「……じゃあ、あたしの調教を受けてみる?」
朱姫は試しに言ってみた。
「は、はい。受けたいです──」
その口調には明らかに、好奇心による悦びの響きがあった。
朱姫は思わず笑ってしまった。
「じゃあ、質問するけど、自慰の経験は?」
「じ、じい……ですか……? 申し訳ありません、朱姫姉さん。なんのことなのか……」
「沙那姉さんと一緒ね……。じゃあ、性的な快感は未経験なのね……。やってみる?」
朱姫はくすくすと笑った。
こういう無垢な少女をいたぶって愉しんでみたい……。
それは、朱姫の性的欲望だ。
それがむくむくと沸き起こる。
この妹のような少女を思う存分に責めてみたい。
そう考えると、どうしてもやってみたいて仕方がなくなった。
そして、この素蛾はそれを拒否することはないと思う……。
「ちょ、調教ですか? はい──。わ、わたくし頑張ります──。どうか性奴隷の調教をお願いします──」
素蛾がぱっと顔を赤らめて元気に首を縦に振った。
「じゃあ、横になって……。そして、手を頭の上にやるのよ……。そして、脚を広げるの……。そうそう、そんな感じ……」
朱姫が命じると、すぐに素蛾は寝台の上に手足を伸ばして仰向けになる体勢になった。
さっそく手を出そうと思ったが途中で見つかれば、沙那がうるさい気もする。
朱姫は掛布を素蛾の身体に被せて、その端をくるくると丸めて素蛾の口に咥えさせた。
「……いい? これをしっかりと噛んで声を出しちゃだめよ。今日はそういう調教よ。そして、素蛾の手足は見えない革紐で拘束されていると思うのよ……。絶対に身体を動かしちゃ駄目だし、声をあげてもだめ……。そういう練習よ……。わかった?」
素蛾が掛布をしっかりと噛んだまま、大きく首を縦に振った。
その目が好奇心に満ち溢れている。
朱姫は素蛾の足元から掛布の中に全身を潜り込ませると、素蛾の腰に被さっている薄物を掛布の中ではぐり、亀裂に沿って舌をぺろりと這わせた。
「んんんっ──」
素蛾の身体がびくりと跳ねるとともに、素蛾が声をあげた。
「こらっ、身体を動かしちゃだめでしょう? それに声もだめよ?」
朱姫は舌責めを再開する。
舌が
「んくっ、んんんっ」
すると、素蛾は掛布の中の裸身を狂ったように暴れさせた。
「こらっ、言いつけに背いたらだめでしょう、素蛾。お前は見えない拘束具で身体を動けなくされているのよ。じっとしてなさい。声も出さないのよ」
朱姫はくすくすと笑いながら、素蛾の股間を舐めていた顔をあげた。
「も、申し訳ありません、朱姫姉さん……。が、我慢します……。あ、あんまりびっくりしてしまって……」
素蛾の消え入るような舌足らずの声が掛布の外から聞こえてきた。
そして、もう一度、素蛾が掛布を力一杯に噛む気配があった。
朱姫は、再び肉芽を這わせる舌を素蛾の未発達の股間に向けた。
また、素蛾の身体がぴんと張った。
素蛾は、大きな声こそ出さなかったが、強い鼻息のような声を発した。
朱姫は、構わず舌でぺろぺろと素蛾の股間を舐め続けた。
性的快感を湧き起こすことを目的に、一度もこうやって股間を弄られたことはない素蛾にとっては、どちらかといえば、朱姫の与える舌の刺激は快感よりはくすぐったさが上回るだろう。
だが、朱姫は素蛾の感情の動きを読み取りながら舌を動かしている。
素蛾の心を探り、少しでも快感が生じる心の動きが発生すれば、その場所をその強さで繰り返し刺激をしてやるのだ。
つまりは、素蛾の心の中にある快感の発生の感情を確認しながら、身体を責めるということだ。
いままで、心を読みながらの朱姫の責めに耐えた者などいない。
あっという間に、素蛾の心の中には大きな甘美感の感情でいっぱいになった。
「んっ、んんっ、んっ」
素蛾の身悶えが激しくなる。
それとともに噛み殺している口から洩れる声も大きくなるのだが、素蛾は必死になって声を殺そうともがいている。
その仕草も声もとてもかわいらしかった。
素蛾にとっては、本格的な愛撫など最初の最初のはずだ。
本来はそういう童女を快楽責めにするのは簡単ではないのだが、それは感情を読めるという朱姫の能力を駆使することで対応できる。
責める場所や力を加える程度、あるいは刺激の与え方を変化させながら、素蛾の弱いやり方と場所を探っていき、素蛾の心が快楽に反応する責め方を発見すれば、それを集中的に繰り返す。
素蛾の心は、はたちまちに身体がどろどろに溶けたような混沌の状態になっていった。
朱姫はさらに素蛾が耐えることができないように素蛾の心を探りながら、意地悪く責めを強くしていく。
「んふっ──」
素蛾の身体が耐えきれなかったように跳ねた。
そして、素蛾の股間からねっとりとした愛液が滲み出し始める。
思ったよりもかなり早かった……。
朱姫は素蛾の股間に舌を這わせながら思った。
それとともに思ったのは、素蛾が随分と快楽を感じやすい体質であるということだ。
もしかしたら、感度のよさは沙那に匹敵するかもしれない。
おそらく、それは生まれつきのものだとは思うが、性奴隷としては天性の素質であるといえるだろう。
朱姫は舌で肉芽だけではなく、花唇の中に舌を挿し入れるように刺激も加えた。
素蛾の悶え方が激しくなる。
