※この作品はR-18です。

嗜虐西遊記【完結】   作:ドン・ドナシアン

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647 一階で情事、二階から盗賊

「い、いくね……」

 

 孫空女が緊張した様子で椅子に座っている趙俊(ちょうしゅん)の脚を跨いだ。

 椅子には手すりはなく、孫空女の脚は趙俊の腰の左右に伸びている。

 趙俊の怒張はすっかりと勃起して天井を向いていたが、その怒張に向かって腰を沈めるように、孫空女の裸身がおりてくる。

 

「んんっ」

 

 趙俊の怒張の先端が孫空女の女陰に触れたのがわかった。

 すると、孫空女が全身を真っ赤にして身体をよじった。

 

「一気に沈めるんだ」

 

 趙俊が言うと、孫空女はぐっと歯を噛みしめるようにして、さらに身体をさげて趙俊の勃起した肉棒を一気に股間で咥え込んだ。

 いずれにしても、素晴らしい身体と美貌を備えたふたりの美女の扱いには、だんだんと慣れてきた。

 とにかく、強気で命令口調にすると、案外に素直に従ってくれる。

 しかも、性格はかなり可愛らしい。

 たったひと晩とはいえ、こんなふたりに奉仕してもらえるとは、趙瞬はこの国の王の作った悪法に感謝したくなった。

 

「はううっ」

 

 孫空女の股間の中心が完全に趙俊の怒張が貫くと、孫空女はそれだけで感極まったかのような声をあげた。

 随分と感じやすい性質なのか、孫空女の全身はみるみるうちに桃色に染まるとともに、表情が追い詰められたようなものになる。

 

「はあ、はあ、はあ……。ちょ、ちょっと、待ってね……。い、息を整えるから……」

 

 孫空女が趙俊の上半身に体重を預けるようにしてから、荒い息をしながら言った。

 それにしても、趙俊はまるで夢でもみているような気持だった。

 孫空女にしても、沙那にしても大変な美人だ。

 それが趙俊のような場末の宿屋の主人の珍棒を舐め、いまは怒張を股間に咥えて快感に身体を震わせている。

 趙俊は感動に包まれていた。

 

「……も、もう、だ、大丈夫……。う、動くね……」

 

 孫空女が自分自身に言い聞かせるような物言いでつぶやいた。

 そして、ぶるりと腰が動いて、孫空女が一度大きく息をした。

 

「う、うわっ」

 

 次の瞬間、趙俊はびっくりして声をあげた。

 趙俊を含んでいる孫空女の股間が突然にうねりだしたのだ。

 腰全体が上下に動くのではなく、膣の筋肉だけが律動している。

 それが下から上に揉みあげるように趙俊の肉棒を締めつけてくる。

 

「な、なんだこれは──?」

 

 趙俊は声を発していた。

 こんな性技なんて、玄人の商売女でもしてもらったことはない。

 

「な、なに? 痛い?」

 

 孫空女がびっくりしたような声を出して、股間の動きを停止した。

 

「い、いや、気持ちいい……。驚いただけだ」

 

「なら、よかった……。じゃあ、いいよね」

 

 孫空女が白い歯を見せた。

 そして、再び膣の運動が始まる。

 孫空女の膣の肉に揉まれる趙俊の怒張が一層熱くなり、大きさを増したのがわかった。

 それとともに、全身を包む快美感が激しくなる。

 すでに一回抜いていなければ、とっくの昔に破裂して精を発していただろう。

 だが、それでも趙俊は自分がもうすぐ精を出すということを悟った。

 それが、孫空女の女陰による揉みあげにゆる峻烈な快感がもたらしているというのは確かなのだが、それよりも、趙俊の肉棒を股間で咥えてよがっている孫空女の反応によるものも大きい。

 

 膣で肉棒を揉みあげるという行為は、趙俊に強い快感を与えもするのだが、孫空女自身も感じてしまうのか、孫空女は熱っぽい息を洩らして、全身を真っ赤に火照らせてもいる。

 そうやって趙俊の肉棒を咥えてよがる孫空女を肌を接して眺めていると、趙俊の興奮は否応なしに昂ってくる。

 

 孫空女の息がさらに荒くなってきた。

 趙俊の顔の前で上下に揺れる乳房から突き出る乳首が挑発的に趙俊を誘っている気がした。

 趙俊は後手で縛られている手の代わりに、顔を伸ばしてその乳首を口に含んで吸った。

 

「ふんんんっ──」

 

