「はあっ、ひゃあ、ひゃっ……」
雪蘭は小白香の舌を受けながら、拘束された身体を激しく動かしている。
たっぷり足癬の毒を塗った足は、真っ赤な革の下着で封印した。
それは、小白香自身も同じだ。
小白香については、自ら同じものをはいたというわけだ。
その結果、襲ってきた痒みは、小白香自身が悲鳴をあげたくなるほどだった。
痒みに耐性のない雪蘭には、暴れ狂いたくなるくらいの苦痛に違いない。
だが、雪蘭は、口を開けていろという小白香の命令を守って、椅子に拘束された身体を激しく揺さぶりながらも、必死になって口だけは開き続けている。
そのため、雪蘭の唇の端からは、雪蘭と小白香の唾液がどんどん垂れ落ちてく
小白香は、雪蘭の口の中を思うがままに貪りながら、雪蘭の可愛らしい顎に垂れるその涎も舐め続けていた。
それにしても……。
小白香は、自分の局部の燃え立つような痒みに耐えかねて、ねっとりと汗ばむうなじを何度も仰け反るように動かしながら、自分の舌を一生懸命に受け入れている雪蘭の姿を眺めた。
この雪蘭をもっと苛めたい。
それでいて、もっと可愛がってあげたい――。
そんな不思議な感情が小白香を支配して、それが小白香を動揺させている。
これが愛情という感情に違いないというのは、さすがに小白香でも理解はしている。
しかし、不思議なのは、こんなに簡単に誰かを愛したいという気持ちに陥ることができたことだ。
雪蘭は確かにとても可愛らしく、そして、素直だ。
だが、人間族の少女であり、小白香が雪蘭と接したのは、昨日が初めてだし、話をしたのはついさっきが最初だ。
しかし、いま自分は確かに雪蘭に愛情を感じている。
自分よりも年少の存在というのは、こんなにも愛しい気持ちになれるものだろうか?
そういう気持ちも、自分よりも年少の存在についても、これまでの人生で経験したことのない小白香にとっては、雪蘭に対する感情は戸惑いでしかない。
いずれにしても、小白香は、いまや、この雪蘭に対する愛情が自分に芽生えようとしているのをはっきりと知覚していた。
「こ、今度は、お前がわらわの口の中に舌を入れるのだ……。さっき、わらわがやったようにやってみればよい……」
小白香は、雪蘭に口を閉じることを許すと、今度は雪蘭から小白香の舌を貪ることを命じた。
「は、はい、おねえさま……」
雪蘭は、苦しそうに息をしながら、かすかに顎をあげる。小白香は、その雪蘭の唇に再び自分の唇を重ねた。
すぐに雪蘭の舌先が小白香の口の中に入ってきた。ぺろぺろと小白香の舌を舐め始める。
そこには技巧的なものは皆無だが、それが却ってむらむらとした淫情を小白香の体内から沸き起こさせた。
我慢できなくなって、今度は、また小白香が雪蘭の口の中に舌を侵入させる。
すると雪蘭はその舌を自分の口の中で舐め返してくる。
舐めよという命令を忠実に実行しているのだろう。
その健気さが可愛い……。
小白香は、はっきりと自分の身体に火がつくのを覚えながら、雪蘭との接吻を続けた。
全身を痺れのような気だるさが包む。
しかし、ほんの少しも、その気だるさを解消しようとする気が起きない。
局部の激しい痒さも小白香にとっては、心地よい酔いのようなものだ。
しかし、雪蘭にっては、やはり、地獄のような苦しみなのか、しきりに全身を揺さぶっている。
「ゆ、雪蘭……よ、よくできたぞ……。わ、わらわも気持ちよかった……。これから、わらわが接吻を命じたときには、いまのように必ず、お前の舌でわらわの舌を舐めるのじゃ……。わかったな」
「は、はい、おねえさま……。で、でもかゆいです……。か、かゆい……」
