※この作品はR-18です。

嗜虐西遊記【完結】   作:ドン・ドナシアン

505 / 819
505 束の間の再会

「い、痛い。痛いよ、お前……。馬鹿力で抱きつくんじゃないよ……」

 

 宝玄仙は声をあげた。

 天井から吊られていた両手が自由になった孫空女が力いっぱい宝玄仙の首に腕を回して抱きしめてきたのだ。

 もっとも、実際にはそれほどの力ではない。

 普段の孫空女だったら、もっと息がとまるくらいの馬鹿力だろう。

 

 ふと見ると、手首と足首に革帯が巻かれている。

 霊気を感じるから間違いなく霊具なのだろうと思う。

 どうやら、これを巻かれることでかなりの筋力を制限されているようだ。

 しかし、元々、孫空女は信じられないくらいの馬鹿力だ。

 だから、制限をされていても、常人並の筋力はあるようだ。

 

「ご、ごめんよ……。でも、ご主人様、どうしたのさ、それ──?」

 

 孫空女が慌てて抱きついていた腕を緩めるとともに、宝玄仙の身体を眺めつつ、血相を変えた口調で喚いた。

 

「どうということはないよ……。連中の遊びに付き合っているだけさ。それよりも、お前はどうしてたんだい? そうだね……。まずは、その股間にぶらさがっている下品な持ち物から説明しな」

 

 宝玄仙はうそぶいた。

 そして、顎で孫空女の股間を指した。

 孫空女の股間には、真っ白い色の男性器がぶらさがっている。

 

「ええっ、これのことから説明するのかい──」

 

 孫空女は恥ずかしそうに顔を赤らめると、手で模擬男性器を隠した。

 

「お前、隠すんじゃないよ──。その手が邪魔だよ。手を後ろに回しな」

 

「ええっ──。な、なんで──?」

 

「いいから、言うことを聞くんだよ──。右手で左手の手首を背中で掴むんだ。許可なく離したら折檻だよ──」

 

 宝玄仙は怒鳴った。

 孫空女が渋々という感じで、跪いたまま背中に手を回した。

 実際には折檻といっても、いまの宝玄仙にはなんの力もない。

 しかし、いまさら、孫空女には宝玄仙に逆らうという思考は出てこないのだろう。

 脚を開いてよく見せろという命令にも、孫空女は唯々諾々と従って、膝立ちの股間を片幅程度に開いた。

 

 宝玄仙は四つん這いで孫空女の股間の間近までにじり寄った。

 両端が男性器のかたちになっている双頭の張形のようだ。

 膣内に全体の半分が挿入されていて、もう半分が膣の外にぶらさがっているのだ。

 これも霊具のようだから、勝手には外れないようになっているのだろう。

 しかし、ただの双頭の張形ではなく、外に出ている部分は、興奮していない本物の男の性器のように力なく垂れている。

 

 もしかしたら、これは孫空女が性的な興奮をすると、勃起するようになっているのだろうか?

 宝玄仙は片側の前肢を伸ばして、ちょんと突いてみた。

 すると力なく垂れていた部分がむくむくと起きあがってきた。

 二、三回蹄で軽く擦ると、あっという間に逞しく起きあがった。

 

「へえ……。よくできているじゃないかい。まるで、本物の男のようさ」

 

 宝玄仙は感心して言った。

 

「や、やめてよ、ご主人様……。も、もう、手を離していいでしょう?」

 

 孫空女が身体をくねらせて困ったような表情になった。

 本当にこの女をいたぶるのは愉しい……。

 

 宝玄仙はこの十日余りの心痛がすっと消えていき、心からの愉悦が全身に走り出すのがわかった。

 

「いいというまで背中で手を組んでいろと言ったろう──。それよりも、これの説明をしな」

 

 宝玄仙は今度は怒張した孫空女の模擬男根を横から蹄で強く弾いた。

 

「ひいっ──。痛い──。ご、ご主人様、酷いよ──」

 

