまでも抵抗をやめる気配のない李媛に言った。
李媛は泣き叫び続けるだけだ。
だが、次第に李媛が朱姫の手管に追い詰められているというのはわかる。
李媛の身体は、すでに絶頂寸前の状態を示し始めている。
「いやあっ──」
李媛の張形から精が放たれるのに大した時間はかからなかった。
朱姫は李媛の股間の張形の先から迸った精を慌てて手のひらで受けた。
「見事なものだ。ほら、ここに入れろ、朱姫」
亜人の将軍のひとりがやってきて、朱姫の前に李媛が自分の精を集めさせられた杯を持ってきた。
朱姫は、その杯に手のひらに乗った李媛の精を足す。
「いいだろう。もう、落とし草を跨いでいいぞ」
青獅子の許しがやっと出た。
朱姫は、もう一度落とし草ににじり寄った。
そして、落とし草の埋まっている箱の前で裸身を立ちあがらせた。
「は、はい……。はあっ……」
意地の悪いことに準備されていた落とし草の鉢はかなり大きなものだった。
だから、朱姫はその落とし草に跨るために大きく股を拡げなければならなかった。
七本もの浣腸器から薬剤を入れられた朱姫は、青獅子たち六人の亜人の将軍の前で、大股を拡げて落とし草にしゃがまされる。
もう、恥ずかしいとかいう感情はどこかに飛んでいる。
それよりも押し迫る便意が決壊寸前だ。
朱姫は全神経を集中して、肛門を締めつけている。
噴き出しそうな濁流を押さえるのが精一杯であり、息をすることさえも苦しい。
「早く、跨がんか、半妖。この後の予定がつかえておるのだ」
揶揄が飛ぶ。
別に朱姫だって、恥ずかしがってゆっくりと動いてるのではない。
身体を揺すると、お腹が揺れて強烈な便意が襲いかかってくるのだ。
「く、苦しい……」
とにかく朱姫は、大きく脚を踏み出すように落とし草の生えている箱の反対側に脚をついた。
「くうっ」
床に足の裏がついたときの衝撃で肛門が崩壊しかけて朱姫は全身を緊張させた。
その瞬間、上に人の股の気配を感じた十数本の触手が一斉に起きあがって朱姫の股に向かうのが見えた。
「ひやあっ、はああっ、んぐうっ」
十数本の触手が朱姫の股間に絡みつき、さらに口を開いて舌を動かし回して朱姫の股間のあちこちを舐め始めた。
さらに、肛門と尿道の出口の場所を占めることのできた触手が強い力で朱姫の穴の中身を吸い込み始める。
「あぐうっ、あはあっ、はああ──」
それが限界だった。
触手の一斉の責めを受けた朱姫の肛門はついに崩壊した。
強烈な便意が襲いかかり、朱姫は悲鳴をあげて全身を痙攣させた。
「ああっ、あっ、あっ、ああ」
大量の薬液が肛門から噴き出したのがわかった。
しかし、その汚物は周囲に撒き散らされることなく、すべてを触手たちが吸い込んでいく。
同時に排便が餌である落とし草の触手は、餌にありつけた興奮で股間を舐めている舌の動きを激しくさせる。
排便をしながらたくさんの触手の舌で秘裂や肉芽を吸いあげられ、あるいは舐められる朱姫はこの世のものとは思えない快感に悶絶した。
「いいぞ、半妖──」
「排便をしながら恥知らずによがっておるわ」
「まるで獣じゃな。浅ましき姿よ」
周りを囲む亜人たちの嘲笑を浴びながら朱姫は、明らかに自分が欲情していることに気がついた。
耐えに耐えた便意を解放させる気持ちよさ……。
股間の敏感な部分を触手がぬるぬると這い回り、あるいは舐め回す刺激……。
大股を開いて排便を続ける姿を眺められる羞恥……。
すっかりと酒の酔いが回って、朦朧とする意識……。
それらのすべてが朱姫の快感となって朱姫を犯す……。
人前での排泄と触手による股間責めは、信じられないくらいに朱姫を欲情させた。
「い、いくっ、いきます、いくううっ──」
朱姫はもう自分でもなにを喋っているかよくわからず、いまは固形物まで股間から噴き出させながら、全身を弓なりに仰け反らせていた。
気持ちいい……。
朱姫は真っ白になる視界の中で、自分の意識が羞恥と苦痛と快楽の混ぜこぜになった濁流に飲み込まれていくのを感じていた。
立っていることができなくなり、朱姫は触手のうねりの中に股間をがっくりと落とし倒れていった。
*
「あの半妖もすっかりと、青獅子様の性奴隷ですな」
酒浣腸による酔いのために意識を半分飛ばしたようになった朱姫が、兵に両脇を抱えられながら出て行くと、
「尻が本当に快感の壺のようだ。大便をしながら股間を舐め回される刺激だけで、二度も達しおった。あの半妖の尻を犯すのが愉しみだわ」
