※この作品はR-18です。

嗜虐西遊記【完結】   作:ドン・ドナシアン

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561 新人歓迎行事―鞭の道

 とにかく、一周まわればいい……。

 

 孫空女は首枷の重みに耐えながら歩きはじめた。

 しかし、尻穴に注がれた薬剤は激しい勢いで孫空女を追い詰めている。

 

「うう……」

 

 孫空女は、歩き出すことで、それをはっきりと自覚した。

 また、肩と膝に襲いかかる鉄の首枷の重みが凄まじい。

 尻の筋肉を緩みなく締めつけながら、全身の筋肉を総動員して歩くのは、さすがの孫空女でもかなりの難事だった。

 

「足よ。足を狙うのよ――」

 

「前から打つといいわ」

 

「踵を狙って――」

 

 孫空女の周りに、必死の形相の奴隷たちが乗馬鞭を持って寄ってくる。

 鞭を持つのは五人だ。

 孫空女と同じように足枷を付けているが、両手は自由にされている。

 また、革の下着だけを身に着けており、ほかにはなにも着ていない。

 その彼女たちが孫空女の周りに群がる。

 

「くっ、うっ」

 

 さっそく、左右から、あるいは前後から足に向かって女奴隷の持つ鞭の鋭い連打が襲ってくる。

 この五人の女たちが孫空女に敵意のようなものがあるわけではないことはわかっている。

 彼女たちは彼女たちで、なんとしても孫空女を一周歩かせまいと懸命なのだ。

 

 孫空女が排便を洩らすことなく、営庭を一周まわりきってしまえば、緒里(ちょり)はこの五人を奴隷候補の名簿の最下位にすると明言している。

 それが、どれほどの重大事であるのか、孫空女にはその価値観は理解できないが、緒里や鄔梨李(うりり)の言葉によれば、この錬奴院ですごすのと、奴隷宮ですごすのとでは、天と地ほどの違いがあり、彼女たちは一日でも早く、奴隷宮にあがることを夢見て、この錬奴院における理不尽な扱いに耐えているようだ。

 そんな彼女たちにとって、奴隷宮昇格資格の名簿から外れるというのは、死にも匹敵することなのかもしれない。

 

「だ、駄目……。全然、とまらないわ」

 

「もっと、打つのよ――」

 

 孫空女の肌で、女たちの打つ鞭が派手な音をたてて鳴り続ける。

 しかし、孫空女にしてみれば、女奴隷たちが加える鞭など、いまところなにほどのものでもない。

 鞭を打つ力も弱いし、速度も遅い。

 際どい場所に当たりそうになったら、かすかに身体を捻ってかわせばいいし、このくらいの鞭打ちなら、仲間内の嗜虐の方がきついくらいだ。

 

 だが、打たれる鞭が何十発にもなれば、さすがに身体の麻痺が出てくるかもしれない。

 いずれにしても、そう長くは排便を我慢はできないと思う。

 とにかく、早くまわりきりたい。

 それにしても、数発浴びた『心神棒』の衝撃がまだ残っている。

 あの数発の痛撃は、孫空女の身体から想像以上の体力と奪っていった気がする。

 女たちの鞭を群がる蠅ほどに無視しながら、孫空女は進み続けた。

 

 だが、進めば進むほど、重みに耐えかねて膝が震えてくる。

 少しでも休むことはできない。

 便意が襲ってきているのだ。

 孫空女は全身の力を振り絞って、一歩一歩、進んでいく。

 まるで自分の身体ではないようだ。

 

「なかなかに頑張るじゃないかい、新入り。さすがは金凰妃様のお声掛かりの女だけあるね。これなら、堂々と奴隷宮候補の最上位にあげられそうだよ」

 

 鄔梨李が笑った。

 孫空女の周りで鞭打ち続ける五人の奴隷女たちのさらに外側には、鄔梨李をはじめ三人ほどの軍装の女が笑いながらついてきている。

 一方で、緒里は、ほかの女たちとともに、孫空女が進み始めた最初の場所に留まったままだ。

 