 孫空女は身体を仰け反らして悲痛な声をあげた。

 しかし、孫空女が悲鳴をあげたことに、宝玄仙もびっくりした。

 

「これはお前の身体の神経に繋がってんのかい──?」

 

 宝玄仙は今度は力を抜いて、腕の横で軽く擦りあげるようにしながら訊ねた。

 擦ると孫空女は明らかに欲情の兆しを見せて反応する。

 

 よくできた玩具だ──。

 おそらく、この外の部分が孫空女の膣の中の感覚と繋がっているのだろう。

 だから、外の部分を擦ったり叩いたりすれば、孫空女は膣の中を擦られたり叩かれたりしているのと同じことになるということだ。

 

「……なるほど、なかなか愉快な玩具じゃないかい──。連中につけられたのかい、孫空女?」

 

 宝玄仙はすでに元気にそそり勃っている孫空女の模擬男根を口に咥えた。

 そして、舌で刺激をした。

 

「や、やめてっ──ひっ、ひいっ、あ、ああっ……い、悪戯はやめてよ、ご主人様……ああっ、くっ……」

 

 孫空女が手を後ろに組んだまま悶えだした。

 たちまちにあられもない声を出して身体をくねらせ出した。

 

「は、話をしようよ──。せ、せっかく、会えたんだから……あっ、ああっ……ちょ、ちょっと、待ってったら……」

 

 本当に面白い──。

 

 この女の困惑した声を聞いていると、なにもかも忘れて心が軽くなる気がする。宝玄仙はもっと苛めたくなってきた。

 

「話ならできるだろう──。勝手に話しな。聞いているよ」

 

 宝玄仙は一度口から孫空女の模擬男根を離して言った。

 そして、すぐに口で奉仕を再開する。

 

「そ、そんな……こんなんで話せって言われても……。あ、ああ……と、とにかく、それ取れないんだよ。『ふたなりの張形』って、言っていたと思うけど……ちょ、ちょっと……だ、駄目だよ、ご主人様──」

 

 孫空女の悶えが激しくなった。

 面白いので、さらに強く舌で擦りあげるとともに、顔を左右に振って強く動かしてみた。

 すると咥えている男性器の先端からどんどんと精液のようなものが溢れてくる。

 

 いや……。

 これは孫空女自身の愛液だ。

 

 この女の淫液の味はよく知っている。

 この男性器から出ているのがそうだ。

 つまり、孫空女が感じて蜜を出すと、それがこの張形に吸収されて、先端から精液のように出てくることになっているらしい。

 本当によくできている。

 

「んぐうっ──だ、だめえっ──」

 

 孫空女の身体がぶるぶると震えた。

 次の瞬間、まとまった量の蜜が先端から飛び出してきた。

 孫空女の背中が弓なりに曲がって、歯を喰いしばった口から呻き声が迸った。

 

 どうやら達したようだ。

 相変わらず感じやすい女だ……。

 

 宝玄仙は口の中に放出された孫空女の蜜を唾液とともに飲み込むとともに、舌で外に飛び出している男性器を掃除してやった。

 孫空女は宝玄仙の舌で男性器を舐められて、肌を真っ赤にして身体をくねらせ続けた。

 しばらく遊んでから、やっとのこと宝玄仙は孫空女の股間から口を離した。

 

「なにが『ふななりの張形』だよ。しっかりと女性器を塞いでいるんだから、ふたなりはおかしいだろう。『女を男化する張形』と呼ぶべきじゃないかい」

 

 宝玄仙は言った。

 

「そ、そんなこと、どうでもいいじゃないかい、ご主人様──。いい加減に手を離していいかい?」

 

「そのままにしてな。わたしは、お前の怒張がどのくらいで鎮まるか見てるんだよ。それが勃起しているということは、まだお前が性的な興奮をしているということなんだろう? お前という女がどれくらい淫乱なのか面白いから観察させな」

 

