五日目の「仕事」が終わった。
にやにやと孫空女に嘲笑を見せる
「おう、お疲れ、孫」
「ふ、ふざけやがって……。お、憶えてろよ、明月……」
孫空女は。
だが、その悪態は空元気に過ぎない。
さすがの孫空女も、もう気力を失いそうだった。
五日間続けて、五十匹ずつの妖魔に犯されたのだ。
股を大きく開いて仰向けに拘束され、調教部屋の広間に作られた小部屋に入れられる。
抵抗の隙は与えられない。
そして、そこにやってくる妖魔に犯されるのだ。
一日に処理しなければならない妖魔の数は五十匹――。
その五十匹に数刻に渡り、犯され続ける。
気を失えば、頬を叩かれて無理矢理起こされる。
それが日課だった。
それが終われば、股を大きく開脚されたまま、股間を明月か清風に洗われる。
股間や尻の穴が切れていれば、そのときに特殊な魔剤で完全な治療を受ける。
性病の防止効果もあるようだ。
もともと、宝玄仙の霊気の影響でしないらしいが、子種が宿りかけてれば、それもその薬剤で消滅せるとのことだ。
しかし、股に薬を塗る手管には、丁寧さのかけらもない、容赦のない洗浄と薬剤の塗布だ。
沙那も隣の小部屋で同じことをさせられているはずだ。
そして、終われば、拘束されたまま牢に連れていかれる。
牢には食事が置かれているはずだ。それが一日に与えられる唯一の食事だ。
沙那は、洗浄が終われば、そのまま牢に放り込まれる。
しかし、孫空女には、その前に、明月と清風による拷問が待っている。
このふたりは、孫空女を恨んでいる。
だから、わざわざ孫空女だけをそうやっていたぶるのだ。
孫空女は、そういう境遇に陥りながらも、なんとか、ここを逃亡できないかと探っている。
沙那もだろう。
だが、妖魔軍の牢番に落ちぶれたとはいえ、明月も清風も、教団兵の上級将校として、数百の兵を率いていたほどの力を持っている。
さすがの孫空女や沙那でも、鎖で縛られた身で逃亡する隙を見出すことはできない。
孫空女だけが受けるこの拷問の初日には、指の骨を全部折られた。
折れられた骨の痛みで、翌日は孫空女の身体は高熱を発していたようだったが、それでも容赦なく、一日中妖魔に犯された。
そして、その二日目の凌辱後の拷問で、鼻の穴内側の肉に釘で穴を開けられ、鼻輪を取りつけられた。
清風と明月のふたりは、鼻輪を引っ張り打回しながら、孫空女に、豚の鳴き声をすることを要求してきた。
最初は、抵抗した孫空女だったが、足枷で満足に歩けない後手の孫空女を走るような速度で引き回すのだ。
最後には、観念して豚の鳴き声をした。
ふたりは満足し、孫空女に浣腸をして、ふたりの眼の前で大便をさせた。
大便をしながら、鼻輪を上に吊りあげられ、孫空女は、豚の鳴きまねをしながら、大便をひり出させられたのだ。
その後、ふたりに解放された後、沙那に見られないように、後手のままこっそりと泣いた。
泣いたのだ。
記憶する限り、生まれて泣いた。
悔しくて泣いたんじゃない。
耐えられなくて泣いたのだ。
生まれて初めて……。
沙那がびっくりして、孫空女を抱き締めにきたのを覚えている。
今日は、“ひよこ”と言っていた。
なにをさせられるかは、わからない。
しかし、清風が沙那を牢に連れていく間に、明月は、孫空女の淫核に器用に糸を繋げだした。
さらにその糸の先をふたつの乳首の根元に結んだ糸と連結していく。
「すっかりと大人しくなったな、孫。数日前は悪態をつきまくってたのにな」
「どうしたって、拷問するんだろう。好きにしな」
「おう、好きにするけどな。ほら、立ちな。準備ができた」
明月が嘲笑う。
