679 迫りくる尿意
「ご主人様、もう許じて……。もうだめえ……」
「ちょ、ちょっと朱姫さん……。ま、また、叱られますよ……」
朱姫の首輪に繋がった鎖を引かせていた
紫音はこの奴隷品評会を主催している上官太守の性奴隷だが、この品評会のあいだは、宝玄仙専属の性奴隷としてあてがわれている。
今日の紫音の服装は、昨日股間に装着させていた動物の面の代わりに、首に結んだリボンを股間の下まで垂らすというものだ。
そうすると、じっと立っているあいだはリボンは股間を辛うじて隠すのだが、風が吹けば紫音の恥毛の生えた股間は露わになることになる。
なかなかに扇情的であり、宝玄仙は気に入っている。
そんな格好の紫音に、素っ裸の朱姫を引きずらせてきたのだ。
ただの裸ではない。
夕べの夜半過ぎから、肛門を責める張形の霊具を入れっぱなしにしている。
そのため、朱姫は意識朦朧の状態だ。
さすがに尻穴の弱い朱姫の尻穴に張形を挿し入れて最高振動のままにしておいては半刻(約三十分)で白目を剥いて気を失ってしまうと思ったので、微弱な振動のままで入れっぱなしにしている。
だが、これだけ長時間ともなれば、朱姫はすでに限界を越えているらしく白目を剥きかけている。
微弱な振動でも朱姫には十分な刺激のようであり、朱姫はこの半夜のあいだに限りない絶頂を繰り返し続け、いまもそれは続いている。
寝台に拘束した朱姫の横で休ませていた紫音によれば、朱姫が達した回数は少なくとも五十回を超えるはずだという。
それだけ達し続ければ、普通の女なら歩くことはおろか、意識を保つことさえできないと思うが、さすがは血の半分は丈夫な純粋亜人の血が流れている朱姫だ。
朱姫に嵌めた首輪の後ろに両手首を拘束した手錠を繋げて連れてきたが、何度も何度もうずくまりながらであるが、なんとか朱姫は品評会の会場まで自分の足で歩いてきた。
しかし、もう、一歩も進めないのか、主賓席の前で頭を地面につけ、尻だけをあげた状態でうつ伏せに倒れ、それから動かなくなってしまった。
「なにやってんだい、朱姫──。わたしの供ともあろうものが、呆気なく予選落ちした罰だよ。情けないと思わないのかい──。今日は、沙那たちが頑張っているあいだ、大勢の見物人の前で公開輪姦だよ。そのための男衆は、太守に集めてもらっているんだ。お前の嫌いな男との性交だ。罰としてはちょうどいいさ」
「ご、ごしゅひんさま……ゆるひて……」
朱姫が地面に押しつけた顔から泡のようなものを吐き出しながら言った。
尻穴が極端に弱い朱姫はもう限界なのだろう。
とりあえず、朱姫の尻穴に挿さっている張形を静止した。
朱姫が身体を横倒しにする。
意識を手放そうとしているようだ。
宝玄仙はそうはさせまいと、朱姫の尻に挿さっている張形から電撃を加えた。
「ひぎゃあああ──」
朱姫が絶叫してのたうちまわった。
「なに、許可なく寝ころんでいるんだい、朱姫──。罰だと言ったろう──。立つんだよ──」
宝玄仙は怒鳴りあげながら電撃をとめてやった。
朱姫は両手を首の後ろにつなげられた不自由な恰好で、ふらふらと頼りない足取りで立ちあがった。
倒れたために全身にかいた汗やまるで小便でも洩らしたようになっている股間に砂がまとわりついている。
紫音が布を持って朱姫の身体からその砂を拭き落としている。
「おはようございます、宝玄仙殿……」
「やあ、太守」
主賓席にはちらほらと客が集まりだしていた。
夕べの予選に引き続いて、今日から本選が始まるのだ。
すでに主賓席の周辺には、見物の客がひしめいているが、主賓席そのものは、まだ半分というところだ。
だが、上官太守はすでにやってきていて、宝玄仙の姿を見つけると、微笑んで駆け寄ってきた。
「おお、紫音──。なかなかの恰好じゃないか──。正装の上衣から垂れたリボンで股間を隠す……。ううん……。これもなかなか卑猥でいい……。今度使わせてもらいますよ、宝玄仙殿」
上官太守が、紫音の服装を眺めながら嬉しそうに言った。
じろじろと太守に恥ずかしい姿を見られる紫音が顔を赤くした。
「それよりも、太守。夕べ頼んだものは準備してくれたかい? こっちの準備は十分だよ」
宝玄仙は笑った。