「そ、そんな、監督員様――。わ、わたしたちは、もう一箇月もここで試練を受けております。それが、たったいま、やってきたばかりの女に抜かれるなど――」

 

 奴隷女のひとりが、憤慨したように言った。

 ここで女を調教する軍装の女たちは、監督員という職名なのかと思った。

 そう言えば、その長らしき緒里は自分のことを監督官だと言っていた。

 ここに集まってくる女奴隷を監督し、調教するのが彼女たち監督の役割なのだろ。

 

「だって、事実だから仕方がないだろう。お前たちにやらせたときの新入り歓迎儀式など、こいつが背負っているような首枷なんかなかったからね……。ただ、浣腸されて、ここを一周駆けただけだろうが――。緒里様の取り決めだ。この新入りが一周回りきったら、お前たちは、昇格候補名簿の外だ」

 

 鄔梨李が嘲笑したような声をあげた。

 

「ち、ちくしょう……。いまさら……。み、みんな、もっと叩くのよ――」

 

 孫空女の肌を叩く乗馬鞭の勢いがあがった。

 回数も勢いも段違いになる。

 

「生意気よ、お前――」

 

「もう、四分の一よ」

 

「本当に人間族――? 人間族って、もっと弱いんじゃないの――?」

 

「びくともしないわ――」

 

 女たちが口ぐちに不平を洩らすような口調で孫空女を鞭で叩き続ける。

 

「くっ……、い、いい加減にしろよ――。生意気とか、名簿とか、あたしの知ったことかよ――」

 

 さすがに孫空女も肚がたってきて怒鳴った。

 なにが可笑しいのか、鄔梨李たちが周りで大笑いしている。

 

 しかし、残りの距離を考えたとき、孫空女にもだんだんと絶望感が襲ってきた。

 孫空女の怪力でも、この首枷を支えて立つというだけで必死の力を込めなければならないのだ。

 それを担いで歩き、しかも、こんなに鞭打たれては、孫空女でも一周まわりきる自信がなくなってきた。

 

 しかも、さらに苦しい事態が襲ってきてもいた。

 潮が満ちようとしているのだ。

 もしかしたら、いままでは便意が引き潮の状態だったのかもしれない。

 さらに尻に力を入れる。

 

 これは、一度締めたら、絶対に緩めてはならない力だ……。

 孫空女は必死でそう思った……。

 

 この状態で、尻穴以外のにほかの部分に力を込めるのはつらい……。

 しかし、首と肩にかかる重みは、想像を絶するほどの苛酷な威力だ。

 全身に力をこめなければ、首枷を支えられないし、歩けもしない。

 

 そして、重い……。

 

 しかも、ちょっとでも平衡を崩せば、音をたてて首枷は地面に落ちていくだろう。

 だが、手首までも首枷と一緒に拘束されているので、歩くとすぐに首枷の重みの釣り合いが崩れそうになる。

 自然に歩くのも遅くなっていく……。

 

「お前ら、見てられないねえ――。こいつは尻に力を入れながら歩いているんだよ。だったら、そこに力を入れられないように、尻を中心に叩けばいいんだよ」

 

 鄔梨李が外から声をかけた。

 

「ちっ……」

 

 孫空女は思わず、視線を鄔梨李に向けて舌打ちした。

 女たちは、その鄔梨李の助言に従って、一斉に尻に乗馬鞭を集めてくる。

 

「ひっ、ひうっ」

 

 孫空女は歯を喰いしばった。

 さすがに、排便が洩れないように神経を集中させている尻に直接に鞭打たれると、身体が竦んで腰が落ちそうになってしまう。

 

「や、やめなよ――ひいっ――」

 

 思わず孫空女は声をあげた。

 しかし、孫空女が弱音のような声を吐いたことで、嵩にかかったように女たちが尻を鞭打ってくる。

 それでも孫空女は歩みだけはとめないように、足を進み続けた。

 

