「金凰魔王の来訪――? それは、どういうこと?」
すると、白象が顔色を変えるくらいに驚愕した。
沙那は、金凰魔王が忍びで離宮にやってくることになった顛末を説明した。
そして、今まさに、小白香と金凰魔王が会談をしているという事実を……。
「な、なんですって? 小白香がひとりで金凰と――? それは危険だわ。あいつは、なにがなんでも小白香を支配しようとするはずよ……。どんな手を使ってもね。沙那、いい、金凰魔王は……」
白象が血相を変えた様子で沙那に詰め寄ってきたが、またしても、白象の口が閉じて言葉がとまった。
彼女が苛ついた様子を見せる。
「ああ、なんて焦れったいの――。伝えたいことが伝えられないんて――」
そして、白象は、懸命に言葉を選ぼうとしているかのように、なにかを考え出した。
やがて、再び、口を開いた。
「……小白香は、金凰魔王に犯されないように気をつけるべきね……」
やっとのこと白象が口にした言葉がそれだった。
しかし、沙那には、それでなんとなく、白象が言いたいことが理解できた気がした……。
ずっとわからなかったことが氷解したのだ。
「金凰魔王は、女を犯すことで、その女を支配するのですね……。だから、金凰魔王は、小白香を犯そうとする……。もしかしたら、金凰魔王の放つ精がなんらかの道術を帯びているとか……?」
すると途端に白象の表情が複雑な顔になった。
沙那は、自分の質問が確信をついたことを知った。
白象は、道術契約の縛りで隠されている事実を他人に教えることができない。
しかし、白象自身は、それを沙那に伝えようとしている。
その葛藤が白象の顔をあんな複雑な表情にするのだ
「わ、わかりました……。と、とにかく、わたしはいきます。ご主人様は……いえ、小白香様は、金凰魔王と話し合いをするつもりでした……。自分の霊気を示して、魔王として相応しい力量があることを示せば、金凰魔王も最終的には、小白香様をこの領域の新魔王に認めるだろうとも言っていました……。でも、金凰魔王にそのつもりがなく、ここにやってきた目的が小白香様を犯すことであるなら……」
沙那は立ちあがった。
「ま、待つのよ――。待ちなさい――。まずは、わたしを隠して――。金凰魔王は小白香を……。つまりは、彼の目的のために、わたしの身柄を確保しようとするわ――。ここに来るのよ……。」
しかし、白象が沙那をとめる。
部屋を出ていきかけていた沙那は振り返った。
「小白香を……する……前に……。金凰魔王が小白香を支配するための行為をするためにはわたしの力が……必要……。このわたしが呪いを……解除するしかないはず……。あいつはここに来るわ。このわたしを支配して小白香にかかっている霊気の護りを取り払わせることを強要するために――あああっ、焦れったい――」
白象が地団駄を踏む。
どうやら、大切ななにかを沙那に伝えたいみたいだ。
「白象様?」
「……だ、だけど、二年前に、金凰魔王に対抗できたわたしの力は、もうほとんどなくなっている――。さあ、沙那、わたしを隠すのよ――。小白香を守るために――。わたしの身柄が金凰に渡されなければ、小白香は守られるわ――。だけど、金凰に会ってしまうと、おそらくいまのわたしの霊気では、金凰の言いなりになってしまう。わたしは操られてしまうわ。すぐに、わたしを隠しなさい――」
白象は言った。
その言葉は、ところどころ中断してしまい、白象は懸命に言葉を選びながら、沙那に説明した。
だが、沙那は十分に理解した。
白象は、小白香になんらかの霊気の護りを施しているに違いない。
そして、それを破られなければ、小白香の貞操は守られるが、白象は金凰魔王に強要されれば、その小白香の霊気の護りを解除するしかないということだろう。
しかし、沙那は当惑した。
小白香のことが、いますぐに駆けつけたいほどに気になるのだ。
「迷ってないで、わたしに従いなさい。わたしがここに監禁されているのは、この離宮の誰もが知っているわ――。昨日、あなたにも言ったけど、この離宮には、わたしが金凰魔王の手の者ではないかと疑っている者も何人かいるわ。いずれにしても、金凰魔王は、性奴隷たちを拷問してでも、わたしの居場所を白状させるわ。とにかく、わたしを隠して――」