続いて、
「しかし、尻で六人もの亜人の男を受けることなど本当にできるのかのう……? まあ、あの朱姫もなかなかの好き者の娘のようだったから、ちゃんと務めは果たすのかもしれんが……」
「なにを他人事のように言っておる、闘閃坊。俺は、お前が一番槍は反対だ。朱姫の尻が壊れてしまうわ。お前の後では、俺らはお前の巨根で拡がったゆるゆるの尻でせねばならん。お前は最後でいいであろうが──」
「まだ言っておるのか、耶律耶里──。陛下が決めたことぞ。いつまでもぐずぐず文句を言うでないわ」
闘閃坊が言うと、耶律耶里がむっとした顔をした。
青獅子は、皺の多い耶律耶里の顔が不機嫌にしかめられるのを見て、なんとなく噴き出してしまった。
「まあ、尻が使い物にならなくなれば、沙那に会わせない言い訳が立つというものだ。心配せぬとも、朱姫の尻は余がちゃんと『治療術』で治してやる。闘閃坊の巨根をのみ込んで尻が破けようとも、尻はすぐに元通りだ……。他の者も安心して、朱姫の尻を犯せ……」
「なるほど」
横にやって来ていた耶律耶里が安心したように笑った。
青獅子は、盃の酒を呷る。
ぐったりとしてい李媛が慌てたように酒を注ぎ直す。
「それに、案外、あれは闘閃坊の巨根も飲み込むかもしれんぞ。それくらい、すっかりと調教の終わった尻穴の様子であったわ。李媛からあっという間に精を搾り取った手管も大したものだし、考えてみれば、
青獅子は言った。
あの朱姫の反応は、しっかりと尻を調教された人間の女の反応だ。
宝玄仙の三人の女の供は、魔凛の事前調査の資料によれば、宝玄仙の護衛であり、また性奴隷のようなものだったらしい。
あの宝玄仙は、しっかりと朱姫の尻を性感の場所として開発し尽くしたのだろう。
もしかしたら、朱姫自身が言った通り、闘閃坊の相手だって、ちゃんと果たすのかもしれない。
「ところで、陛下、陛下もお人が悪いものだ。朱姫が、沙那とかいう仲間と一緒に調教を受けたいと言ったときには、全員に尻で奉仕をすることに成功すれば、すぐにでも願いを叶えるなどと言っておったが、沙那というのは、あの春秋姉妹が見世物にしておった女剣士であろう?」
闘閃坊が言った。
「おう、そうだ」
「そうだじゃ、ございませんぞ。ならばあれは、白象陛下の使者がやってきて、今日の朝、宝玄仙よりも先に送ったのではないか? 陛下の物言いに、わしらも話を合わせたが、その沙那と会えるのを嬉しがっておった朱姫の顔を見ると、思わず吹き出しそうで困まりましたぞ、陛下」
青獅子は笑った。
「そう言うな。朱姫の調教にも役立つとわかっておったら、もう少し、この城郭に残したのだがな……。白象からは、魔法石の家畜女などどうでもいいから、人間族の女奴隷の方を早く送れとうるさくてのう……」
「白象様がですか?」
「どこで、噂を聞いたのか知らんが、あの女は、三人の魔王でひとりずつ分けることにした奴隷女のうちの、自分に回されることになった沙那が気の強い女戦士だと聞いたらしい。それで、一刻も早く、沙那を痒み奴隷にしたいそうだ」
「痒み奴隷?」
端に座っている
「あの女は、余以上の変態でな」
青獅子はそれだけを言った。
極端な性癖を持ち、集めた雌奴隷を虐げることで愉悦を感じるという性癖を持つ金凰、白象、青獅子の三魔王だが、真ん中の白象という女魔王は一番の変態だ。
姉とはいえ、さすがの青獅子もあの変態さは理解できない。
青獅子も一度だけ、白象の奴隷が集められている離宮に赴いたことがあるが、そこで見た光景に唖然としたものだ。
あの離宮に連れていかれる沙那は、春秋姉妹の調教など、痒み奴隷の生活に比べれば生易しいものだったと知るだろう。
「なるほど、白象陛下が……。それで、今朝早く、沙那を白象宮に移送する手配をしたのですな」
玄魔が言った。
予定では、沙那についても宝玄仙についても、同時に金鳳宮と白象宮に送るつもりだったのだ。
それが急に予定が変更になり、沙那だけが先にこの城郭から運ばれた。
玄魔は、そのことを言っているのだ。
「そういうことだ、玄魔」
「なるほど……。ところで、俺のところで預かっている孫空女や、陛下が管理しておられる宝玄仙も、そろそろ出荷になるのでしょうか?」
玄魔が訊ねた。
「五日後だ――。残り五日で、この城郭から宝玄仙を輸送する。金凰の兄者のところにな」
ここから白象や金凰のところに最初に移動するときには、陸路を輸送させることになる。
