「そうよ、素蛾。ご主人様は厳しいだけじゃないのよ。お願いすれば、お尻だってあたしたちに貸してくださるわ。お優しいのよ」
朱姫が言った。
「こらっ、朱姫、くだらないことを言うんじゃないよ──」
今度は宝玄仙が怒鳴った。
だか、その顔が真っ赤であり、しかも、とても恥ずかしそうな表情だったので、
「いいじゃないですか、ご主人様。素蛾はまだ、なんにも知らないんですよ。それなのに、あと数日で性奴隷に仕上げないとならないんです。お尻で男根を受け入れる見本を見せてあげればいいじゃないですか。短い期間で仕上げるには、それが一番です」
朱姫があっけらかんと言った。
「なにを言ってるんだい──。そもそも、いまは素蛾に男の生理を教えているんだ。肛姦の実習は今度だよ──」
「これも男の生理を勉強する実習ですよ。孫姉さんが想像だけで硬くした行為が、実際にはどんなものなのか見せないと、想像で大きくさせるというのがどういうものなのか、素蛾もよくわからないですよ」
朱姫が言った。
「そうだね。朱姫のいう通りかもね……。じゃあ、恥ずかしいけど、あたしも素蛾のために頑張るよ。ご主人様のお尻を犯すところを素蛾に見せることにするよ」
孫空女もにこにこしながら口を挟んだ。
「お、お前ら、わけのわからないこと言うんじゃないよ。お仕置きするよ──」
宝玄仙が声をあげた。
「でも、素蛾も見たいでしょう? 孫姉さんがご主人様のお尻を犯すところを……?」
朱姫が素蛾に振り向いた。
「み、見たいです──」
素蛾は叫んでいた。
見たい──。
そう思った。
実際に肛門で男の性器を受けるのを間近に見たことはないので、それが勉強になるというのもあるが、純粋に女主人の宝玄仙が孫空女にお尻を犯されるという光景に興味があった。
見てみたい……。
素蛾の好奇心は爆発しそうになった。
「見たいです──。見せてもらうわけにはいきませんか、ご主人様──?」
素蛾はさらに叫んでいた。
「そ、素蛾、お前……」
宝玄仙の眼が驚きで見開かれた気がした。しかし、すぐにその視線が朱姫に向く。
「しゅ、朱姫──。お、お前、なんてことを言い始めるんだい──」
宝玄仙が声をあげた。
そのとき、こっちの様子にまったく関わらないような態度でいた沙那が急に寝台から立ちあがってやってきた。
「健気な素蛾のお願いですよ、ご主人様……。それくらいはかなえてあげるべきじゃないですか? もともと、ご主人様は勝手に素蛾を性調教していますけど、素蛾も本来は、この国の本物のお姫様なんですからね。その素蛾のお願いです。これは是非ともかなえてあげないと……」
沙那も嬉しそうに言った。
そのとき、悪戯っぽく笑っている沙那の股間の男根が、むくりと頭をもたげていることに素蛾は気がついた。
「あれえ……? 沙那姉さん、勃起していますねえ……。沙那姉さんて、実はむっつり助平ですよね。沙那姉さんもご主人様を嗜虐するのが好きですか?」
朱姫がそれをすかさず指摘して笑っている。
「えっ──? や、やだ? そ、そんなんじゃないのよ──。み、見ないでよ──」
沙那もまた、孫空女と同様にまだ後手の拘束を解くことが許されずに後手縛りにされている。
だから、股間を隠そうとしてもできない。
恥ずかしがった沙那は反対を向いてしまった。
「さあ、ご主人様、とにかく覚悟したらどうです? 孫姉さんだけじゃなくて、沙那姉さんもやる気のようですよ」
朱姫が笑った。
「わ、わかったよ──。わかった──。受けてやるよ……。よく、わからないけど、尻を孫空女に貸せばいいんだろう──」
宝玄仙がやけくそのように言った。
「やっぱり、ご主人様ですね。ほら、素蛾もお礼を言いなさい。ご主人様がお前のために身体を張ってくださるのよ。だから、ちゃんと性奴隷の勉強しないと罰が当たるわよ」
朱姫が言った。
「ありがとうございます、ご主人様。わたくし、一生懸命に性奴隷こと覚えますから」
素蛾は叫んだ。
しかし、宝玄仙は不満げに鼻を鳴らした。
「じゃあ、準備をさせてもらいます、ご主人様」
朱姫がさっと動いて、宝玄仙の身体を部屋にある四つ脚の卓に上体を突っ伏させるようにさせた。
もともと宝玄仙は素裸だ。