そして、四肢の拘束をしてから、輪姦用の台からおろし、孫空女を立たせる。
しかし、陰核と乳首を結ぶ糸を非常に短くされた。
孫空女は極端な前屈みでなければ立つことができない。鼻輪に細い鎖を繋げられていて、それを明月に持たれているので、暴れることも無理だ。
「くっ」
少しでも身体を反らせれば、陰核と乳首の糸が引っ張られて激痛が走る。
そういう状態の孫空女を明月は、さらに、調教部屋の端から端に貫いている一本の長い鉄の棒につけた金属の輪に鼻輪の鎖を繋げた。
やはり、それも短く、孫空女は、上から鼻輪を引っ張られて顔を上にあげ、胴体は、陰核と乳首に結ばれた糸で前屈みを強いられた格好で動けなくなった。
もっとも、鼻輪に繋がる鎖は鉄の棒に輪を作って巻かれたので、孫空女は、鉄の棒に沿ってなら前後に動くことは可能だ。
「憶えてろって言ったな、孫空女。もちろん、憶えているに違いねえじゃねえか。こんなみっともない恰好でいるお前を、忘れろと言われても無理だ」
明月は笑った。
「……ほう、いい格好になったじゃねえか、孫空女」
清風が戻ってきて、孫空女の背後に回り、肛門にいきなり指を差し込んだ。
「な、なにを――。いぎいっ――」
暴れようとして、身体を反ってしまい、陰核に激痛を感じてしまった孫空女は悲鳴をあげた。
なにか、強い香辛料のようなものを尻になすりつけたに違いない。
「お前が尻が弱いのはわかっている。そのうち、沙那とふたりで尻比べをしてやる。だけど、今夜は別の芸だ」
清風が言った。
その間もぐりぐりと尻襞を刺激する。
だが、反応して身体を動かすと乳首と肉芽に激痛が走る。
だから、逃げ場のない快楽が尻を席巻する。
痛いが快感もある。
孫空女は、よがり声を出していた。
「今日の芸は“ひよこ”だ」
明月が孫空女の肉芽と乳首に張っている糸を強く弾きながら言った。
孫空女は悲鳴をあげた。
清風は、孫空女の肛門から指を抜いてくれない。
孫空女は、宝玄仙により、肛門が最大の弱点になっている。
それを知っているから、わざと嫌がらせをしているのだ。
このふたりの前でいやらしく感じてしまうなど、孫空女の最大の恥辱だ。
だから、恥辱を与えるためだけにやっている。
別に、孫空女に快楽を与えるためにしているわけじゃない。
孫空女もそれがわかっているが、どうしても、臀孔から込みあがる快楽を抑えることができない。
我慢しても口から嬌声が漏れ出てしまう。
しばらく、尻穴をもてあそび、無理矢理に孫空女から泣き声に近い嬌声をついに引き出すと、もう、満足したのかやっと孫空女の肛門から指が出された。
「あああっ――」
でも、指が出ていく瞬間、思わず声が出る。
お尻の愛撫は、入るときより、中で遊ばれているときよりも、なによりも、出ていくときが気持ちいい。
我慢したいけど、どうしても声が出る。
それを聞いて、明月と清風が爆笑した。
孫空女は、自分の顔が悔しさに真っ赤になるのを感じた。
指が抜けた孫空女のお尻に、なにか冷たいものが注ぎ込まれた。
「く、くっ」
後ろを見ることができなくても、なにをされたのかはわかる。昨日も、それで辱められた。
浣腸液を尻に入れられたのだ。
孫空女は歯噛みした。
今日も浣腸で辱められる。口惜しさと恐怖を感じる。
「お前には、毎日、浣腸をしてやる。そのうち浣腸なしではいられない体につくりあげてやるよ」
「馬鹿なまねをすんじゃねえよ――」
孫空女は声をあげた。
しばらくして、やっと、管が抜かれた。
すでに、便意で下腹部が痛みだした。
首を曲げて清風の足元を覗き込むと、桶の中の液体を浣腸器で吸いあげている。
まだ、注入するつもりなのだ。