この気のいい太守とはすっかりと打ち解けたが、太守に依頼してあったのは、粋のいい男の性奴隷十人の準備だ。
それに朱姫を輪姦させるのだ。
それも奴隷品評会本戦とは別に会場を作ってもらい、そこで公開輪姦をするつもりだ。
この奴隷品評会には、大勢の観客が集まっているので、そういう別の催しも喜ばれるだろう。
朱姫への罰だ。
宝玄仙の供ともあろう者が予選落ちなど許されるわけがない。
もちろん、ただ犯されるだけじゃない。
朱姫の肛門に挿している張形は作動させっぱなしにする。
尻の弱い朱姫が、尻を霊具で犯されながら、さらに女陰を男奴隷に輪姦されるのだ。
おそらくまともに意識を保つことさえできないだろう。
だが、気絶も許すつもりもない。
宝玄仙の肛門の霊具は、朱姫が意識を失おうとすれば、電撃で自動的に覚醒させることになっている。
朱姫が瀕死の状態まで追い詰められるのは間違いない……。
少女の姿の朱姫が、死にかけたような状態でひたすら男たちに犯され続けるのだ。
まあ、いい見世物になるだろう。
「もちろん、できていますよ……だけど、宝玄仙殿も奴隷扱いが酷いですねえ。予選落ちしたくらいで十人の男奴隷からの公開輪姦の折檻ですか?」
上官太守が苦笑した。
「当然だよ……。あれっ? そういえば、お前のところの性奴隷も全員予選落ちじゃなかったかい?」
宝玄仙は思い出して言った。
上官太守も五人ほどの性奴隷を予選に参加させていた。
だが、その全員が本選に選ばれた二十人には入っていなかった。
「私の奴隷たちは、まあ、主催者としての面目として参加させたようなものでしてね……。ここだけの話ですが、もともと本戦には選ばれない手筈だったのですよ」
「おや、そうなのかい」
「ええ。女奴隷の参加を呼び掛けておきながら主催者の私が女奴隷を参加させないというわけにはいかなかったのでね。でも、彼女たちは貴重な道術遣いですから、今回の品評会では、すでに様々な正面で黒子として働いてもらっています」
「おや、お前のところの奴隷は、全員が道術遣いなのかい?」
宝玄仙は少しだけ驚いた。
人間族では、道術遣いというのは貴重な存在だ。
それを何人もの道術遣いを奴隷として保有しているなど、それだけでも上官太守がかなりの権勢家であることがわかる。
「そういうわけです……。ところで、宝玄仙殿に言われて準備した会場に案内しますね」
上官太守が案内をするような仕草をした。
「頼むよ……。さあ、いくよ、朱姫──。覚悟はいいだろうね──。紫音、連れておいで」
宝玄仙は怒鳴った。
「ゆ、ゆる……じ、で……」
朱姫が情けない声をあげて、ふらつく足取りで紫音の引っ張る鎖に引かれて歩き始めた。
*
沙那たち二十人の女奴隷は、あの大広間に隣接された建物でひと晩をすごして朝を迎えた。
奴隷の待遇としては、十分な扱いといえただろう。
全員に個室が与えられ、食事や飲み物も集会場のような場所から自由に持っていけるようになっていた。
身体を洗う湯のある場所もあり、そこも自由に使えた。
沙那は久しぶりに快適なひと晩を過ごすことができた。
ただし、身に着けるものは与えられなかった。
二十人の奴隷は、その施設の中で朝まで素裸ですごしたのだ。
そして、朝食が済むと、再び、昨日予選をする前に集められた大広間に集合させられた。
奴隷の宿泊施設と大広間は渡り廊下でつながっていて、野外に出ることなく移動することができる。
そこに集まると、全員が手首と足首に真っ赤な革の帯を巻かれ、横隊に整列させられた。
「また、禄でもない競技が始まるのね……」
沙那は溜息をついた。
「まあ、そんなことを言わずに、こうなったら頑張ろうよ、沙那」
「わたくし、朱姫姉さんの分も頑張ります」
沙那の横にいる孫空女と素蛾が言った。
横隊に並んだ沙那たちは、係のものから一杯ずつの水のような透明の液体を渡され、合図とともに飲めと言われた。
ただの水でないことは明らかだが、
拒否することは許されないのだろう。
それに、額に巻いている『誓いのサークレット』の影響なのか、誤魔化して飲むのをやめようという気は起きない。
沙那は、ほかの奴隷と同じように水を飲んだ。
