「おがああああ」
天井から宙吊りにしている宝玄仙の腹に、二発続けて拳を叩き込むと、宝玄仙がまた胃液を吐いた。
「汚いわねえ――。反吐吐かれるのが嫌だったから、飯を食わせてなかったんだけど、まあ、胃液じゃあどうしようもないか……。というよりは、随分弱い身体じゃないかい。柔らかくって、筋肉なんてありはしないし……。身体も細いし……。ほんのちょっと力を入れようものなら、どこでも骨なんかへし折れそうね――。試しにやってみるかい……?」
そのまま、両手に力を入れて、強引に捩じりあげるようにして、本来は曲がるはずのない腿の真ん中部分を曲げていく……。
「あおおおっ――」
金属の開口具をつけさせている宝玄仙の口から咆哮が噴き出した。
ぼこりという大きな音がして、大腿部の骨が折れた感触が手に伝わった。
宝玄仙の股間からじょろじょろと失禁が流れ出す。
「上から下からと忙しいねえ……。まあ、出すものもなくなれば、出てはこないと思うけどね」
もう一度、拳を腹に打ち付ける。
「んがああっ」
なにもできない宝玄仙の身体が身体ごと弾かれて、そして、反動で戻ってくる。
宝玄仙はぼろぼろと涙を流して、哀願の表情を向けてくる。
また、その身体は金翅の拳で内臓くらいは、壊れたかもしれない。
殴った腹の部分が青紫色になって、それが拡がっていく。
金翅は指をぱちんと鳴らした。
宝玄仙の全身に『治療術』の道術をかけたのだ。
ついでに、宝玄仙の肌についた反吐の痕と床にこぼれた尿も消滅させた。
腹の痣や、たったいま折れた腿の骨が、あっという間にきれいになる。
「あっ、ああっ、ああ……」
宝玄仙が泣きながら、なにかを訴えるように声を出し始める。
しかし、限界まで開けさせている口からは、意味のある言葉は出てくることはない。
「なにを言っているかわからないわねえ……。もっとも、なにも喋る必要はないのよ、宝……。別になにかを訊き出したくて、お前を拷問しているわけじゃないからね。お前は、ただ、拷問をされるために、拷問されているのさ――。生きている限り、お前はこうやって、ここで宙吊りにされて拷問される。このわたしに殴られ続けるのよ。永遠にね。それを終わらせるためには、自殺でもすることよ……。しかし、その手段もないだろうけどね……」
金翅は泣きべそをかいている宝玄仙の目玉を殴りつけた。
「はがああっ」
一発で宝玄仙の美しい顔は、真っ黒い痣で覆われた。
「もう片方よ」
金翅は反対の腕を振りかぶった。
宝玄仙は弱々しい悲鳴をあげて、顔を避けようとしている。
金翅は、笑いながら容赦なく拳を顔面に叩き込む。
宝玄仙がぐったりとなった。
金翅は、また、『治療術』を施した。
宝玄仙の顔が元に戻り、美しさを取り戻す。
同時に、意識を失いかけていたのも覚醒もさせる。
奴隷宮の最上階にある金翅専用の拷問室だ――。
この奴隷宮には、地下も含めて四層になっており、三層部分までは、多くの奴隷が暮らす場所であり、その性奴隷たちの部屋、奴隷の管理をする侍女の部屋、そして金凰魔王に奉仕をするために部屋や性奴隷たちを調教する部屋が並んでいる。
しかし、この最上階の層は、金翅だけの私的空間であり、ここに立ち入ることができるのは、ほんのひと握りの者だけだ。
第四層にある拷問室がここであり、この場所で誰かを拷問するのは久しぶりのことだった。
その拷問室の真ん中に宝玄仙を宙吊りにしていた。
天井から繋がった鎖の先に、宝玄仙の黒髪を束ねて縛りつけ、また、切断された両方の腿にも金属の枷を嵌めて、こっちは枷から延びる鎖を床の金具に繋げている。
つまり、宝玄仙は天井と床の上下から伸びる鎖に身体を繋げられて、部屋の中心で宙吊りになっているのだ。
その宝玄仙に金翅はさっきから殴打を繰り返していた。
「あっ、ああっ……」
道術で強引に意識をはっきりとさせられた宝玄仙が、金翅に媚びるような表情と声を出し始めた。
しかし、宝玄仙の口には、開口具を装着させて口を開かせたままにさせている。
