そのみっともない身体を朱姫に見られるのが、堪らなくいたたまれない気持ちになったのだ。
だが、隠そうにも素蛾の両手は朱姫によって縄で後手に縛られている。
素蛾は片脚を曲げるようにして、朱姫の視線から自分の股を隠した。
「ちゃんと見せなさい、素蛾。あらっ、立派なものじゃないの? これはどう見ても本物にしか見えないわ……。すごいですね、ご主人様。完全に肌に同化していますよ」
朱姫が素蛾の足元にしゃがんで、素蛾に作られた性器を眺めている。
「ふふふ……。さすがに、他人に裸を見られるのが当たり前の生活を送ってきたお姫様でも、男の性器を生やされるのは恥ずかしいようだね。どうだい、素蛾? ちゃんと自分のものに感じるだろう?」
宝玄仙が素蛾の股間にぶら下がった性器をぎゅっと鷲づかみにした。
「ふううっ、あっ」
素蛾はびっくりして、うなじを反らせた。
宝玄仙が握った素蛾の「男根」は、宝玄仙の霊具の部分であり、本来はそこには素蛾の血は通っていないはずだ。
たが、宝玄仙が触ったことで、しっかりと宝玄仙の肌の感触と温かさが伝わるとともに、得体の知れない情感のようなものが身体に込みあがった。
「ねえ、ご主人様、いま、素蛾の性感は男のものなんですか? それとも、女ですか? あるいは、いまの沙那姉さんと孫姉さんみたいに両方ですか?」
朱姫が宝玄仙が掴んでいる素蛾の男根の先に指を触れながら言った。
「ひゃああ、ひゃ、ひゃあっ」
素蛾は自分でも驚くほどの声を出してしまった。
朱姫が指で素蛾の股間を撫ぜたとき、急に感情が昂ぶって自分の股間の男根がむくむくと大きくなったのだ。
「男そのものだよ。そうでないと勉強にならないからね……。素蛾、いまお前が感じているのは男の性感だよ。少しのあいだ、男が感じる快感というものを身体で味わって勉強しな。だけど、やっぱり感じやすいようだねえ。すぐに元気になったじゃないか」
宝玄仙が笑った。
「本当……。こんなに、大きくしちゃって……。可愛いわね、素蛾。ふふふ、舐めてあげようか?」
朱姫がそう言いながら、舌をぺろりと出した。
「わっ、しゅ、朱姫姉さん──」
素蛾は声をあげてしまった。朱姫が素蛾の股間の男根を舐める仕草をしたことで、ぞわぞわと全身がざわめき、異常な興奮を覚えたのだ。そして、股間の一物がさらに大きくなった。
素蛾は、どうしていればいいのかわからなくなるほど混乱してきた。
「まあ、待ちな、朱姫。舐める練習はもう少し後だよ。まずは、男の生理を教えようじゃないか」
宝玄仙は素蛾の股間から手を離すとともに、朱姫にも手を離させた。
そして、寝台に腰かけていた孫空女に、こっちに来るように命じた。
「な、なにさ、ご主人様……?」
孫空女が気が進まないような表情でやってくる。両手首がさっき宝玄仙の道術によって『拘束輪』で拘束されたままであり、股間には男そのものの性器が垂れ下がってもいた。
ただ、さっきは膨らんでいた男根は、いまは小さくなっている。
「じゃあ、素蛾、こいつの男の性器を見てごらん。どうなっている?」
宝玄仙が言った。
「どうって……。さっきに比べて小さくなっています」
素蛾は見たままを言った。
孫空女はじろじろと性器を眺められることがとても恥ずかしそうだ。
そして、ふと、自分の性器も小さくなりかけているのがわかった。
朱姫に触られていたときには、急に膨張したようになり驚いたのだが、あっという間に萎んで力を失ったようになっている。
「そうだね。だけど、わたしが触ったときには大きくなっていたろう? そして、どうなった?」
「白い精が飛び出しました」
素蛾は思い出しながら言った。
「そうだ。それが射精だ。男が膨張した男根の先から白濁液が出ることを射精というんだ。そして、男というものはそれをすると気持ちがいいんだ。さっきは手で擦ったけど、本当は、男が自分が気持ちよくなるために、女の股倉の内側に男根の先端や幹を擦りつけるんだ。しっかりとね……」
「は、はい」
「そうすると、男は女陰の奥で射精をする。逆にいえば、女は男を女陰で包んで擦らせて、男を気持ちよくさせて射精させるんだ。つまりは、それが男と女の性交だ。もちろん、そのときに気持ちいいのは男だけじゃない。女も気持ちいい。お前も、朱姫の調教を受けているから、股を擦られたときに、気持ちがよくなるようになったんだろう?」
「あれは気持ちいいです」
素蛾は朱姫に受けた調教を思い出して、元気よく言った。
すると、なぜか宝玄仙が笑った。
「とにかく、男の性器を擦ったりすることで刺激を与えれば気持ちよくなる。そして、射精する。単純化すれば、それが男の生理だ」