 いつの間にか、営庭の半分を歩き終わっていた。

 そして、半分もすぎれば、女たちの鞭打ちも力のかなり弱いものになっていた。

 さすがに打ち疲れているのだ。

 

 これなら、まわりきれるかもしれない……。

 孫空女に、そんなほんのりとした期待も生まれてきた。

 

「交替だ――。新しい女が五人来い――」

 

 そのとき、鄔梨李が不意に叫んだ。

 はっとした。

 見ると、すでに次の女たちがこっちにやってきている。

 

「そ、そんな、卑怯じゃないかい――」

 

 孫空女は鄔梨李に叫んだ。

 

「なにが卑怯なんだよ――。誰が交替なしだって言ったよ」

 

 鄔梨李が笑った。

 そして、疲れている女奴隷のひとりから、鄔梨李が鞭をもぎ取った。

 

「それよりも、お前、こんな弱々しい鞭じゃあ、気合いが入らないんじゃないのかい――。だいたい、あたしたちは、走れと言ってんだよ。それなのに、よたよたとゆっくりと歩きやがって――。ほらっ、気合を入れてやるよ――。走りな――」

 

 次の瞬間、渾身の鞭が孫空女に尻に食い込んだ。

 

「ふうううっ」

 

 さすがに孫空女は立ちどまってしまった。

 しかも、鞭に気が回ってしまったために、尻穴に入れている力が緩みそうになったのだ。

 慌てて、尻穴の締めつけに気を集中させる。

 

「残り半周はあたしも鞭打ちに加わってやるよ――。お前みたいに、生意気な女には、是非、お前の排便混じりの土を腹いっぱいに食わせて、泣きべそをかかせてやりたいのさ――。あれをやられれば、どんな気丈な女でも心が折れる――。そうすれば、あたしたちの躾もやりやすくなるからね――」

 

 鄔梨李の鋭い連打が続けざまに尻に当たる。

 

「んぐううっ」

 

 さすがに鄔梨李の鞭は、奴隷女たちのように弱々しいものではない。

 一打、一打と孫空女の抵抗力を削ぎ落すような激痛が尻を襲う。

 孫空女は、その痛みを強引に無視して、再び足を前に進め出す。

 

 鞭打つ奴隷女たちが交替した。

 新たな女たちが待ち構えている前方に孫空女は歩みを進ませる。

 そして、交替した女奴隷たちの鞭の雨が始まる。孫空女は、その鞭の道を進み続ける。

 

「ひぎいっ」

 

 そのとき、孫空女は思わず悲鳴をあげた。

 乗馬鞭の一打が、孫空女の乳首にまともに当たったのだ。

 さすがに我慢できずに、孫空女は泣き声のような悲鳴をあげた。

 

「ほう、十号やるじゃないか――」

 

 背後から尻を中心に鞭で孫空女を追いたてている鄔梨李が、孫空女の乳首を狙った一打を放った女を褒めた。

 

 十号――?

 ふと見ると、孫空女を前から打った女の乳房には、“十”という焼印が押してある。

 すると、褒められて嬉しかったのか、十号と呼ばれた女が破顔した。

 

 しかし、それから孫空女にさらに容赦ない仕打ちが始まった。

 ほかの女たちも、今度は脚や腰ではなく、孫空女の弱い急所を狙って鞭を放ちだしたのだ。

 ふたつの乳首はもちろん、股間そのものにも打ってくる。

 

 幸運なのは、この女たちが鞭扱いに慣れておらず、それほどの力を込められないのと、狙いがなかなか定まらないことだ。

 それでも、打たれるたびに、孫空女の全身からは大量の脂汗が弾き飛ぶし、尻穴に込める力が少しずつ奪われる気がした。

 

 残り四分の一 ――。

 