だから、宝玄仙はなにかを訴えたくても、言葉を伝えることさえできない。
金翅は口を開けているその宝玄仙の頬を思い切りぶん殴った。
宝玄仙の顔がねじれて、開いた口から涎とともに血が吹き出した。
叩かれた衝撃で頬を自分の歯で抉ったのだろう。
「あがあ……」
宝玄仙がまた激しく泣きだした。
構わず金翅は、今度は逆から頬を殴る。
また、血が口から噴き出す。
もう五十発は殴っただろうか……。
これだけ殴られ続ければ、普通なら当の昔に意識を失っている。
しかし、宝玄仙には、それができないのだ。
宝玄仙が吊られている部分には下から上に向かって、『治療術』の風が常時流れている。
酷い場合は、改めて金翅が道術を刻めば、瞬時に回復するが、放っておいてもすぐに、傷ついた宝玄仙の身体は、その霊気の風で癒されてしまうのだ。
癒されれば、嫌でも、気が遠くなりかけていた意識も回復してしまう。
宝玄仙は、気絶から覚醒するしかない。
それだけではない。
その『治療術』の風は、飢えや渇きで宝玄仙が弱りかけても、すぐにそれを健康な状態に戻してしまうのだ。
だが、それは身体の損傷を戻し、水や食べ物を口にしないことで弱った身体を回復させるだけで、痛みがなくなるわけでも、飢えや渇きがなくなるわけでもない。
その苦しみは延々を続き、ただ、どんなに拷問を受けても、弱ることも死ぬこともできないだけなのだ。
つまり、宝玄仙はここに吊られている限り、まったく飲み食いしなくても、生き続けることができるのだ。
もちろん、それは、恐ろしいほどの苦痛の中ではあるが……。
傷つけられては、復活させられる果てしない拷問……。
ある意味では、死よりも遥かに苦しい拷問だろう。
「ほいっ――」
金翅は踵を振りあげて、宝玄仙の顔面の真ん中に蹴り込んだ。
「へげえっ」
宝玄仙が豚のような声をあげて、身体が後ろに弾けた。
そして、反動で戻ってくるところを今度は、拳を叩き込んだ。
「があっ」
今度は短い悲鳴しか出なかった。
鼻が完全に粉々に折れて顔面にめり込んでいる。
その鼻から大量の血が流れ出した。
殴るのに邪魔な鼻輪は外しているので、宝玄仙の顔の叩き具合も悪くない。
それに、いつ殴っても、人の骨を叩き折る感触というのは小気味いいものだ。
二発――。
三発――。
四発――。
反動で戻るところを殴っては、さらに戻るのを待ち、顔面を打ち続ける。
宝玄仙は奇声をあげつづけたが、十発目くらいからなんの反応もなくなった。
金翅は、打擲を中断して、宝玄仙に『治療術』を注いだ。
ぐったりとしていた宝玄仙が少しずつ動き出した。
「また、お前は血を出したわねえ……。骨は放っておいても戻るからいいんだけど、汚れた身体は、別に道術できれいにしないとならないから、これは面倒だよねえ……。お前、殴られても、血が出ないようにできないかい?」
金翅は笑いながら、宝玄仙の血で汚れた皮膚を道術で清潔にした。
「ふあ……はっ……ふわ……あ……」
宝玄仙が奇妙な声を出しながら嗚咽をしている。
すでにさっきめり込んだ鼻は、元のように美しい鼻に回復をしはじめている。
だが、殴られて、蹴られた心の後遺症は残るのだ。
宝玄仙は、もう朦朧としている。
金翅は、今度は宙吊りの宝玄仙の背後に回った。
宝玄仙の乳房は、豊乳の施術で巨大化されている。
これを施したのは
おかしな改造手術をするのが趣味で、愉快な女だったが、青獅子軍とともに獅駝の城郭に行き、そこで人間族の叛乱に巻き込まれて死んだらしい。
惜しい女を失ったものだと思う。
「どうして、こんな拷問を受けるのかわからないでしょう、宝? 普通、拷問というのは、なにかの情報を訊き出したり、あるいは、屈服をさせたりするためにやるものなのよ……。だけど、お前のは違う……」
金翅は宝玄仙の大きな乳房にある乳首に両手を添えた。
そして、乳首を捏ねながら大きな乳房を揉みだした。
「ああっ、はあっ、はっ、あっ、ああっ……」
みるみるうちに宝玄仙の肌が真っ赤になり、その皮膚から汗が滲み始めた。