 宝玄仙は笑った。

 孫空女の身体は真っ赤だし、まだ十分に火照っているようだ。

 この女の身体は、しっかりと宝玄仙が躾けた身体だ。一度火がつけば、一度や二度の絶頂で身体が収まるわけがない。

 むしろ、それが始まりになって、もっと欲情するはずだ。

 つまり、孫空女の勃起はしばらく収まることなどないはずだ。

 

「呑気なことを言っていないで、どういうことになったのか教えてよ、ご主人様──。ご主人様はやっぱり、道術は遣えないのかい?」

 

 孫空女は声をあげた。

 

「まあ、そういうことになっているよ。そうでなければ、こんな情けない恰好でいるわけがないだろう。わたしは、連中の家畜奴隷ということのようだよ。膣の中に霊気を吸収する魔法柱というものを入れられているんだ。それが中にある限り、わたしは道術を遣えないのさ──。そうだ──。お前、手を中に入れて取れないかい?」

 

 宝玄仙は言ってみた。

 道術がなければ絶対に出せないようにはなっていると思うが、物は試しだ。

 多少強引でも外れさえすれば、後は道術でなんとかなる。

 宝玄仙は四つん這いの態勢から仰向けになり、孫空女に腹を見せるような態勢になって膝上までしかない肢を左右に開く。

 

「ご、ご主人様をこんな身体にするなんて許せないよ──。連中がご主人様の手脚を斬って、こんな悪趣味な蹄を付けたのかい? それに、その鼻輪……」

 

 孫空女が憤慨した様子で宝玄仙の女陰に手を伸ばした。

 そして、指で宝玄仙の肉襞を押し開くようにして、その中に指を入れてきた。

 

「くっ……くすぐったいよ……、孫空女……お、お前、わざとやっているんじゃないだろうねえ……くうっ……」

 

 それだけで感じてしまい宝玄仙は切ない声をあげてしまった。

 そういえば、孫空女に会って気を張っていたから気にならなかったが、宝玄仙の股間には、蝦蟇婆(がまばあ)から媚薬を塗られている。

 痒み混じりの淫情に襲われている股間を孫空女の指でまさぐられるのは、途方もなく気持ちがよかった。

 

 これはまずい……。

 宝玄仙は湧き起こった淫情に今度は自分が身体を悶えさせられてしまっていた。

 

「そ、そんなことしてないよ……。ちょっと待って……。こ、これかな……? 確かに、なにかあるよ……。でも、これ、取れないよ……。くっついているというか……。まるで、身体の一部みたいだ……」

 

「くっ……はああっ……お、お前……いやらしく指を動かすんじゃないよ……か、感じるじゃないかい……」

 

 宝玄仙は必死に快感を押し殺すのだが、孫空女の指が膣の中を掻き回して、すでに淫らな蜜で溢れている女陰をぐちゃぐちゃとこねまわされて、快感を覚えずにはいられなかった。

 それでもしばらくそうやって孫空女に膣を探ってもらったが、やっぱり手で取るのは不可能のようだ。

 宝玄仙は諦めた。

 

「ふうっ……」

 

 孫空女の指が出ていくと、宝玄仙は大きな息を吐いた。

 膣を弄り回されすぎて身体が火照っている。

 一度意識すると、股間の痒みがどうしようもなく全身を苛む。

 

 宝玄仙は続けざまに何度も嘆息した。

 痒い──。

 

 女陰だけではなく、肛門にも塗られているのだ。

 特に、まだ弄られていないその部分が火のついたようになっている……。

 

「ご、ご免よ、ご主人様……。無理みたいだよ」

 

 孫空女はうな垂れている。

 もっとも、もともと手で取れるとは思っていなかった。

 ここの亜人の連中も、孫空女が手で取ることが可能だったら、宝玄仙と孫空女を二人きりにはしないだろう。

 

「い、いいさ……。それより、お前はどうしてたんだい……?」

 

 宝玄仙は訊ねた。

 

「あたしは、玄魔(げんま)という魔王軍の将軍のひとりのところの軍営に監禁されていたんだ……」

 