孫空女は体を激しく動かし、浣腸器の先端から逃れようとする。
だが、身体を動かすと激痛が走る。
そんな孫空女の突き出している双臀の間に浣腸器を刺すと、清風は、また一気に液を注入した。
とちかく、浣腸の効き目は強烈だった。
あっという間に、孫空女の腸壁をかきむしり、荒々しい便意となって渦巻きはじめる。
「う、うう」
あぶら汗がにじみ出るのがわかった。
唇が震える。
「もう出したいんだろう。ここで、垂れ流すんじゃねえぞ。もしも、垂れ流しやがったら。沙那を連れ戻して、あいつの舌で掃除させるからな、孫空女」
「ああ、お、お願いだよ。これを、これ解いて。桶にするから。見ている前で桶にするから――。さ、沙那にはなにもしないで」
もう、そこまでかけ下ってきた便意に耐えきれず、孫空女は哀願した。
じっとりと汗ばんだ双臀がブルブルと震え出す。
「だったら、十往復だ、孫空女。拒否しても、失敗しても、沙那に舌で糞掃除をさせる。お前の便を喰わせる。嘘だと思うな」
明月が言った。
ぞっとした。
嘘じゃないだろう。
こいつらは、孫空女を辱しめるためになんでもする。
確か二日目だったが、こいつらは沙那を連れてきて、沙那の前で孫空女の手足の爪を一枚一枚金具で剥ぎだした。
そして、片足と片手分が終わったところで、孫空女の失禁で汚れた床を舌で掃除することと、ふたりの小便を舐めろと、床に小便した。
さもないと、孫空女をさらに痛めつけると脅して……。
沙那は全部やった。
今度も、こいつらは本当にするに違いない。
「十往復ってなんだよ――」
孫空女は叫ぶ。
「その恰好で、端から端まで十往復だ。それが終わったら、桶をあてがってやる」
「ひ、ひどいよ――。あんまりじゃないか。こんなことして何が面白いんだい」
「面白いさ。お前が、そうやって、泣きっ面をしているのを見るとな」
「ち、畜生――」
孫空女は仕方なく歩きはじめる。
その孫空女の両側にいつの間にか手に刷毛を持った明月と清風が挟む。
「や、やめておくれ」
このふたりの企みがわかり、孫空女は悲鳴をあげた。
「いいから、“ひよこ”だ。“ぴよぴよ”と鳴きながら歩け。鳴かないと、この刷毛でくすぐりだ」
「もっとも、鳴いてもくすぐるけどな。ほら、ぴよぴよ、鳴け――」
それが合図のように、ふたりの持っている刷毛が孫空女の無防備な乳首の周りを撫ぜはじめる。
「ひいっ、ひっ、ひいい――」
そこから感じる衝撃に、孫空女は思わず身体を仰け反らせた。
しかし、陰核を引っ張られる激痛に、身体が崩れそうになる。
すると、鼻輪に体重がかかり、そこに痛みが走る。漏れ出そうになる肛門を懸命に締める。
十往復なんて絶対に無理だ――。
それでも、孫空女は、言われた通りに“ぴよぴよ”と叫びながら、屈辱の歩みを続けた。
三周目になり、ついに孫空女は動けなくなった。
もう、一歩でも歩けば、漏れ出る。
しかし、止まると容赦なく刷毛が身体のあちこちに伸びる。
孫空女は、ついに泣き出した。
明月と清風が手を叩いて喜んだ。
「わかったよ。お前ほどの女傑が、泣いてくれたのに免じて、十往復に遥かに足りねえが、一度、そこでさせてやるよ。股を開きな。だが、終わったら、また、最初からやり直しだからな。その腐れ尻の締りがよくなるまで続けるぞ」
清風が孫空女の脚の間に糞尿用の桶を置いた。
「返事は――」
明月が、孫空女の尻を平手で思いきり叩いた。
「ひいっ――。わ、わかったよ」
「ぴよぴよ、忘れているだろうか――」
また、叩かれる。
「わかったよ、ぴよぴよ」
「ただし、孫空女、礼を言うんだ。そして、ぴよぴよと言葉の最後につけるんだぞ」
