※この作品はR-18です。

聖娼館ハルトゥム   作:Anacletus

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南部編最後のエロが始まりました。今まで出てきた少女達との交わりは今後の物語の重要な転換点になっていく事でしょう。西部編はこれより五年後。誰もが変わり、誰もが変わらず、一人の少年を求めて動き出します。総勢十一人と絢爛な内容をご覧ください。まずは最年少の少女達から。では、次回。


第二章四十九節★

第二章四十九節「愛理」

 

 細やかな指が幾つも肌をなぞって。

 

 柔らかな栗色の壁紙に春の明けを思わせる吐息が零れた。

 

 白色に褐色。

 

 桃色の指先は軽やかに踊って。

 

 艶やかな唇は鳥が啄ばむよりも優しく囁き紡ぐ。

 

 言葉は宵過ぎにそぐわない起きての一言。

 

 我が子をあやす母のような笑みで仄かに舌が渇くような熱のまま。

 

 瞳の潤む事さえ控えめに。

 

 詳(つまび)らかな心の赴くに任せた少女達は揺蕩(たゆた)う彼を慈しむ。

 

「ん……」

 

 瞼が僅か開けば。

 

 世界は四方の洋光(ランプ)に照らされて。

 

 朧な陰影を刻んだ。

 

「み…んな…?」

 

 誰も声を上げなかったのは少年の声を逃したくないと恐れたから。

 

「ティア。今日は我ら一堂から贈るものがあるのだ」

 

「イフィ、ミスラ?」

 

 まだ少しだけ滲んでいる視界を左に向けて。

 

 少年は見上げた。

 

「お前はただ感じていて欲しい。我らの事を……」

 

「……うん」

 

 寝台に寝ているのではないと少年が知ったのは四方の影から。

 

 誰も床に降りている様子は無かった。

 

「此処は館で一番大きな場所。一部屋が寝台そのものらしい。知っていたか?」

 

 首を僅かに横へ振る少年に今度は右から声が掛かる。

 

「ティア。そなたは今、あまり動けぬ故。多くの枕に背を預けさせてある。痛いところがあったら言うのじゃぞ?」

 

「エト?」

 

「今日は余らが、そなたに尽す番である。まずは幼き子らから」

 

「?」

 

 少年が前を向くと二つの影。

 

「にぃさま」

 

「兄様」

 

 青と白。

 

 二つの肌が睦まじくお辞儀した。

 

「にぃさま。えふぃをみて、たのしんでくださいませ」

 

「兄様。烙南のはしたないここをお目に掛けます」

 

 エフィリム。

 

 青い肌に二本の角持つ魔族の血を引く少女。

 

 その小さな身体は白の下着姿だった。

 

 乳首の膨らみがハッキリと覗いている。

 

 黒の首輪から胸元の中央を通るレースは何も隠さず。

 

 そのまま脇腹へと続き、腰の部分で繋がってスカートのように飾り立てていた。

 

 僅か大人びた印象。

 

 しかし、その下。

 

 肝心な性器を隠す為のものは更に過激だ。

 

 凡そ下着とは言えないだろう。

 

 腰の左右には愛らしい形の蝶々結び。

 

 その先にある布はなだらかな恥丘もすじも隠さず。

 

 左右の股から尻の左右を少し隠すのみ。

 

 乳房の下。

 

 ふっくらとまろみを帯びて孕んだような胎と陰影を刻んだ蒼い肌はしっとりと汗ばんでいた。

 

「えふぃはわるいこです。にぃさま、こんなにくるしそうなのに、もう…おまんこ…とろとろにして……」

 

 幼いすじは本人が申告した通り。

 

 湯気を立ててしまいそうなくらいに熱く蕩けて。

 

 中心から蜜が糸を引いてシーツに垂れていた。

 

 幼いながらも娼婦の振る舞いで少女は自らの願いを告げる。

 

「にぃさまぁ。このまま、えふぃのあなでたのしんでください///」

 

 片手の二つの指がクプッと蜜の滴る幼気(いたいけ)な穴を開いて見せた。

 

