第三章六十八節★
第三章六十八節「宵遠く」
熱い日差しが照り付けるようになった夏本番前。
亜人の国には一つのお祭りがやってくる。
建国祭。
つまり、何でも有りの一大イベント。
この時期だけはどんなに政情が悪かろうが、どんなに資源が無かろうが、例え戦争の真っ最中だろうが、国内は陽射しが落ちた夕暮れ時から無礼講。
人間だろうと亜人だろうと貴族だろうと平民だろうと構わず。
多くが魔術によって空に咲く花火を夜更けまで観賞し、呑めや歌えやドンチャン騒ぎ。
その準備は凡そ一週間前に始まり、終始多くの人々が行事の為に本業も休んで奔走する。
そういう理由なのか定かでは無いが、翌年の五月から六月に掛けて常にアルヴァス全土の産婦人科病棟が満室になるという。
祭りというのは開放的になるもので、更にそれらの期間が丁度亜人国家の主要な血族の発情期でもある、というのはあまり知られていない話だろう。
この時期には学校では色恋の話が盛り上がるどころか。
カップルも多数誕生する。
ついで十代後半の少女達の多くが家庭に入るか。
または社会に出て働くかという選択を迫られる時期でもある。
近頃は家庭に入るが、働きながら伴侶と共に子育てする、というスタイルも出てきていて、世代間での意識の格差は社会的な問題の一つともなっている。
大人しく子育てに専念しろと苦言を呈する高齢者達は多い。
それを良しとしない者が現実にちらほらと現われ、社会的な合意(コンセンサス)は如何にあるべきかというのが近頃の学者達の議論では流行(トレンド)となっている。
そんな別の意味で熱い時期に入って数日。
少年はようやく終わった検査から開放されて、学業を休んでいた分の遅れを取り戻す為の講義に参加していた。
あの異相での一件から一週間。
毎日毎日面会謝絶で徹底的にアーギストと共に赤鬼宗家の息が掛かった病院で肉体を調べていたのだ。
諸々、問題は然程無いと診断が下ったのは今朝の事。
お付きである璃紗すらも少年の状態が如何なるものか分からないから……という理由で引き離されていたので、イクス・ゼオのハーレム(殆ど事実)と噂される少女達は少年が病院から出てきた時点でギュッと抱き付いて離さなかった。
それは嬉しかったのだが、学校は既に建国祭に参加する生徒の為に夏季休校となっていて、少年には学校側からの単位取得用追加講義への出席要請が出ていた為、まともに話す間も無くの登校となった。
この時期のアルヴァス・カレッジは殆ど締まっていて、登校要請があるか。
または部活動の事前申請が無ければ、生徒も通えない場所となっている。
故に少年と共に行けるのはお付きである璃紗一人だけだった。
他の少女達は何とか潜り込めないかと機会を伺っていたが、学校に来れそうなのは武芸術部の長であるウルのみで、それも申請後の許可が下りるまで最短半日。
他の少女達は泣く泣く少年の講義が終わるまで待つ事となっていた。
『え~であるからして』
少年以外にも講義を受ける者は十人程いる。
講義に使う講堂の外の廊下には璃紗が控えているはずだが、少年は申し訳なく思った。
と、言うのも少年が何とか現実に戻って以降。
様々な問題が山積みになっていたからだ。
その一つが境界踏破部隊の隊長であるウルの父親を屍蝋の仮面から解放するというものだった。
ゼオ家にいる時も国からの要請を受けて仮面を剥がす為の方法を模索するという名目で検査は行なわれていたのだ。
それを本格的に行なわなくてはならなくなったのだから、本来なら少年が傍に付いてやるべきだった。
それが肉体の検査をしなければ何が起こるか分からないという理由で少年は一切、それらの調査に立ち会えず。
仲間達に任せ切りとなってしまい。