 孫空女が背中をのけぞらせて声をあげた。

 さらに舌を動かすと、ぶるぶると身体を震わせて、つらそうに眉間に皺を寄せる。

 こんな美人が趙俊のなんでもないような愛撫に反応して、全身で悦びを身体に訴えている……。

 それは衝撃だった。

 

「ううっ」

 

 趙俊は低く呻いた。

 孫空女がいよいよ悶絶するようによがったのだが、それに呼応するように膣の締めつけが一気に強くなったのだ。

 

 快感が一気にやってきた。

 趙俊は、怒張を濡れまみれた孫空女の粘膜に締めつけられ、まるで搾り取られるように孫空女の中に精を発してしまった。

 結局、ついに一度も律動を必要とせずに、灼熱の肉棒から孫空女の膣に精を注ぎ込んだのだ。

 

「はあ、はあっ、はあ……、き、気持ちよかった……?」

 

 孫空女が汗ばんだ顔を趙俊に向けた。

 

「ああ、気持ちよかったぜ……」

 

 趙俊は言った。

 

「よ、よかったあ……」

 

 孫空女がにっこりと笑った。

 そして、腰をあげる。

 孫空女が趙俊の一物から女陰を抜くと、その孫空女の股から精の塊がつっと流れた。

 

「そ、掃除しますね……」

 

 そばで見守っていた素っ裸の裸身がすぐに寄ってくる。

 そして、たったいま、孫空女の股間が抜け出た趙俊の股間を舌で舐めとりだした。

 つくづく、驚かされる女たちだ。

 趙俊は感心していた。

 

 本当に徹底して、奉仕的な性行為を躾けられているという感じだ。

 立ちあがった孫空女の股間もべっとりと濡れていた。

 孫空女はそばの卓の載せていた自分の服から布片を取り出して股間に挟むようにした。

 

「あんたのも舐めてあげようか、孫女?」

 

 沙那が悪戯っぽく笑った。

 

「やめてよ、沙那」

 

 孫空女が苦笑した。

 しかし、次の瞬間、その孫空女の顔から笑顔が消えた。

 

「どうしたの?」

 

 沙那も真顔になり、孫空女を見つめている。

 趙俊も、孫空女の表情から色惚けのようなものは消滅して険しい顔になったのがわかった。

 

「二階に誰かいるよ──。いま、話し声がしたと思う」

 

 孫空女がきっぱりと言った。

 

「ご主人様と朱姫じゃないの?」

 

「違う──。男の声だった──。い、いまもだ──。ご主人様のいる部屋だ──」

 

 孫空女が叫んだ。

 趙俊にはなにも聞こえなかったが、孫空女の表情は真剣なものだ。

 そして、意を決したように、脱兎のごとく駆けだした。

 素っ裸で……。

 

「待って──」

 

 沙那も卓にあった剣を鞘ごと掴むと、孫空女の後を追って走り出す。

 白い裸身を揺らしながら階段を駆けていくふたりのお尻を眺めながら、ひとり残された趙俊は呆気にとられた。

 

 

 *

 

 

 孫空女は素っ裸のまま駆けた。

 確かに、かすかに男の声を聴いたのだ。

 しかも、宝玄仙と朱姫が横になって休んでいる部屋だと思う。

 そこで、宝玄仙と朱姫の呻き声のようなものもしたと思った。

 あのふたりは、城門で飲まされた液薬の影響で完全に昏睡していて、侵入者に襲われてもまったく抵抗はできない──。

 

 いつもなら、宝玄仙は部屋を結界で包んでからでしか休まないが、今夜の宝玄仙は霊気を一時的に静止させた状態にある。

 部屋に誰かが忍び込んだとしたら……。

 聴力のいい孫空女だからこそ聴こえた声だが、宝玄仙と朱姫が寝ている部屋に誰かが入っている──。

 

 間違いない──。

 すでに孫空女は確信している。

 階段を駆けあがった。

 すると、いきなり、宝玄仙たちが寝ている部屋の手前の部屋の扉が開いた。

 現れたのは、手に刃物を持った男たちだ。

 

「おっ、下にいた女たちだな──。おおっ、素っ裸か──?」

 

 男のひとりが相好を崩した。

 

「どけえっ」

 

 孫空女は眼の前のそいつに向かって跳躍して、膝蹴りを食らわせた。

 鼻血を噴き出させながらそいつが倒れて、道が開く。

 

「沙那、任せたよ──」

 

 孫空女は叫んだ。

 沙那が後ろから追いかけて階段を駆けてきているのはわかっている。

 

「任せられたわ──」

 

 沙那が鞘から剣を抜くことなく振り回す気配がした。

 刃物と刃物がぶつかる音と沙那と男たちの呻き声も聞こえる。

 