 そうしてエフィリム・エーネは交わる準備を終え、二人目の少女が少年に囁く。

 

「兄様。烙南のほと。今はこんなになっていて……」

 

 長大な白い髪。

 

 病弱を思わせる白い肌。

 

 エフィリムとは対照的に羞恥と大胆な己の行動に上気した頬は桃色で。

 

 土御門烙南を飾り立てるのは黒の下着。

 

 しかし、その形は極東の出である者らしく。

 

 白の絹を捻り巻いた紐を使う褌(ふんどし)だった。

 

 それも大事な場所をただ前掛けのように垂れて覆うだけのもの。

 

 透ける布は秘部を覆うのではなく。

 

 視線を集める役目しか果たしていない。

 

 そして、黒の性具が肌をより一層引き立てている。

 

 もう膨れている小さな乳首に嵌る輪は常に勃起を持続させ。

 

 胸の感度を高めていて。

 

 すじの頂点。

 

 小さな陰核(クリトリス)も同様の品に震えていた。

 

 周囲に皮を持たない真珠はジリジリと周りを囲う輪に締め付けられながら、今も少女を高みへと導いていて。

 

 それが一種の魔術具だと教えている。

 

「これを付けて、から…っ…ずっと兄様の事を考えるだけで…達してしまいそうでぇ……」

 

 既に蕩けているのはエフィリムと同様。

 

 包皮を痛みもなく物理的に排除しながら、女の性感を一定頻度で上げていく性具の効能はまだ幼い少女には少々強く、少年の肌に太腿に乳首を豆を擦り付けたいという衝動を膨れ上がらせていく。

 

 グチュッと蜜が滴るのも構わず。

 

 指が自らのすじを割って左右に開く。

 

「兄様ぁ♡ 烙南は、烙南はぁ♡ 兄様に“まらあそび”して頂きたいです///」

 

「二人とも、おいで……」

 

 少年が少しだけ手を伸ばした。

 

「にぃさまぁ♡」

 

「兄様ぁ♡」

 

 十一人の中で一番幼い二人の淫らな誘いに同姓でありながら、他の誰もが胎の奥を濡らした。

 

「まずは」

 

「お清めしますね」

 

 少年の近寄って。

 

 熱(いき)り勃つ幹に二人が顔を寄せて舌を突き出した。

 

 互いの舌を絡めながら、膨らんだ先端をまるで子猫のように舐めて。

 

 陶然とした様子の幼い口淫が始まる。

 

 ピチュ、ピチュ、ピチュ。

 

 淫靡な戯。

 

 今にも自分の恥部を慰めてしまいそうな欲求に狩られながら、エフィリムと烙南は互いの届かぬ場所を労わるように熱心な奉仕を続けた。

 

 次第に熱を帯びる行為はやがて幹と先端を往復していき、玉を甘く甘く唇と舌で転がし、先端から溢れる蜜を共に吸い、指で優しく扱き、ころころと玉を愛撫するまでになっていく。

 

「おいひぃれす。にぃさまぁ……」

 

「ん、ちゅ、は、っ、んちゅ♡」

 

「二人とも」

 

『!?』

 

 もう殆ど言葉にならない様子で大きく震え出す先端から白濁を貰おうと二つの口が開いた時、イフィミスラの声で二人が我に帰った。

 

「今日は愉しませるのだろう? ならば、まずは……」

 

「は、はぃ……」

 

「分かりました……」

 

 キュッと幹の根元が二つの指で抑え付けられて。

 

 少年は熱い呼気を漏らした。

 

「にぃさま…こんどはここで……」

 

「御奉仕致します。兄様……」

 

 エフィリムは背後からオーレムが、烙南は紅亜が、まるで赤子を排泄させる時のように両足を掴んだ。

 

 蟹股にさせられたまま。

 

 二人のすじがピタリと元々一つだったように合わせられて。

 

「ひぁぁ///」

「んぅぅ///」

 