何とか無事に事が終わったと聞いた時もウルと璃紗、両者へ声の一つも掛けてやれなかった。
気にしていても仕方ない事は分かっていたが、少年にしてみれば、心配させるばかりで大事な時に隣にいられないというのは忸怩(じくじ)たるものがある。
他にも少年が話さねばならない事、やらなければならない事、片付けるべき問題は事実、山のようだ。
アーギストからの話にあった旧教会派の人間との接触や少年に対する会談の要請。
異相で起こった事に関して国の元老院の上層部から近い内に出頭して話を聞かせろというものもある。
一端帰ったとはいえ、七教会もイクス・ゼオという存在を放っておく事は無いに違いない。
他にも美紗からは何やら話したい事があると言伝されているし、アーギストからも幾らか情報の整理の為に付き合って欲しいと誘われている。
珍しくジルムスすら異相内で出会った敵への対抗策を練りたいと【境界踏征(オーバー・フラタニティー)】の仲間としての問題を検査中にアーギスト経由で相談してきているし、エンシェンからはハガスでの怪奇事件を根本的に解決する為に暇が出来たら手伝って欲しいと入院中に通信が入った。
全部を一度に受け付けるのはさすがに不可能である為、祭りの準備期間中とその後も使って事に当らなければならない。
目の回る忙しさだろう事は想像に堅くなかった。
(まだ、屍蝋の仮面の事も事態の真相も全てが明らかにはなってない……)
まだ日程が決まっていないとはいえ、アイウィスの異変や変化に関する調査を行なう第三次境界踏破はたぶんそう遠い日の事ではないのだ。
あれだけの大激変が一度に起こって一応無事で帰れたのは奇蹟。
だが、全てが無事に済んだわけでもない。
(……連れて帰ると約束した……なら、貴方達を彼等の下に帰すまで僕の約束は終わらない……)
今も少年と一つとなっている研究者達。
それが一体どういう状態なのか。
肉体の検査を受けてもまだ分からない事だらけだ。
(あの子達の下に必ず返します。例え、貴方達が死んでいるとしても……)
膨張するアイウィスそのものがいつ世界を飲み込むのか。
そもそも、あの異変で膨張は止まったのか。
最下層にいるだろう明確な敵。
“外なる神々”と仮面の関係性や事態の解決の糸口はあるのか等々。
やる事も考える事も多い。
このまま何事も無く暮らせるわけもないと知っている以上、行動し続けるしかないのは自明だ。
(それにあの子の事も……)
たぶん、少年の記憶にしかいないのだろう白い少女。
彼女を奇蹟の檻から救い出すという事もまた少年の目標の一つとなっていた。
自分一人で何でもしようと思って上手くいくはずがない。
それでも自分にしか出来ない事があると知ればこそ、少年の描く道筋は既に開かれている。
(始めよう。この日常を失わない為に……)
『では、これまで。今回の講義に対するレポートは夏季休校明けに提出するように』
講師が去った後。
ようやく終わったとばかりに呻きとだるそうな声が上がり、ゾロゾロと生徒達が捌けていく。
そうして、数時間は待たせただろう少女が丁度十二時の鐘と同時に講堂へ入ってくると可愛らしく少年の横で澄ました顔で学食の弁当箱を持ってきた。
「イクス。お疲れ様」
「ありがとう。璃紗」
その頭を撫でて、少年が弁当箱を受け取る。
「えへへ……」
いつもよりも何やらニコニコした少女に何か在ったのだろうかと聞くより先に。
璃紗が辺りをキョロキョロと見渡して誰も居ない事を確認した後。
スススッと少年の座る長椅子の横に着席した。
「今日は退院したばっかりだから、璃紗が食べさせてあげるね」
「え、う、うん。ありがとう……その、どうかした?」
「どうって?」