「で、でも……」
白象を護れというのは、確かに小白香の命令だが、ここから出してよいという許可は受けていないのだ。
そんなことをすれば、小白香の気性から、流石の沙那でもただではすまないだろう……。
「わたしのことを信じなさい、沙那――。小白香がひとりで自分の身を守れるならそれでいい。でも、彼女がもしも金凰魔王に不覚をとるようなら、わたしを隠すことが、小白香を護ることになるのよ」
白象が沙那に詰め寄った。
*
「聞こえんのか? まずは、この場で服を脱げ、小白香」
金凰魔王がさらに言った。
「なっ」
小白香は絶句した。
そんなこと死んでも嫌だった。
だが、
小白香は、どうしていいかわからずに、途方にくれた。
「ひがあああっ」
突然、全身に軽い激痛が走った。
一瞬、全身が脱力して、身体が崩れそうになった。
「な、なにをするのじゃ――?」
「服を脱げと命じられたのであろうが――。だったら、脱がんか。躾に従いたくなるように、電撃を浴びせ続けてやるぞ――。これでも、電撃の強さは最弱じゃ。『電撃棒』を受けながら服も脱げるであろうが?」
「ひぎいいい」
そして、また、『電撃棒』による電撃を浴びせられる。
最弱とはいうが、あまりの衝撃に小白香は、電撃とともに気力まで削がれたようになった。
「脱ぐ――。脱ぐから、それはやめてくれ、蝦蟇婆――。い、いや、蝦蟇様――」
「全部脱いだら、やめてやるわ――。そらっ、もう一発じゃ」
面白がったような様子の蝦蟇婆が小白香の腕に棒押しつけて、電撃を加える。
「ひがあああっ」
「小愛、蝦蟇婆をお前も手伝ってやれ」
金凰魔王が愉快そうに、道術でどこからか取り寄せた『電撃棒』を小愛に渡すのが見えた。
「なら、わたしもお手伝いしますね」
背後に回った小愛が、小白香の背中に『電撃棒』を浴びせた。
同時に、前側から蝦蟇婆も電撃を加えてきたところだった。
「ほごおおおっ」
小白香は、身体の前後から与えられた電撃の衝撃に、まるで頭を殴られたようになり、その場に崩れ落ちてしまった。
「や、やめてくれ――。い、いま、脱ぐ――」
小白香は悲鳴をあげた。
そして、また、立ちあがって、身に着けている服の首の後ろの留め金に手をかけた。
そして、腰を縛っている紐を解いていく。
下袍と繋がった衣装がすとんと足元に落ちる。
外服の下の内着姿になる。
「もたもたするでないわ。遅いぞ、新魔王殿」
「早く脱いでください。雪蘭が死にますよ」
服を脱ぐ手を邪魔するように、蝦蟇婆と小愛が交互に『電撃棒』を前後から浴びせかかる。
「あがあああっ、やめえええっ、ふぎいいいい」
電撃を浴びるたびに、全身が衝撃で脱力して動きが止まってしまう。
すると、そこをまた電撃を加えられるということが続いている。
それでも、一枚一枚と小白香の着ているものは、床に落ちていく。
やっと上下の下着姿だけになる。
「早く、素っ裸にならんか」
電撃がまた浴びせられる。
小白香は悲鳴を噛み殺しながら、なんとか胸当てを脱いだ。
「貧弱な乳房だねえ。霊気は大人並みでも、身体はまだ年齢相応ということかい」
上半身が素裸になると、胸に向かって蝦蟇婆の電撃棒が伸びてきた。
小白香は股布の脇に手をかけたまま、慌てて、それを避けた。
「ふぐうっ――」
しかし、背中に小愛の持つ棒鞭が押しつけられた。
足がぐらりと砕けて、小白香は、懸命に身体を支えなければならなかった。
小白香は、下着を足首から抜き取った。
「余の奴隷に相応しい身体にしてやろう。身体に媚薬混じりの血が流れる奴隷紋を刻んでやろう。全身の感度もあげりきって、これからは男なしで生きられん淫乱娘のできあがりだ……」
金凰魔王はそう言って、小白香の身体に霊気を注ぎ込んだ。
全身が熱くなり、おかしな疼きに襲われだした。
ふと見ると、うっすらとだが全身におかしな紋様が浮かんできた。
「な、なにをしたのじゃ? こ、これは……。ひいいいっ――。ね、なんじゃこれええ」
小白香は、これまでに感じたことのない全身の火照りに狼狽した。
手で恥部を隠しながら、どんどんと汗が噴き出してくる身体をくねらせた。
胸の先が疼く……。
股間が焼ける……。
なんだこれは……?