 二つの穴から滴る蜜が一つとなって少年の上を向く先端に滴った。

 

 すじが一つの蜜孔と化し、少年の上に降ってくる。

 

 グジュニュッッッ。

 

「!!?」

「?!!」

「!!!」

 

 粘着いた音と共に少年が腰に力を入れた。

 

 下から少年の先端がすじを掻き分け、通り抜けるまで凡そ五秒。

 

 極上の熱い滑(ぬめ)りと柔らかに吸い付く性器で挟まれて。

 

 精を漏らさなかったのは奇跡に近かった。

 

「にぃさまぁ♡ にぃさまぁ♡」

 

「あにしゃまぁ♡」

 

 完全に雌となった顔で。

 

 エフィリムと烙南が少年の名を呼んだ。

 

「動かします。烙南様」

 

 紅亜が顔を紅くしつつも、自分の守るべき少女を動かそうと揺すり。

 

「一杯して差し上げてください」

 

 オーレムもエフィリムを背後から上下を開始する。

 

 幼い二人の少女のすじを貝合わせにした密壷は驚く程の弾力と柔らかさで幹を包み込み、同時に少女達の最も敏感な部分を幾度も幾度も先端のエラで擦り上げた。

 

「あ、あ、あっ、にぃ、さぁ、まっ、にぃさ、まぁぁぁ♡♡」

 

「あにしゃまぁ♡ あにひゃまぁ♡♡」

 

 己を求める声に答えて。

 

 少年の手が自らの根元まで下りてくる二つの尻と絡み合った足を撫でる。

 

「っ」

「ぁ」

 

 それだけで悦びが二つの幼気(いたいけ)な背筋に奔る。

 

 稲妻に打たれてもそこまで肉体が戦慄く事はないだろう。

 

 まるで性具のように己の秘所を使って少年を慰める背徳感が少女達の頭を真っ白にしていく。

 

「すきぃ……にぃさまぁ♡」

 

「あにしゃまぁ♪ やぁ♡」

 

 グジュム、グチュプ、ジュチュ、ミュチュ。

 

 いつの間にか。

 

 蕩けた顔で少年の熱い幹が蜜で湯気を立てていく。

 

「ぅ……」

 

 少年が呻いて。

 

 二人の少女の顔が淫らに綻ぶ。

 

「いっしょにいきたいれす♡ にぃさまぁ♡」

 

「あにひゃまぁ♪ らくにゃのここつかっれくらひゃいまへぇ♡♡」

 

 そのおねだりに少年の奥で精が弾けた。

 

 真上を向いて少女達と同じく蜜を滴らせていた先端が噴水のように精を放った。

 

「んぁああああああ♡♡♡」

「ひにゃぁああああ♡♡♡」

 

 膨れ上がった幹の太さ熱さにすじを密着させて。

 

 同時に達した少女達が頭に顔に全身に降り掛かる白濁を嬉しそうに受け入れた。

 

 精は顔を穢し、唇と下に纏わり付き、乳首をジンジンと熱くして、胎の上からでも妊娠を感じさせる程に力強く、すじと尻を火傷のように熱くして、足の指先までも悦楽に染める。

 

「「ん♪」」

 

 二人が背後の手から離れてピッタリと正面から身体を合せて、その胎の上で少年自身を包む。

 

 そのまま、精に塗れた唇と下が互いに絡められた。

 

 ピチュクチュクチャクチャ。

 

 まるで雛鳥が親鳥から餌を貰うように互いの口の中の精を交換しながら、姉妹のような睦まじさで淫らな舌が踊り、少年の目を愉しませる。

 

 そうして。

 

 精の糸を口元で引かせながら、少女達は少年を向いた。

 

 艶(あで)やかな瞳の色。

 

 それは娼婦のもので、雌のもので、ただ少年を恋う女の情念。

 

 濃密な精の匂いに揺らめくのは燃え盛る命の熱。

 

 淫靡でありながらも、少女達は確かに一人前だった。

 

 男を愛する、という事に掛けて。

 