明月が笑いながら言った。
「……桶にさせてもらい、ありがとうございます、ぴよぴよ」
孫空女は言った。
悔し涙が、ひと筋、ふた筋と床を濡らす。
だが、肛門を緩めようとしたその瞬間に桶をずらされた。
孫空女は、慌てて、尻を引き締める。
「終わったら、どうするんだ、孫空女?」
「お、終わったら、もう一度やる、ぴよぴよ……。だから、また、浣腸してください、ぴよぴよ……」
桶が戻された。
孫悟空は、股間の下の桶に大便を噴出させた。
「ぴよぴよ、言いながらやるんだよ――」
糞尿をしている孫空女の尻が叩かれる。
孫空女は、ぴよぴよと言いながら大便を排出した。
激しい嗚咽がどうしても止まらなかった。
*
「たまには、原点に返るってのもいいさ。朱姫は媚薬風呂がお気に入りのようだしね」
銀角は息も絶え絶えの朱姫の姿を肴に、火酒を飲んでいる。
可愛い少女が性拷問で苦しむのを眺めるのは、本当に最高に酒の味を美味くする。
朱姫を飼い猫にして、六日目の朝だ、
もう六日目というのに、朝から激しく抵抗をしていた朱姫だったが、それは十回連続で気をやらせるまでの話だった。
媚薬風呂で敏感になった身体の震えがとまらなくなった頃には、朱姫もすっかりと従順になった。
銀角は、すっかりと、可愛くなった朱姫に満足していた。
「ひいぃぃいいっ――。い、いか……じで――いかぜて……ください。お願い……。お願いです――。銀角様ああ――」
目隠しをした朱姫が叫ぶ。
朱姫は、背凭れのある椅子に縛りつけられて、その手摺に両足を乗せられ、そこに足を拘束されているのだ。
その格好にした朱姫を、銀角はもう二刻半(約二時間半)は、三匹の銀角の部下の雌妖たちが刷毛でくすぐるせている。
しかも、雌妖たちが刷毛でこすりあげているのは、陰核や肉襞の敏感な部分ではなく、その周辺の中途半端な場所だけだ。
これでは、とろ火のような快感が永遠と続くだけで、決して絶頂には達しないのだ。
半刻(約三十分)で、どろどろの淫液を垂れ流した朱姫は狂乱を見せ始めた。
それから、二刻同じことを続けられている。
朱姫は、涎どころか鼻水まで流し始めて、快楽を哀願しはじめた。
「だって、お前、このあたいが嫌いなんだろう? そう言ったじゃないか、朱姫」
銀角は、朱姫の肛門に突き刺さったままの張形の先を弾いた。
朱姫の最大限が肛門であることがわかったのは、ここに監禁してすぐだった。
どうやら、この朱姫は、宝玄仙の霊具により、尻で気をやらなければ、欲情がとまらなくなる呪術にかけられているのだ。
日に三度も無理矢理、尻で自慰をさせられているのも白状させた。
面白いことをするものだと思った。
朱姫の弱点が肛門であることがわかると、すぐに銀角は朱姫の肛門に張形を深々と突き刺した。
だが、突き刺しただけで、なにもしない。
つまり、焦らしだ――。
そして、前の孔と肉芽を刷毛責めにしてまた焦らす。
朱姫は、正常な判断などできなくなった。
そうやって、もう数日遊んでいる。
「あひいいぃん――」
朱姫が拘束された身体をまた仰け反らせた。
だが、今度の朱姫の動きはこれまでのものとは違った。
これまでは、達するにはわずかすぎる刺激で朱姫は達しようとしている。
ちょっと肛門の張形を動かしただけでいってしまうと思わなかった銀角は焦った。
焦らし責めはたっぷりと三日は続けてもいいと思っていたのだ。
慌てて、朱姫に魔術をかける。
身体の感覚が鈍くなる術だ。
朱姫が戸惑っている。
なにをされたのかわからないのだ。
朱姫の快楽の波が静まったきた。
銀角は、それで魔術を解こうと思ったがやめた。