不思議そうな顔で璃紗が小首を傾げる。
いつもは控え目に後ろで待っていたり、仲間内で無い限りは使用人として振舞う少女が今日は何処か陽気で近しい。
それも反動なのだろうかと少年が少し考えて、出来るだけ要望を叶えようと思い立つまで時間は掛からなかった。
「……何でもない。じゃあ、頂こうかな」
「うん!!」
破顔して。
本当に嬉しそうな表情で璃紗が少年の弁当の蓋を開けると牛肉と燻製魚のサンドイッチを取り出した。
それから数分。
和やかな食事の時間が流れる。
「あ~ん。して?」
「あ、あ~ん……」
「おいしい?」
モグモグと咀嚼し嚥下後。
「うん。久しぶりに食べるからかな。何だか懐かしい気分かも……」
「あ……付いちゃってる。イクス……ジッとしてて」
少年の唇の端に付いたソースを璃紗がそっと顔を寄せたかと思うとぺロリと舌で舐め取った。
「―――璃紗?」
「ふふ、どうしたの? イクス。そんなに驚いた顔しちゃって」
「いや、何だか……今日は凄く何て言うか……ええと」
戸惑いながら話す少年の胸にフワリと少女の身体が寄せられる。
長い黒髪がサラサラと音を立て、小さな手が服をキュッと摘む。
「だって……イクスが帰ってきたから……一杯大変な事があって、病院にずっといて……悪いところは無いって言われても……心配だった……」
「璃紗……ごめん……もっと早く出てこられたら良かったんだけど」
そっと顔を離して、少年の顔を見上げた少女が首を横に振った。
「いいの。イクスが無事なら何だって……エストリアさんや美紗さん。皆、ちゃんと戻ってきたから、だから……」
「そっか。ありがとう……」
「えへへ……じゃあ、続き、する?」
小さな手が残りのサンドイッチを摘むのを見て、少年は思い切りアーンされようと食事を再開した。
それから数分。
「ごちそうさまでした」
「はい」
にっこりと微笑んで璃紗が弁当箱を片付けると辺りには遠くから聞こえてくる今だ学校に残る関係者達のざわめきだけが残った。
「イクス。あのね」
「?」
おずおずと少年の傍に寄った少女が上目遣いに少年を見上げる。
「大丈夫だった? その、魔力とか……」
「うん。もう話はアルゥさんから聞いてると思うけど、前よりは長持ちするようになったみたいで。魔力を多量に使うような事が無ければ、動けなくなったりはしないとか」
「そう……」
何処か瞳を揺らがせながらも顔をジッと見つめてくる少女の顔が切なく歪んだ。
「璃紗?」
「……イクス……その……」
躊躇いながらも何か堪え切れなくなったように璃紗が少年の片手を取って、そっと自分の女給衣装のスカートの中へ導いた。
「イクスがいなくて……凄く寂しくて……大丈夫って言われてもずっと会いたくて……触れて欲しくて……っ」
少年の指先がまだ恥毛も生えていないなだらかな場所を通り過ぎて、仄温かく蕩けてヌルヌルと蜜の溜まった下着の中心、細く小さなすじにヌチュァッと沈み込む。
「本当は分かってるけど……っ、イクス、帰ってきたばかりでダメって思ったのに……でも、でも……イクスの傍にいるとね。璃紗の此処……おまんこ……赤ちゃん作るとこ……こんなになっちゃってるの……っ……イクスに一杯一杯躾けてもらって……イクスのおちんちんの形にしてもらって……もうイクスじゃないとダメなの……イクスとの交尾じゃないと、種付け交尾じゃないとっ、イクスのおちんちんを一杯奥に押し付けてびゅーっびゅーってしてくれないと、もう……璃紗、壊れちゃうの……♡」
瞳はもう少年の指に触れられた悦びで泣き出してしまいそうな程に潤んでいた。
吐息は熱く。
待ち焦がれたものを前にして必死にお預けを守る忠犬のような、背筋を快楽に焦がした姿。