「……エフィリム。烙南」

 

 声に返す声はない。

 

 少女達が自らの間で息衝き震える魔王の男根の脈打つ鼓動を感じながら、ただ行動のみを示して。

 

 いつの間に決められたのか定かでもない順番のまま。

 

 まずは烙南がその身体には不相応な大きさの男根の先端を自らの膣(なか)へと潜らせた。

 

「~~~~~」

 

 声にならない声。

 

 いつもよりも太く雄々しい少年。

 

 自分達に興奮してくれたのだと悦楽の中で喜びが白い少女を満たしていく。

 

 すぐに半分以上までも呑み込んで。

 

 背筋を仰け反らせた烙南の乳房へエフィリムが舌を這わせる。

 

 チュウチュウと唇が音を立てて、舌が滑らかな肌と中心のコリコリとした先端、それを締め上げる黒い輪を共に味わい始める。

 

「動く、よ……」

 

 我慢出来ず。

 

 少年が僅かに腰を突き上げて。

 

 口元から唾液を零しながら白い少女もまた動き出す。

 

 粘着く吐息は桃色の気炎。

 

 三人の姿に当てられた周囲の誰もが股間を滾らせた。

 

 グチャグチャと音がする。

 

 幹を絞るのは肉粒と襞だ。

 

 その動きと躍動はいつもとは違う。

 

 少年とする優しい交合(まぐわい)の時とは違う。

 

 激しく求め合う交尾には命掛けというに相応しいものが宿る。

 

 愛しい男を咥え込んだ肉体に反応して性具はもう烙南を絶頂へと導いていた。

 

 言葉はない。

 

 いや、出ない。

 

 獣のように腰を突き上げて。

 

 獣のように尻を打ち下ろして。

 

 それを労わるように口付けを続ける青い少女がいて。

 

 もし、彼らの姿を絵心のある人間が描いたなら、淫悦の堕落ではなく、生命の営みをその絵に封じ込めただろう。

 

 生命は芸術だと誰かが言った。

 

 命とは性だと誰かが言った。

 

 生臭く情念に満ちたソレ。

 

 社会は人を醜いと教えるが、人は相変わらず美しいまま。

 

 過去、多くの種が守りたかったもの。

 

 相反する性が互いをぶつけあう行為。

 

 愛を彼女達は目の前に見る。

 

「――――――」

 

 声もなく全身全霊で少年を包もうと自らを墜とした白き少女は、全身全霊で少女を感じようとした少年に遥かなる高みへと昇らされた。

 

 溢れ出す精も蜜も輝いて。

 

 三人を濡らす。

 

 たった一度。

 

 されど、渾身の一度を終えた土御門烙南はそっと優しげに少年へ微笑んで、後ろへと倒れた。

 

「烙南様。お疲れ様です」

 

 紅亜が柔らかな布で少女を優しく抱き止め、少年の槍を少女から引き抜く。

 

 しかし、一滴も零すまいとしたかのように精が膣(なか)から大量に溢れ出てくる事は無かった。

 

 膨れた胎は限界まで精を受け止めながら、ふっくらと全てを許容して。

 

 少女が新たな命を得ようとしているのを教えている。

 

 少年から少し離れた場所に寝かされながら、満足げな微笑のまま、最初の一人は眠りへと付いた。

 

「にぃさま。つぎはえふぃがいたします」

 

 目の前であんなにも見せ付けられた青い少女は胸の内に嫉妬を秘めながら、少年の肌が乾かぬようにと跨った。

 

 その姿勢は烙南よりも獣らしく。

 

 己の背中を少年に見せるもの。

 

 ズプッと淫魔の魔穴で先端を食み締められた刹那。

 

「ッ」

 

 一瞬で達しようとする肉体を少年は何とか立て直した。

 

 貴皇の内で魔族としての素質を開花させられたエフィリムの膣(なか)はもう完全に人というものを越えている。

 

 自在に動く全ての穴は男を何処までも堕落させ搾り取る為のもの。

 

