「ひゃああっ、ひいいいっ、ひひゃああ――」
素蛾は耐えた。
お尻に太い張形を挿され、それが素蛾の小さな身体を壊さんばかりに動いている。
また、全身をくすぐるたくさんの手の刺激も、狂ってしまうかと思うようなくすぐったさだ。
だが、顔を激しく振り乱して悲鳴をあげ続けたが、腕だけは動かさなかった。
これは試練だと思った。
仲間になるために試されているのだと……。
こんなにも苦しい。
全身がただれるようなくすぐったさ……。
足の裏……。
太股……。
下腹部……。
脇……。
耳……。
横腹……。
脇……。
胸から脳天にかけて焼いていくような熱い襲撃……。
しかし、絶対に耐えてみせる……。
苦しさが増し、意識さえ朦朧となるようなくすぐりの苦しみが深まると、素蛾のその思いは強くなった。
なんとしても一番になりたい。
素蛾はその一心だった。
生きるべき居場所を失いかけていた素蛾を朱姫や宝玄仙、そして、沙那や孫空女は仲間として受け入れてくれた。
なんの取り柄もない……。
なにもできない……。
まだまともに男と性交したことさえない素蛾を四人は大事な仲間だと言ってくれた……。
素蛾が王女だからとか、仲間にすることでなにかの得することがあるとかではなく、ただひとりの人間として、単純に素蛾を四人は受け入れてくれたのだ。
嬉しかった……。
本当に嬉しかった……。
居場所ができたのが嬉しかった。
理由なく一緒にいたいと思う人たちができて嬉しかった。
一緒にいたい人たちと一緒にいれて、なによりも幸せだった。
だから、この性奴隷勝負に勝ちたい――。
その幸せを感じれば感じるほど、素蛾は不安になっていったのだ。
旅に同行するようになって知ったが、この四人は凄い人たちだった。
孫空女はほとんど無敵の強さであり、王女だった素蛾でも、あれほど強い人間は男でも知らない。
力は並の男の数人分はあり、体力も凄い。
なんど連続で絶頂しても意識を保っていられるし、大きな卵だってお尻で自在に出すことができる。
金の棒を持てば天下一だろうし、それでとても優しいのだ。
素蛾は孫空女になにひとつ及ばない。
沙那はいつも冷静で、皆がどうすべきかいつも考えていてくれていて、剣の達人でもある。
それでとても感じやすい身体をしていて、みんなに好かれているし、おしっこを飛ばすのがとてもうまいのだ。
素蛾は沙那に及ばない。
朱姫はとても性技が巧みで、ご主人様の宝玄仙をいつも手伝っている。
素蛾にはああいう風に宝玄仙の嗜虐を手伝えないし、あんな責め技もない。
朱姫は道術も遣えて、霊具も作れる。
あんな風にみんなの役に立っている朱姫が素蛾は羨ましい。
素蛾は朱姫に及ばない。
もちろん、宝玄仙にもなにひとつ及ぶものはない。
素蛾にはわかっていた……。
自分は、どう考えてもこの仲間の役にたたないということを……。
だから、せめて性奴隷として尽くしたいが、それすらも、まだまだ未熟だ。
素蛾はこの四人にかなうなにかが欲しかった。
お情けで一緒にいさせてもらうのではなく、素蛾がいて四人が価値があると思うなにかが欲しかった。
どんな小さなことでもいい。
四人が素蛾のことを自慢したくなるような“なにか”が欲しかった。
素蛾の存在を喜んでくれるなにかを……。
そう思っていた矢先に参加することになった奴隷品評会だ。
素蛾は決意した。
この品評会で、優勝は無理でも朱姫たちが喜ぶような結果を絶対に残すのだということを――。
四人の自慢になるような成績を修めるのだ。
そうすれば、素蛾は初めて、自分が四人の仲間であるということを大きな声で言える。
なによりも、朱姫や宝玄仙たちが喜んでくれると思う……。
でも、おしっこを耐えることはできなかった……。
しかし、くすぐりには耐えようと思った。
なんの取り柄のない素蛾が耐えることさえできないのなら、それは素蛾にはなんの価値もないということではないか……。
「いやあああ、はははは、ふぐううう、あはははは――」
全身を「手」が動き回る。
しかし、苦しければ苦しいほど素蛾はさらなる苦しみを求めていた。
もっと苦しめて欲しい……。
苦しさが大きいほど、勝ち取るものが大きいと思った。
四人の本当の仲間になるための試練だ。
苦しくないと試練とは言えない……。
「あはははは――ひいっ、ひいっ、ひいっ、ふふふふふ、ははははは――」
苦しい……。
笑いすぎて苦しい……。
笑うことがこんなに苦しいとは思わなかった……。
もう、素蛾にはなにもわからない。
眼は涙と汗で見えなくなった。
歓声も司会の声も、どこか遠くの世界のもののように感じる。
いつの間にかくすぐりの手が筆になって、快感なのか、苦痛なのかわからなくなった。
意識が朦朧とする。
宝玄仙にお尻を締めたら性奴隷は力が入ると言われたことを思い出した。
思い切りお尻を締めつける。
「ひいいい――」
素蛾はあまりの快感に意識が飛びそうになった。
お尻を全力で締めつけたら、お尻の張形が感じすぎてわけがわからなくなったのだ。
どうやら軽くいったのだと思ったのは、全身を弓なりにして絶頂に吠えている自分を発見してからだ。
手――?