獅駝嶺の奥地に一度も入ったことのない者は、いかなる存在でも道術で侵入はできない。
そのように強い道術が刻んであり、それは、金凰自身でも解くことはできないらしい。
だから、最初に宝玄仙を侵入させるときには、どうしても、獅駝嶺を陸路で進ませる必要があるのだ。
だが、一度でも獅駝嶺の洞府に入れば、その呪縛からは解放されて、道術で自由に獅駝嶺を移動できるようになる。
「わかりました」
玄魔が頷いた。
青獅子は笑いながら、杯を空にした。
「おい、また空いたぞ」
「あっ、ただいま」
ほかの場所で酌をしていた李媛が慌てたように酒の入った瓶を持って寄ってきた。
李媛は、朱姫を含めて七回も続けて精を放出させたので随分と身体がつらそうだ。
それでも呆けて休むなど許されないことを知っているので、懸命にここにいる六人の酒を注ぎまわっている。
股間に挿入させた『ふたなりの張形』は、いまでも李媛の股間の前で勃起状態でそそり勃っている。
この霊具は、本物の男の一物と同じで、性的興奮が収まれば、勃起状態が萎えて下に垂れ下がる。
李媛にはそういう状態になれば、娘の李姫を折檻すると宣言しているので、自慰のような真似をしてでも李媛は勃起状態を保たなければならない。
まあ、いまのところ、その心配だけはなさそうだが……。
これが男なら七回も射精させられれば、薬剤なしではもう勃起など不可能だろう。
しかし、霊具で男根を装着させているといっても、李媛の身体は女だ。
女は絶頂すればするほど、身体が敏感になり快感が溜まった状態になるようだ。
その証拠が、いまだに勃起状態を続けている李媛の淫具だ。
これだけ射精させても、まだこんなにも元気だ。
本物の男だったら、大変な絶倫だろう。
青獅子は自分に注がれた杯を横に置いて、眼の前の李媛の股間の霊具を握って擦りあげた。
「ひううっ、も、もう、お許しを……お許しください、ひいっ」
外側の男性器を擦れば、その刺激が張形が挿されている女陰に伝わる。
李媛は青獅子に張形を擦られて、あられのない悲鳴をあげて悶えた。
その姿には、数日前まで、夫とともにこの城郭を支配していた女侯爵の片鱗はない。
「本当に李媛は陛下のお気に入りですな」
青獅子の右横に座っている玄魔が横で苦笑している。
確かにそうかもしれないと青獅子も思う。
自分はこの女侯爵を責めれば責めるほど、愉悦に浸る気持ちになる。
若さなら娘の李姫や、さっきまでここで浣腸責めを受けていた朱姫が当然遥かに若い。
美貌であれば、この屋敷の階下で家畜として扱われている宝玄仙が勝るし、性奴隷としての完成度であれば、やはり、宝玄仙の供たちが上だ。
だが、この城郭の住民の命を救うために、この亜人の魔王の性奴隷になることさえ受け入れた心の綺麗な女侯爵が、羞恥や恥辱に耐えて顔を歪めるのを眺めるのは、青獅子の嗜虐の血をいくらでも熱くさせる。
この女がいい……。
青獅子はしばらくのあいだ李媛の股間を責めてから、やっと手を離した。
李媛の身体ががっくりと脱力するが、ほかの亜人たちに催促されて、慌てて酒を注ぐために身体を起こす。
「おう、その通りだ。余はしっかりこの李媛に惚れている」
青獅子が言うと、周りの部下たちが爆笑した。
青獅子の冗談だと思ったのであろう。
だが、青獅子は半ば本気だった。
数日前に、この李媛に遭った時には、しばらく遊んでから、すぐに使い捨てて殺すつもりだった。
しかし、いまは、本気で自分の側室にしようとも考えている。
青獅子には、兄の金凰魔王と違い妃はいない。
だから、青獅子の正式で、しかも一番のお気に入りの側室ともなれば、考えによっては、魔王である青獅子の妃も同じということだ。
もっとも、本気で好きな女は、こうやって苛めて苛めて苛め抜くというのが青獅子のやり方だ。
つまり、青獅子の正妃となれば、この世でもっとも惨めで哀れな仕打ちを受け続ける存在ということになる。
「それにしても、あの半妖はこの李媛の娘や侍女の貞女と随分と仲が良くなったようじゃな。話によれば、まだ数日だというのに、朱姫はすっかりと百合の性技で、この李媛の娘たちをたらしこんでいるそうではないか」
耶律耶里が酒を呷った。
すぐに李媛が駆けていく。
だが、その李媛の顔が複雑に歪んだのが青獅子にはわかった。
「そうだな……。しかし、その朱姫が半妖だと知ったら、三人の関係はどうなるかな?