「これから余がお前を犯すが、痛みだけでは気の毒だからな。せめてもの情けに破瓜を受け入れやすい身体にしてやったのだ、小白香――。四六時中、性の疼きがとまらないようにしてやった。全身の感度も三十倍ほどだ。これからは、その身体で日常をすごせ」
金凰魔王が笑った。
「は、破瓜だと――? わ、わらわを犯すつもりか? わらわはまだ十二だぞ。そ、それに、伯父上は、わらわの父であろう――?」
小白香は怒鳴った。
「おうおう、可愛いのう……。狼狽しておるわ。大人も顔負けの道術を持って、母親を性奴隷にするほどの娘だが、やはり、犯されるのは怖いのか?」
蝦蟇婆が笑った。
小白香はかっとなって、怒鳴りかけた。
そのとき、突然に両手につけたままだった手首の輪が身体の前で密着した。
しかも、上方に向かってあがりだす。
「い、痛い――。な、なにをするのだ……?」
両手が見えない鎖に引きあげられるように天井にあがり出す。
そして、小白香の両足の先がほんの少し宙に浮いたところでとまった。
両腕と手首に身体の重さが加わり、それが小白香に痛みを与える。
「心配するな、小白香……。余も鬼ではない。お前が、余に犯してくれとお願いせん限りは犯すつもりはない」
金凰魔王が言った。
「まあ、すぐにそう口にすると思うがのう?」
蝦蟇婆がすっと『電撃棒』を無防備な小白香の裸身に伸ばす。
「ひっ」
冷たい『電撃棒』の先が身体を舐めだした。
小白香は電撃の恐怖で竦みあがった。
「ほれっ、怖いか――。怖ければ、怖いと言わんか……。どこに電撃を与えて欲しい? その貧弱な胸にするか?」
棒の先が乳首を擦る。
するとおかしな疼きが全身を走り回る。
小白香は身体をくねらせて、その棒を避けようとした。
だが、宙吊りにされた身体は自由にはならず、蝦蟇婆のいたぶりから逃れることはできなかった。
それよりも、身体を動かすことで、手首に負担がかかり、激痛が走る。
「それとも、ここか? しかし、十二にしては、結構、毛が生えておるのう。大人並みとは言わんが、すっかりと恥部を毛が覆っておるのではないか」
今度は蝦蟇婆の棒鞭は、小白香の身体をさがっていき、股間の恥毛の部分を弄りだした。
しかも、敏感な豆の部分を棒先で突くように動かす。
小白香は、電撃の恐怖と無遠慮に恥部を触られる屈辱と、そして、襲いかかる官能の疼きに声をあげてしまった。
「……そ、それよりも、雪蘭を助けてくれ――。わ、わらわは命令を受け入れたのじゃ。雪蘭を助けてくれ――。後生じゃ」
小白香は叫んだ。
まだ、雪蘭は忘れられたように床に放置されてるのだ。
消えそうな頼りのない呼吸は相変わらずだ。
「よかろう。この童女の苦しみを除いてやる……。だが、完全には毒は抜かん。余の道術ひとつで、あっという間に毒が全身に暴発するようにしておく。お前が少しでも逆らうと、この童女を殺す。覚えておけ」
金凰魔王は言った。
そして、雪蘭に霊気を注ぎ込んだのがわかった。
雪蘭の身体に赤みが戻り、強い呼吸も始まった。
「雪蘭――、雪蘭―、大丈夫か?」
小白香は身じろぎを始めた雪蘭に叫んだ。
「あ……はあ……ああ……」
縄で両手で背中に縛られたままの雪蘭が呻き声のようなものを発し出した。
意識が戻ったのだ……。
小白香の全身に心からの安堵が拡がる。
「起きんか――」
すると蝦蟇婆が、いきなり雪蘭の身体に『電撃棒』を押しつけた。