 もう、孫空女には気力しかなかった。

 全身に浴びせられる鞭は、もう身構えて激痛に備えることなど不可能だ。

 また、そんなことをしようものなら、すでに限界を超えている排便が堰を切って、外に出てしまうだろう。

 

 前から――。

 

 後ろから――。

 

 右から――。

 

 左――。

 

 孫空女を阻む鞭が次々に襲いかかる。

 だが、いまや、孫空女がもっとも怖ろしいのは、鞭の激痛ではなく、破裂しそうな肛門だ。

 

 漏れる……。

 

 そして、あまりの便意に膝がとまりそうでもある。

 そうでなくても、すべての重みがふたつの膝に加わっている。

 さすがの孫空女の脚が悲鳴をあげかけていることを自覚した。

 

「脚だよ。徹底的に脚を狙いな。ひとりは、局部だ――。さすがのこいつも肉芽を鞭打たれれば、大便もその場に撒き散らすさ」

 

 いまや五人の女の指揮をするかたちになっている鄔梨李が叫んだ。

 孫空女は歯を喰いしばった。

 

 もう少し――。

 

 幸いなのは、もう打たれ慣れた感じのある尻を鄔梨李が受け持っていることだろう。

 前から孫空女を狙う女たちの鞭は、いまひとつ狙いが定まっておらずに、孫空女に致命傷のような打撃は与えない。

 鄔梨李の指示した肉芽への直接打撃だって、そんなに当たりはしない。

 

 すべての気力を肛門に集中する。

 とにかく、足を前に出す……。

 

 鞭はすべて無視する。

 さすがに遅くなった孫空女の歩みのために、打たれる鞭の数も倍になった気がした。

 

 あと少し……。

 

「どきな――」

 

 鄔梨李が必死の形相で前に回ってきた。

 

「ぐううっ――」

 

 肉芽の上にまともに鞭が叩き込まれた。

 孫空女の両膝ががっくりと同時に折れた。

 進むことができなくなり、さらに太腿ががくがくと痙攣をする。

 

「いいねえ。もう一発だよ――」

 

 鄔梨李の勝ち誇ったような声が響いた。

 しかし、孫空女は懸命に足を出して前に出た。

 前に出た分だけ狙いが外れて、鄔梨李の鞭は股間そのものではなく、その横の太腿に逸れた。

 

「畜生――」

 

 鄔梨李が叫んで、ほかの五人が一斉に膝から下を打ってくる。

 

 もうすぐ……。

 そして……。

 

 鞭に逆らって足を進める……。

 

 終わった……。

 

 そして、ついに一周をまわりきった。

 鄔梨李の口惜しそうな声がした。ほかの女たちからはどよめきが起こっている。

 孫空女は、待っていた緒里の前に進み出た。

 

「い、一周したよ――。は、早く、厠に――」

 

 孫空女は緒里に向かって言った。

 自分の声が震えている。

 もう、便意は限界を遥かに超えている。

 

「そうだね。よくやったよ、新入り――。じゃあ、跪きな――」

 

 緒里が言った。

 

「な、なんで――? そ、それよりも、厠に――」

 

 孫空女は呻いた。

 この期に及んで、ここで跪くという行為をさせられるのが不満だ。

 なんのためにそんなことをするのかわからないし、とにかく、もう、洩れるのだ……。

 だが、厠に進む経路の前に緒里は立ちはだかっている。

 また、緒里の表情には、孫空女に有無を言わせぬ迫力があった。

 

 仕方なく、孫空女は緒里の足元に身体を屈めた。

 首枷が勢いよく落ちないように、慎重に膝を折る。

 

 なんとか、屈むことができた。

 もうすぐ排便できる……。

 それだけを思って、気力を支えた。

 そのまま重い首枷を地面に預けるように、頭を下げた。

 

「じゃあ、おかわりだ――。薬剤を追加して、逆回りしな、新入り――」

 

 緒里の脚がどんと首枷に端に乗った。

 

「じょ、冗談じゃないよ――」

 