よく考えれば、いまの状態ではこっちの方が面白い。
「朱姫は、いま、なにが欲しい?」
「い、いか……せて……」
目隠しをした朱姫の顔が上気を逸している。
もう、正常な感覚がないのだろう。
いまは、ただ、欲情した身体を癒されることだけを求める一匹の雌だ。
「よしよし、いかせてやるよ」
家来の雌妖の刷毛を一本取ると、皮を剝き出しにした肉芽を直接擦りあげた。
「いぐううう――」
朱姫が大きな声をあげる。
だが、すぐにはいけないはずだ。
銀角のさっきの魔術がそれを阻んでいるのだ。
本当ならあっという間に昇りつめるはずの快感が、ほんの少しずつしかあがらない。
朱姫の快感と苦痛の混じった顔が歪む。
嬌声が、正体をなくしたような喚き声になる。
苦しいはずだ。
呼吸も止まるような最高の絶頂をゆっくりと味わうのだ。
そして、銀角は、刷毛による愛撫をやめた。
銀角に促されて、ほかの雌妖も手をとめる。
「……なん、でえ……。やめないで……やめ――やめないでえ――。ああああ――」
朱姫が悲鳴をあげる。
あがるのもゆっくりなら、冷えていくのもゆっくりだ。
朱姫は、半狂乱となった絶頂寸前の高みにあがっていく過程を今度は逆に味わっている。
「お前たち、わかったね。いまみたいに続けるんだよ――。朱姫、この雌妖たちは、お前を焦らしに焦らそうと責めたてるからね。その代わり、いままでみたいに、中途半端な場所しか刺激しないなんて意地悪はさせないでやるよ。お前の感じる場所をちゃんと刺激させる。ただ、寸前でやめるだけだ。その責めの中から、お前は、絶頂を引き出してごらん」
「そ、そん……な――、ぎ、銀角様――お願いですから……」
「うるさいよ。お前の心から宝玄仙が消えて、完全に銀角に変わるまで続けるさ。それよりも、どこを刺激して欲しいか言いな、朱姫」
銀角は言った。
「お、お尻いいいっ」
朱姫は呻くように言った。
銀角は爆笑した。
「そうか、尻かい――。こうだね」
銀角は、朱姫の肛門に刺さったままの張形を激しく動かした。
「ふががあああ――」
朱姫は猛獣のような声をあげて仰け反った。
銀角は、少女の朱姫が浅ましくも獣のように快楽にのたうつのを満足感とともに眺めながら、回転をさせるように尻襞をこする。
朱姫が、これ以上ないというほど、拘束した身体を暴れさせる。
そして、限界に達したかと思うところで、またやめた。
「あがあああ――。またあ――。お、お願い――。行かないでえ――」
朱姫が泣きだした。
銀角は手を叩いて笑った。
“行かないで”は笑える。絶頂寸前の快感がだんだんと遠くなる感覚は、確かに待ち望んでいたものがどこかに去っていく気持ちだろう。
美少女の涙はいい。
銀角は、部屋の隅にある椅子に座り直すと、卓の上の火酒を呷った。
美少女が快楽責めにのたうつ姿は、最高の酒の肴だ。
「さあ、お前たち、容赦なく続けるんだ」
銀角は雌妖たちに言った。
朱姫の泣き叫ぶ声が大きくなった。
そのとき、私室の扉が叩かれた。
銀角が返事をすると入ってきたのは、
部屋に入ってきたとき、ちらりといたぶられる朱姫に目をやったが、反応はそれだけだ。銀角や金角が、美少女や美女、あるいは、美しい雌妖を見つけては苛め抜く様を知っている。いつものことであり、馴れたものだ。
巴山虎の報告は、この
「鎮元が? 随分、早いじゃないか。あの男の耳に入るのは、少なくとも、まだ五日はかかると思っていたよ」
やってきた用件はわかっている。
宝玄仙を渡せということだ。
もともと、それが条件で、『紅ひさご』と『浄瓶』のふたつの霊具が渡されているのだ。