「や、やめえっ」
小白香は絶叫した。
「ひぎいいいっ――」
けたたましい悲鳴が部屋に響き渡った。
雪蘭が全身を仰け反らせ、次いで身体を跳ねあげる。
雪蘭が眼を開けた。
「は、はい――もうしわけ……? お、おねえ様――? な、なんで? ど、どうして――?」
雪蘭が宙吊りになっている小白香を認めて、驚愕に眼を見開いた。
「しょ、小愛様、これはなんですか? お、お姉様はどうして……? きゃああ――」
雪蘭はまずは小愛を見て声をあげ、次いで、金凰魔王と蝦蟇婆を見て恐怖の悲鳴をあげた。
「お前の大事なお姉様は、金凰魔王様の奴隷になることになったのじゃ……。お前を助けるためにな……。わかるか、娘?」
蝦蟇婆が雪蘭に近づいて、まずは縛られている雪蘭の上半身を起こした。
そして、語りかけ始めた。
雪蘭がすぐには事態が理解できずにきょとんとしていたようだが、蝦蟇婆、小白香、金凰魔王、そして、小愛を何度も見て、激しく首を縦に振った。
「た、たすけてください……。おねえ様をたすけて……。ひどいことしないで……」
雪蘭が眼の前の蝦蟇婆ではなく、金凰魔王に向かって声をあげた。
雪蘭は聡い。
この状況を眺めていて、概ねの状況を理解するとともに、金凰魔王がこの場の支配権を握っていることを悟ったのだろう。
「小白香を助けたいか、雪蘭?」
すると金凰魔王がにやりと笑った。
「は、はい……」
「ならば、お前が余に犯されよ……。お前の幼い股ぐらでは、おそらく、余の一物を受け入れれば、裂けて壊れるであろうな。だが、そうすれば、小白香の身は救ってやろう……」
「えっ?」
雪蘭の両目が大きく開いた。
顔には明らかな恐怖の色がある。
「さもなければ、余は、小白香を殺すかもしれんぞ。なにせ、こいつは、余に逆らっただけではなく、余の妹の白象を殺そうとした性悪娘だからな――。余は、余の責任において、この小白香を処刑するつもりだ」
金凰魔王がうそぶいた。
さらに、雪蘭が身につけている赤い貞操帯を手をかざした。
本来であれば小白香の強い霊気で封印しているものだが、いまは首に装着された霊具で小白香の道術が遮断されているからだろう。いとも簡単に貞操帯が外れて、雪蘭の幼い胯間があらわになる。
「ふ、ふざけるな、伯父上――。雪蘭に手を出すのではないわ――。わらわを殺すなら殺せ――。雪蘭には手を出すな」
小白香は喚いた。
「お前は静かにしておれ」
蝦蟇婆が小白香の内腿に『電撃棒』を当てて、電撃を浴びせた。
「ぐあああっ」
小白香は見えない鎖によって宙吊りにされた身体をのたうたせた。
「ああ、おねえ様――。や、やめてください。おかされます……。雪蘭はおかされますから――」
雪蘭が声をあげた。
「そうか、犯されるか――。ならば、待ってやるから、ほとを濡らせ。そのままじゃあ、つらいぞ。だが、少ししたら容赦なく、お前のそこに余の一物を突き挿すからな。さあ、濡らせ」
金凰魔王が言った。
「ぬ、ぬらす?」
雪蘭が当惑した表情をした。
いきなり股間を濡らせと言われても、雪蘭にはなにをしてよいかわからないだろう。
それに雪蘭は腕を縛られている。
雪蘭には、自分の手で股間を慰めることもできないのだ。
「なにもせんでいいのか? じゃあ、仕方がないな……。余の一物を突き挿すか。かなり痛いだろうが、死ぬわけではないから心配するな」
