655 公主歓迎儀式・三日目
「よし、ここら辺りがいいだろう。ここなら人里から離れているし、人通りも少ないからね……。いまから、素蛾が旅に参加したお祝いだよ。歓迎式だ。全員で半刻(約三十分)ほど、素っ裸で街道を歩くよ。荷物はここに置いていき、あとで道術で取り寄せる──。さあ、女五人で全裸行進だ」
山道の途中の道端で、昼食の片づけが終わると、宝玄仙が突然にそう宣言した。
沙那は一瞬硬直した。
まず、なにを言われたのか理解できなかった。
いや、言葉としても意味はわかるのだが、なぜ、それが素蛾の歓迎式と結びつくのか……?
なぜ、全裸で歩かなければならないのか……?
なぜ、いまなのか……?
なぜ、こんな街道でそんなことをするのか……?
さっぱりわからない。
果たして本気なのか……?
沙那は耳を疑ったが、当の宝玄仙は、自分の思いつきにすっかりと興奮した様子で、いそいそと服を脱ぎ始めている。
沙那は呆気にとられた。
宝玄仙のやることや命令には脈絡のないことが多いが、今回は極め付けだ。
どういう思考過程でそういうことになったのか不明だが、これからこの山道を五人で全裸で歩くという。
それが完全に本気である証拠に、すでに上衣と下衣も脱いで下着姿になった宝玄仙は、もう下着の脱衣にとりかかっている。
孫空女、朱姫、素蛾の三人も呆然としている様子だ。
「服を脱いだら、ひとりずつ、わたしのところに持ってきな。一番、遅い者は罰を与えるからね」
宝玄仙が笑った。
それを聞いた沙那以外の三人は、猛然と服を脱ぎだした。
だが、沙那はひとりだけ、手がとまっている。
どうしても納得できないのだ。
なぜ、全裸行進しなければならないのだ?
三日前に、しばらく旅に同行することになった性奴隷志願の素蛾は、生まれ育った高貴さのために、人前で服を脱いだりすることが羞恥と感じない十二歳の童女だ。
そのことが宝玄仙のなにかを刺激して、そんな連想になったのだろうか。
「だ、だって、ご主人様、人が来たらどうするんですか? 確かに、この一刻(約一時間)は人とすれ違いませんでしたけど、ここは国都に向かう主街道ですよ。絶対に人が来ますよ」
沙那は抗議した。
「だから、なんなんだい、沙那──? 人が来たって、五人揃って裸で歩いていれば、そんなものだと思うだけだ。お前のように恥ずかしがっていると余計に目立つのさ。素蛾を見習いな。服を脱ぐどころか、人前で快感を刺激される羞恥調教だって、健気に朱姫の調教をこなしていたじゃないか──」
「いやいやいや、そ、そんな問題じゃ……」
「とにかく、わたしは、そんな素蛾の健気さと頑張りに打たれたのさ。だったら、先輩のわたしたちが頑張らなくて、どうするんだい──。それの証の全裸行進だよ。納得しな──」
「全く意味がわかりません──。と、とにかく、やめましょうよ。素蛾の歓迎はほかのことでしましょう、ご主人様……。あるいは、せめて、人のいないところでお願いします」
沙那はそれこそ泣くような気持ちで言った。
しかし、そんなことを話しているうちにも、宝玄仙はすでに裸になっているし、ほかの三人も同じだ。
いよいよ、服をまだ着ているのが沙那だけになってきた。
「面倒だねえ。お前たち、構わないから、沙那の服を剥いてしまいな──。とにかく、全員の服と荷はこの道端に隠していくよ。半刻(約三十分間)歩いたら歓迎式は終わりだ。荷を回収して服を着てから、今夜泊る予定の宿町に進もうじゃないか」
宝玄仙が言った。
「ちょ、ちょっと、ご主人様……あっ──。そ、そんな……」