「んっ、んっ、んっ……んんっ……」
素蛾の可愛らしい鼻息が連続的になり、また強くなっていく。
そして、声がまるで泣くような異常に甲高い声に変化した。
やがて、素蛾の心の中に鋭い火のような強い感情が突き起こった。
これは快楽の頂点に達そうとしている印だ。
ここまでくれば、あとは造作もない。
この素蛾の心の強い衝撃を拡大するようにも、そのままの大きさに保つように焦らすこともできる。
いまは快楽に未熟な十二歳の童女に徹底的な快感を身体に覚えさせることが目的だ。
朱姫は素蛾に与えている快感を加速させることにした。
朱姫は素蛾の肉芽の皮を手でそっと剥くと、そこを触れるか触れないかの力で舌で刺激し、一方で肉芽の周りの部分については、舌全体で強く押し揉むように刺激を与えていく。
「うぐううっ──」
素蛾がまるで稲妻にでも打たれたかのように全身をのけぞらせた。
自ら開いている両腿がぴんと張り、大きく四肢を伸ばしている全身をぶるぶると震わせた。
花唇が開き、かなり量の多い愛液がどろりと流れ落ちる。
朱姫は顔を素蛾の股間の上から、素蛾の顔の横まで移動した。
素蛾の口から掛布を離させた。
べっとりとした唾液が素蛾の小さな口から糸を引いた。
「い、いまの……、な……な、なんですか……、しゅ、朱姫……姉さん……? そ、素蛾はいま……?」
素蛾はびっくりしたような顔をして呆けている。
自分に沸き起こったものが理解できなかったようだ。
「お前は達したのよ、素蛾……」
朱姫は小さく笑った。
「た、たっした……?」
素蛾は荒い息をしながら朱姫をじっと見た。
また、一方で素蛾の両手両脚は、まだ大きく伸ばされたままで、両腕についてはしっかりと寝台の淵を掴んでいる。
朱姫が伸ばしたまま動かすなという命令を忠実に実行しているのだろう。
その健気さが愛おしい……。
「いまの感覚が、“いく”ということよ……。どうだった、素蛾……?」
「わ、わかりませんけど……。き、気持ち……、気持ちよかったと思います、朱姫姉さん……」
素蛾が唾を飲み込みながらにっこりと微笑んだ。
「……そうよ。いくのは気持ちいのよ……。まずは、これを覚えるのよ。ご主人様に愛撫されたら、たくさん気持ちよくなり、たくさんいくのよ。それが優秀な性奴隷よ」
朱姫は言った。
「そ、素蛾は気持ちよかったです……。いい性奴隷になれますか?」
素蛾がじっと朱姫を見た。
「この調子で頑張ればね……。さあ、次はお尻よ。うつ伏せになってお尻だけを高くあげなさい。今度も動いちゃだめだし、声をあげないのよ。声をあげそうになったら、また布を噛みなさい」
「お、お尻──?」
素蛾が驚愕の声をあげた。
「口答えしない──。命令には従うのよ」
「は、はい──。ごめんなさい、朱姫姉さん」
素蛾が慌てたように言われたとおりの姿勢になった。
今度は敷布を自分で掴んで口の中に入れたようだ。
朱姫は素蛾の裸身にまた掛布をかけて、ぺろりと薄物をめくった。
そして、お尻の亀裂に舌を這わせていく。
「ふうっ──。うんんっ──」
素蛾は激しくよがりだした。
どうやら、肛門は素蛾にとっての強い性感帯のようだ。
さっきに比べて、心の中の快感の広がり方が強くて速い。
朱姫はさっきと同じように、素蛾の心の動きを探りながら、素蛾の快感を増幅するように舌を動かす。
やがて、素蛾は進退窮まったかのように可愛い呻き声をあげると、再びがくがくと身体を震わせて達してしまった。
素蛾の身体は、精魂尽きたかのようにばったりと横倒しになった。
「ま、また、い、いきました……、しゅ、朱姫姉さん……」
短い時間で二度も続けて達してしまった素蛾は、半開きの口から涎を垂らしながら言った。
両目からは涙が流れている。
「そのようね……。じゃあ、また上向きよ。最初のときのように、仰向けになって両手を伸ばすのよ、素蛾……。その前に、もうこの服は脱いじゃおうか……。汗びっしょりになっちゃうからね」
素蛾の顔に初めて恐怖が浮かんだ。
心の中にも、快楽の限界を極めてしまうことに対する恐怖心が芽生えだしている。
しかし、朱姫は一気に素蛾の心を快楽漬けに作り替えてしまおうと思った。
いずれにしても、朱姫の命令に、素蛾は逆らわなかった。
明らかに怯えながらも、薄物を脱いで全裸になり、再び掛布を口に咥えて、朱姫の愛撫を受ける態勢になった。
朱姫は舌責めを開始した。
やがて、素蛾は三度目の絶頂をした。
素蛾が気絶したのは、二度目にお尻で達したときだ。
「しゅ、朱姫姉さん、素蛾はまたああ──」
素蛾が声を耐えるのを忘れて大きな声を張りあげたので、朱姫はそのときびっくりしてしまった。
慌てて、沙那と孫空女が寝ている寝台を見たが、ふたりとも身じろぎをしただけで、起きあがることもなかった。
朱姫はほっとした。
また、一方で素蛾はこれまでで一番大きなよがりをして身体を脱力させた。
完全に気を失った気配の素蛾の瞼が開くことはなさそうだ。
最初から少しやりすぎたかなとは思ったが、素蛾の満足そうな横顔を見ていると、朱姫はとても充実した気持ちになった。
とりあえず、素蛾の身体の手入れをするために寝台から降りて、荷から布を取りにいった。