その代償は、天教教団の正規の地位――。
そういうことになっている。
銀角自身は、天教教団の地位などどうでもいいが、金角は単純に喜んでいるようだった。
だが、鎮元仙士は、天教が妖魔に戒名を与えるなど、天教の長い歴史を通じてなかったことだと言って、恩を売るようなことをしきりに口にしていた。そのことが鼻につく。
姉の金角が、この話に乗り気のようだったから、我慢していた。
しかし、いざ、宝玄仙を手に入れてみると、金角は宝玄仙に完全に執着してしまった。さっきも確かめたが、もう天教に宝玄仙を渡すつもりはないようだ。
『隷属の誓い』を結ばせて、そのまま、自分の部下にしようとしている。
銀角も立ち合って、『浄瓶』の水で、一時的に生身にした尻を二度ほど責めたが、屈服がもう少しというのは間違いない。
宝玄仙は落ちる――。
何十人もの獲物を屈服させてきた銀角の勘がそう告げている。
希代の術遣いらしいが、あの巫女を屈服させるのは、それほど難しい仕事ではなさそうだ。
それよりも、牢に繋いで、毎日、併せて百匹ずつ妖魔兵の相手をさせている沙那と孫空女の方がしぶとそうだ。
いずれにしても、もう、金角が宝玄仙を手放さないということは決まっているから、後は、鎮元を追い払うだけだ。
だが、あの教団の術遣いを野放しにするというのも面倒だ。
銀角は、鎮元仙士をここに連れてくるように巴山虎に言った。
鎮元仙士が、やってきたのはすぐだ。
部屋に入るなり、大股を拡げて椅子に拘束されている朱姫に眼を見開いた。
「朱姫――」
鎮元仙士は声をあげた。
朱姫は、半狂乱になり嬌声をあげ続けている。
三匹の雌妖に股倉を刷毛で擽られ続けている。
媚薬で溶けそうな身体を焦らし責めにかけられ、目隠しをされたうえに、感覚を遅くする魔術で絶頂寸前までの快感をゆっくりと往き来させられてる朱姫には、眼の前の鎮元仙士を知覚することができないだろう。
「朱姫がこうして捕えられているということは、やっぱり、宝玄仙もいるということだな。よくやったぞ、銀角。褒めてやる」
鎮元仙士は誇らしげに言った。
銀角に対するまるで自分の部下のような物言いに銀角は内心の不愉快さを隠すことができなかった。
「褒めてもらう必要はないよ。こうやって、あたいも、可愛い猫を手に入れた。感謝したいくらいさ。姉さんも宝玄仙がお気に入りでね。だけど、まあ、もう少し待っておくれ」
「待つとは、どういうことだ、銀角?」
鎮元仙士は声を荒げた。
銀角は、火酒をとって、それを空の杯に注ぐ。
「まあ、一杯飲みなよ――、鎮元仙士さん」
「話などいい。宝玄を渡せ――。あれを連れて戻らねば、俺は帝都に帰れんのだ」
「渡さないと言っているんじゃないよ、鎮元。少し、待ってくれと言っているのよ」
呼び捨てにしたことで、鎮元仙士は顔に明らかな怒りを現わした。
本当は、妖魔と対等に付き合うことなどしたくはないのだろう。
鎮元仙士のこれまでの話から推測すれば、この鎮元仙士は、教団の上層部から魔域の魔族を動かして、宝玄仙を捕えるか殺すかすることを命じられている。
だから単身、魔域にやってきたのだ。
そして、比較的、人間族に優しい魔族の魔王と会い、その中で金角と銀角に目を付けた。
おそらく、宝玄仙を捕えるということにもっとも乗り気だったからだろう。
だから、天教教団の最高幹部から預かった霊具を渡して、宝玄仙を捕えることを促した。
簡単に渡したのは、魔族などいつでも駆除できると思っているのだ。
持ち逃げすることも難しい。
どこに存在しようとも、この霊具の存在する場所はわかるらしい。
銀角は、ふと自分の腰紐に吊っている『紅ひさご』に目を落とした。
