※この作品はR-18です。

嗜虐西遊記【完結】   作:ドン・ドナシアン

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680 寸止め放尿と童女踊り

 阿鼻叫喚――。

 

 大歓声と喝采――。

 

 悲鳴と絶叫――。

 

 無数の笑い声――。

 

 そんな感じだった。

 沙那は尿意に苦悶しながら、幕の中に聞こえてくる舞台からの音や声を聞いていた。

 

 かなりの長い時間だった。

 おそらく、半刻(約三十分)はかかったのではないだろうか。

 そのあいだ、排尿を道術でとめられた強烈な尿意に苦しむのはつらかった。

 十人の奴隷の中には股間を押さえて泣き出してしまうものも現れた。

 

 しかし、だんだんと裏の舞台の悲鳴の数が少なくなってきた。

 女奴隷の悲鳴と思われる声は完全にはなくなることはなかったが、なんとなく、観客が落ち着いてくる気配が感じられてきたのだ。

 やがて、大きな拍手があり、さらに大勢の人間が舞台から移動していく音と物が動かされる音が聞こえてきて、女の悲鳴をかき消した。

 

「お前たち、時間だ――。出ろ――。順番に並べ」

 

 幕に進行係が入ってきて言った。

 先頭は沙那だ。

 沙那は股間と胸を隠しながら幕の外に出る出入り口に立った。

 道術で排尿を停止させらているといっても、尿意を自分で耐えているのと同じ苦しさが存在する。

 沙那の全身は脂汗にまみれ、俯いた額からはかなりの汗がぽたぽたと流れ落ちた。

 

「く、苦しいです……、孫様……」

 

「が、頑張って、素蛾……。た、多分、もうすぐ、おしっこは出せるよ……」

 

 孫空女と素蛾の励まし合う声がした。

 ほかにも呻き声をあげ続ける女奴隷の声や、あまりの苦しさに完全に泣きじゃくっている声も聞こえる。

 

「歩け、奴隷ども――」

 

 進行係が怒鳴った。

 沙那は係の男について歩き出した。

 

 舞台にあがると、台上を五人ほどの女奴隷が掃除をしている。

 床の上は尿の跡なのか水びだしだったが、奴隷女たちがそれを雑巾で拭きとっている。

 奴隷女たちは裸身に前掛けだけをつけている半裸の格好だった。

 

 だから、雑巾がけのために腰をあげると尻が丸見えだ。

 その尻に、なぜか風車が差し込んである。

 その風車が、奴隷女たちが雑巾がけで動くと、くるくると回るのだ。

 観客たちはその光景に喜んで笑っていた。

 特に、小さな子供たちが大喜びであり、立ち見の観客の前には結構な数の子供が前に出てきている。

 

 沙那たちがあがっていくと、見物人の観客たちがわっと拍手をした。

 主賓席をちらりと見る。

 相変わらず宝玄仙の姿はないようだった。

 卑猥な出し物は、この主会場だけではないようなので、どこか別の場所で愉しんでいるのだろうか。

 

 沙那たち十人は、最初の組がされたように、男の裸身の彫刻のある白い柱を背に立たされた。

 柱を脚で挟むように立って両手を高く掲げると、柱から四本の手が出現して手首と足首を持った。

 

「ひゃあっ」

「きゃああ」

「ひいいっ」

 

 十人の女奴隷たちから一斉に悲鳴があがる。

 沙那も同じだ。

 手首と足首を支える手が出現した直後に、柱の彫刻の腰を密着させている部分がもそもそと動いたのだ。

 まるで勃起した男根が、頭をもたげて背後から犯そうとするかのような動きだった。

 突き挿されはしなかったが、怒張の先端のようなものがしっかりと沙那のお尻の穴に当たる。

 

「前段の組は女陰でしたが、後段の組に対する彫刻の怒張は女奴隷たちの尻の穴に向かうようにしております。後ろ側なだけに接合の部分が皆様から見えないのは残念ですが、その代わり競技の最中の女奴隷の表情の変化で、だんだんと彫刻の怒張が女奴隷たちの尻穴を抉っていくのをお察しください」

 

 司会役らしい男が言った。

 

「お、お尻?」

 

 横の孫空女がびっくりした声をあげた。

 沙那も驚いた。

 よくはわからないが、お尻に当たっているのはやっぱり彫刻の男根であり、それは競技とともに入ってくるらしい。

 

「いやああ、お尻なんていやああ――。そんなの無理です――」

 

 向こうの方から女奴隷の悲痛な絶叫もした。

 沙那たちはしっかりとお尻でも男を受け入れられるように調教されてしまっているが、その女奴隷はお尻になにかを入れるということをやったことがないのかもしれない。

 その悲痛な声に沙那は気の毒になった。

 