 高位の魔族すら根を上げるのは間違いない魔性の淫悦は男の下半身に屈服を囁く業火。

 

 身を滅ぼしても味わえたなら、人間には過ぎた一時となるだろう。

 

「ずっと、うずいていて。にぃさま、えふぃにすべて……ください」

 

 貞淑。

 純真。

 奉仕。

 

 声に篭るものは真実。

 

 しかし、少年の先端を早くも絶頂へと導こうとする膣(なか)の動きは悪辣なまでに射精を強要する。

 

 嫉妬。

 独占。

 偏執。

 

 そう呼んで差し支えない肉体の希求もまた真実。

 

 魔族、悪魔、魔なる者、誘惑者。

 

 何故、彼らが人にそんな呼ばれ方をするのか。

 

 当の人間は長い時の中で忘れていたが、少年はそれを実感として知る。

 

 それは愛求める性故だ。

 

 人よりも人らしく。

 

 欲望に忠実なる者達。

 

 時に人間よりも人間らしいから人は彼らを魔と呼んだのだ。

 

「んぁ♪」

 

 ズグ。

 

 熱く蕩けた蜜壷へとゆっくり幹が埋没していく。

 

 灼熱に身を焦がされるより辛く。

 

 水に沈み溺れるよりも喘ぐに値する。

 

 教会が説く天の国の安寧よりも明らかな快。

 

 繊細な感覚を持つ者ならば。

 

 その十秒にも満たない時間で脳を壊されていただろう。

 

 過剰過ぎる快楽は猛毒に勝る。

 

 身を滅ぼす薬の中毒者すら、目の前にどちらかを置かれたらこちらを取る。

 

 そんな、心地良さ。

 

「にぃさまぁ♡ にぃさまぁ♡」

 

 ずっと少年を思い続けた少女の膣(なか)は微細な幾万の繊毛と肉粒と襞を複雑に絡ませた造りとなっていた。

 

 少年の幹の造形、その状態の全て、何もかもを感じられる青き少女。

 

 エフィリム・エーネは真に自分が魔族だと心の内で認めた。

 

 こんな風に誰かを愛したら、その人はきっと壊れてしまう。

 

 その人でなくなってしまう。

 

 少年の弱い部分が分かる。

 

 何処の襞を肉粒と動かし、蜜を吐き出して労わればいいのか、分かる。

 

 今正にそうしている少年は壊れていない。

 

 まだ、壊れていない。

 

 けれども、壊してしまう。

 

 愛しくて愛しくて、壊してしまう。

 

 奉仕すればする程にそれは加速する。

 

 脳内に溢れ過ぎるものが生命を脅かす。

 

 心臓が早くなり過ぎる。

 

 血の速度に血管が持たない。

 

「にぃさまぁ♡ にぃさまぁ♡ にぃさまぁ♪」

 

 止められない。

 

 愛する事を止められない。

 

 壊してもいい。

 

 独り占めしたい。

 

 だから、壊してでも愛したい。

 

「すきです! えふぃはにぃさまだけのめすです♡」

 

 エフィリムは高ぶった性感のまま。

 

 通常の思考では在り得ない結論を得た。

 

 それが、魔族だ。

 

「にぃさまだけのめすあなです♡ こづくりあなれす♡」

 

 溢れ出る言葉に偽りはない。

 

「にぃしゃまぁ♡ えふぃのおまんこでかわいいかわいいしてあげます♪」

 

 ずっと押し込めていたものが、ようやく、少女の奥から解放された。

 

『!?』

 

 バサリと黒の翼が青き背中から溢れ出す。

 

 その翅の数は四、六、八、十二枚。

 

「エフィリム。君は……っ」

 

 全身から仄かな輝きを溢れ出させながら、慌てて止めようとした誰もを両手で制止して。

 

「おかあさん。いっていました。えふぃみたいな“いんらん”はいらないって」

 

 溶け出した記憶が少女の涙となっていく。

 

「えふぃみたいな“いんばい”はじぶんのこじゃないって」

 

 涙が黒いのは少女のせいなんかではない。

 