宝玄仙を捕えることができたのは、この霊具のお陰だというのはわかっている。
単純な魔力だけなら、宝玄仙が遥かに勝る。
それは、会ってすぐにわかった。
鎮元仙士もそうだ。
さすがに教団の高級幹部だけあり、強い魔力を持っている。
だが、この『紅ひさご』は、ここにあるのだ。
だから、もう下手に出る必要はない。
あのまま金角が、宝玄仙の屈服に成功すれば、この軍団に強力な戦力が加わることにもなるだろう。
「許さんぞ、銀角――。早く、宝玄仙を渡すのだ……。いや、もういい。お前など駄目だ。金角に会わせろ」
「いいから、座んだよ、鎮元――」
銀角は怒鳴った。
鎮元仙士の顔が、怒りでさらに浅黒くなる。
だが、なにかが思い留まらせたのか、銀角の隣の椅子に勢いよく座った。
渡された火酒をぐいと飲み干す。
「……会えばわかる。宝玄仙は、もうすぐ、落ちる。金角姉さんと“隷属の誓い”を結びそうだよ」
「嘘をつけ。あの宝玄が殺されてもそんなことをするか」
「するね」
「しない。あの巫女が妖魔の奴隷になることを承知するわけがない」
「じゃあ、証拠を示そうか。宝玄仙の本当の名を知っているかい?」
「本当の名?」
「生まれたときの名だよ。“宝玉”というのさ。“蘭玉”という名の妹もいる。両親はもういないことになっているが、実は母親がひとりいる。宝玉という術遣いの女が、出家して教団から与えられた名が、“宝玄”だ。妹も魔術遣いだが、それは教団とは無縁だ」
「なぜ、それを知っている――? 宝玄仙の妹のことなど、事件を調査した俺くらいしか知らんはずだ」
鎮元仙士がびっくりしている。
「だから、宝玄仙が喋ったのさ。金角姉さんと宝玄仙は、それくらいの身の上話をするくらいは、打ち解けかけているんだ。姉さんが、どうやって心を開かせているのかはわからないけどね……。だから、少し、待てと言っているのさ。宝玄仙を渡さないとは言っているわけじゃない」
渡すともいっていないが……。
心の中で舌を出す。
銀角は、鎮元仙士の杯に火酒を足した。
「……とにかく、会わせろ」
「駄目だよ。いまは、微妙な時期だ。お前なんかに会ったら、開きかけている宝玄仙の心が、また閉じてしまう。少しくらい、待ってくれてもいいだろう」
「……じゃあ、見るだけだ」
「見るだけならな。とにかく、その態勢を整えるよ」
銀角は言った。
「わかった。ところで、あいつらは?」
「あいつらって?」
「宝玄仙の強力な供だ。沙那と孫空女だ。あいつらは強いぞ。必ず、宝玄仙を取り戻しに来る」
それを聞いて銀角は笑いを堪えることができなかった。
「な、なにがおかしい、銀角」
「そりゃあ、おかしいさ。そのふたりだったら、とっくの昔に、捕まえている。毎日、五十匹ずつの妖魔の性処理をさせているよ。今頃は、その日課の最中だから、見に行くといい。ただ、あんたの肉棒を挿すのはやめときな。妖魔どもも、品のいいお坊ちゃんじゃないからね。ふたりの道具を通じて、変な病気にでもなったら、教団の仙士様が大変だ」
「あのふたりもここにいるのか?」
「いるさ。いまのところ、大人しいものさ」
鎮元仙士は、立ちあがろうとした。
「どこにいくのさ?」
銀角はそれを留める。
「ふたりを見に行く。この目で見たい。そっちは、いいんだろう?」
「すぐに見られるよ。それよりも、この朱姫も見ておくれよ」
銀角は言った。
朱姫は、さっきから泣いている。
頑張って快楽を搾り取るなどできるわけがない。
何度も、ぎりぎりまでのぼらされて、そして、ゆっくりと引き戻されている。
まさに、性の地獄だ。