沙那はなおも抗議しようとしたが、急に全身の力が抜けたようになり脚が動かなくなった。
しかも腕が弛緩して身体の横にだらりと垂れさがる。
それだけじゃなく、猛烈な尿意が襲い掛かってきた。
いずれも宝玄仙の道術だ。
そして、股間がどんどん熱くなる。
股間全体に痺れるような大きな淫情を送られている。
ただでさえ、沙那は尿意が高まると、大きな疼きを覚えてしまうという困った身体なのだ。
そのうえに、さらに得体のしれない快感を与えられるというのは、それだけで全身の力が抜けそうになる。
「や、やめて……あっ……はあっ……」
沙那はたちまちに悶えだしてしまった。
「馬鹿だねえ、沙那……。抵抗なんて無駄なのに、なんで抵抗するのさ。脱がすよ……」
「まったくですよ。でも、その恥ずかしがり屋さんなのが、沙那姉さんの可愛いところなんですけどね……」
すでに素っ裸になっている孫空女と朱姫が寄ってきて、沙那の服を脱がし始める。
「沙那の服は股の下に置いてやりな。許可する前に洩らしたら、お前の服が小便まみれになるだけじゃないよ、沙那。宿町に着くまで、おまえひとりはずっと全裸で歩かせるからね。抵抗できるなら、抵抗してご覧──」
宝玄仙が横から意地悪く言った。
その直後、沙那の両脚は大きく膝を曲げた状態で開き、がに股の格好から動かなくなった。
「あらあら、ほら、意地悪を付け加えられちゃったよ。悪く思わないでよね、沙那」
孫空女が言いながら、沙那から脱がせた服をがに股に開いた沙那の脚の下に置いていく。
「い、いやだったら……。いや、いやです、ご主人様……」
沙那は必死で尿意に耐えながら宝玄仙に訴えた。
だが、沙那の必死の哀訴も全部無視されて、どんどん衣類を脱がされていく。
孫空女と朱姫が沙那から服を脱がせるときには身体は動くのに、手を離されるとすぐにがに股の格好に戻ってしまうのだ。
あっという間に、沙那は、ほかの者と同じように素っ裸になった。
しかも、がに股で両手を身体の横に垂らした状態でだ。
「ほらっ、なにをしているの、素蛾──。先輩性奴隷の沙那姉さんが調教されているのよ。性奴隷候補生のお前がぼさっとしてどうするのよ──。お前も沙那姉さんの隣で、がに股になりなさい。そして、自慰よ。沙那姉さんがおしっこ洩らす前に自慰で達するのよ。できなければ罰よ」
素蛾の教育係を任じている朱姫が、突然始まった破廉恥な沙那の調教に、そばで唖然としていた素蛾に強い口調で言った。
宝玄仙に、この公主の調教係を命じられた朱姫は、この三日、嬉々として、なにも知らないこの無邪気な童女の調教にいそしんでいる。
この素蛾も天然的な正直者なのか、疑うことを知らないのか、あるいは、性奴隷というものにまったくの抵抗がないのか、朱姫の施す性調教に喜んで取り組んでいるようだ。
「は、はい、わかりました、朱姫姉さん……。沙那様、失礼します」
素蛾が沙那が立っている隣にやってきて、沙那と同じように股を開いて膝を曲げると、股間を指で愛撫し始めた。
「はあ、はあ、はあ……」
横からすぐに素蛾の可愛らしいよがり声と荒い息が聞こえてくる。
素蛾は指で肉芽を摘まんで擦っているようだ。
しかし、沙那はそれどころではない。
切迫した尿意が襲いかかっている。
「ご主人様、お許しを──。歩きます。みんなと一緒に全裸で歩きますから許してください──。もう、逆らいません。は、排尿をさせてください」
沙那は叫んだ。
もう一刻の猶予もない。