宝玄仙の乳房は、肉芽並の感度になっているらしい。
これも、死んだ輪廻の施術だそうだ。
たったいままで激しい拷問を受けていた女が、ちょっと乳首を弄られだしただけで、たちまちに自制を失っていくのは面白いものだ。
金翅は思わずくすくすと笑ってしまった。
「……普通、拷問には終わりはあるのものよ。知っていることを白状するか、屈服すればね――。でも、お前がやられているのは、拷問のための拷問よ。だから、これには終わりはないわ。そして、わかっていると思うけど、お前を吊っているこの場所には、常時『治療術』の風が流れている」
「ああっ、あううう、あああっ」
金翅に敏感な乳房を揉まれて、宝玄仙が泣きながら喘ぎ声を出す。
閉じることができない口からは、みっともなく涎が垂れ流れているみたいだ。
「だから、お前はどんなことをされても、弱って死ぬこともできない。もちろん、自殺など不可能……。だから、苦しむだけ――。つまり、お前はこの世の苦痛という苦痛を味わうために、ここで生き続けるというわけね……。ただ殴られるためだけに存在している肉塊としてね……」
金翅は宝玄仙の愛撫の手を速くした。
すると宝玄仙の悶えが激しくなる。
左右に少し拡げられて、それぞれに鎖で床に繋げられている脚の付け根から、とろとろと樹液が流れ出している。
全身の性感帯も随分といじったと蝦蟇婆が言っていたから、かなり敏感な身体にされたのだろう。宝玄仙が大きなよがり声を出し始める。
金翅は、宝玄仙をとことん追いつめるつもりだった。
宝玄仙の身体に、宝玄仙と宝玉というふたつの人格があることはわかっている。
金凰魔王は、このふたつの「宝」をひとつにすることを望んでいる。
それが金翅自身が告げた予言を成就することになるからだ。
ふたつの宝がひとつになり、それが魔の地の王になる……。
金凰魔王が望んでいることはそれだ――。
だったら、それを金翅の手で具現してあげたい。
金凰魔王は、
寄生族の性根は強い。
それを屈服させるとなると、あの蝦蟇婆でもかなりの難事になることが予想される。
ならば、その間は、金翅が宝玄仙を追い詰める仕事をやればいい。
蝦蟇婆の言によれば、この宝玄仙という自覚をとことん追いつめめて、真の意味で屈服させれば、おそらく、宝玄仙という人格は消滅し、宝玉という人格に統合されるだろうということだった。
ふたつの宝がひとつになるのだ……。
こんな弱々しい人間族の女ひとりを完全に屈服させることなど、それほど難しいとは思わない。
蝦蟇婆が戻るのが半月後くらいとしても、それだけあれば、十分な時間という気がする。
「呆気なく、達しないほうがいいわよ、宝――。いま、一時的に『治療術』の風を止めたわ。これから、お前が一回達するたびに、歯を一本抜くことにするからね……。抜く歯が全部なくなったら、『治療術』の風を回復させるわ。そして、また歯を戻して、それをやり直す……。それを始めるわよ……。それとも、達するたびに、眼に針を突き射すということにしようかしら……」
「はあっ、はあっ、がっ――」
金翅の言葉に、宝玄仙が暴れ出した。
しかし、髪の毛と腿の枷で上下から固定されている宝玄仙の身体は、大して動くことはない。
「まあ、眼は大して痛くないし、やっぱり、抜歯がいいか……。痛いのがいやなら、快感を我慢しなさい――。まあ、歯がなくなれば終わりだから、早く終わりたければ、さっさと連続絶頂するのがいいのかもしれないけどね……」
「んあああっ、あああっ」
宝玄仙が懸命に宙吊りの身体をもがかせる。
愛撫による快感を逃させようとしているのだろう。
しかし、宝玄仙は、金翅の与える快楽を拒むことなどできないのだ。
金翅は、両方の乳首を弄っていた手の一方をすっと股間におろした。
そして、すっかりと開ききっている女唇を撫でさすった。
「ああっ、ほおっ、ああああっ――」
宝玄仙が泣くような嬌声をあげだす。
達するたびに歯を抜くと伝えてある。
だから、宝玄仙はいま必死に快楽を耐えようとしているに違いない。