上体を卓に倒した宝玄仙のお尻が、こちら側に突き出すように向く。
「じゃあ、縛りますね、ご主人様。両手を脚に伸ばしてください。胴体も縛りますよ」
驚くことに、朱姫は縄を取り出して宝玄仙を卓に拘束し始めた。
「な、なにやってるんだい、朱姫? そんなのは必要ないだろう、?」
「だって性奴隷の見本ですよ。素蛾は被虐奴隷に仕上げるつもりなんですよね? だったら縛った状態でお尻を犯されるのを見せてあげないと……」
朱姫は愉しそうに、強引に宝玄仙に縄をかけていく。
結局、あっという間に、宝玄仙の胴体と両腕を卓に括りつけてしまった。
それどころか、両脚についても閉じることができないように、大きく開いて卓の脚に足首と膝を縛った。
「ほら、ご主人様の見本よ。しっかりと見ておきなさい、素蛾」
宝玄仙の拘束を終えた朱姫が素蛾に笑いかけた。
「はい、勉強します──。よろしくお願いします、ご主人様──」
素蛾は小走りに近づいて 素蛾は宝玄仙のお尻の真横に立った。
しかし、宝玄仙はまだ釈然としない様子でぶつぶつとなにかを呟いている。
「じゃあ、準備しますね、孫姉さん、ご主人様……」
朱姫が二人に声をかけてから、素蛾に振り向く。
「素蛾、お尻は女陰のように女の蜜で濡れるということはないわ。だから、ここで男の性器を受け入れるには、油のようなものを塗らないとならないのよ……。だから、そのときには、お前の口で相手におねだりして塗ってもらうといいわ……」
「お、おねだりですか?」
自分にできるだろうか……。
素蛾は真剣に頷く。
「そうよ……。それだけで、相手の男は興奮して、股間を勃起するかもしれないし……。とにかく、男の性器を大きくするのは、相手に喜んでもらうのがこつよ」
朱姫は小壺を取り出して、指先にたっぷりと油剤を掬い取り、宝玄仙の背後から肛門に巧みに塗り始めた。
「ううっ、くうっ……」
たちまちに宝玄仙の食いしばった歯のあいだから呻き声が漏れ始める。
朱姫の指が宝玄仙のお尻の中で執拗に動いているのがわかった。
宝玄仙が、快感を我慢できなくなったかのように腰を振って悶えだしている。
本当にその姿は色っぽい。
素蛾は思わず唾を飲んだ。
「ほら、ご主人様が嬉しそうに興奮しているでしょう、素蛾? ところで、お尻は女にもあるけど、男にもあるからね。お尻を刺激すると気持ちいいと思う男の人は多いわ。それも覚えておくといいわ」
素蛾が身悶えを続ける宝玄仙のお尻に油剤を塗り足しながら言った。
「ふっ、わかったようなことを言っているけど、そういうお前だって、男扱いの経験は少ないじゃないのよ、朱姫。いつも、男が相手だと逃げ回るくせに」
沙那がからかうような口調で言った。
「そんな意地悪と言うと、こうですよ、沙那姉さん──」
朱姫は油剤のついた手で沙那の股間にある男根をぬるりと触って油剤をたっぷりと塗り載せた。
「わっ、わっ、なんすんのよ、朱姫──。あれっ? お前、その壺をお見せ──。それ、ただの潤滑油じゃないじゃない──。痒み剤を使っているのね──?」
沙那が声をあげた。
「ま、待ちな、朱姫──。お前、痒み剤をわたしの尻に塗ったのかい──?」
宝玄仙も慌てたように、卓に拘束された身体を暴れさせた。
「大丈夫ですよ、ご主人様。すぐに、孫姉さんがご主人様のお尻を掘ると思いますから……。それから、簡単に縄抜けできないように、霊気のこもっていない普通の縄を使いましたからね……。ご主人様でも普通の縄に霊気を刻み直して、それから縄抜けするには時間と霊気を込めるための集中が必要ですものね──。」
朱姫がけらけらと笑った。
本当に楽しそうで、つられて素蛾まで嬉しくなる。
「お、お前ねえ……」
宝玄仙が朱姫を睨むように言った。
だが、心の底からの怒りではない。
素蛾はそれがわかって、安堵した。
「さあ、孫姉さん、ご主人様が道術で脱出できないように、お尻を犯して、ご主人様が精神を集中するのを邪魔してあげてください」
朱姫があっけらかんと続ける。
「お前、後で知らないからね……」
孫空女が苦笑している。
そして孫空女は、いまや完全に硬く勃起している股間の一物を宝玄仙のお尻にあてると、一気に押し破るように押し込んだ。