「おとこのひとにえふぃをうって、おまんこしたら、そうしたら、かわいがってやるって」

 

 愛が深いとは憎しみが深いの裏返し。

 

 一度も幼いエフィリムが話さなかった過去に少年は身を起こして、今も自分を愛し、壊し続ける少女の頭をそっと、いつものように、撫ぜた。

 

「えふぃはおまんこします♡ にぃさまにすてられないようにおまんこいっぱいします♡ だいすきだから、すてられたくないから、こわしたって、なんどでもなんどでもなんどでも!!」

 

 快楽に蕩け、悦楽に朽ちて、それでも尚自らの業に絡め取られながら、愛を、憎悪を、慈しみを囁く。

 

 そんな、大切な少女を、少年は、抱き締めた。

 

 ズプンと幹が全て少女の中に埋もれる。

 

 全身から血を吐き出して常人ならば死ぬだろう淫獄の中。

 

 殺されながら愛される魔王の囁きはとても優しく。

 

「いいよ。君の気が済むまで何度だって僕は付き合う。例え、永劫の果てまでだって。最初に言ったよね。君を地獄の底まで連れて行くって」

 

「ぁ……」

 

 黒い涙を湛えた目元にそっと指が伸びて。

 

「君が嫌だって言っても、君がどんなに泣いて叫んでも、僕の旅路の果てまで、必ずだって」

 

「にぃ―――さまぁぁぁ!!!」

 

 雫の色が変わっていく。

 

 淫らに歪んだ幼子の顔がクシャクシャに歪んでいく。

 

「約束は果たされる。君が僕を壊しても、僕は君を連れて行く」

 

「はぃッ、 はぃッッ、はぃッッッ!!!」

 

 嬉しくて。

 嬉しくて。

 嬉しくて。

 

 また少年を殺して。

 

 また少年を輝かせて。

 

 それでも少女は誓う。

 

 幾度でも幾度でも誓ってみせると、決めた。

 

「えふぃのすべてはにぃさまのものです。このからだもこのたましいもいのちもぜんぶぜんぶ、えふぃのすべてをさしあげます。どこまでもおともします。にぃさま。まおうさま。えふぃの、いとしいかた」

 

 少女の膣(なか)が柔らかく今までの拷問のような攻めを穏やかにした。

 

「ありがとう。エフィリム」

 

 翼が散る。

 

 業が放たれる。

 

 けれど、それは愛が果てたわけではない。

 

 ただ、受け入れられただけなのだ。

 

 見ていた誰もにそれが分かった。

 

 人より人らしい彼女が本当に欲しかったのは愛ではない。

 

 愛を共に分かち合う他者だったのだと。

 

「必ず、戻ってくるから」

 

「はぃ……」

 

 嫋やかに、艶やかに、少女は自分の奥で弾けた精を受け取って、その意識を白く白く染めていった。

 

 *

 

 エフィリムが烙南の隣で穏やかな寝息を立て始めるのを見て、少年は急激に自分がハッキリしたのを感じた。

 

 性魔術。

 

 少年も使う技術が少女に有るはずも無い。

 

 しかし、それと同等以上の効果が少年には現われていた。

 

 それが例え蝋燭が消える前の一時だっとしても、時間一杯少女達と共に居られる幸せを少年はエフィリムへ感謝せずにはいられなかった。

 

「大丈夫か? ティア」

 

 少しだけ心配そうなイフィミスラの頭を撫でて少年が頷く。

 

「では、次じゃな」

 

 エトが言うとおずおずと紅亜とオーレムが進み出た。

 

「……///」

 

 まず顔を真っ赤にした紅亜が自分の下着を見せた。

 

「紅亜って―――」

 

「い、言うな!? わ、私だって!? だ、旦那様がこんな事にならなければ、これは選ばなかった!!」

 

『旦那様?』

 

「クーヲ?」

 

 事情を知らないエト、エーレイン、エリザ、シュレディナ、マヲン、セイリが意味合いは違っても同じような微妙に鋭い視線を少年へ投げ掛けた。

 