そうやって、一生懸命に感じまいとする身体に、無理矢理に淫情を与えるというのは実に楽しい作業だ。
金翅が指を淫靡にうごめかせて、微妙な動きをしながら女陰に沈ま込ませていくと、宝玄仙は狂気の動きで腰を揺さぶりだした。
「どうしたの、宝? もう、いきそう? でも、達すると歯を抜くわ……。ふふふ……知っている、宝? 人の痛覚でもっとも痛いのは、歯を抜かれる痛みだそうよ……。ふふ……、実は、わたしもその拷問をやられたことはあるわ……。性奴隷になる前にね……。この奴隷宮の一角に、
「ああっ、あああっ」
宝玄仙の乱れが大きくなる。
もう達しそうなのは間違いない。
また、絶頂させるなど簡単だ。宝玄仙は我慢しているつもりかもしれないが、これだけ施術で敏感にされた女を昇天されるのは容易い。
しかし、面白いから、ぎりぎりで留めている。
「だから、わたしも、そこで調教を受けたのよ……。そして、性奴隷になり……、やがて、金凰魔王に選ばれて、金翅になった……。随分と昔の話だけどね……。ところで、お前の供の孫空女もとりあえず、錬奴院に入れたわ。どういう風に扱おうか迷ったんたけど、やっぱり、孫空女は見込みがあるからね。だから、いずれは引きあげて、わたしの片腕にしようと思うの……。まあ、あそこに、入れておけば、あの頑なな心も少しはましになるだろうしね……」
「おおお、おおおっ」
「でも、もう、お前には関係のない話か……。ただの肉塊のお前にはね……。もう、二度と孫空女に会うこともないと思うわ……」
金翅は語りかけながら、宝玄仙の大きな乳房を揉み続け、股間に指を這わせて熱っぽい股間の中に指を抽出している。
宝玄仙の身悶えがさらに激しくなる。
そして、泣くような咆哮も大きくなる。
「そうよ……。実は金凰妃というのは、金凰魔王の正妃という意味じゃないのよ……。奴隷の最高位のことなの……。だから、金翅は、すべての奴隷の受けるあらゆる体験をしなければならない……。この拷問もやったわ……。達するたびに歯を抜かれるの……。思い出しても身の毛がよだつ責めだけどね……」
「あああっ、あううう」
宝玄仙の身体の痙攣が大きくなる。
いきたくないのだろう。
顔を覗くと泣いていた。感じながら、悲しそうに泣くというのは器用なものだと思った。
「その拷問をしたのは、わたしの担当にだった蝦蟇様よ……。いまよりも、少し若かったかしら……」
宝玄仙はもうすっかりと感じ入ってしまって、身体の悶えも、抵抗というよりは、さらに情感を深めるためにやっているような感じになった。
声は悩ましくなり、切なげな鼻息の間隔が短くなる。
この逃げられない快感に身を委ねる気になったのだろうか……。
「ほらっ、簡単に達してもいいの? 歯を抜くわよ――」
金翅はからかった。
すると宝玄仙の緊張と抵抗心が戻ったのが、肌をまさぐっている手に伝わってきた。
「そうそう……。こうでなければ面白くないわ……。頑張るのよ、宝――。お前は望まない快感を与えられ、だけど、抵抗しても抵抗しても感じてしまう……。望まない苦痛を与えられ、その苦痛を逃れる方法は一切ない……。すべての望みはなく……、望みのように思えたものは、すべて失われる……」
「おおおお、おあああっ」
宝玄仙の泣き声と喘ぎ声がまた大きくなる。
「そうやって、ひとつひとつ望みを消されると、お前は、もう、生きていられなくなる……。ただ息をするだけの屍になるのよ……。生きる肉塊……。早く、そうなりなさい――。苦痛から逃れるためにはそれしかないのよ……。ただ、息をするだけの肉塊になるのよ。早く、そうなれるといいわね」
金翅は声をあげて笑いながら、さらに強く宝玄仙の身体が溶けるように、指を乳首と女の源泉をまさぐらせた。
宝玄仙は口惜しそうに顔を歪めている。
しかし、開口具を嵌めさせている宝玄仙には、歯を喰いしばって快感を耐える手段も残されていない。
開ききった口からは、だらしなく涎が垂れ流れ、舌がべろりを表に出始めている。
金翅は、宝玄仙の心に読心の見えない触手を伸ばす……。