青獅子は耶律耶里に酒を注ぐ李媛に言った。
李姫の身体がびくりと反応した。
図星のようだ。
青獅子は頬を綻ばせた。
生まれながらにして染みついた差別意識というのはなかなか消えぬものだ。
なによりも、人間族は亜人諸族に比べて同族意識が強い。
その人間族にとっては、彼らがそう定めた賎民に対する差別意識は理屈ではないのだ。
李媛も当初は、同じ奴隷部屋にいる李姫と朱姫が百合の関係になって、身体を慰め合うのをむしろ好ましいもののように見ていたようだ。
それがこの地獄のような青獅子の性奴隷の生活の中における李姫の心の慰めになっている気配があったからだ。
奴隷部屋の様子は、青獅子の部屋には映像も話し声も筒抜けになっている。
それで李媛も青獅子の知っている奴隷部屋の様子を知っている。
しかし、二日前に、朱姫が半妖だと知って李媛の態度が一変した。
朱姫が李姫に肌を合わせる様子をおぞましい表情で接するようになったのだ。
いまは、こうやって自分たちを嗜虐している亜人の青獅子たちよりも、同じ被害者の半妖の朱姫に憎悪に近い感情まで抱いているのではないだろうか。
まったく、人間族のそういう差別意識というのは理解できないし、興味深い。
「お前の娘の李姫が、朱姫に恋愛に近い感情を抱きつつあるのは間違いないであろうな。余の見たところ、李姫はすっかりと百合の性愛に目覚めた感じではあるぞ。そのうちに、お前の娘の李姫は、完全にあの半妖の娘の性愛の虜になるのであろうな」
青獅子がからかうと、李媛の顔にすっと怯えるような表情が浮かんだような気がした。
すると、朱姫の支度が整ったと兵が報告してきた。
「連れてこい」
青獅子は頷いた。
すぐに、朱姫が兵に挟まれて戻ってきた。
身体を拭いて、乱れた髪もとかしてきた朱姫は、肌を桃色に染めていた。
半分は浣腸剤とともに尻から入れられた酒のためであるだろうし、ここで六人の男たちによってたかって慰み者にされた恥辱のためでもあろう。
だが、亜人兵に付き添われて部屋に戻ってきた朱姫には、それほどの悲痛な表情はなかった。
六人の前にやってくると、すっと床に正座をして両手を前につけ、その手の上に頭をおろす。
「よ、よろしくお願いします……。どうか、朱姫のお尻を皆様でお味見ください……
朱姫は頭を下げたまま言った。
「いい挨拶だぞ、朱姫──。よくぞ、あれだけ量の浣腸に耐えたものだ。褒めてやる。これからは本物の一物で全員がお前の尻を犯す。覚悟はよいな」
青獅子は床に頭をさげ続ける朱姫に言った。
「はい……。でも、どうか、先ほどの約束のことは……」
「約束? ああ、沙那というお前の百合の姉貴分と一緒に調教を受けることであるな。わかった──。余も約束しよう。だから、見事、この尻姦の宴の役割を務めきってみせよ」
青獅子は朱姫にそう諭すとともに、闘閃坊に視線を向けて小さく頷いた。
「では、さっき聞いたとおり、お前を一番に犯すのはわしだ……。さて、朱姫、もっと嬉しそうな顔をしろ。これでお前の尻を突いてやるぞ。まずは、わしの一物に挨拶をしてもらおうか。その挨拶がそれなりのものであったら、優しく指で尻の穴をほぐしながら犯してやろう。だが、適当なものであったら、そのまま突き破ってやる」
闘閃坊が朱姫の前に立ち、下袴と股布をおろして剝き出しの性器を朱姫の顔の前に晒した。
朱姫は顔をあげて、眼の前の闘閃坊の巨根に顔色を失った様子を見せたが、すぐに表情を繕った。
「尻奴隷の朱姫です。よろしくお願いします……」
朱姫の口が限界まで開かれた。
そして、朱姫の唇が闘閃坊の巨根をゆっくりと飲み込んでいった。