少年はその様子にそっと唇を額に寄せた。
「璃紗、良い子にしてた?」
「ぅ、うん!? 良い子にしてたよ! イクスの寝台(ベッド)もお部屋も毎日綺麗にしてた!」
「じゃあ、御褒美上げないといけないかな」
「御褒美……ぁ」
滑り込む中指がゆっくりと密に浸ったすじをなぞると震えた少女が目を瞑った。
ヌリュ、ヌチュィ、グチュリュ。
「イクスぅ……♡」
何とか顔を上げた少女の眉は八の字を描いていて、頬は羞恥と悦楽に上気している。
「ぁ…ん……っ~~」
密の中を泳ぐ指が優しく牝として自らに触れる度、璃紗の腰は疼きを大きくし、チュクチュクと糸を引き
ながら穴が蠢く。
「璃紗……可愛くオネダリ出来たら、もっとしてあげるよ?」
耳朶に響く少年の要求は自分から羞恥で言い出せない事が出来るようにとの配慮。
そんな事はずっと少年と床を共にして来た少女には分かっていた。
だから、コクンと頷き。
璃紗は少年の指の感触を惜しみつつも離れて、女給服の中で下着をズリ下ろすとスカートを捲り上げた。
少年の前に下着へ密がツゥッと幾つも糸を引かせる割れ目が露になる。
露出した場所は薄く桜のように色付いていて、スラリと伸びた太腿から薄い臀部まで隠すべきところは眩いばかりに輪郭を浮かび上がらせていた。
まだ日中に自分から大事な部分を見せるという大胆さもすじの濡れ具合を見れば、納得も出来よう。
もう下着は密を床に落す程に滲ませている。
「り、璃紗のまだ小っちゃい此処に……イクスに一杯躾けてもらったおまんこに……ご主人様の、イクスの大切な子種で種付け交尾して下さい……璃紗の赤ちゃんの部屋をびゅーびゅーってイクスが満足するまで使ってぇ……♡」
少年が下穿きを下ろし、大きくなった幹を取り出すと璃紗へ壁に手を付き腰を突き出すよう囁いた。
その声に期待の眼差しを向けて、少女が言う通り、スカートをたくし上げて尻を差し出す。
豊満とは言えないが、幼くも膨らみを帯びた肢体は十分に牝のもので。
今も触れて欲しくて蜜を零し続けるすじに少年は璃紗の幼い穴には不相応にしか見えない長い幹の先端をゆっくりと押し当てる。
「んぅっ、イクスぅ……♡」
それだけで艶やかな吐息を零しながら、少女の唇の端からは唾液が零れていた。
常に羞恥と慈愛に微笑む少女が今日は自分から求めてきていた。
ヌチィッと蜜を溢れさせて先端に吸い付く牝穴の戦慄き。
とても狭いのに少年の大きな幹を全て呑み込んでしまうだろう煮え滾った熱い感触が少年をいつもよりも大胆にさせて。
グヂュリュムッ。
一気に膣奥(なか)へと桜色の亀頭が埋め込まれた。
「~~~~~~ッ♡」
声に為らない甘い圧迫感と征服される悦びに背筋から駆け上る衝撃が重なり、少年と完全に一つとなって尻と少年の恥骨が触れ合うと、璃紗のすじの奥からゴプンと大量の密が滴り落ちた。
腰を両手で掴まれて牝の獣のように後ろから犯される。
少年が学んでいる神聖な講堂の席の横ではしたなく自分からオネダリした後に尻を突き出して。
いつ見付かるかもしれない。
それが殆ど無い可能性だとしても、璃紗には背徳的過ぎた。
ヂュリリュリュリュリュッと膣の襞が繋がった少年の幹へ絡み付いて蠢く。
精を搾り取るというよりはずっと自分の中に全部を留めておきたい。
そんな動きは子宮口が完全に少年の先端を食んで、傘の部分を子宮内に引き入れ、外へ逃がさぬよう枷のように嵌った時点で決定的だった。
「っ、璃紗?」
それに驚いた少年が少女の顔を覗き込めば、其処には牝の顔があった。
「いくしゅぅ♡ りしゃのおまんこぉ……変になっちゃっらぁ♡」
普通にするよりも深く繋がり、自分の最も神聖な場所に少年を捕獲する子宮口から齎される快楽は何度も何度も先端を押し付けられて、子宮を満たされる程に射精されるよりも尚強く。