「わかっている。これは朱姫だ。宝玄仙の三番目の供だ」
「そうじゃないよ。この娘で遊んでいきなよ。さっきも言ったけど、地下のふたりの道具は、もう、妖魔以外には、使い物にはならないよ。それに比べれば、朱姫のものは、新品に近い。ちょっと、やっていきな――。あれだって、結構な美少女じゃないかよ」
鎮元仙士が、淫液でぐしゃぐしゃに濡れている朱姫の股間に目をやっている。
もう鎮元仙士は、欲情でどうしようもなく男根がたぎり始めているはずだ。
鎮元仙士が、飲んでいる火酒には、強力な媚薬が混入している。
それに、さっきから朱姫が放っている淫靡な雌の匂い……。
鎮元仙士が欲情を暴発させる材料は揃っている。
もう、鎮元仙士は、精液を放ちたくてうずうずしているはずだ。
「……それも、いいだろう」
鎮元仙士が立ちあがった。
そして、朱姫の前に立ち、
やはり、鎮元仙士の男根は、はち切れんばかりに、天井を向いて勃起している。
「鎮元、こっち見な――」
銀角は笑いを堪えながら、鎮元の名を呼んだ。
鎮元が振り向いた。
そして、その顔が驚愕の色に染まった。
銀角が持っていた『紅ひさご』の口が向いているのだ。
鎮元仙士に、『紅ひさご』の風が吹き当たる。
次の瞬間、鎮元仙士は、完全に石化していた。
あの宝玄仙さえも抵抗できない『紅ひさご』の石化だ。
鎮元仙士が抵抗できるわけがない。鎮元仙士は、朱姫の前で、一物を天井にそそりあげたまま固まっている。
銀角は手を叩いて笑った。
「休憩だ。お前たち――。この洞府の入口に、この鎮元を置いといで。ほかの妖魔兵たちにも、見せてやるさ――。そうだ。よく見えるように台の上に乗せろ。それで、こいつの一物のところに、“金角軍”の看板をぶら下げてやれ。今日から、この鎮元は、この金角軍の看板立てに成り下がりだ」
すると雌妖たちが、くすくすと笑いながら石化した鎮元仙士に歩み寄った。
雌妖といえども魔族だ。
石像になった鎮元仙を数名で軽々と持ちあげる。
「そうだ。言い忘れていたよ、鎮元。ここには、お前の部下だった明月と清風もいる。あいつらが、お前を恨んでいるのか、懐かしがるかわからないけど、いずれにしても、その姿で看板をぶら下げているお前を見れば、面白がるんじゃないかねえ。後で教えておくよ。洞府の入口にいるってね――」
もちろん、鎮元仙士の表情はわからない。
だが、聞こえているのだ。
見えもする。
だが、『浄瓶』の水で、石化を解かない限り、永遠に鎮元は、男根で看板をぶら下げた姿だ。
鎮元仙士が運び出されると、銀角は朱姫に向き直った。
「随分と、待たせたねえ、朱姫――。この銀角が犯してやるよ」
銀角は服を脱ぎ去ると魔術で自分の股間に男根を生やした。
すっかりとできあがっている朱姫の中に、その怒張を埋めていく。
これから、銀角は、二、三発は朱姫の中に精を放つつもりだ。
だが、朱姫は達することはできないだろう。
ゆっくりとしか快感をあげることができない朱姫を達しさせないように、精を放つのは簡単だ。
それでも、朱姫は、次こそは絶頂に達するかもしれないと、銀角との性交を渇望することになる。
そうやって、責め続ければ、もう、朱姫は、銀角に犯されること以外のことを思考することはできなくなるだろう。
銀角は、朱姫の膣の中を擦りあげるように、肉棒を挿し込んだ。
朱姫が、長く尾を引くような叫び声になる。
狂ってしまえ――。
銀角は思った。
完全に狂ってしまえば、捨てればいい――。
銀角は、朱姫をいかせないように注意しながら、ゆっくりと朱姫の膣の中の怒張を擦りはじめた。
朱姫の震えが、不自然な具合に激しくなった。