「んひいいいいっ、あっ、あああっ、いやああ」
宝玄仙が背中をのけ反らせて、けたたましい悲鳴をあげた。
素蛾はびっくりした。
急に宝玄仙が女っぽい声をあげたのだ。
「ご主人様、可愛いね。いくよ」
しかし、孫空女はそれに構わずに、ゆっくりと男根の律動を開始した。
「うっ、ううっ、ああ……、ああんっ、ひいいい」
すると、苦しそうな宝玄仙の声はすぐに愉悦のこもったものに変化した。
素蛾はあられもない声をあげてよがり狂っている宝玄仙の姿に目を奪われてしまった。
孫空女の股間の律動がしばらく続く。
それにつれて、だんだんと、宝玄仙の反応は信じられないくらいに激しくなっていく。
宝玄仙は吠えるような声をあげて、拘束された身体を揺すりたてた。
その悶え方は最初から激しいものだったが、孫空女の律動が数を重ねるにつれて、それは一層大きなものになっていった。
「あはああああっ」
やがて、宝玄仙はがくがくと身体を震わせて、喜悦の声を放ちながら絶頂を極めてしまった。
素蛾は呆然としてしまった。
「へへ、ご主人様を先にいかせちゃったよ」
孫空女が満足気に男根を抜いた。
「次は、素蛾がしなさい。台を持ってきてあげるわ──。これは仲間になる儀式のようなものよ。ご主人様のお尻に男の性器を挿すのよ」
朱姫が言った。
「しゅ、朱姫、お前、調子に乗ると、あとで酷いからね──。もう見本は終わったよ。縄を解きな──」
宝玄仙が顔をこっちに向けて怒鳴った。
あんなに怒っているのに大丈夫なのだろうかと思いながらも、仲間になる儀式だと言われて、素蛾はかなりの興奮も感じていた。
仲間だと言われたことが、すごく嬉しかったのだ。
「まあまあ、ご主人様……。それよりも、もう少し、そうしていてくださいね。道術が刻めないようにこうしてあげますから」
朱姫が孫空女の男根が抜けたばかりの宝玄仙のお尻の穴に指を挿入して動かしだした。
「ひぐう、や、やめええ、び、敏感になってるんだよ──。いやあああ」
宝玄仙が、再びよがり声を出して腰を振り出す。
「孫姉さん、部屋の隅にある台を持ってきてあげてください。後ろ手でも持ってこれますよね?」
「あ、ああ、わかった……。だけど、お前、時々すごいよね……」
孫空女が感嘆したような顔をして台を取りに行った。
身体の小さい素蛾のために足元を高くしてくれるようだ。
「ね、ねえ、か、痒いのよ……。わ、わたしを先にさせてよ、朱姫……」
すると、全身を真っ赤にして震わせている沙那が苦しそうな声をあげた。
さっき、朱姫に男根の先に痒み剤を塗られてしまっている沙那は、痒みの苦痛に顔を真っ赤にしている。
「あれっ? 沙那姉さんもご主人様のお尻を犯すつもりですか? でも、順番ですよ。後、後──。さあ、素蛾──。お前のお尻を弄ってあげるわ。だから、男根を硬くしなさい」
朱姫がいきなり素蛾の肛門に指を入れた。
しかも、ぐるぐると抉るように動かしてくる。
「はっ、ああっ、朱姫……朱姫姉さん……気持ちいいです……」
官能の芯を揺さぶられるような快感に素蛾は声をあげた。
それをしばらくされた。
素蛾の股間は完全に大きくなった。
「勃起したわね……。じゃあ、あとは入れるだけよ。ご主人様のお尻に突き挿しなさい──。これで、仲間よ。仲間に認めて欲しいでしょう?」
朱姫が素蛾の股間の男根の先を宝玄仙の肛門にあてがった。
「は、はい──。認めて欲しいです。い、いきます──」
素蛾は、さっき孫空女がやったように、腰を一気に前に出して宝玄仙の肛門に、股間のものを貫かせた。
「ふぐううっ──」
宝玄仙が身体をのけ反らせる。
素蛾は当惑したが、同時に興奮もした。
股間に男根を生やして、それで女主人のお尻を犯すなど、性奴隷には許されない行為だというのは、さすがに素蛾でもわかる。
だからこそ、仲間だけの秘密の行為に参加させてもらえたような気がした。
「ねえ、素蛾、仲間の印にこれもしな……」
すると、孫空女が素蛾の耳元でささやいた。
朱姫も耳を寄せてきた。
素蛾はその内容にびっくりした。
「いいんですか、そんなことをして──?」
素蛾は声をあげた。