それがなんの液体だったのかはすぐにわかった。
「くっ……」
水を一気に飲み干して、杯を回収される頃には、もう効果が表れ始めたからだ。
猛烈な尿意が襲ったのだ。
沙那は思わず股間を押さえた。
こんな効き目の早い薬液は、道術のこもったものに間違いない。
あっという間に腿が震えるほどの尿意が込みあがっている。
「ああっ」
「はあ……」
「いやあ……」
あちこちから女奴隷たちの苦しそうな吐息が聞こえだす。
横の孫空女と素蛾も両手で股間を押さえて腰を曲げている。
それくらい強い尿意なのだ。
「いくらでも垂れ流してよいぞ、お前たち……。ただし、その場でな」
すると、水を配った進行係の男のひとりが意外なことを言った。
わざわざ利尿剤を飲ませたのは、大勢の観客の前で尿をさせて、辱めるためだと思ったのだ。
だが、その場でせよといわれても、ここはただの床だ。
尿意は強いが、それには躊躇いがある。
だが、我慢をしていても、もうすぐ外に連れ出される気配だ。
このまま外に出れば、今度はたくさんの見物人の前で放尿をすることになるだろう。
それに沙那は尿意とともに、もうひとつの刺激に悩まされていた。
沙那の身体は、尿意を覚えると尿道が快感となって疼くというおかしな身体になっている。さっきから尿意とともに始まった強い下腹部の快美感にも襲われていた。
「あ、あたし、するよ」
すぐに孫空女がしゃがんだ。
「わたくしも……」
続いて素蛾も座り込む。
沙那も躊躇うのをやめた。
二十人の女の全員がその場に座り込んだ。
「きゃああ」
「なに?」
「ひいっ?」
「いやああ──」
だが、すぐに全員の悲鳴が大広間にこだました。
進行係の男たちは十人ほどだったが、その全員が女奴隷の姿に大笑いした。
「よし、大丈夫なようだな──。さっきの薬液は強い尿意を与えるが、排尿そのものは道術で解放しなければすることはできんのだ。停止させられている放尿は競技が開始すれば解放される。女奴隷の放尿姿は最初の競技の演出のひとつだ。そのときに、せいぜい派手に垂れ流して、観客たちを愉しませてやってくれ」
進行係が笑いながら言った。
そして、二十人の女奴隷は強い尿意のまま外に連れ出された。
なんという意地の悪いやり方だろう。
沙那は鼻白んでしまった。
外は、すでに見物人でいっぱいだった。
女奴隷の進む通路の両端には縄が張ってあるのだが、その縄沿いに隙間なくびっしりと客が集まっている。
沙那は両手で身体を隠しながら、歓声とも野次ともつかない見物人の掛け声の中を通り抜けていった。
排尿はできないとわかっても尿意はある。
どうしても、脚がよろめき腰を引いた格好になってしまう。
沙那をはじめとした女奴隷たちは、例外なく。裸身を前に折り曲げるように通路を歩いた。
それに、尿意があるのに、排尿ができないというのは、肉体的にもかなりつらい。
沙那もほかの奴隷と同じように、みっともなく腰を屈め、震える股間を押さえながら歩いた。
それにしても広い庭だ。
昨日は夜だったので気がつかなかったが、ここからでは庭の端は見えない。
それくらい広いのだ。
庭全体が庭園となっていて、ここから見える限りでも樹木や花などが延々と整備されている。
その広大で美しい庭園全体に人が溢れており、とにかく大変な賑わいだ。
貴賤と問わずに本当にたくさんの見物人が集まっている。
また、女奴隷の破廉恥な品評会だけでなく、あちこちでさまざまな催しものをやっているようだ。
大道芸人の姿もちらほらと見えるし、珍しい動物を集めている場所や遊戯施設のようものもあるようだ。
そして、子供も多い。
こんな性奴隷の痴態を見物するような催しを子供に見せるというのは、沙那の倫理観では許されないが、この退廃的な国ではどうということはないのだろう。
実際、主演目である女奴隷の品評会側にも、大人たちと混じって女奴隷の裸を見物している子供も大勢いる。
女奴隷の行進経路は、一直線に主会場に向かうことはなく、意図的にくねくねと長い道のりに作ってあるようだ。
かなり長く沙那たちは歩かされた。
そして、それは沙那をいよいよ苦しめていた。
尿意だけのことではない。