雪蘭が耐えられなくなったかのように全身をまた激しく振り立てて、泣き声のような悲鳴をあげた。
「わ、わかっておる……。わらわも痒いのだ……。しかし、この痒みも悪くない……。簡単に痒みを癒しては勿体ない気もする……。足癬の痒みには格別の快感もあるが、この媚薬の痒みというのも悪くないのう……。それだけに、これは危険だ……。や、病みつきになりそうだ……」
実は、単なる掻痒剤ではなく、媚薬効果のある油剤を自らの身体に使うなど小白香も生まれて初めての経験だった。
痒みに耐えて、それを癒す快感もいいが、こうやって股間や乳首の性感帯に媚薬効果のある油剤を塗って、痒みだけとは違った性の疼きに耐えるのもまた、別の気持ちよさがある。
なにしろ、これを癒すということは、痒みが解消する気持ちよさに、性愛の気持ちよさも加わるのだ。
自分自身の性愛の体験がない小白香は、この局部の痒みが淫情の発散をしながら癒されることを想像した。
どんな気持ちだろうか……。
小白香は自慰の経験はあるが、それほど気持ちがいいものとは思わなかった。
それよりも遥かに気持ちがいい痒み地獄の向こうにある快感に比べれば物足りず、繰り返してやりたいと思うようなものではなかったのだ。
しかし、痒みを発散しながら耽る自慰なら違うような気がした。
いや、そうではないだろう……。
雪蘭の存在が、小白香の性愛の快楽への好奇心をかき立てている。
この猛烈な痒みに襲われている部分を雪蘭の痒い場所と擦り合って痒みを癒したら、雲に昇るような恍惚感を得られるのではないか……?
そう思った……。
おそらく、それは肉体的な快感だけではなく、精神的な快感を伴わせてくれるような気がする。
快感に対する貪欲さは、小白香の生来の気質だ。
思い込むと、どうしてもやってみたい。
この全身を蝕む痒みを雪蘭と癒してみたい。
「ああ、か、かゆいです……かゆいいいい……」
雪蘭が半狂乱になった。
やはり、同じ痒みでも、雪蘭と小白香では苦しさも異なるようだ。
雪蘭のうめきと喘ぎは凄まじいばかりの激しさになってきた。
それに比べれば、小白香はまだこの痒みの苦痛をしばらく味わいたいような気持ちもある。
まあいい……。
このまま雪蘭を放っておいて、発狂でもされたら、取り返しがつかない。
小白香は、雪蘭について、痒みをほぐす段階に入ってやることにした。
「そ、そうだな、か、痒い……。わらわの身体も千切れそうだ……。だが、もう一度、接吻だ。それが終わらなければ、わらわもお前も痒みを癒してはならないことにしよう……。さあ……。ところで、さっきの言いつけは覚えておるな……」
小白香は再び雪蘭の唇に唇を重ねた。
今度はとりあえず、なにもしなかったが、すぐに雪蘭の舌が、小白香の舌を探して小白香の口の中に入ってきた。
自分の舌で小白香の舌を求めよという命令は忠実に実行している。
小白香は大いに満足した。
雪蘭の舌が自分の舌に届くと、やはり我慢できなくなって小白香も雪蘭の舌を吸った。
身体の痒みが、頭がぼうっとなることで、少しはましになる。雪蘭もまた同じなのかどうかはわからないが、まるで淫情に溺れているかのような表情だ。
そして、小さな身体を汗びっしょりにして、もどかしげにくねらせ、小白香との濃厚な接吻に耽っている。
「よ、よくできた。つ、次は、身体じゃ……。か、痒い部分をわらわの肌に擦りつけるのだ」
「は、はい、おねえさま……。で、でも……」
雪蘭が苦しそうに身体を悶えさせた。
小白香はやっと、雪蘭が椅子から離れられないことを思い出した。
「小愛、一度、雪蘭の拘束を解いて椅子から降ろせ――。ただし、両手の手枷は背中で繋ぎ直すのだ」
小白香は横に座っている小愛に告げた。