「孫姉さん、聞いていましたよ……。でも、確かに、仲間として必要ね……」
朱姫も顔を真っ赤にして言った。
「そ、それをすると、わたくしを本当の仲間だと認めていただけるのですか?」
素蛾は言った。
本当の仲間と認められたい。
素蛾は心の底から思った。
「認める、認める──。さすがに、それは認めざるを得ないね」
孫空女が笑った。
朱姫も横でうなづいている。
「お前たち、なにを話しているんだい──。つまらないことを素蛾に吹き込むとすると承知しないよ」
素蛾の男根を肛門で咥えたままの宝玄仙が喚いた。
「い、いきます──」
しかし、素蛾はそれを無視し、孫空女に言われたことをするために力を入れた。
「ひゃああ、ひゃああ、ひゃああ──」
宝玄仙が悲鳴をあげた。
素蛾に生やされた男根の先から尿を放出させたのだ。
孫空女に言われたのは、宝玄仙のお尻の中で放尿をしろということだった。
それが仲間の印だと……。
だから、素蛾はそれをやった。
「ひいいい──。な、なにすんだい、素蛾──。こ、殺されたいのかい──? や、やめるんだよ──」
宝玄仙が絶叫した。
素蛾はびっくりして男根を引き抜こうとした。
だが、大笑いする孫空女と朱姫のふたりが、素蛾の腰を宝玄仙の臀部に押しつけるように力を入れてそれを阻止した。
「どうだい、素蛾──? ご主人様を厠にしている気分は? 仕返し覚悟でこれができれば、素蛾も立派なあたしらの仲間だよ」
素蛾の腰を押さえている孫空女が笑いながら言った。朱姫も大喜びだ。
「ば、馬鹿、あんたたち、なにを素蛾にやらせてるのよ」
痒みに顔をしかめていた沙那が、真っ赤な顔で、血相を変えて怒鳴った。
とにかく、放尿がやっと終わった素蛾は、沙那に言われて慌てて宝玄仙の肛門から「男根」を抜く。
「お、お前ら、承知しないよ──。お、覚えてるんだねえ──。か、覚悟はいいんだろうねえ──」
しかし、宝玄仙が怒鳴りまくっている。
沙那が懸命にそれを諌めているが、宝玄仙の剣幕が激しい。
朱姫と孫空女も少し、冷静になった感じになっている。
ふたりは沙那に言われて、まずは沙那の拘束を解いた。
宝玄仙はなんだか苦しそうでもあるが、すごく怒っているので素蛾はだんだんと怖くなってきた。
「ご、ご主人様、いまのは素蛾は悪くないですよ……。悪ふざけしたのは、朱姫と孫女ですからね。お仕置きの対象を間違えないでくださいね」
縄の解けた沙那が、宝玄仙の拘束を解きながら言っている。
「な、なんだよ、沙那……。随分じゃないか」
「そうですよ、沙那姉さん……。ただの冗談じゃないですか」
孫空女と朱姫が沙那の物言いに不満を口にした。
「わ、わかってるよ、沙那……。朱姫と孫空女、お前らも尻を出しな。素蛾の見本は私だけじゃ足りないさ……。もっと見せてやらないと、素蛾もわからないよ……。だから、朱姫は沙那に尻を掘られるんだ。孫空女はわたしが犯してやる……。もちろん、小便浣腸付きでね……。五つ数えるだけ待ってやるよ……。お前ら、尻を剥き出しにして、卓に突っ伏しな……。ひとおつ……」
宝玄仙がすごい形相でふたりをにらんだ。
朱姫と孫空女が蒼い顔になり、孫空女は一目散に卓に飛びつき、そして、朱姫も大慌てで服を脱ぎ出した。
宝玄仙が五つを数え終わるときには、朱姫もやっとのこと全裸になって孫空女の隣で卓に上半身を突っ伏した。
「さあ、始めるよ、沙那──。お前たち、覚悟はいいね。今度は十数えるからね。そのあいだに、自分の尻の穴に薬剤を塗りたくりな。十数え終わったら、塗り終わっていようが、いまいが、お前たちの尻の穴に男根を突っ込むよ……。ひとつ……」
顔に嗜虐の笑みを満面にたたえた宝玄仙が、孫空女の腰の後ろに立って言った。
「……じゃあ、これね」
沙那がふたりが上半身を載せている卓の上にぽんと蓋の空いた潤滑油の小瓶を置いた。
朱姫と孫空女が先を争うように、瓶に指を突っ込んでお尻の穴に入れ始める。
その光景をじっと後ろから見守っていた素蛾は、いてもたってもいられない感情に突き動かされていた。
「ず、狡いです──」
素蛾は思わず叫んでしまっていた。
投稿忘れの「655話 公主歓迎儀式」も挿入しています。