「は、はい……。射精はわかります。さっきはご主人様たちが手で女陰で与えるのと同じ刺激を与えたので、孫空女様たちは射精をなさったのですね?」
素蛾は答えた。
男と女の性交については、知識としては、先日、朱姫に教えてもらった。
少しは理解をしているつもりだ。
宝玄仙はにこにこと微笑んでいる。
「そういうことだ……。つまり、女の股で、さっきわたしが手でやったことをやるんだ。それが性奴隷だ」
「わかりました。張形をさまざまな姿勢で擦る訓練は、朱姫姉さんにさせていただいています。それはできると思います。もちろん、まだ、下手だとは思いますが……」
素蛾は言った。
張形の根元を床や壁に密着させられて、それを体位を変えながら股間やお尻で受け入れる訓練は、ほぼ毎日やっている。
それについては、ある程度こなせるようにもなっている。
朱姫には、身体が柔らかいと誉められてもいた。
「その成果はあとで見せてもらうよ……。だけど、いまはその前の段階だ……。お前がいつもやっているのは張形のように硬くて大きいものを受け入れる練習だけだろう? その状態になってもらわなければ、お前も相手のものを挿入させることはできないというのはわかるね?」
「は、はい、わかります」
「でも、そのためには、まずは男の性器を大きくしなければならない。大きくして硬くしなければ入らないからね。お前の膣はしっかりと閉まっているよ。だから、ねじ入れるようにしてもらわなければ入らないだろう?」
「は、はい。わたくしがやっているのは、硬いものを挿す練習だけです。あ、あの、もしかしたら、そのように柔らかいものも入れる練習をしなければならないのですか?」
素蛾がそう言うと、朱姫が笑った。
もしかしたら、自分は的外れなことを言ったのだろうか?
「柔らかいものを受け入れる練習は必要ない。硬くすればいいのさ。そうすれば入る」
宝玄仙が優しく微笑んだ。
「あっ、そういうことなのですね。じゃあ、さっきのように、手で擦るのですね……」
素蛾は言った。
「手だけじゃないわよ、素蛾……。この前、少し練習したわね……」
朱姫が横から口を挟んだ。
素蛾はその言葉で、この前、朱姫から張形を舐める練習をさせられたことを思い出した。
股間に痒み剤を塗られて、痒みを癒してもらいたければ、朱姫が命じるとおりに、張形を口で舐めろと張形を口の前に突き出された。
朱姫は、舌遣いが合格したら痒い場所を掻いてやると言い、素蛾は痒みの苦しさに泣きながらそれをやったのだが、それがこれに通じるのかと理解した。
「舌です。舌で奉仕します。性奴隷は舌でも奉仕するのです」
素蛾は声をあげた。
「そうだね。舌は性奴隷にとって一番大切な技だ……。それに実は、女が男の性器を手で擦るというのは少し失礼な行為と思い、これをやると侮辱されたと感じる男も多い。だから、性奴隷はあまり手を使ってはならない。もちろん、お前のような童女だったら、手で触ってもらえるだけて興奮する男もいるかもしれないから必ずしもそうとは言えないがね。まあ、いずれにしても、前戯に口吻は付き物だ。性奴隷の必修の技だね……。ところで、前戯という言葉はわかるかい?」
「わかります。それも、朱姫姉さんに教わりました。女陰を濡らして、張形……つまり、男根を受け入れる準備をする行為のことです」
「そうだけど、前戯には男の一物を硬くする行為も含むよ。性奴隷は相手に奉仕するものだから、むしろ、自分のことよりも、相手を性器を硬くするための行為が大切だ」
「なるほど……。よくわかりました。舌技が上手なら、性奴隷は早く相手の股間を硬くできます。だから、性奴隷には舌技が必修なのですね。よくわかました──」
「そうだ……。だけど、直接的に相手の身体に触れないで大きくする方法もある……。いまから教えるのはそれだ──」
宝玄仙は言った。
「身体に触れない? 手や舌でもなく、そのほかの部位でも触らないということですか?」
素蛾は首を傾げた。
試しに、素蛾は自分の股間にぶら下がっている男根を「勃起」させてみようと思った。
素蛾の股間のものは、もう力を失って小さくなっていたのだ。
しかし、頭で勃起しろと股間に命じても、少しも大きくはならない。
「見ていな、素蛾……。ほらっ、孫空女、わたしから目を離すんじゃないよ。ほんのちょっとでも視線を離したら折檻だよ」
宝玄仙はそう言うと、いきなり、孫空女の前で艶めかしく踊りだした。
しかも、一枚一枚優雅に服を脱ぎだす。
「わっ、わっ、ご主人様──」
孫空女の様子が急に落ち着きがなくなり、顔が真っ赤になった。
しかも、薄っすらと額に汗のようなものもかきだしている。
じっと見ていると、孫空女の股間の男根はだんだんと大きくなり、宝玄仙が下着姿になったときには、完全に硬くなってきた。