しかし、小愛はなんだかぼうっとしているようだ。
反応しない小愛に小白香はもう一度声をかけた。
「は、はい。も、申し訳ございません、小白香様――」
小愛が弾かれたように立ちあがった。
すぐに椅子の背もたれの金具が外されて、雪蘭の首輪と手枷が解放される。
雪蘭の膝を手摺に縛っていた縄も解かれる。
だが、雪蘭は、椅子から滑り降ちるようにして、床に尻餅をついた。
雪蘭は身体に力が入らないのか、すぐには立てないようだった。
しかし、その両手が、身体を掻こうとするように局部に伸びる。
だが、無駄だ。
この下着は外部からのあらゆる刺激を遮断する効果がある。外さないことには絶対に痒みを癒す方法はない。
すかさず、小愛が雪蘭の手を取る。
そして、一度手枷を外し、雪蘭の背中で嵌め直してしまう。
「ああ、かゆい、かゆい……」
雪蘭は背中に拘束された裸身を左右に激しく捩じり出す。
雪蘭の耐えている苦痛は、小白香にも襲いかかっている。
少しもじっとしていられないような痒みだ。
そして、はっとした。
いつの間にか自分の両手は、股間と胸に腕の一部を強く押し付けるようなことをしていたのだ。
痒みに耐えられずに、無意識に腕を局部に持っていってしまったようだ。
小白香は自分のふがいなさに舌打ちした。
痒みに耐えれば耐えるほど、それを癒すときの快感が大きいことを知っている。
そのためには、限界まで我慢をしなければならない。しかし、それに性の疼きが加わったことで、小白香も知らず、腰を動かしてしまったようだ。
これは、意思の力だけでは難しいかもしれない。
「小愛、棚からもうひと組、手枷を持って来い」
「かしこまりました、小白香様」
全裸の小愛が棚に小走りに駆けていく。
そこには、さまざまな調教道具が置いてあるのだ。
小愛は、すぐに手枷を持って戻ってきた。
「その手枷をわらわの手首にかけよ。雪蘭と同じように背中でかけるのだ」
小白香は自分の手を背中に回した。
「えっ?」
小愛は一瞬、身体を硬直させたが、二度同じ命令をさせるなという小白香の言葉を思い出したのか、すぐに小白香の背中に回った。
小白香の手首に金属の手枷が嵌る。
これでよい……。
これなら、痒い場所を勝手に掻くことできない……。
小白香は、雪蘭に視線をやった。
雪蘭は痒いとうめきながら全身を暴れさせている。
「ゆ、雪蘭、痒いのであろう……。か、痒い部分をわらわに擦りつけよ。ただし、わ、わらわも痒いのだ。だから、お前の痒い部分と同じ場所のわらわの場所を擦るのだ。わらわの痒みを癒しながらであれば、お前が痒みを癒すのを許すぞ」
小白香は言った。
喋るとどうしても、歯が鳴ってどもってしまう。
全身が千切れそうだ。
そして、熱い。
これはこれで足癬の痒みとは違う痒みの苦しさだ。
「お、おねえしゃま、かゆいです――」
あまりの痒みに、がちがちと歯を鳴らしている雪蘭が小白香の身体に肌を寄せてきた。
まずは胸を小白香の乳首に擦り合わせるようにする。
雪蘭の胸はほとんど平らだが、小白香の胸は少し膨らみがある。乳首の大きさも違う。
雪蘭の小さな乳首が小白香の乳首と強く擦れ合った。
「あ、ああ……。これは気持ちがよい――。ゆ、雪蘭、もっと強く擦れ。もっとだ――」
「は、はい――。あ、ああっ……」
痒みに襲われている乳首を雪蘭の胸で擦られるのは途方もなく気持ちよかった。
あっという間に小白香は全身が熱くなり、股間に疼きの塊りのようなものが出現するのを感じた。
これが官能というものだろうか……。
頭の中が痺れるようになって、なにも考えられない。
雪蘭もまた、感極まったような声をあげている。