素蛾は慌てて腕に意識を戻す。
なんとか両手はぴったりと柱にくっつけたままで、下ろしてなかった。
素蛾は安堵した。
そのうち、目の前に司会がやってきて、なにかを喋りだした。
しかし、もう素蛾の耳はそれを意味あるものとして理解することができなかった。
そして、よくわからないが目の前に子供がふたりやってきて、素蛾の股間をペロペロと舐めだすとともに、全身のあちこちをつねり出した。
最後には肉芽を思いきりつねられた。
素蛾は金切り声をあげたが、同時に途方もない快感も覚えた。
とてつもない痛みに素蛾は、急速に迸る強い快楽を感じたのだ。
そのとき、突然、すべての拘束が解けて素蛾は前に投げ出された。
「驚きました――。二組目の一抜けは、なんと最年少の奴隷少女です。これは最高倍率でしょう。大穴が出ました――」
司会が叫んだ。
わっという歓声が素蛾の耳にやっと聞こえてきた。
勝った――。
素蛾の身体に歓喜の渦が巻き起こった。
「素蛾、よくやったよ――」
さっきまでいなかった宝玄仙が主賓席に座っていて素蛾に手を振った。
素蛾はあんまり嬉しくて、その場で泣き出してしまった。
*
「お、お前ら、いい加減に……」
二度目の「お邪魔ちゃん」への挑戦は、ある程度の予想がしていた。
おそらくこの子供たちは滅茶苦茶するに違いないという予感はあった。
しかし、子供たちが隠し持っていた水鉄砲で、いきなり両方の鼻の穴に塩水を入れられたときには、さすがに腕をおろしそうになった。
それでも腕をあげたままでいたら、男の子が孫空女の股間に噛みついた。
悲鳴をあげたがなんとか耐えた。
それで終わりだった。
孫空女は柱から解放されて前に投げ出された。
終わったのか?
それに気がついたのは、くすぐりの手を一切感じなくなったからだ。
がっくりと脱力するとともに、辺りを見渡した。
孫空女よりも先に終わったのは素蛾だけのようだ。
ほかの者はまだまだくすぐり責めに苦しんでいた。
沙那などぎょっとするくらい大量の砂が上側にある。
ふと見ると、横の素蛾がなぜかむせび泣いていた。
「ど、どうしたのさ、素蛾?」
孫空女は驚いて訊ねた。
「わ、わたくし、一番だったんです……。う、嬉しくて……」
こんなくだらない競技に勝って、嬉し泣きができるということに少しだけ呆れたが、でも、勝ったことでこんなに喜んでいる素蛾がなんだか愛おしいしくなった。
「お前らよくやったよ――。こらっ、沙那、しっかりしないか――。あんまり不甲斐ないと折檻だよ――」
宝玄仙だ。
いつの間にか、主賓先に座っている。
朱姫の姿はないようだ。
しかし、とりあえず、朱姫のことも、隣でまだ発狂したかのように苦しんでいる沙那のことも考えるのはやめた。
とりあえず、ちょっとでいいから休みたい。
考えたのはそれたけだった。
*
「い、いううううっ」
沙那は叫んだ。
もうなんがなんだかわかりなかった。
なんでくすぐられ続けているのかわからない。
しかし、いまは長いくすぐりのために身体が敏感になりすぎて、脇の下さえもくすぐったさよりも快感がまさって、それでいきそうになる。
そして、事実、達した。
沙那は身体をがくがくと震わせえて絶頂をしてた。
こんなの耐えられない――。
全身のどこをどう触られても絶頂の快感に繋がっていく。
それが無数に襲いかかる。
どうやって防いでいいのか見当もつかない……。
ただ、翻弄されるだけ……。
そして、達する……。
「ま、またいくく――」
沙那は叫んだ。
もう、なにも考えられない。
唯一の思考は、腕はおろしてはいけないということだ――。
それだけは心にある。
しかし、ほかのことは頭に入ってこない……。
手をおろしてはならない理由もわからない……。
ただ、そうしなければならないという思いがあるだけだ……。
目の前に小さな子供がいた。
なんだろう、これ――?
どうして子供がいるのだという疑問は、その子供が沙那の股間に舌を這わせ出してぶっ飛んだ。
「ひぎいいいっ」
沙那は舌で股間を舐められる刺激で、あっという間に絶頂した。
ただ、達しただけじゃない。
あまりに速い勢いで達しために、沙那は潮を股間から吹き出して、子供たちの顔にぶっかけたのだ。
子供たちが前が見えないと騒いでいる。
すると、ぽんと前に身体を放り出された。
「さ、沙那、大丈夫?」
「沙那様」
孫空女と素蛾が駆け寄ってきて抱き締めた。
朦朧とする顔をあげた。
終わった……?
数瞬のあいだはなにがなんだかわからなかったが、やっと奴隷品評会の第一競技とかいう“くすぐり勝負”を受けさせられていたことを思い出した。
沙那は最後から二番目だった。
もう、ほとんどの女奴隷のくすぐりは終わっている。
沙那は、まだくすぐられ続けているのか女奴隷を見て、彼女は最初に放尿したために、夕方までくすぐられると決まった女であることを思い出した。
つまりは、沙那は事実上の最下位のようだ。
「これにて、午前中の競技は終わりです。午後は定時に開始です――」
司会が大きな声で言った。
「お前たちも一時解散して、会場を自由に散策していい――。ただし、係から受け取った下着を装着してからな――。第二競技については、特に集合場所はない。競技開始時間に、お前たちが存在した場所から競技が始まることになる――。さあ、係から下着を受け取って、そこではけ。はいたら解散だ――。その下着が目印になって、会場内のどの屋台の飲食物も無料でもらえるぞ。祭りを愉しんで来い――。すでにひと組目の連中も解散している」
いつの間にか進行係が舞台にあがってきていて、沙那たち全員にそう告げた。