---工藤新一---
もう体力が…思考が朦朧としている。世良はもう果てている。呼吸の度に、彼女の胸が上下しているので、生きているのは、分かるが…
「どうやって、脱出をすれば良いんだ…」
もう、粉しか出ない気がする。腹が減った…あっ!ウエストは細くなっている筈。ベルトの内側に指が入るスペースを見つけた。外す手立て…ベルトの内側を弄る。あった♪
漸く腰を拘束していたベルトが外れた。太股が問題だな。その前に世良の手首だな。指先で拘束具の状態を見る。あった、これだ。世良の手首の拘束を外せた。問題は、二人を繋ぐ太股だ。指が届かない…いや、世良の上半身が起きれば…
「世良!起きろよ!」
パシッ!パシッ!
頬を叩いた。
「どうしたんだい、工藤君。ボクを虐める気になったのかな?」
コイツ、エムなのか?
「手首の拘束をはずした。上半身を起こして、太股の拘束を外してくれ!」
「なるほど…了解だ…」
俺は身体を横にずらし、世良が上半身を起こし、太股の拘束を外した。こうして、俺と世良は分離出来た。だけど…
部屋を調べ廻るが、ベッドしか無い部屋。扉は一つだが、ダミーの気がする。扉付近では、空気の流れをまったく感じないからだ。
「え?!シャワーも無いのか…洗えない…」
世良に放出した物は、世良から流れ出して来ない。世良の体内で定着しているようだ。くそっ!
「喉が渇いたよ…飲み水も、食べ物も無いのか…」
世良も部屋を調べるが、何も無いようだ。いや、待てよ…
「世良、ベッドを動かそう」
「あぁ、なるほどね」
ベッドを退かすと、床に穴が有り、はしごが有った。ここから出入りか?いや、ベッドで隠してあった。では、俺達はどうやって、ベッドに拘束されたんだ?
有るとすれば天井だな。天井を見る。だけど、常夜灯の明かりだけでは、見えにくい。いや、見えにくい場所にあるはずだ。世良と二人でベッドを立てて、見えにくい部分に置いた。
「工藤君!ベッドの裏に、梯子があるよ」
正解ってことか?ソレを使い、天井まで行くと、隠し扉を見つけた。そこを開けると、通路のような場所へ出たので、風上へ向かって歩くと、外へ脱出できた。しかし、外の景色を見て固まる俺と世良…目の前には、青い海と白い砂浜が広がっていた。ここはビーチ前にあるコテージを模した出入り口のようだ。
「ここって、どこ?」
波打ち際まで行く。水は澄んでいる。水平線に島など見えない。ここはどこだ?取り敢えず、身体を洗う。だが、
「痛い!うっ…脱水状態で交わったのかな?内部が擦れているようだよ」
って、世良。股間の内部が傷だらけのようだ。それって、俺が傷物にしたってこと。二人で、洗える部位だけを洗い流し、海岸線に沿って歩てみた。だけど…
「熱い…」
全裸の俺達に、容赦無く太陽の熱が放たれている。肌も暑いが、足の裏が熱い…素足にはキツい。砂浜の次は岩場だった。火傷気味の足の裏には、キツいシチュエーションである。
「世良は、ここにいろよ」
「何言ってんだよ!一人にしないでくれよ!ダーリン♪」
ダーリン?まぁ、責任を取るとそうなるのか…だが、俺には蘭が…俺達をこんな目に遭わせたヤツに責任を取ってもらうか。
岩場を抜けると小高い崖があり、その上には森があった。崖をよじ登る俺達、全身泥だらけである。
「森の中は涼しいねぇ。あっ!木の実がある…」
木の実を見つけたが、世良は食べない。毒かもしれないから。
地平線をチェックしながら、森を進むと、泉があった。ここの水も澄んでいる。
「水浴びをするよ…ベトベトで気持ちが悪い」