下腹部に尿がたまると、尿袋が尿で揺れ、それがまるで淫具で責められているような疼きに変化してしまう。
沙那はどうしても歩きながら甘い吐息をかいてしまうし、女の亀裂は恥ずかしい蜜をどんどんと滲み出していく。
しっかりと股間を押さえている沙那の指にねっとりとした蜜が絡みだした。
「はああ……」
沙那はついに耐えられずに、立ち止まってぶるぶると太腿を震わせるような仕草をしてしまった。
「さ、沙那、大丈夫かい……?」
後ろを歩く孫空女が心配そうな声をかけてきた。
「う、うん……。で、でも──」
しかし、股間の疼きはかなり強いものになっていて、とにかく、沙那は息を整えようとした。
「こらっ、そこ、とまるな──」
すると血相を変えた案内係の男の声が浴びせられた。
沙那は慌てて、脚を前に出した。
やがて、やっと主会場が見えた。
昨夜と同じように正面に主賓席があり、上官太守をはじめとして貴人らしき者たちがそこに座っている。
宝玄仙の姿はなぜか見えず、上官太守の左隣の席は空席になってた。
また、その主賓席を囲むようにかなりの立ち見の見物人もいる。
そのとき、どこからか、大きな歓声があった。この主会場から少し先の方向だった。
そっちに視線をやると、そこでもほかの催しをやっているようだ。
見物人が取り囲んでいるのでよくは見えなかったが、見物人の輪の中には、裸の男の尻が幾つか見えた。
さらにその隙間からは、女が男に組し抱かれているような光景が見えた気がした。
よくはわからないが、大変な騒ぎだ。
主会場の舞台の前に到着すると、前から順に女奴隷たちは舞台にあげさせられた。
だが、沙那から後ろは舞台の袖でとめられて待たされた。
どうやら、十人ずつあがるようだ。
だが、尿意に迫られている沙那たちにとっては、ただ待つというのも拷問だ。
待たされることになった沙那たち十人の女奴隷たちからは一斉に苦しそうな吐息が出た。
一方、舞台にあがった先頭十人については、それぞれに身体を押さえながらもじもじと立っている。
「さて、一回戦は我慢競技です。競技は、女奴隷の忍耐度だけではなく、その耐える姿の美しさについても加点の対象となります。従ってもっとも我慢した者が一位とは限りません──。いずれにしても、今日の一日で三種目が行われ、その三種目が終わったのち、明日の決勝に残る四名が発表されます」
進行係が口上を言うと、観客たちが一斉に拍手と歓声をあげた。
沙那は、少なくとも、残り三種目はくだらない競技をしなければならないのだと思ってげんなりした。
すると、舞台が突然に白い煙に包まれた。
どよめきが起きる。
煙はすぐに風に流されて消滅したが、煙がなくなるとそこに十本の柱が出現していた。
柱の太さは小さな子供の胴体のほどだ。
高さは人間の背丈の倍はある。
だが、沙那を唖然とさせたのは、その悪趣味な形だ。
真っ白に塗られた柱には裸の男の裸身が彫ってある。
しかも、柱の彫刻の男の腰には、本物そっくりの勃起した怒張がある。
また、さらに十本の柱の前には膝下くらいの高さの大きな砂時計もある。
女奴隷たちはその柱に背を当てて、両脚で柱を挟むように立つように要求されていた。
そして、両手は頭上に高くあげさせられていた。
「きゃああ──」
「ひゃっ」
「きゃっ」
十人の女奴隷たちから悲鳴が起こった。
女たちが手足と足首と触れさせた場所の柱の部分から真っ白い手が四本出て、女たちの手首と足首を掴んだのだ。
沙那もただの彫刻がある木の柱だとしか思っていなかったのでびっくりした。
「さあ、お前たちは裏で待機だ。そのあいだ、水は飲み放題だぞ」
係の男が意地の悪そうな言葉をかけて、沙那たち後ろの十人と舞台の後ろに促した。
そこは、大きな幕に囲まれていて周囲から隔離されていた。
確かに台に水差しと杯が置いてあったが、手を出す者はいない。
何人かの女奴隷はしゃがみ込んで排尿をするような格好になったが、やっぱり出ないのだろう。
苦しそうに顔をしかめている。
そのとき、裏側になる舞台から、けたたましい女奴隷たちの悲鳴が始まった。
同時に揺れるような歓声も起こる。
「な、なに?」
「なにをやってんでしょうか?」
沙那のそばに立っている孫空女と素蛾が不安そうな声をあげた。