 それにしても、もう尿意はのっぴきならない状態だ。

 あまりの苦しさに全身の震えはとまらないし、息も荒い。

 しかも、ほかの者は、それは尿意の苦しさだけによるものだが沙那は違う。

 溜まって破裂しそうな尿袋から強い快美感が襲い続けているのだ。

 それが、甘い疼きになって沙那をさらに苦しめる。

 沙那は懸命に口をつぐんでいた。

 

 口を開けば、おかしな嬌声が洩れ出てきそうなのだ。

 女奴隷たちが一生懸命に苦しんでいる横で、不自然な甘い声を出すのは変だ。

 しかし、沙那をよく見れば、沙那が尿意だけではなく、欲情していることは明らかだろ。

 身体が異常なほどに火照って真っ赤だし、開いた股間からはすでに蜜が溢れて内腿を汚している。

 

 宝玄仙や朱姫が見物席に混じってなくてよかったと思った。

 あのふたりがいれば、絶対にめざとく沙那の醜態を見つけて、大声で囃し立てたに違いない。

 そういえば、ひと足先に、このろくでもない競技を抜けていった朱姫はどうしただろう?

 

 宝玄仙のことだから、予選で敗退した朱姫にはこっぴどくお仕置きでもやりそうだが……。

 どうでもいいが、競技はまだか。

 

 沙那は懸命に尿意と疼きに耐えた。

 もう、沙那はこの大勢の見物人の前で放尿する恥を晒すことを戸惑う気持ちよりも、一刻も早く排尿したいという気持ちが完全に強かった。

 排尿を許された瞬間に排尿するつもりだ。

 女奴隷たちは悲鳴をあげるだろうから、それに快感の声を誤魔化そうとも思った。

 

「さて、では、もう少し掃除には、時間ががかかりますから、子供たちの踊りをそれまでお愉しみください――」

 

 司会が声をあげるとともに、音楽が鳴り響きだした。

 舞台の下の主賓席と舞台のあいだの地面に、さっと桃色の舞踏衣装を身に着けた五歳から十歳くらいの童女が十人ほど出てきた。

 そして、その子たちが音楽に合わせて華やかに踊りだしたのだ。

 その微笑ましい光景に拍手が起こった。

 

 もっとも、そんなもので時間を延ばされる沙那たちには、堪らない拷問のようにも感じた。

 女奴隷たちも一斉に失望の吐息をついた。

 

 舞台の上では、柱に拘束された競技者である女奴隷の素っ裸の苦悶の姿――。

 

 尻に風車を挿して、床を拭き回る半裸の女奴隷たち――。

 

 舞台の下では可愛げな童女の踊り――。

 

 それが同時に繰り広げられるという異様な光景が目の前に出現している。

 そのとき沙那は、舞台の下にある小さな黒い箱に気がついた。

 縦長の人が入るほどの高さの箱だ。

 第一組が舞台にあがるときには、間違いなくあんなのはなかったと思う。

 あれば気がつくくらいの大きなものだ。

 

 童女たちの踊りは、その箱の横側で繰り広げられていた。

 踊りは舞いのようなものではなく、手足を曲げたり、腰を大きく振ったりする激しい踊りだ。

 音楽の調子は速くて、童女たちが目まぐるしく動きまわる。

 やがて、音楽が最初の出だしの部分に戻った。

 すると、十人の童女がさっとふたりずつの組になり、お互いの下袍に手をかけた。

 

「いいぞ――」

 

「ほおお――」

 

「最高だ――」

 

 喝采が起きた。

 童女たちがお互いの下袍を強く引っ張ると、下袍部分が外れて、童女たちの剥き出しの股間が現れたのだ。

 そういう仕掛けになっていたようだ。

 

 今度は最初と同じ踊りを下半身が裸身の状態で踊り出す。

 さっきまでの微笑ましい踊りが、あっという間に淫靡で退廃的なものに変化する。

 下半身を剥き出しにした童女が足を開き、腰を振り、観客に尻を突き出して性器を露出する姿は本当に卑猥だ。

 沙那は苦しさも忘れて目を丸くした。

 そして、あんな童女まで性的なことをさせるこの国の風習に改めて驚いた。

 

 下半身だけが裸体になった状態での一連の音楽と踊りが終わると、また童女たちがお互いの服に手をかけた。

 今度は童女たちは全裸になった。

 

 ただし、童女たちの平ぺったい胸の部分には、手のひらほどの花がついている。

 全裸の童女たちが、胸にふたつの花をつけただけの全裸で、また同じ踊りを繰り返しだす。

 上衣を着ているときには襟でわからなかったが、全員が奴隷の首輪をしている。

 