先程海水で洗ったせいで、全身塩塗れであった。それを洗い流すように、水浴びをする俺と世良。真水なのか、ここの水は痛くないようで、世良が膣の内部も指で洗い始めた。だけど、もう乾いているのか、ゼリー状の物は一切出て来なかった。
「愛の結晶が出来たら、責任を取ってよね」
って、世良の笑顔が眩しい。俺の責任は無いと思うが…この状況だと…
◇
「はぁ…はぁ…はぁ…」
世良と交わっていた。世良を四つん這いにさせ、後から世良を突いている。
「大丈夫か?」
見た目、四つん這いの体勢でも辛そうな世良。
「大丈夫だよ…水浴びは失敗だ。ボクから媚薬成分が湧き出るなんて…敵は巧妙だよ…」
世良の背中に薬液が塗られていたようで、真水に反応して気化するタイプだったようだ。ソレを嗅ぎ、俺はケダモノになり、世良を食い尽くす勢いだ。
大丈夫って言うが、世良はショックを受けているようだ。俺のしたいように身体を俺に任せている。
効果が薄れる頃には、俺もヘロヘロな状態になっていた。
「工藤君…激しいんだな」
俺のアレを、玩具にして遊んでいる世良。今度は、俺が世良のしたいようにさせていた。
動けるようになり、泉の周囲を調べると、人工的な小径を見つけた。そこを歩いて行くと、割りと大きめの建物に出た。建物から見下ろした浜辺には、俺達が出て来たコテージがあった。ってことは、ここは小さな島のようだ。港も無い、誰かのプライベートアイランドって感じである。
「ここには水道や冷蔵庫がある…食べ物有るかな」
世良が冷蔵庫に引き寄せられて行く。
『工藤新一君、世良真純君ペアが一番載りです』
冷蔵庫のある部屋に入ると、アナウンスが流れた。誰か、いるのか?世良と建物内を調べ回った。宿泊施設がいくつも有り、まるで保養所のような造りである。だけど、誰もいない。隠し部屋があるのであれば、別であるが。
『今回のミステリーツアーの参加者は、全員で4組8名です。皆さんが揃ったら、ディナーにしましょう』
後6名も、いるのか…
◇
フカフカなベッドで目覚めた。上には世良が載っている。果てたように俺に身体を預けていた。手探りで調べると、世良の体内に入っていた。俺と世良を結びたいヤツの犯行か?
世良をベッドに寝かせ、別荘内を一人で探索する。
「あれ?工藤やん♪」
振り返ると、心身ともに疲れ切った服部と和葉ちゃんがいた。
「服部か…」
「工藤は蘭ちゃんとか?」
「違う…世良とだ…」
「そうか…で、ここはどこや?」
「小さな島のようだ。周囲の地平線に、他の島などは一切見えない」
「最悪な展開ちゅう訳か…」
「そういうことだ。誰が何の為に、こんなマネを…」
「服部くぅ~ん♪」
服部が誰かに抱きつかれた。
「はぁ?何?、紅葉かぁ?何しとんや?」
「え…」
紅葉の後に知らない男がいた。
「二人も探偵か?俺は金田一一だ」
金田一?あの金田一耕助の孫かぁ…
「お前も探偵か?俺は服部平次、そっちは工藤新一や」
「後2名か…」
「2名って?」
建物に入って聞こえたアナウンスのことを伝えた。
「って、言うか、着る物は無いの?ねぇ、平次!」
和葉ちゃんが服部に文句を…皆全裸である。紅葉の裸体が眩しい。
『スワップタイムにするかな?ケダモノ達よ』
突然のアナウンス。噴霧される甘い香り…意識が…
◇
ここはどこだ?誰かと密着している。デカい胸…柔らかい秘部。世良より気持ちがいい…唇を重ね合わせ、舌を絡め合わせている。俺の両手首は、相手の背中の下で拘束されていた。動けないじゃないか…
「はぁ…はぁ…はぁ…」
お互いに鼻呼吸である。あっ、出ちゃう…あぁ~。気持ちいいと感じたら、負けのようだ。ここへ来て、もう二桁は放出している。
コンコン!
後からノック音が聞こえる。
プッシュ~!