 孫空女は語りだした。

 どうやら孫空女は、あの四人全員が捕えられた日以降、宝玄仙だけではなく、沙那や朱姫とも離れ離れにされて、ひとりでその玄魔という将軍のところで、毎日のように亜人兵と裸で格闘の試合をさせられていたらしい。

 この模擬男根も連中のいやがらせのようだ。

 

 孫空女の感じやすい身体では、膣の快感を外に出すようなこんな霊具を装着されては、満足に試合などできなかったに違いない。

 つまり、孫空女と格闘の試合をする連中は、孫空女の股間にぶらさがっているこの霊具に手で触れさえすれば、孫空女を感じさせて、抵抗力を失わせることができるのだ。

 ただでさえ、手足首の霊具で本来の力を封じられている孫空女には、不公平な仕打ちだろう。

 

 しかも、孫空女の話によれば、股間の淫具だけじゃなく、手首や足首に鎖で繋がった枷を装着されて、試合をさせられたりもしたようだ。

 そんな酷い条件だったが、孫空女は三人抜きさえすれば、宝玄仙に会わせると言われて、毎日頑張ったようだ。

 そして、ついに、たまたま青獅子がいなかった日に三人抜きを達成したらしい。

 それで、こうして宝玄仙に会いに来ることができたというわけだ。

 ただ、宝玄仙に会いたければ、全員の前で青獅子に抱かれろと言われて、大勢の亜人兵の見ている前で、青獅子に性奉仕するという行為までしたらしい。

 

「なるほどねえ……。お前のことはわかったよ」

 

 宝玄仙は言った。

 そして、今度は自分の身に起きたことを簡単に説明した。

 

 ……といっても、宝玄仙としても、なにか有益な情報があるわけではない。

 ともかく、蝦蟇婆、輪廻(りんね)、寧坊(ねいぼう)、一鉄と二鉄の兄弟が宝玄仙の飼育係のようなものだと説明した。

 手足を切断したり、蹄や鼻輪を付けられたり、豊乳化や乳腺化の施術でいたぶられたりしたことについては、孫空女は心の底から憤慨していた。

 絶対にそいつらをとっちめてやると言って息巻いてもいた。

 

「沙那や朱姫について、知っていることはあるかい?」

 

 宝玄仙は訊ねた。

 

「朱姫は知らない──。ただ、沙那については、すでにこの城郭にはいないらしいよ。あたしと戦っている亜人兵たちがそんなことを仄めかしていたからね。白象というど変態の女魔王のところに移送されたという噂さ……。とにかく、沙那も、朱姫もどこでどうしているのかさっぱりわからない……。ご主人様もそうだった。まあ、だけど、とにかく、会えてよかった。生きていることは確かめられたし──」

 

「なにがよかっただい──。どうしようもないじゃないか──。確かに会えてよかったけど、また明日からは離れ離れになって、ここの卑劣な連中の調教の日々だよ」

 

 宝玄仙は吐き捨てた。

 

「大丈夫だよ、ご主人様、あたしに策があるんだ──」

 

 孫空女が不意に声を潜めて言った。

 

「策?」

 

「うん──。ご主人様とあたしがなんとか逃亡するための策だよ……」

 

「どんな策なんだい?」

 

 宝玄仙は身を乗り出して、孫空女の顔のすぐ近くに自分の顔を寄せた。

 

「あのね、ご主人様……。あたし、ここに来る前に、実は青獅子魔王にみんなの前で犯された後で、もう一度、寝室のような場所で犯されたんだ。あたしがご主人様にやっと会えたのも、そのときに嫌だったけど、一生懸命にその青獅子に尽くしたお陰なんだよ……。それで、青獅子に抱かれながら言われたんだけど、ご主人様とあたしは、もうすぐ揃って、亜人たちの本来の領土まで輸送されるみたいだよ。狙いはそのときさ……」

 

 孫空女が語りだした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。