 この十人の童女は全員が奴隷少女のようだ。

 童女たちの全裸踊りが続く。

 もう観客は大喜びだ。

 

 童女たちが観客の方に尻を突き出したり、開いた股間を晒したりするたびに、大きな拍手が起きた。

 

 音楽が佳境に入りだした。

 童女たちが集まりだす。

 

 一番小さい五歳くらいの童女ふたりが抱えられて、十歳くらいの四人の童女の肩に乗った。

 ひとりの童女の肩に乗るのではなく、ふたりの童女の肩に大きく左右の脚を開いて乗るのだ。

 柔らかいその女の子ふたりの股はほとんど水平に開いている。

 肩に童女が乗っている少女四人が、小さな童女を乗せたまま、がに股になって腰を突き出すようにする。

 ほかの四人は、観客側に股間を向けるようにして、身体を反り返らせて手を地面につける。

 

 音楽が終わった。

 それと同時に、十人の童女が一斉に放尿し始めた。

 割れんばかりの拍手が起き、地面が揺れるような歓声がした。

 

「ああ……」

 

「はあ……」

 

「あっ……」

 

 一方で舞台で待たされ続ける女奴隷から、元気な放尿を続ける童女たちをうらやましがるような声があがった。

 そして、いつの間にか、床を拭いていた奴隷女たちがいなくなっている。

 童女たちの裸躍りに気を取られているうちに、床の掃除も終わったようだ。

 放尿の終わった童女たちも、脱ぎ捨てた服を抱えて舞台の袖に駆け去っていく。

 

「さあ、お待たせしました――。やっと、準備が整ったようです。それでは、女奴隷品評会、第一競技のくすぐり地獄の第二組です――。女奴隷の我慢強さと耐える姿の美しさと淫靡さが採点されます。また、一組目のときに説明しましたように、この競技では各組ひとりずつ。合わせて二名の脱落者が出ます」

 

 司会が陽気で大きな声をあげた。

 

 くすぐり――?

 

 沙那たち女奴隷から動揺の声が一斉にあがった。

 

「きゃあああ――」

「いやあああ――」

「ひいいい――」

 

 女たちの全員が悲鳴をあげた。

 背にしている白い柱の側面からたくさんの白い手が発生して、裸身をくすぐる態勢になったのだ。

 その手は全部で三十本はあるだろう。

 その指が肌の直前でとまっている。

 その柱から飛び出した無数の手は二の腕から脇、横腹、乳房、臍の周り、腰には左右と前後から開いた腿の両側に伸びている。

 

「いやああ――」

「助けて――」

 

 さらに悲鳴があがった。

 沙那は呻き声をあげただけで悲鳴まではあげなかったが、立たされている脚のうち、片脚だけが横開き気味で腰近くまで上げられたのだ。

 あがった足の裏にも新たに出現した手がくすぐりの態勢を作った。

 そのあまりものたくさんのくすぐりの手に、沙那は全身に怖気が走った。

 

「くすぐりは、それぞれの女奴隷たちが排尿を始めると同時に始まります。従って、目の前の砂時計が落ち終わる五分(ぶ)のあいだ尿を耐えれば、くすぐりは始まりません。最初の組は五分を耐えた奴隷はおりませんでしたが、今度はどうでしょうか――?」

 

 司会が朗らかに言った。

 だが、この状況で五分も尿を我慢できるわけがないと思った。

 とにかく、五分くすぐりを耐えればいいのだ。

 沙那は、もう排尿を耐える努力はしないと決めた。

 

「そして、最初の組と同様に、もっとも最初に排尿をした女奴隷は今回で競技は終わりです。ただし、本日の夕刻までくすぐり地獄を味わってもらいます――。さあ、ひと組目の罰奴隷の状況はどうなったでしょうか? では、見てみましょう。結界で封鎖していた音を解放します」

 

 最初のひとりは脱落――?

 

 そういえば、さっき、この組から一名の脱落者を出すと言っていた。

 それはいいいのだが、夕方までくすぐり――?