その声は痒みが癒える快感の声ではあるが、それだけではない淫情の昂ぶりような響きも混じっているようだ。
「お、おまたも……おまたもこすっていいですか、おねえさま……。も、もうかゆいのが、が、がまんできないのです……」
雪蘭が泣くような声をあげた。
「よかろう。ならば、掻かせてやろう。ただし、やり方は同じだ。わらわと股と雪蘭の股を擦りつけよ。それなら、下着を一度外してやろう」
「ああ、何でもやります。よいのですか?」
「いくらでもやれ。わらわも痒い――。ほら、見よ。わらわも手を拘束させた。そなたが擦ってくれなければ、わらわも苦しいのだ。わらわを助けると思って擦れ」
そう言いながら、小白香は雪蘭に微笑みかけた。
雪蘭の顔が少しほっとしたように解れた気がした。
しかし、正直にいえば、すぐに痒みを癒してしまうのは、凄く惜しい気もする。
だが、これで終わりというわけでもない。
雪蘭と股間に掻痒剤を塗り合って、痒みを解し合って愉しむ機会はいくらでもあるだろう。
小白香は、床の上に横たわった。
そして、自分と雪蘭の革の下着を道術で消す。ふたりの股間が露わになる。
冷たい石床の感触が熱くなった身体に心地いい。
「ああ、おねえさま」
その上に雪蘭がすぐに覆い被さってくる。
切羽詰まって少しも待てないという感じだ。
小白香が股を開いて、受け入れやすいようにしてやると、その場所に雪蘭が自分の亀裂を押し付けてくる。
「ああっ――」
「んふんっ」
雪蘭の股間が小白香の股間を擦った瞬間、怖ろしいような衝撃が走った。
雪蘭も一瞬、腰をあげて、それ以上躊躇するような仕草をしたが、すぐに再び股間を強く押し付けてきた。
雪蘭の心は小白香にもよくわかる……。
身体の芯が燃えるような不思議な昂揚感――。
それはめくるめくような快感ではあるが、前の見えない光の中に自ら飛び込んでいくような恐ろしさがある。
しかし、股間や胸を襲っている痒みと疼きが、前に進むことを強く求めるのだ。
そして、痒みの苦痛は、未知の光の中に進むことを躊躇することを雪蘭や小白香に少しも許さない。
「も、もっと激しく擦れ、雪蘭――。もっと、もっと……」
小白香は怒鳴った。
「はい……ああっ――」
雪蘭が今度は狂ったように股間を押しつけて強く擦ってくる。
そして、届かないまでも懸命に胸と胸も押しつけるように身体全体で擦ってくる。
これが、十歳の人間族の童女の力かと思うほど、雪蘭が小白香の股を擦る力は強い。
そして、骨も肉も一度に潰れ散るかのような衝撃が走った。
「ああ、き、気持ちがいい……。こ、これは――」
神経が溶けるような快感に襲われた小白香は、あられもない声をあげてしまった。
これが官能が燃えるということなのだろう。
小白香は、もう耐えられなくなり、股間を押しつける雪蘭にあおられるように、自分も腹部と腰を突きあげて、痒みの頂点を強く擦った。
肉芽と肉芽がはっきりとぶつかり合うのがわかる。
強烈な衝撃が全身に走る。
「ほおおおお」
「ああああっ」
小白香は自分の口が獣のようなうめき声をあげるのがわかった。
その小白香の裸身を雪蘭の裸身が擦りあげる。
雪蘭の股間と小白香の股間がお互いの力で押しつけ合う……。
そのまま憑りつかれたかのように、ふたりで身体を擦り合う……。
「お、おねえさまああ、なんだかわからない……。き、きもちいい……。ああ、な、なんですか、これ……はあっ……、あっ、ああっ……こ、こわい……こわい……」
「わ、わらわも知らぬ……。だ、だが、そなたが感じているものは、わらわも感じる……。い、一緒に進もうぞ……ああっ……」
ふたりでさらに強く股間を擦り合った。