 いずれにしても、これで二階に侵入者がいたことはわかった。

 服装からして盗賊のようだ。

 孫空女たちは一階にいたのだから、宿屋が面する通りから直接に二階に入り込んだのかもしれない。

 

「ご主人様──」

 

 孫空女は宝玄仙たちが横になっている扉を開けようとした。

 鍵が内側から閉まっている。

 

 部屋には鍵は閉まっていなかったはずだ──。

 孫空女は耳から『如意棒』を出した。

 

「伸びろ──」

 

 『如意棒』を伸ばす。

 扉をぶち破った。

 

 部屋の中にはふたりの男がいた。

 ひとりは窓際に立っていて、その左右には宝玄仙と朱姫が横になっている寝台がある。

 もうひとりは、宝玄仙の寝ている寝台にあがり込んで座っている。

 

「動くな、女──」

 

 窓際に立っていた男が叫んだ。

 なにかを手に持ってかざしている。

 そして、もうひとりの宝玄仙の寝ている寝台に座っている男が、刃物を宝玄仙の首にあてているのがわかった。

 刃物を宝玄仙に向けている男は、こちらに背中を見せていて、宝玄仙の顔を隠しているが、その刃先ははっきりと宝玄仙にあてられている。

 

「ご、ご主人様──」

 

 孫空女は叫んだ。

 なにが起きているのかうまく判断できない。

 一体全体、こいつらは何者であって、なんで宝玄仙に刃物を向けているのか……?

 

 一方、朱姫は男たちを挟んだ向かい側の寝台に寝ているが様子がおかしい。

 恐ろしく息が荒いし、顔色が真っ白のように見えるし、ぶるぶると震えている。

 孫空女たちがこの部屋を離れるときは、もっと静かな呼吸をしていた。

 いまの朱姫は、同じように昏睡しているものの、息がとても苦しそうだ。

 

「ちょっとでも動いてみろ。この解毒剤を床にばらまくぞ……」

 

 立っている男が言った。

 解毒剤……?

 どういう意味だろう……?

 

「動くと、仲間の命がなくなるということだ。刃物を突き刺しても仲間は死ぬし、俺がこの手を離して、小瓶の液体が床にこぼれても死ぬということだ」

 

 窓際の男がまた言った。

 とにかく、動けない──。

 

 態勢から考えて、どんなに孫空女が速く動いても、連中が宝玄仙の喉を切り裂く方が早いだろう。

 

「わ、わかった、動かないよ──。とにかく、刃物をご主人様から外してよ」

 

 孫空女は言った。

 すると、素っ裸の沙那が、鞘に入った剣を掴んだまま、部屋に飛び込んできた。

 

「孫女、どうしたの──? わっ、あんたら何者──?」

 

 どうやら、さっき別の部屋から飛び出してきた男たちは制圧してしまったようだ。

 

「少しでも動くと、この女を殺す……。お前らの連れなんだろう?」

 

 立っている側の男が言った。

 

「ど、どういうこと? あんたはなに?」

 

 沙那が叫んだ。

 

「それは俺の台詞だな……。一階で宿屋の主人と乳繰り合っているから、娼婦もどきの痴女かと思えば、なんという女たちだ──。物音でわかったが、俺の部下たちがひとたまりもなくやられちまったようだな。どうやら、ただ者でもなさそうだ……。何者だ、お前らは?」

 

「ただの旅の女よ──。あんたらは盗賊?」

 

 沙那が言った。

 

「まあ、そういうことだ。俺の名は王小二(おうしょうじ)。この辺りでは、ちっとは名の売れた盗賊団の頭領だ──。今夜もひと仕事をしようと思って国都に忍び込んだんだが、ちょっとした予定外のことがあってな……。いまは、衛兵に追われている。それで、逃げ回っているうちに、たまたま、この宿屋に入り込んだというわけだ……。悪いが、朝までここですごさせてもらう」

 

「だ、だったら、そうしなさいよ。わたしたちに関係ないじゃないのよ──」

 

 沙那が言った。

 

「そうだな。関係はない。ただ、お前らは運が悪かった。それだけのことだ。お前らはたまたま、俺らが隠れた宿屋に、運悪く泊まっていた客ということだけのことだ……。関係はなかったが、いまは関係している。とにかく、俺たちのことを衛兵に知らされたら困るんだ。悪いが監禁させてもらうぜ」

 

 王小二が言った。

 

「か、監禁って……。知らせないわよ。わたしたちだって、衛兵に来られたら困るのよ。とにかく、勝手になさい。だけど、ご主人様から刃物をどけなさいよ」

 

「お前の名は?」

 

 王小二が言った。

 