宝玄仙の道術で産みだされた尿意は、大きな快美感のうねりとなって沙那を襲っている。
もう、身体の力が抜けてしゃがみ込みそうなのだが、宝玄仙の道術がそれを阻んでいるという状況だ。
「浅慮なく垂れ流したらいいじゃないか。服を濡らさないように前に飛ばせばいいだろう。立小便は何度も教えたじゃないか。しかし、服をちょっとでも汚したら、さっき言ったように、宿町までお前ひとり全裸行進の延長だからね」
宝玄仙が意地悪く言った。
「そ、そんな……。ね、ねえ、もう駄目……。も、漏れる……。そ、孫女、足元の服をどけて……」
沙那は必死で横の孫空女に言った。
「そ、そんなの無理だよ。ご主人様の許さないことなんてできないよ」
孫空女が当惑したように言った。
やはり、孫空女も助けてくれない。沙那はもう一度宝玄仙に哀訴した。
「だ、だったら片手だけでも自由にして……。お、お願い──します、ご主人様──」
沙那は悲鳴をあげた。
確かに、立小便で尿を前に飛ばす練習はさせられたことはあるが、指で尿道を開くようにしなければ、どうしても尿は真下に落ちてしまうのだ。
いまのように手が動かない状態ではできない。
「いく、いきます、朱姫姉さん、いきます──」
横で素蛾が真っ赤な顔をして叫んだ。
「いっていわ」
朱姫が言った。
「いくううっ──」
素蛾は大きな声をあげてがに股の身体をのけぞらせた。
“いく”と叫ぶのは、どうやらそういうものだと、朱姫に教えられている気配だ。
この三日、素蛾が朱姫に命じられて、ほかの仲間の前で達するのを見ているが、判で押したように同じような仕草をする。
とにかく、かなり速い時間で沙那の横で素蛾は自慰で達した。
「いい子ね。じゃあ、沙那姉さんの調教を見物よ、素蛾。姿勢を崩していいわ」
「は、はい……、朱姫姉さん……。はあ、はあ、はあ……」
「確かに、なかなかに淫乱な身体に仕上がっているじゃないか、素蛾──。随分と短い時間で達することができるようになったね。いい傾向さ」
「あ、ありがとうございます、ご主人様」
素蛾が朱姫と宝玄仙に褒められて嬉しそうな返事をした。
だが、沙那はそれどころじゃなかった。
「て、手を動かして──」
沙那は泣きそうな声で言った。
このままではそのまま服の上に漏らしてしまう……。
「あら、だったら、沙那姉さんの尿道はあたしが指で開いてあげますよ……」
朱姫が、道術で拘束されて動けない沙那のすぐ横に寄ってきて、くすくすと笑った。
いやな予感がする……。
「……その前にお尻でいってください。そうしたら、指で開いてあげます」
朱姫がささやいた。
そして、いきなり沙那の尻の亀裂にすっと手を伸ばして、肛門に指を入れて中の粘膜をくすぐるように動かしだした。
「ひいいいっ」
指を入れられた部分から、身体が溶け出すような気持ち良さが襲いかかった。
それが五体に流れ渡る。
しかし、いまの沙那にはそれは地獄のような快感だ。
「おしっこを漏らす前にお尻でいくんですよ、沙那姉さん。失敗したら、知りませんよ。ご主人様は本当に沙那姉さんを裸で宿町まで歩かせると思いますよ」
朱姫が意地の悪い物言いをして沙那の肛門を激しく刺激を続ける。
「いや、あうっ、だ、駄目……。はうっ、あっ、あっ、ああっ──」
沙那は声を引きつらせて甲高い声をあげた。
股間の尿意はもうどうにもならないくらいに切迫している。沙那が尿意を溜めるということは、快感も溜まっているということだ。
そっちを我慢して、お尻の快感だけを解放するなんてできるのだろうか……?