宝玄仙が追い詰められている感情に当たった。
すでに大変な興奮状態だ。外面においても、その汗びっしょりの身体もぶるぶると震え出している……。
しかし、金翅には、宝玄仙についてわかったことがあった……。
宝玄仙の心に触ることでわかったのだ……。
「ほう……、お前の本質は強い被虐癖のようね……。お前の火のような被虐の淫靡癖がわたしに、びしびしと伝わってくるわよ……。これは、意外だねえ……。どうやら、普段は、それを隠しているのかい……? ふふ……これは面白いわ――。へえ……。お前の心を読むと、結構愉しいじゃないかい……。お前、供の前では嗜虐癖のある女主人を演じているのかい……? 本当はこんなに被虐好きなのにかい? これは、本当に面白いわねえ……」
金翅は笑った。
いまの言葉に出したのは、宝玄仙の心を読むことでわかったことだ。
基本的に宝玄仙は、被虐でもあるし、嗜虐でもある……。
性の相手も、男も対象だし、女でもいいようだ。
だが、この女の本質は、自分を責めてくれる女の女王様を求めている。
宝玄仙という自分を完全に征服してくれる女の相手を渇望しているのだ。
しかし、心の底にそれを嫌悪している宝玄仙も存在する。
どこまでも深い心の深層……。
金翅は、こんな心の闇を覗くのは初めてだった。
実に、興味深い……。
いずれにしても、いまの宝玄仙ははっきりと被虐の悦びを身体で表し始めている。
宝玄仙の心からは、金翅の愛撫に対する悪寒が伝わるが、同時に官能の火も伝わる。
一方で、股間の襞からは、どろどろと淫液を垂れ流し、挿入している金翅の指を喰いちぎらんばかりに、膣で指を締めつけてくる。
金翅は、肉芽を二度、三度と指でさすった。
宝玄仙がうなじをあげて、身体を反りかえらせた。
「はあああ――」
そして、宝玄仙は、がくがくと身体を痙攣させて、吠えるような嬌声をあげた。
宝玄仙が達したのは明らかだ。
金翅は愛撫の手を離した。
髪の毛で宙吊りにされている宝玄仙ががっくりと脱力した。
「呆けるのは早いわよ――。達したらどうなるか、覚えているでしょうね?」
金翅は、横に置いていた台から一個の金属の挟み金具を手に取った。
連結された取っ手の部分で先端の部分でなにかを掴んで締めつける小さな工具だ。
それを宝玄仙の口に中に近づける。
「ほおおっ、おおおおっ――」
宝玄仙の両眼が恐怖で大きく開かれる。
顔を暴れ回らせようとするのを束ねている髪の付け根を掴んで固定して、金具を口に中に突っ込む。
そして、適当に選んだ奥歯をその金具で掴んだ。
「がああああ――、はがあああ――」
宝玄仙が涙を流して吠える。
しっかりと歯茎に食い込んだ歯を抜くのは、かなりの力が必要だ。
だが、金翅の怪力で二度三度と捻ると、少し緩みのようなものが出てきた。
金翅は、もう一度その歯を付け根で掴み直し、力任せに抜いた。
「があああ――」
宝玄仙が獣のような悲鳴をあげた。
金翅が金具で掴んだ歯を抜くと同時に、大量の血が口から溢れ出た。
宝玄仙が顔を歪めて号泣している。
「さあ、二本目にいきましょうか……。今度も条件は同じよ……。ただし、今度は抜かずに、適当に選んだ歯にこの霊具で大きな穴を開けるわ……。それが嫌なら、快感を我慢するのね」
金翅は抜いた歯と金具を横の台に置くと、今度は、手のひらほどの長さの霊具の錐を宝玄仙に示した。
見た目は柄の短い錐だが、霊気を込めると、先端の錐の部分が高速で回転する。
苦痛に顔を歪める宝玄仙の眼の前で、その霊具の錐を回して見せると、宝玄仙の泣き顔がさらに歪んだ。
「さあ、次は、媚薬を使ってあげるわよ……。さっきよりも、さらに達しやすくなるわ……。どのくらい我慢できるかしらね」
金翅は霊具の工具を台に戻すと、今度は手にべっとりと粘性の媚薬を乗せた。
その媚薬を塗った手で、乳房を揉む。相変わらずの吸い付くような肌触り……。家畜の肌だが、これは気持ちいい。 この雌畜も気持ちよさそうだし……。
宝玄仙が泣くような嬌声を始めた。