「沙那よ……。こっちは孫空女」

 

 沙那が言った。

 

「沙那と孫空女か……。なかなかに、いい身体をしているな。おいしそうだ……」

 

 王小二の顔に卑猥なものが浮かんだ。

 そして、沙那と孫空女の身体をじろじろと値踏みするように見る。

 そのいやらしい視線に、孫空女は改めて自分たちが素っ裸という恥ずかしい姿であることを自覚してしまう。

 なんとなく、気恥ずかしくなり、両手で裸身を隠すようにした。沙那も同じような動きをした。

 

 そのときだ──。

 孫空女と沙那が身体を隠すように動いた一瞬の隙をつくように、宝玄仙に刃物を向けていた男の手がかすかに動いた。

 

 

「あっ── いま、なにかやったよ、沙那──」

 

 孫空女は叫んだ。

 

 刃物を持っていた男が宝玄仙の口の中になにかを入れたのだ。

 背中で宝玄仙への視界を隠していたので判然としないが、昏睡している宝玄仙の口に中に液体のようなものを小瓶で注いだと思う。

 間違いない──。

 

「動くなと言っただろう──。それにもう遅い──。たったいま、毒を飲ませた。致死量だ。もうひとりの娘にも飲ませ終わっているんだ。どっちにしても、遅いぜ──」

 

 王小二が勝ち誇ったように笑った。

 こちらに背中を見せていた男が、刃物を持っていない側の手で空になった小さな小瓶をこっちにかざして、にやりと笑った横顔を向けた。

 

「うぐううっ──」

 

 そのとき、眠っていた宝玄仙が苦しそうな声を出した。

 

「ご主人様──?」

 

 孫空女は声をあげた。

 王小二の部下が寝台から降りた。

 

 苦しそうにもがく宝玄仙の姿が露わになった。

 孫空女の目の前でみるみるうちに顔色が悪くなる。

 そして、痙攣したように身体も震えだす。

 

 しまった……。

 孫空女は歯噛みした。

 毒というのは本当だろう……。

 目の前で、宝玄仙に毒を飲ませるのを許してしまった。

 なんという失態……。

 

 こうなったら……。

 孫空女は強引に王小二を捕えようと思った。

 しかし、その心を読んだかのように、王小二がさっきから持っている蓋を開いた小瓶を孫空女たちに向けて、こっちの動きを制するような動きをした。

 

「……大丈夫だ。安心しろ。致死量の毒には違いないが、俺が持っている解毒剤を飲めば、あっという間に回復する。ただし、明日の昼までこのまま放っておけば、毒が回り切り死んでしまうだろう──」

 

「なんだって──」

 

「だから、俺たちのことを誰にも知らせずに大人しくしていれば、俺たちが出ていくときに解毒剤をやる。だが、おかしな態度をすれば、解毒剤を捨てる──。そういうことだ……」

 

 王小二が笑った。

 その王小二は、まだ、手にふたの空いた小瓶を持ってかざしたままだ。

 それが解毒剤に違いない。

 一気に捕まえるで脅すという手もあるが、そうすれば解毒剤がこぼれるかもしれない。

 

「わかったわ……。従う……。だ、だけど、本当でしょうねえ──。本当にそれが解毒剤であり、そして、確かに、朝になったら、それを渡すと言うのね?」

 

 沙那が叫んだ。

 

「俺を信用してもらうしかないが、まあ約束はするぜ──。俺としても、偶然に逃げ込んだ宿屋にいただけの旅の女たちを殺して、別に得するわけじゃねえしな……」

 

「い、いいわ……。大人しくするわ」

 

「なら、お前たちふたりの武器をこっちに投げろ」

 

 王小二が言った。

 沙那は鞘に入れたままの剣を床に置いて、王小二に向かって滑らせた。

 孫空女も一度『如意棒』を小さくしてから、同じように投げる。

 

「ほう……。こっちは霊気のこもった黄金の棒か……。これは貴重なものだな。ついでにもらっておくぜ。文句はねえな──」

 

 王小二がにやりと笑いながら、『如意棒』を拾いあげた。

 

「勝手にしな」

 

 孫空女としては、そう言うしかなかった。

 王小二が孫空女の『如意棒』を懐にしまった。

 沙那の武器は王小二の部下が回収する。

 

「と、頭領……」

 

「く、くそう……。こいつら……なんて女たちだ……」

 

「痛てて……」

 

 そのとき、後ろからさっき沙那が倒した王小二の部下たちがやってきた。

 孫空女は、ちらりと背後を見た。全部で五人か……?