だが、宝玄仙は朱姫の悪戯に興に乗ったように喜んでいる。
「あ、あたしは、誰か来ないか見張っているね」
孫空女が逃げるように離れていった。
「そ、そんな風に、お、お尻に指を入れて達することができるんですか──?」
横で素蛾が素っ頓狂な声をあげた。
「お尻も立派な快感よ、素蛾。お前にはまだ早いかもしれないから、本格的にはやっていないけど、沙那姉さんだけではなく、あたしも、孫姉さんも、ご主人様だって、しっかりと感じるお尻を持っているわよ。お前も調教すればちゃんとお尻で感じるようになるわ……。お前もあたしにお尻を舐められたらしっかりと達したでしょう。お尻は気持ちいいのよ」
朱姫が素蛾を見ながら笑った。
「だ、だったら、わたくしにもお尻の調教をしてください。わたくし、朱姫姉さんの調教が好きです。とても気持ちいいですから」
素蛾が必死の口調で言った。
沙那は、やっぱりこの公主は変わり者すぎると思った。
そのあいだも朱姫の指はしっかりと、沙那の感じるようにお尻の中で動き続けている。
「お前もやってみるといいよ、素蛾……。最初は指を入れすぎないんだよ。沙那のように、お尻の深くまで指を入れるのは、朱姫のいうとおりに調教が進んでからさ。徐々に張形を大きくして、太くて長いものをお尻で受け入れるようにするんだ」
宝玄仙が横から言った。
「や、やってみます」
素蛾はまた沙那の横に並んで同じ格好になり、今度はお尻に自分で指を入れようした。
「あたしがやってあげるわ……。達するまではいかないかもしれないけど、だんだんと感じる場所にしようね」
朱姫がその手を払いのけて。素蛾のお尻に沙那を責めている反対の手の指を入れたようだ。
「ああっ、はあっ、はい──」
朱姫に悪戯をされ出したらしい素蛾がよがり声を出し始めた。
しかし、沙那はもう限界だった。
沙那はお尻からじわじわと発散した淫情の塊に全身の隅々に犯されて、咆哮に似た声をあげて絶頂に昇り詰めた。
その瞬間、失禁しそうになり、沙那は歯を食い縛って、それを耐えた。
「いい子ですね、沙那姉さん。じゃあ、ご褒美ですよ──。素蛾は短かったけど、これで終わりよ。今夜からは、お尻の調教もやろうね」
「は、はい……」
素蛾が返事をした。
その声には、心なしか途中で中止となった朱姫の肛門愛撫に残念がる響きがあった。
朱姫が、沙那の背後からぐいと尿道口にあたる部分を左右から指で引っ張って開いた。
「もっと、上にも皮を引っ張って──」
沙那は悲鳴のように叫んだ。
次の瞬間、しゅっと音を立てるように沙那の股間から尿が飛び出した。
沙那の尿はものの見事に、真下に置いてある衣類を避けて前に飛んでいる。
「す、すごい、すごい、すごいです──。わたくしにもそれを教えてください──」
素蛾がびっくりしたような声をあげた。
「はぐうっ、はあっ、はあああっ──」
沙那はそんな素蛾の賞賛の声を聞きながら、必死になって立ったまま尿を前に飛ばし続けた。
そして、全身を震わせながら絶頂していた。
「わ、わたくしもやってみていいですか──」
素蛾が興奮した口調で言っている。
朱姫が笑って許可の言葉を告げると、見よう見真似で素蛾が立ったまま排尿をしだした。
その尿は真下にじょろじょろと流れ出るだけだった……。
「お、終わりました……」
沙那は言った。
なんとか服を汚さずに終わってほっとした。
二度続けての絶頂は完全に沙那の身体を脱力させてしまった。
宝玄仙の道術は解かれたが、沙那は立っていられなくて、その場にしゃがみ込んでしまった。
「うまくきませんでした……」
横から意気消沈したような素蛾の声が聞こえた。
「最初からうまくはいないわ。おしっこについては、このまえ、あたしもやっと前に飛ばせるようになったのよ。お前にもコツを教えてあげるわね」
朱姫がそう言うと、素蛾が嬉しそうに返事をした。
「さて、じゃあ、手間取ったけど、素蛾の歓迎式代わりの全員の全裸行進だよ──。準備しな──」
宝玄仙が元気な声で叫んだ。
沙那の周りでほかの者がばたばたと動き出した。