白い光のようなものはすぐそばまできている。
なにかに包まれる。
大きな波のようなもので、激しく運ばれているような心地でもあり、どこかに全力で駆けているような激しさでもある。
「お、おねえさまああ、おねえさまあああ――」
不意に雪蘭が股間を強く押しつけるように身体を弾ませた。
汗まみれの小さな身体が二度三度と電撃でも浴びたように身体を震わせる。
小白香もまた、込みあがった衝撃に全身を貫かれていた。
もうなにもわからない――。
なにか熱いものが腰を包み込み、それが全身を覆い、そして、飛翔させた。
「んあああああっ」
「ひゃあああっ」
気がつくと、ぐったりとなった雪蘭が小白香の裸身の上に乗っている。
「雪蘭……?」
意識がないのか、雪蘭はただ苦しそうに息をするだけで、返事をしなかった。
小白香が身体を起こすと、雪蘭の裸身が小白香の身体の上から滑り落ちそうになった。
それを小愛がさっと支える。
小愛が雪蘭を床に寝かせ、すぐに小白香が身体を起こすのを助けた。
「小愛、わらわの手枷を外せ――。わらわがこの部屋を去った後で、雪蘭の身体を中和剤で拭いてやれ……。さもないと、薬剤を塗った場所に痒みが戻ってくる。そういう薬剤でちょっと雪蘭には強すぎる。股間は別の痒み剤とともに貞操帯で封印する」
「わかりました……。でも、小白香様の毒は?……。それにお汗も……」
小愛が小白香から手枷を外しながら言った。
雪蘭と身体を擦り合うことでかなり痒みは癒えており、とりあえず、いまは苦しさはない。
しかし、小白香の身体にも雪蘭と同じように掻痒剤を塗りたくっている。
ならば、小白香にも中和剤を塗らなくてもいいのかと訊ねているのだ。
また、雪蘭だけではなく、小白香も汗びっしょりだ。
その汗を拭こうと、小愛が布を取りに行きかけた。
だが、小白香はそれをとめた。
「よい……。汗はわらわの道術できれいにできる。薬剤の影響もな……。ところで、意識が戻れば雪蘭は、また痒みでまた泣き出すに違いない。そのときは、お前が雪蘭の股間以外の他の場所を慰めてやれ。そうしてやれば、少しは股の痒みの苦しみから救われるだろうからな」
「はい」
小愛が頭をさげた。
小白香は、再び赤い革の下着で雪蘭の股間を封印する。
選んだ油剤は、さっきよりも痒みが少なく、性の疼きがより強いものだ。
これなら発狂はすまい。
そして、寝息のような呼吸を繰り返して寝ている雪蘭に視線を送った。
すぐにさっきのように、雪蘭は可愛らしく泣くのだろうな。
しかし、それを癒すのは二日は先にしようと思っていた。
それまでは、小白香も自分の股間の痒みも疼きも奉仕奴隷に癒させることはしないと決めた。
いまの痒みは、また雪蘭と一緒に癒そう……。
そう決めた。
小白香は、雪蘭に道術をかける。
人差し指だけしか残っていなかった両手の指がこれで戻ったはずだ。
この雪蘭を奴隷などにするのはもったいない。
これは、小白香の愛玩人形だ。
こんなに可愛いのだから……。
小白香は立ちあがった。
そのときには、すでに小白香の肌からは汗はなくなっている。
股間をべっとりと濡らしていた体液も道術で消滅させた。
小愛がすぐに小白香の脱いだ服を着せにかかる。
予定では、この後は、白象のところに行き、その後、監禁したままの右京の妹とその許嫁の処置にかかるつもりだったが、すべてやめた。
それよりも、身体がだるい。
横になりたいのだ。
それでいて、やはり、このだるさを簡単に消してしまいたくない……。
そんな不思議な感情に小白香は、自分が捉われるのをしっかりと感じていた。
小白香は、とりあえず、自分の部屋に戻るために、『移動術』を念じた。