 

 手や頭を押さえていて、ところどころを負傷しているようだが、とりあえず沙那は殺しはしなかたようだ。

 孫空女が鼻を膝蹴りした男も鼻血の出ている顔を手で押さえながら、ほかの男たちとともに怒った様子でやってきた。

 

「おい、お前らこの女たちの腕を後ろ手に縛ってしまえ──。それと、この店の主人がもうひとりいるはずだろう──。そいつも捕まえて来い。縄で縛って、この毒を飲ませた女たちと一緒に、この部屋に放り込んでおくんだ──」

 

 廊下にいた男たちの何人かが、一階に駆けおりていく気配があった。

 

「な、なによ──。縛る必要はないでしょう──。わたしたちは大人しくしているわよ──」

 

 沙那が怒鳴った。

 だが、王小二の部下たちは、孫空女と沙那の身体に群がってきた。強引に手を背中に回せられて、腕を水平に重ねるように曲げられる。

 その腕に縄がかかっていく。

 

 抵抗することはできない……。

 宝玄仙と朱姫に、毒薬を飲まされてしまったのだ。

 解毒剤をもらうまでは、言いなりになるしかない……。

 沙那もそうするしかないと認めているようだ。

 孫空女も大人しくすることに決めた。

 王小二は、沙那と孫空女が縛られたのを確認すると、ふたと開けていた解毒剤の入った小瓶にふたをして懐にしまった。

 

「いや、お前たちには、朝まで退屈凌ぎの相手をしてもらってな……。さっき、この店の主人を相手にいいことをしてたじゃねえか──。だったら、俺たちの相手もしな──。逆らえば、解毒剤を渡さねえぞ」

 

 王小二がげらげらと笑う。

 

「なんですって──」

 

 沙那が怒ったような声をあげる。

 そのとき、店の主人が盗賊ふたりに連れてこられてやってきた気配が廊下からした。

 猿轡でもされているのか、くぐもった店の主人の悲鳴をあげている。

 店の主人を連れてきた盗賊たちが、店の主人を孫空女と沙那が立っている横から部屋に放り込んだ。

 

「あっ──」

 

 孫空女は声をあげた。

 店の主人は後ろ手に縛られて、やはり、口に布で猿轡をされていたが、孫空女が声を出してしまったのは、店の主人が下半身にはにもはいておらず、上半身は前のはだけた上衣を羽織っていただけで股間が剥き出しだったからだ。

 手首に孫空女が巻いた布がそのままになっている。

 二階から不自然な物音が聞こえたとき、行為の真っ最中だったので、店の主人の両手は孫空女が縛った布がそのままだった。

 軽く縛ったつもりだったが、店の主人は、ひとりでは後手の布を解けなかったようだ。

 それで、そのままの姿で一階で待っているうちに、おりてきた王小二の部下に捕えられてしまったのだろう。

 店の主人の顔は真っ青でぶるぶると恐怖で震えている。

 王小二は店の主人を床にしゃがませて、寝台の脚にしっかりと固定させた。

 

「さて、お前らは一階だ……。だが、その前に縄にひと細工してやる」

 

 王小二が後手縛りにされて男たちに取り囲まれている沙那と孫空女のそばまでやってきた。

 そして、部下から縄を受け取ると、まずは孫空女に背を向けさせた。

 王小二が、孫空女の腰の括れの部分に縄をふた巻きする。

 

「な、なんだよ……?」

 

 孫空女は、にやつきながら縄を操る王小二に振り返った。

 

「あっ」

 

 孫空女は声をあげた。

 王小二が持っている縄尻に大きな縄こぶが三つ作られていることに気がついたのだ。

 それを孫空女の尻に亀裂に沿って垂らした。

 

「女の抵抗を封じるには、これが一番よ──」

 

 王小二は孫空女を反転させて、自分に正面を向けさせると、股間を通した縄をぐいと食い込ませた。

 

「ひうっ──。ちょ、ちょっと、こんなの……」

 

 孫空女は歯を食い縛って呻いた。

 縄がこれでもかというように股間に食い込むとともに、さっきの縄こぶが孫空女の局部の敏感な場所を強く抉ったのだ。

 

「孫女──」

 

 沙那が心配そうな声をあげた。

 

「お前にもすぐにしてやるよ」

 

 王小二が嘲笑いながら、通した縄を腰縄に一度通して、折り返してさらに引き絞り、もう一度お尻側に縄を向かわせて、もう一度ぐっと深く股間に食い込ませた。

 

「ひいっ、いやだっ──」

 

 縄こぶが完全に前後の穴に深く食い込んんだ。

 孫空女は強い疼きに、思わず腰を揺すってがくりと膝を折った。

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