空気の抜ける音…
「工藤…今度は紅葉とか…」
あ?紅葉か…
「うん?背中の後で手首拘束か…工藤でも動けないか…」
拘束を解いてくれた服部。
「助かったよ」
って、紅葉の体内から俺の出した物が流れ出ている。
「お前、ほんまタフやな。俺なんか、もう粉すら出んわ」
って、服部の後には世良がいた。和葉ちゃんは?
「はよ、和葉を探さんと…」
服部の目は血走っている。心配なのか…相手は、金田一か、知らない男のどちらかであるから。
---金田一一---
まさかの展開である。仰向けで拘束された俺の上に、騎乗位で俺と交わって大の字に拘束されている二三…それは19歳の二三だと言う。10歳も歳が上がる薬を使われたそうだ。
「本当に二三なのか?」
「そうだよ、一!」
俺の位置からだと、二三の眩しい裸体が丸見えである。俺の物を銜え込んだ部分も含めて…
「イヤらしい目で見ていないで、助けなさいよ!」
「手足が拘束されて動けない。動くのは腰だけだ」
腰を動かすと、二三が上に浮き上がる。
「動かないでいい…ダメ…感じちゃう…」
二三の太股を生暖かい液体が流れ落ち、俺の下腹部に零れていく。
「誰か、たすけてぇぇぇぇ~!」
大声を上げる二三。腰を動かすことしか出来ない俺…
---工藤新一---
金田一と、知らない女性の声。後回しでいいな。そうると、和葉ちゃんは、まだ会っていない男と一緒のようだ。
「後はどこだ~!」
声を上げる服部。紅葉は俺のアレを口に含んでいる。媚薬の効果が切れていないようだ。
「工藤君…はふ♪」
世良は俺の背中に抱きつき、耳を甘噛みしている。そのおかげで、服部は自由に動けていた。
「そうだ…リビングに地図があったよ」
って、世良。服部はリビングへと走って行った。
「工藤君…蘭ちゃんを忘れて、ボクと…」
紅葉のお口はテクニシャンか?世良の言葉が耳に残らない。マズい…
『工藤君、3Pか?蘭ちゃんに、見せて上げるよ』
謎のアナウンスが俺を挑発する。だけど、何も出来無い俺。紅葉のテクニックの前で、無力化されていく。
---服部平次---
「もう、堪忍してぇ~」
和葉の泣き叫ぶ声、やっと見つけた。
「貴様、何してんやぁ~!俺の和葉にぃぃぃぃ~!」
知らない男を殴り、吹き飛ばした。どうや、俺の怒りの鉄拳は…あっ!
「俺の…平次…の和葉…♪」
マズい、媚薬まっ盛りの和葉の前で、俺は何をぬかしたんや…って、和葉は三角木馬に跨がり、腰を前後に…あかん、大事な部分が裂けちゃう…急いで和葉の拘束を解き、木馬から降ろした。
「平次♪」
俺に抱きつき、俺と交わる和葉…媚薬キレておらんのか…しかし、この館はなんや?俺らに何がしたいんや?拷問ちゃ、拷問ではあるが、ご褒美と言えば、ご褒美でもある。はて?
◇
薬がキレた和葉は、無口であった。真っ赤な顔で俯いている。
「恥ずかしい…あんなこと…自分から…」
紅葉ですら、
「お嫁に行けへん…工藤君、責任を取ってね」
「工藤君、ボクもだよ♪」
工藤がモテているし。和葉に悪さした男は、工藤によると、警視庁の刑事で高木ってやつだそうだ。一応拘束して、別室に置いてある。アイツは探偵では無いからな。で、金田一だが…
「頭脳は子供で、身体だけ大人になる薬があったのか…」
蒼い顔をしている。9歳の従兄弟が、薬で身体を19歳にされ、交わっていた。
「だが、あの薬は黒の組織と…たぶん、アイツらが持っているだけのはずだ」
アイツら…たぶん、俺達の敵である小淵沢の奴らやな。
---工藤新一---
だけど…俺を元に戻した。敵対していたら、俺を元になんか戻さないだろう。では、黒の組織か?それだと、金田一の関わりがわからない。まるで無関係であるから。
「金田一、お前で、最近、何か揉め事を起こさなかったか?」
「えっ?!あぁ、幼なじみの大切にしていた絵を、売っちゃったくらいかな」
絵?