胎内から深い快楽を少女の脳裏に植え付けて。
僅かな動きで子宮口を傘が前へ抉る度、後ろへ引っ掻く度、常識的には在り得ない強度でアクメを強制し、軽く何度も何度も何度も璃紗は達していた。
その証拠に震えっぱなしの膣内(なか)は粘着いた蜜を吐き出しては幼い襞を怪しく蠢かせて少年を射精へと導いている。
「璃紗っ、凄くいいよ……っ」
ずっと我慢させていたからだろうかと。
少年は後ろから少女に覆い被さる形で囁く。
「いくひゅぅ♡ ~~~っ、ぁ、くぅん……♡」
「ごめん。ずっと我慢させて……だから、今日は璃紗が好きな一番奥で沢山種付けしてあげるから……お胎(なか)が大っきくなるまで一杯……」
「ぅん♡ するぅ♡ いくすぅ♡ してぇ♡ いくすのあかちゃんつくるからぁ♡ ちゃんとうむからぁ♡ いくすのおちんちんではらませこうびしてくらひゃぃぃ♡♡」
「璃紗っ」
グヂュッ。
少年が腰をいつもよりも激しく動かし始めた。
「ぁ゛♡ あ゛♡ ひぁ゛ぁあぁぁあぁ♡♡ いくひゅぅうぅうっ♡♡♡」
先端の傘から先を子宮内から引き出せず。
3cm程しか押し引き出来ないまま。
それでもいつもよりも熱く蠢く幼襞と蜜の一体となった感触に抗えず。
尻がパンパンと鳴らされる。
自分で突き出した牝穴を優しく激しく蹂躙される悦びで璃紗は虚ろ瞳で嬌声を上げた。
舌を出して犬のように喘ぎ、被虐の心地良さに浸る姿は正に牝犬と呼ぶに相応しい姿態だった。
「やぁ♡ いくひゅぅっ♡ いくひゅぅっ♡ こんらぁ、らめらのぉ♡ こんらにしひゃらぁ♡ わんわんにぃ♡ いくすのぺっとになっひゃうぅぅ♡ しょうふらのにぃ♡ りしゃ、しょうふじゃなくれ、めしゅいぬになっひゃうよぉぉ♡♡♡」
押し入られて、貪られる感覚に涙を零しながら、幾度と無く抉られる子宮口はまるで射精のように出ている少年の蜜に中を染められて、その瞬間を待ち侘びるように収縮を繰り返した。
「い、いよ……っ、そうしたら、僕がずっと璃紗の飼い主なる、からっ」
「んぅ♡ いくひゅぅっ♡ なるぅ♡ なりまひゅぅ♡ いくひゅのめしゅいぬにぃ♡ いつでもおまんこでたねちゅけこうびするぺっとにぃ♡ ひあわひぇなのぉ♡ りしゃぁ♡ いくひゅのぺっとれもぉ♡♡」
乱れた少女の束ねられた黒髪が踊る。
押し込むだけで常人には耐えられないだろう衝撃を背筋に駆け上がらせながら、少女は牡を求めるだけの生き物と化した。
グヂュ、ヂュグ、ドヂュ、ゴヂュ、ヂュ、ヂュ―――。
抽挿で蜜が繋がった部分から滴り落ち、床に落ちた下着を汚していく。
恍惚と衝撃に歪んだ顔は少年に貪られる度、淫らに喜悦に浸り切ったものとなっていく。
「ぉ゛♡ ぉ゛♡ くぅん♡」
人語よりも獣のように鳴いて。
胎の中で震える卵巣と子宮内に牡の子種を受け取る準備が出来た少女は少年の繋がった場所の奥から込み上げてくる白濁の気配に頬を緩める。
(はやくぅ……いくすのほしいよぉ♡ りしゃのちいさなおへやであかちゃんつくってくれるぅ♡ ごしゅじんさまのこだねぇ♡ いつもみたいにおなかにぜんぶいれへぇぇ……♡)
「璃紗ッ、もう―――ッ」
「ぉ゛♡ ぁお゛ぉおぉぉぉぉ♡♡ りひゃぁ♡ いくひゅのめしゅいぬになるぅぅ♡♡ ずっろそばれぇ♡ こうびあにゃにぃぃ♡♡ だかりゃぁ♡ こわれひゃうくらいひへぇぇっ!! いくひゅのものになりはぃのぉぉ♡ ぁ゛♡ あ゛♡ あ゛~~~~~ッ!?!?」
一際大きく少女が達した瞬間。
ゴポボボボボボボボボボボボボボボ―――。
幹が膨れ上がり、鈴口から一気に子宮内へ精が迸った。
「あぉ゛おおぉぉお゛おぉぉおお゛お”おお゛ぉおおお゛ぉぉぉ―――」