「でも、可愛いよ」

 

「なッ、ら、らら、烙南様に比べたら私なんて―――うぅぅ」

 

 大陸東部ではよく着られる白い襦袢。

 

 紅亜の下着はそれ一つ切りだった。

 

 しかし、いつもとは違うところが一つ。

 

 その髪型だろう。

 

 紐を解かれたツインテールは黒く長い。

 

 夜の夫の前では装いを捨てる。

 

 紅亜のいた乂羅では比較的一般的な女の常識だ。

 

 自分の体一つで閨の勝負をするのである。

 

「新鮮でいいと思うけど」

 

「そういうのはひ、人前ではだな!」

 

「言っちゃだめって事?」

 

「仕方なく、だ、旦那様と呼んでいるのに、これ以上恥しくするな!」

 

 羽織一枚。

 

 後は全てを見せた少女の精一杯が少年にはこの上なく嬉しかった。

 

 きっと、これから注目される、少年以外に見られるという、そんな羞恥に耐えて、その姿を選んだ。

 

 その想いにこそ、感謝は尽きず。

 

「顔、よく見せて。紅亜……」

「ぁ……」

 

 恥じらいに震えて俯いた頬を少年は撫でた。

 

「旦那…様……」

 

 恥じらいながらも何とか笑みを作る仕草。

 

 初々しい新妻気取りの紅亜に前の二人にとは別の感情が他の女性陣に沸き上がる。

 

「ご主人様」

 

「オーレムは……」

 

 快楽優先の超乳エルフにとって、下着とは身に纏うものと言うよりは身に付けるものらしく。

 

 その巨大な乳首に潜り込むように黒光する性具がめり込んでいた。

 

 乳頭の中心に埋まり震えて乳を揺らすソレは頂点を共に繋げている。

 

 フルフルと震える巨大な胸。

 

 細い金鎖で繋がれているのは何も胸部だけではない。

 

 首、手足も臍や秘所も同様のもので飾られ縛られている。

 

 烙南よりも激しい自己主張。

 

 尻穴に埋まる獣の尻尾や陰核を覆う極小の禁断蟲(エクソティシス)。

 

 尿道から垂れ下がる金鎖はそのまま膣(なか)へと潜り込む大型の男根を模した張形と繋がり、下着のように腰と股を回って繋がっている。

 

 ご丁寧にも胸と秘所の鎖の一部は引けるように飛び出していて、その先には白い輪が一つ結わえられていた。

 

 抜いてくださいと言わんばかりだ。

 

 それを持っていいのが誰かなんて考えるまでも無い。

 

「気持ちいい? オーレム」

 

「はい♪」

 

 対照的な二人がおずおずと少年に寄った。

 

 烙南とエフィリムの交わりで汚れた場所がないくらいに精と蜜に塗れていた少年だったが、それがえも言われぬ芳香となって、二人の女を刺激した。

 

 魔族の体液は時に媚薬めいた効能を持つが、それにしてもクラクラとフラフラと二人は少年を左右から占領する。

 

 片方はフニュリと控えめで慎ましやかな胸。

 

 片方はブリュンと手応えが凄まじ過ぎる胸。

 

 どちらも極上。

 

 ならば、男の本懐としては味わうに足る。

 

「二人とも、するよ」

 

「旦那様。や、優しく…して……」

 

 まるで借りられた猫のように大人しくなった紅亜が、女としての己が他者に曝け出されるという最大の恥辱をも呑み込んで、呟いた。

 

「ご主人様。どうぞ」

 

 胸の鎖を少年に差し出して、オーレムが微笑む。

 

 今にも弾けそうな果実は乳首だけで口を満たすだろう。

 

「まずは紅亜から」

 

「あ、~~~ッ」

 

 少年の唇が自分の胸を向いている。

 

 高まる鼓動は早鐘を打つよう。

 

 でも、それよりも少年の辛い身体を労わって。

 

 紅亜は胸を曝け出して両手で持ち上げた。

 