金凰魔王が下袴の前からいきなり怒張を出した。
「ひいっ」
金凰魔王の男根を眼の前に差し出された雪蘭は、引きつった悲鳴をあげた。
「や、やめよ――。せ、雪蘭には手を出さんでくれ。わらわを犯せばよいであろう。わらわを犯せ」
小白香は絶叫した。
すると金凰魔王が男根を出したまま振り返った。
「ほう、小白香……。これは驚いた。余は、お前が自分を犯してと言わぬ限り、犯さぬつもりだったが、もう、余に犯してくれと頼むのか?」
そして、金凰魔王は堪えきれなくなったように噴き出した。
小白香は口惜しさに歯噛みした。
「くっ――。そ、その代わり誓え――。誓うのじゃ――。雪蘭には手を出すな。わらわと道術契約をせよ――。雪蘭に手を出さんと誓え――。そうすれば、わらわは伯父上に犯される」
小白香は言った。
「断る――。余はお前とはなにも誓わぬわ。お前はなにも要求できる立場ではないというのがまだわからんのか? 余は雪蘭を犯した後で、お前を犯すこともできる。お前の頼みで雪蘭に手を出さんのは、余の気紛れだ――。お前が縋れるのは、余の気儘だけだ――」
「くうう……」
小白香は歯噛みした。
「さて、改めて問うが、どうするのだ? お前が犯されるのか? そうすれば、雪蘭は手を出さんかもしれんぞ……。無論、余の気が変わって犯すかもしれんがな……」
金凰魔王が笑った。
小白香は口惜しさに自分の眼から涙が注ぎ落ちるのを感じた。
「た、頼む……。雪蘭だけは……。雪蘭だけには手を出さんでくれ……。わらわの大切な妹なのじゃ……。慈悲をかけてくれ。わらわのたっての願いじゃ。わらわなど、いくら犯してもよいから……」
小白香は泣きながら言った。
「お、おねえ様……。い、いやです。雪蘭がたえます。雪蘭のかわりになんかならないください」
雪蘭が叫んだ。
「やれやれ、折角の小白香の決心なのじゃ。水を差すようなことを言うでないわ」
蝦蟇婆が雪蘭に近づいて、どこからか持ちだした小さな布を雪蘭の口に詰め込み、さらに別の大き目の布で口を割って猿ぐつわをした。
そして、雪蘭の縛られている背中の縄に、小白香が手首にされている輪と同じものを装着した。
すると雪蘭の身体が浮きあがり、背中の縄で宙吊りになった。
「小白香が逆らったら、いつでもお前を犯せるように、この蝦蟇婆の特別な塗り薬を身体に塗ってやるぞ。年端のいかぬお前でも、身体の疼きにのたうちまわるであろうよ」
蝦蟇婆が卓の下に置いていた自分の荷から小さな小瓶を取り出し、それを雪蘭の身体に塗りだした。
「やめよ。雪蘭にはなにもするな――」
小白香は絶叫した。
全身をまさぐられる気味の悪さであろうか。
雪蘭が猿ぐつわの下で声をあげている。
「さて、小白香を犯す前に、この小娘を味見するとしよう。どんな風に毀れのか愉しみだ」
小白香は、金凰魔王の言葉に驚愕した。
「だ、抱く前とはなんじゃ――? 伯父上が犯すのは、わらわだ。いいから、わらわを好きなだけ犯せばよいであろう」
すると、また金凰魔王が振り向いた。
「ならば、お前を犯す前にしてもらうことがある……。白象をここに呼べ。雪蘭の代わりは白象だ。白象をここに呼べば、雪蘭にはなにもせん。それこそ、誓ってやる」
金凰魔王は言った。
「……母者は一層下の部屋におる。居場所は小愛も知っておる。勝手に連れ出すがいい」
選択の余地などない。
小白香は躊躇なく言った。