少年との交合(まぐわい)で少女はずっと胎を白濁で満たされる時、大きく妊婦のようになってきた。
だが、今までとは明らかに今回は少年から放たれた子種の量が違った。
今までが子を授かって数ヶ月程の大きさだったとすれば、現在は臨月近くまで子宮は内部から膨れ上がり、璃紗の未来を暗示する。
「~~~~~~ッ♡♡♡」
精神を融かし崩すような牝の快楽。
声に為らないものが喉を鳴らして。
少女は自分の腹部を見て嬉しそうに今も少年を離さない子宮口をきゅぅっと絞った。
「なっひゃっらぁ……♡ いくひゅのめしゅいぬになっひゃっらのぉ♡♡ あかひゃんはらむぺっろにぃ♡ いくひゅのこらねれはらまへられひゃっらよぉぉ♡♡」
はぁはぁと荒い息を付く少年の下。
少女の股間から、ぷちゃぁぁぁっと黄金色の液体が零れ落ちた。
「ぁぁ♡ やらぁぁ♡ おひっこぉ♡ でひゃっれるぅ……♡」
「……これじゃお仕置きしないとだめかも、ね? 璃紗……」
いつもなら恥しさに身を捩るだろう少女も今はただただ放尿の開放感と背徳感に浸って、少年の言うオシオキという言葉に背筋を期待で焦がし始めた。
「もっろぉ♡ いくひゅのこだねほひぃのぉ♡ おしおきひてぇぇ♡♡ ぺっろれめひゅいぬのりひゃにおまんこひへぇ♡♡ おひんひんくらひゃいぃぃ♡♡」
少年が背後から少女を抱き締めて、顔を上げさせると唇を奪った。
「んぅっ?! ちゅ、ちゅぐ、ちゅ、いくひゅ、いくひゅぅ……っ」
小さく紅い舌が大きな舌から滴る唾液をチュルチュルと自らの口内へ絡め落し、喉がコクコクと鳴った。
餌を啄ばむ小鳥の雛のように大きくなった妊婦のような胎を揺らしながら、少女は何よりも甘いものを貰える幸せな一時に恍惚の表情を浮かべる。
「しゅきぃ♡ しゅ、きぃっ、ちゅ、ぐちゅ、ぢゅぐ、ちゅ、はぁはぁ……♡」
息を切らして舌が喘ぐ。
繋がったまま。
少年に求められるだけで再び少女は小刻みに達してしまっていた。
「それじゃあ、御仕置きするよ……璃紗」
唇を離しても未だ唾液をねだって突き出された璃紗の舌が残念そうに揺らめく。
少年は両手で少女の胴体を持つと。
そのまま窓際へと移動した。
そうして、璃紗に窓へ手を付かせて挿入したまま、両足を子供に放尿させるようにM字に曲げさせ支えると少し後ろへ背を反らせて少女の背中を胸で受け止めた。
「璃紗……外に向けて裾を捲って……」
「っ~~~♡」
そんな事をすれば、外に全てが見えてしまう。
浅ましく一生懸命少年を咥えている開き切ったすじも、牝穴を犯している幹も、子種で妊娠したように膨れてしまった大きな胎も、幼児に放尿させるような恰好で足を曲げて持たれているところまで。
その恥しさに耐えるなんて本来の少女には不可能だろう。
でも、今は少年の牝として、少年の御仕置きを受けているのだと。
震える手がスカートをゆっくり上にずり上げていく。
こんなにも恥ずかしくて誰にも見せられない事を見られてしまうかもしれない背徳と興奮が背筋を攻め立て。
自分の秘部と胎を外へ見えるように晒してしまった璃紗は繋がったままの膣内(なか)を一際大きく戦慄かせて達していた。
「くっ……凄いよ。璃紗の中、見られちゃうかもしれなくて、気持ちよくなっちゃった?」
「やぁぁ……みられひゃうよぉ♡ いくひゅとあかひゃんつくっれるろこぉ……こぢゅくりしへぇ、びゅーびゅーしゃれるところぉ♡ らいじなあかひゃんれきひゃうところぉぉ♡♡」
「そうしたら、見た人に璃紗が僕のものだって、ちゃんと種付けしてみせてあげないとね?」
「やぁぁ……♡」
口では拒否しようとも、少女の顔はいつになく蕩けて、羞恥と開放感と少年のものとして誰かに認めてもらえるかもしれないという淫猥で背徳的な行為を受け入れていた。