 どうしてこの順番になってしまったんだと。

 

 胸からして勝ち目なんてないじゃないかと。

 

 不公平過ぎるアミダ籤を呪ったのも遥か彼方。

 

「ん」

 

 女としての劣等感も敗北感も少年の口付け一発で何処かへと消えてしまった。

 

 ちゅ、ちゅ、ちゅ。

 

「あ、ん、や、ぁぁ♡ そ、そんなに優しく吸うな///」

 

 赤子よりも弱い力だった。

 

 それが何だか無償に心配で。

 

「ほ、ほら、これで、どうだ?」

 

 自分から吸い易いように更に乳房を上向けて。

 

 少年の頭を紅亜がそっと抱く。

 

「ちゅ、紅亜って、何だか良いお母さんになりそうだよね?」

 

「ば、馬鹿……な、何を言うんだ……だ、旦那様が私を、こ、こうしたんだ」

 

 満更でもない顔。

 

 他の女性陣は思わず爪を噛んで「やられ、ましたわ!?」とでも言いたげだった。

 

 女としての生き方を封じて生きてきた少女にとって。

 

 良い母親になれると言うのは最高の褒め言葉。

 

 己の内より溢れ出る母性という母性で少年を包み込めたら。

 

 昔、母に感じていた想いを少年にも感じさせられたら。

 

 紅亜は本当に自分が少年の母になった心地で安らかさを味わう。

 

 無論、そんな想いとは裏腹に股間を熱くしながら。

 

「ん、ん、そうだ。上手い上手い♪ ふふ、旦那様は本当にお乳が好きなのだな。これでは将来出来る子の乳離れが心配になる」

 

『!!?』

 

 衝撃。

 

 いや、当然の帰結。

 

 少年との間にいつか子供を儲けるつもりでいるとの宣言。

 

 それは女性陣の幾人かが秘めた想いであり、エトにとっては人生の一大事として扱う事柄だ。

 

 それをいとも容易く口にする。

 

 天御門紅亜という少女をエトは密かに自分のライバル2に認定した。

 

 一位は言わずもがな。

 

 近頃は親友とも言える間柄となったイフィミスラである。

 

「ご主人様ぁ♡」

 

 甘い声に少年がそっと紅亜の胸から唇を離した。

 

 それに自分でも思ってもみなかった寂寥を感じて。

 

 少女は己が本当に少年を心底に想っているのだ、求めているのだと改めて知る。

 

「どうぞ」

 

 恭しく金鎖が少年の手に手渡され、そろそろと引っ張られる。

 

 ジュポン。

 

 音としてはまるで男根を膣から引き抜いたような音だった。

 

 それよりも女性陣が驚いたのはオーレムの乳房に入っていた性具が男根の形をしていた事だ。

 

 しかも、大きい。

 

 超乳と呼べる者だけが装着を許される類のものなのは明白だった。

 

 だが、それよりも驚かれたのは少年に向って二つの胸からミルクが吹いた事だ。

 

 まさかの妊娠?

 

 そんな想いが誰の頭にも過ぎった。

 

「お乳。治まるようになってきた?」

 

「はい」

 

「ど、どういう事だ?」

 

 思わず聞いた紅亜に少年が答える。

 

「オーレムは色々と身体の造りが人とは違ってて。あの子から近頃母乳が出てるって聞いてたから心配してたんだけど、大丈夫そう……かな?」

 

 大きくオーレムが頷いた。

 

 子供が出来たのではないと聞いてホッとした様子になる女性陣の中で何人かがハッとした様子になる。

 

 何を自分は安心したのだろうかと。

 

 エーレインやエリザ、シュレディナやセイリが自分の心の内にあるモヤモヤとした感情に頬を染めた。

 

「じゃあ、いただきます」

 

 少年の唇が、その巨大な乳輪と乳首を、食んだ。

 

 男と女の宴は続く。

 

 愛の理(ことわり)を持って。

 

 夜の果てはまだまだ遠く彼方にあった。

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