「ちょ、ちょっと……」
孫空女は焦ったような表情になり、ひどく恥じらいだした。
そんな孫空女は、素蛾の眼からもとても可愛いと思った。
やがて、宝玄仙は踊りながら完全な素っ裸になり、最後の下着を沙那の座っている寝台に放り投げた。
「さあ、孫空女、その一物をわたしのここに入れたいかい? 入れたいなら見事に勃起してみな」
宝玄仙が笑いながら、孫空女にお尻を向けた。
そして、尻たぶを両手で握ってお尻を割り開く動作をした。
さらに、孫空女の腰の前にお尻の穴を近づけて左右に振る。
「ご、ご主人様、意地悪はやめてよ──」
孫空女は泣きそうな声をあげた。
そのときには、孫空女の怒張は、さっき以上に膨れあがって見事に天井に向かってそそり勃っていた。
「見たかい、素蛾? というわけだよ……。触らなくても大きくなったろう? むしろ、男はこうやって、触らずに大きくしてもらった方が興奮するんだよ……。だが、触らなくて大きくするやり方は、相手によって違う」
「違うのですか?」
「ああ、女が裸を見せるだけで大きくするやつもいるし、一枚一枚焦らすように服を脱がないと興奮しない男もいる。嗜虐好きの男には、わざと羞恥で顔を歪めた演技をすることもあるし、口づけをかわすことで大きくする者もいる。まあ、どんな行為で大きくするかなんて、男ごとに違うから、これだという絶対の方法はないけどね」
「難しいのですね……」
素蛾は正直に言った。
さっきみたいに踊ることはできる。
舞踊は王族の女の嗜みのひとつなので、踊りそのものについては素蛾は、おそらく宝玄仙以上のものもできるとは思った。
だが、それがいやらしさに繋がるとはあまり思えない。
それとも、素蛾が素っ裸で舞踊をみんなの前で舞えば、他人は淫靡さを感じてくれるだろうか?
今度、朱姫に訊いてみようと思った。
いずれにしても、相手に触らずに、男のものを勃起されろということが、素蛾にもできるようになるだろうか……?
そんな不安を感じていると、不意に朱姫の手がすっと素蛾の胸に触れてきた。
「ひゃっ」
素蛾はびっくりして声をあげた。
「……大丈夫よ、素蛾……。男なんて簡単よ。お前が男の性器を元気にするときには、いやらしいお前の姿を隠さずに見せればいいのよ。お前のような童女と、素敵なことができると思っただけで、大抵の男はこれからやることを想像して股間を大きくするわ」
朱姫が素蛾の乳首を擦りながら言った。
「そ、想像ですか……?」
素蛾は朱姫から与えられる快感の切なさに裸身を悶えさせながら言った。
ふと、気がつくと素蛾の股間はまた勃起して大きくなった。
しかし、朱姫はそれを確かめると、また素蛾に刺激を与えるのをやめてしまった。
さっきから大きくされては小さくなるということを繰り替えされて、なんだか切ないような焦れったい気持ちになってきた。
「まあ、朱姫の言うとおりかもね……。男というのは、相手の女と、これからいやらしいことをするという想像で股間を大きくするのさ。裸を見せたり、淫情を誘うように艶めかしく動くというのも、女が男を受け入れるという信号のようなものでもあるかもね。その気のない相手に女はそんな恥態を見せないからね。だから、男は興奮して勃起するのかもしれないねえ」
宝玄仙が言った。
「では、孫空女様も、さっきのご主人様を見て、想像をされて勃起したのですか?」
素蛾はなんとなく言った。
「まあ、そういうことね、素蛾……。孫姉さんはご主人様のお尻を犯すのが好きなのよ。だから、きっと股間を大きくしたのだと思うわ」
朱姫が言った。
「しゅ、朱姫、くだらないことを言うんじゃないよ──」
孫空女が真っ赤な顔をして怒鳴った。
その股間はまだ勃起したままだ。
「くだらないことじゃないですよ、孫姉さん。本当のことじゃないですか。ご主人様に責められるのも好きだけど、男になって、ご主人様のお尻を責めるのも好きですよね、孫姉さん」
朱姫がからかうような口調で言った。
しかし、素蛾はその内容にびっくりした。
「えっ、その男の股間で、孫空女様がご主人様を責めたことがあるのですか?」
もちろん、男根でお尻を犯すことができるということは、素蛾も知っている。
だから、素蛾も朱姫に調教を受けて、尻で男根を受け入れる練習を少しずつ続けているのだ。
だが、孫空女が宝玄仙をお尻で犯したことがあるという話には驚いた。
宝玄仙は女主人だ。孫空女は宝玄仙の性奴隷のような立場だと思っていた。
だから、その孫空女が宝玄仙のお尻を犯すという話に素蛾は混乱した。
「そうよ、素蛾。ご主人様は厳しいだけじゃないのよ。お願いすれば、お尻だってあたしたちに貸してくださるわ。お優しいのよ」
朱姫が言った。
素蛾はさらに驚いた。