 沙那は耳を疑った。

 

「沙那、あの箱、道術が立ち込めているよ」

 

 横で拘束されている孫空女がささやいた。

 

「いやあああはははは……だ……ず……いやはははは……け……で……も、もうだめ……ひひひひひひひ……そ、そこはいやああああ……ひゃははははは――いやあああ――あははははは――おねがい――や……やめて――ひゃはははははは――」

 

 次の瞬間、女のものすごい悲鳴が箱の中から聞こえてきた。どうやら、声や音を遮断していたようだ。

 箱の壁が取り払われる。

 

 女奴隷が二本の柱に両手両脚を拡げて立っていた。

 縛られているのではなく、手首と足首の先が離れた二本の白い柱の側面に埋まっているのだ。

 そして、両側の柱からおそらく五十本が超える小さな手が出現して、女の裸身のあちこちをくすぐり続けている。

 

 ぞっとした。

 こんなのを夕方まで――。

 

 くすぐり続けられている女は発狂したかのように暴れ回っている。

 ここからは正面の顔はよく見えないが、顔も鼻水と涎ですごい状態のようだ。

 脚の下には尿なのか、あるいは汗なのか、まるで水でも浴びたような大きな水たまりができている。

 

 あんなのは絶対に嫌だ――。

 沙那は身震いした。

 ほかの女たちからも息をのむ声が聞こえだす。

 

「くすぐり刑の奴隷は、長時間のくすぐりでも身体に耐性ができないように道術がかけ続けられています。発狂のおそれもありますが、その場合は、主催者の上官太守が相場で買いあげることが決まっております。持ち主の主人様たちと太守との話し合いで、この罰が成立しました。大切な女奴隷を品評会の盛りあげのために、この罰を容認して頂いた主人の方に拍手をお送り下さい」

 

 すると、主賓席ではない横の卓にいた老婦人が微笑みながら立ちあがって手を振った。

 あの婦人が一組目で負けて、舞台の下でくすぐり責めを受けている哀れな女奴隷の主人なのだろう。

 観客からその婦人に対する拍手が起きた。

 

 沙那は恐怖した。

 この流れの中では、絶対に宝玄仙は供を守らない。

 先に排尿してしまえば、同じように夕方までのくすぐり責めを受けることになるだろう。

 

「そ、孫女、素蛾、絶対に負けちゃだめよ」

 

 沙那は横を向いて叫んだ。

 孫空女と素蛾は、蒼い顔をしてうなずいた。

 

「では、舞台の女奴隷たちの停止させていた排尿を解放します――。競技開始です――」

 

 司会が絶叫した。

 

「ふくうううっ――」

 

 沙那は悲鳴をあげた。

 沙那の悲鳴は、とめられていた排尿が解放されたことで、尿道がぶるぶると刺激した感じがしたことによるものだ。

 その大きな疼きで、沙那は悲鳴の第一声をあげてしまった。

 

「いやああ――」

「たすけて――」

「で、でちゃううう――」

 

 女奴隷たちが悲鳴をあげだした。

 一方で眼の前の大きな砂時計が砂を落としだす。

 また、身体に迫っているたくさんの手の指は、女奴隷を威嚇するように宙をくすぐるように動き出す。

 そのおぞましさに、全身の毛穴から冷や汗が吹き出る。

 

「ああ――」

 

 沙那は断末魔のような声をあげてしまった。

 あまりの苦しさに、沙那は神経が焼き切れるようだった。

 ほかの女たちも苦しそうな声を出している。

 

「ひぎいいっ」

「ぐううっ」

 

 女たちが声をあげた。

 

「はああっ」

 

 沙那も声をあげた。

 肛門を抉りかけていた彫刻の怒張がぶるぶると震えだしたのだ。

 しかも、ゆっくりと肛門の中に入り込もうとしている。

 限界の尿意を耐えて両腿をうねらせていた沙那たちに、さらに肛門への刺激を加えるのはあまりにも酷い仕打ちだ。

 

 出る――。

 

 沙那は懸命に歯を食い縛った。

 絶対に最初の排尿をするわけにはいかない。

 舞台の下では、一組目の犠牲者がいまだに狂ったような悲鳴をあげて笑い続けている。

 

「ああっ……」

 

 しかし、尿意だけではなく、快感にも耐えなければならない沙那には、もう我慢することはできなかった。

 くらくらとした目まいに襲われ、骨が砕かれるような戦慄が身体に走った。

 沙那は無意識に全身をのけ反らすように動かしていた。

 

「いやああああ――」

 

 沙那は泣き声をあげた。

 排尿よりも先に絶頂が来た。

 我慢しすぎた尿袋が溜まった尿で激しく刺激されて強い快感が迸ったのだ。

 

「んくうううっ――」

 

 沙那はがくがくと無意識に腰を振っていた。

 これだけの観衆の前で、よりにもよって沙那は膀胱に尿が溜まって沙那は絶頂してしまったのだ。

 激しい羞恥に包まれる。

 

 会場を揺らすような歓声が起きた。

 そして、もう我慢するなど不可能だった。

 次の瞬間、沙那は激しく音をたてて床に尿を叩きつけていた。

 

「二組目の罰奴隷の決定です――」

 

 司会が叫んだ。

 沙那は絶望に包まれた。

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