「誰のだ?」
「朝霧沙樹だけど…それがこれと関係があるのか?」
何っ!朝霧沙樹だと…服部へ目配せをすると、頷いてきた。
「敵の正体が分かった。だけど、なんで、ここまでのことをするんだ?」
「そうやな…アイツにしては、大掛かりすぎるやろ?」
「アイツって誰だ?」
金田一に訊かれた。
「朝霧沙樹だよ。ここにいる男は全員、朝霧沙樹に、なんらかの敵対行為をした者達なんだよ。隔離している高木刑事もな」
「紅葉と和葉はどうしてや?後、金田一の従兄弟もや」
「たぶん、女の数が合わないからだろ?女絡みの恨みは、女絡みにしたいのだろう」
「そうなると高木って刑事も?」
「アイツには、警視庁すら敵に回せる後盾があるから」
公安と機動隊、そして警察庁に護られているVIPな作家。その正体は誰も知らない。蘭達を除けば…
「で、どうすれば、ここから出られるんや?アイツのどんな逆鱗に触れたんや?」
問題はそこだよな。どうすれば、アイツは許してくれるんだ?
「まさか…新作のモデルって、工藤かっ?」
金田一が声を荒上げた。
「そうや!あれは工藤君と蘭ちゃんや」
って、和葉までも…
「新作って?」
新作のあらましを和葉から訊いた。俺の…俺の生活を盗み見たのか?それとも、空想の賜り物なのか?そうだとすると…俺の自宅には、監視カメラが埋め込まれていて、遠隔でコントロールしていたのか?だから、あの時、俺の家に乱入して、蘭を奪っていったのか…くそっ!
テーブルを、なにげ無く叩く振りをして、服部へ事実を、伝えようとした。だけど…
『モールス信号ですか。さすが、名探偵揃いですね』
って、アナウンス。くそっ!ここも監視してやがる。音までも…
「おい!お前は誰だ!正体を現せ!」
金田一が立ち上がって、叫んだ。
『おい!名探偵ともあろう者が、何も解かずに、ネタバラシをしろと?君は、おもしろいことを言いますね』
その通りだ。俺達は何1つ解いていない。なんで、このようなことを、されているのか?そこの理由が脱出の鍵なはずだ。
『金田一君、従兄弟の味はどうでしたか?それとも、紅葉さんの方が好きですかね?奪い合いになるのかな?金田一君と工藤君は、デカパイが好みですし』
おい!俺の好みをばらすな…え?なんで、俺の好みを知っているんだ?金田一のも…
『世良さん、どうします?あなたは、眼中に無いようですよ。ヤラレ損ですね』
「工藤君…」
世良が俺を、哀しそうに見つめている。だけど、胸が目に入ってしまう…そうか、だから全裸なのか…
「お前…まさか…世良に手を出すな!」
『あれあれ、二人も独占ですか?それでは金田一君が浮かばれませんよ』
「浮かばれない…そうか…ペアリングか…服部と和葉は助かるんだ。問題は残りの組み合わせなのか?」
『さすがは名探偵、工藤新一君ですね。正解です。それに引き換え、金田一君、君には、がっかりですよ』
「お前…高遠か!」
『では、歓談をお続けください』
高遠…確か、地獄の傀儡師だっけ?
「金田一、高遠って、高遠遼一か?」
「あぁ、そうだ。アイツは、高遠だ。俺の永遠のライバルだ!」
「ちょっと待て!それだと、俺と工藤は関係が無いってことになる。もらい火ってことか?」
「いや、朝霧沙樹も絡んでいる。考えられるのは、何らかの理由で、二人が手を組んだんだろう」
危険だ…朝霧沙樹だけでも危険なのに…最悪な知能犯が協力し合っているのか…
◇
翌朝、服部と和葉が消えた…