 孫空女は、その信じられない言葉に絶叫していた。

 しかし、周りではそんな孫空女の悲痛な叫びを無視して、鄔梨李を中心として監督官たちが“おかわりだ”と声をあげて拍手をしている。

 

「あんなものじゃあ、生ぬるかったようだからね……。そういえば、金凰妃様に、特に念入りにお前を躾ろと言われていたのを忘れていたよ……。だから、脚にも重みを追加してやろう……。誰か、鉄の玉を持ってきな――」

 

 緒里が声をあげた。

 すぐに、どこからか、子供の頭ほどの鉄の玉が運ばれてきた。

 それが孫空女の両方の足首の枷に繋げられる。

 

「さあ、おかわりだ、新入り――。覚悟はいいね」

 

 鄔梨李が嬉しそうに寄ってくるのがわかった。

 なにかが肛門に挿される。

 

「ふぐうっ」

 

 孫空女は引き締めている肛門の中心が緩みそうになって悲鳴をあげた。

 新たな薬剤が抽入されていく。

 崩壊寸前の肛門にさらに追加するという卑劣な仕打ちに、孫空女は総毛立った。

 

「ち、畜生、卑怯者――。だ、だったら、今度こそ、約束しな――。あと一周、回りきったら、必ず厠に行かせるってね――。名誉にかけて誓いな――」

 

 孫空女は目の前の緒里を睨んで言った。

 

「こ、こいつ、また、緒里様に生意気な口を――」

 

 薬剤を注ぎ終わった鄔梨李が怒りの声をあげた。

 

「待て、鄔梨李……。わかった、約束するよ、新入り。ここにいる全員が証人だ。本当にもう一周できれば、もう、おかわりはなしだ……。厠に行かせてやる」

 

 緒里が笑った。

 

「わ、わかったよ……。じゃ、じゃあ、鞭打ちでもなんでもしな」

 

 孫空女は立ちあがった。

 しかし、立ちあがった瞬間に襲った強硬なまでの便意に、孫空女は自分が信じられないほどの苛酷な状況に陥れられたことを自覚した。

 しかも、新たに追加された足首の重みは思った以上に、孫空女に負荷を与えそうだ。

 

「いや、次は鞭打ちじゃない……。同じことをしても面白くないだろう……? おかわりは、これだよ」

 

 緒里は部下に声をかけて、新たな責め具を示した。

 それは、柄に長い棒を括りつけた刷毛だった。

 軟らかそうな羽毛の先がさやさやと風で動いている。

 孫空女はぞっとした。

 

「今度は、これさ――。これでくすぐられながら一周回ることに成功したら、今度こそ、厠に行かせてやるよ、新入り」

 

 緒里が声をあげて笑った。

 孫空女は、歯を食い縛って、営庭を再び歩き出した。

 

 さらに一周……。

 それが絶望的なことであるのは、孫空女自身が知っている。

 しかし、ただ、なにもせずに排便を撒き散らしたくなかっただけだ。

 そして、できることであれば、営庭をまわりきって、卑劣で意地悪なここの連中の鼻を明かしてやりたい。

 だが、追加された両足の鉄の玉の重りは、孫空女を追い詰める。

 速度はさっきの半分ほどしか出ない。

 

「さあ、始めな」

 

 今度も、女たちと一緒についてくる鄔梨李が、孫空女を責める道具を受け取って駆けてきた女奴隷たちに声をかけた。

 

「んあっ、ひいっ」

 

 両側から孫空女の乳首を同時に刷毛が襲った。

 ぞわぞわというくすぐったさが襲う。

 

「ひっ、いやだっ」

 

 想像していた以上の衝撃に、孫空女は思い切り身体を捻ってしまい、ぐらりと体勢を崩してしまった。

 

「感じてるわ――」

 

「出しそうよ――」

 

 先に刷毛を付けた長い棒をもった女奴隷たちが、孫空女の周囲でわっと歓声をあげた。

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