学校に残っている誰かが気付くかもしれない。
しかし、人間奴隷のように自分と近しい年頃の女給や使用人に性の手解きや行為の相手を頼むのは貴族の子弟達のあまり口外出来ない類の慣習でもある。
もし、見付かったとしても、講堂を汚した事と場所くらい選ぶようにと怒られてお終いだろう。
だが、それでも自分の秘事を誰かに見られるかもしれないというだけで璃紗の体は反応している。
「この小さいのに僕の子種で大きくなったお腹も、桜色のおまんこも……全部、僕のものだって、見てるかもしれない人に教えていいかな?」
その囁きに少女は……これは御仕置きだからと期待に震えながら、頷いてしまっていた。
「じゃあ……」
グヂュッと再び抽挿が始まる。
両足を持たれているとはいえ、本来不安定で幹が抜けてしまいそうになる体位だったが、未だ少年の傘を離さない子宮口は深く繋がったまま。
ジュゴジュゴヂュグヂュズゴヂュズヂュ。
まだ精が滴っていないすじと幹の繋がりからは少女の蜜だけが糸となって溢れていた。
念入りに深く小刻みに腰が動かされ、その度に精で一杯の腹部が揺れる。
まだ幼い身体が牝として牡を受け入れる姿。
その一際淫靡な行為が薄く窓に反射して。
璃紗は自分が魂の底から少年に支配される事を望んでいたのだと知る。
一緒にご飯を食べる事も一緒にお風呂に入る事も一緒に寝台で寝る事も大好きだったが、何よりも少年に抱かれて、繋がって、貪られて、抱き締められている時が、至福の時間なのだと。
危ない事をしていると知っていながら、彼女は何も手伝えない。
待っている事、祈っている事、見ている事しか出来ない。
だから、せめて、少年に刻んで欲しい。
瑕を残して欲しい。
少年が傍にいなくてはダメなのだと知って欲しい。
その為なら何だって出来ると。
奏璃紗は愛しい相手に全てを阿(おもね)る。
約束はどんな事があっても守る優しい人。
優しそうに見えて、話を聞かない傲慢な人。
傲慢でいて、誰よりも寂しがり屋な少年。
いつの間にか。
心の遥か深くで見ていた少年の人生はいつも悲哀と痛みに満ちていた。
裏切られる度、大切な誰かに別れを告げ、告げられる度、ボロボロな笑みで歩き出す姿が、背中が、愛おしくて、愛おしくて愛おしくて、愛おしくて愛おしくて愛おしくて、何で自分が傍にいて上げられないのだろうと切なくて、璃紗は胸が張り裂けそうになった。
入院して、会えなくて、どんなに痛かったんだろうかと、どんなに苦しかったんだろうかと、想像するしか出来なくて。
少女は泣いた。
寝台の中で少年が泣けない分まで泣いた。
そして、会えない寂しさに自分の指で自分を慰めた。
ようやく戻って来た姿を見た時、その願いを全部叶えてあげようと誓い、今もそれは変わらない。
少年の為なら、どんな行為だって、彼女には受け入れられるものとなっていた。
「いくひゅ♡ いくひゅぅ♡ みれぇ♡ りひゃのはぢゅかひぃところぉぉ♡♡」
悦んで欲しくて。
身体の奥底から昇ってくる卑猥な言葉を伝えて。
何度も何度もおねだりして。
抱かれる悦びを甘受しながら、ポロポロと嬉しさに幸せそうな笑みで少女が涙する。
「大好きだよ。璃紗……っ……また、出す、からっ……璃紗を僕のものにするから……っ」
「しへぇ♡ いくひゅぅ♡ いくひゅぅぅ♡」
二人の間にはもう誰かに見られるという事すら頭に無かった。
ただ、自らの傍で求めてくれる人と繋がっていたいとの想いだけが全てを占めていく。
「もう―――ぅ、くッ!? 射精(だ)すからッ!! 璃紗―――」
「ッ~~~~~~~♡♡♡」
ビュリュルルルルルルルルルルルルルルルッ!!!!!
容赦なく少女の膨れ上がり白濁で満たされ切っていた胎内(たいない)に再び精が大量に注がれた。
もう完全に声も失くして。
少女は自分の中に納まる精がプチュッと何か大切なものと一つになったのを感じた。
その悦びと慶びが白く意識を染めて。
璃紗は自分がようやく求めていた証を手に入れたのだと理解し、気を失った。
*
全てが終わった事後。
少年は股間を拭いて身嗜みを整え、少女の身体を魔術で清めて、辺りの清掃を行なった。
周囲には二人の濃密な情事後の匂いが立ち込めていたが、開け放たれた窓から入ってくる熱く乾燥した風に吹かれるとすぐにいつもの講堂へ戻り、もう熱さで汗が滴るような状態となっている。
「………」
スヤスヤと長椅子で横になる璃紗の腹部は誰が見ても妊婦と思うに違いないだろう程に膨れ上がっていたが、別に急いで帰る必要も無いと少年は冷静に虚空へ“彼女”を呼んだ。
「いる?」
『はい。何でしょうか』
【最従者(ディアコノス)】
少年の傍に使える正体不明の恐ろしく高機能な紫髪のハウスメイド。
声だけで答えた相手に少年は馬車の手配と少女の身体の検査を頼んだ。
『………異常無し。ただ一つ数日前と数値の変動した項目を確認』
「何か変わったかな?」
『対象、奏璃紗の因果律導線に分岐の予兆有り』
それが一体どういう事なのか。
少年は敢えて訊ねなかった。
「そっか。分かった……もう戻ってもらっていいよ」
『了解しました。では、最後に報告します。現在、校舎内に護衛対象三人の反応有り。これより通常待機に移行します』
「え?」
最後にサラッと何かとても重要な事を告げられた少年が聞くよりも先に声が途切れ、バーンと講堂の扉が物凄い勢いで開かれた。
「な、な、何してるんですかイクスさんはぁあああああああああ?!!?!?」
最も最初に声を上げたのはハイダル・エス・トリアその人である。
「破廉恥な!? 破廉恥な!? ハレンチなぁぁぁあああぁああ!? これはもう学内風紀を乱した罪で死刑です!! ええ、死刑ですとも!!? 私があんなにも心配していたというのに貴方と来たら璃紗に何をしてるんですか!!? イクス・ゼオ!!!!」
次に声を上げたのは猛獣の如く鬣を逆立てた獅子神少女にして璃紗の姉、奏美紗だ。
「不潔!? 不潔ですわ!!? あ、あ、あんな、あんなッ!!? 貴方には羞恥心とか道徳とか無いんですの!? 父の事で報告しようと来てみれば!? リーシャさんにあんな事を!?!? とにかく!!? これからミッチリと亜人貴族の何たるかを教育する必要があるようですわね!? イクス!!?」
最後に越えを上げたのはプルプルと羞恥と怒りとその他諸々の感情に震えた吼える狐、ウル・エイフォン・バーゲルだった。
三者三様に共通しているのはもう顔が真っ赤である事か。
それはきっと夏の熱さのせいだけではあるまい。
ギラリと一斉に視線が少女の、璃紗の腹部に向いて。
「わ、私にもしてください!! イクスさん!!?」
「何をどうやってあの子をあんな風にしたのか洗いざらい吐いて貰いましょうか!? イクス・ゼオ!!」
「うぅうう!! 不潔不潔不潔ッ!! あ、あんな風にしたいなら、わ、わたくしにすれば良いでしょう!!! イクス!!? 聞いてますの!!?」
キッと少年が睨み付けられる。
「ええと、その、何と言うか……」
行為を見られていた。
それもたぶん少年のいる講堂の、少年のいる窓際を注視していたのだろう少女達に。
言い訳も出来ない窮地に立たされた以上、針の筵を確実。
だが、少年にも予定というものがある。
本日は講義が終わった後、赤鬼宗家長女エンシェン・イル・フォイルとの会食。
あの異相であった事態の顛末を改めて報告しようと思っていた為、病院から出てくる前にハガスの繁華街にある静かに昼食が出来そうな場所を指定していた。
「ごめん。色々と用事があって……璃紗の事、頼んでいいかな。じゃ」
一陣の夏の風が三人の前で強く吹いて、瞬きをした次の瞬間には少年の服の切れ端が講堂横の講師用出入り口の奥へ消えていった。
「に―――」
「逃げ―――」
「うぅぅ!! 浮気者ぉおおおおおおお!!!?」
三人の少女達の呆気に取られた声と叫びにも反応せず。
ムニャムニャと璃紗の唇は薄ら微笑んでいた。
何を夢見ているのか。
その少女達の叫びの中に少年と聞き慣れない誰かの名前が溶け。
夏の日差しは全てを焦がすように燦々を世界を包み込んでいった。