トカゲのビル(和姦)
リポン大聖堂の内部にある一室。暖炉と石像と、それからベッドが置かれた部屋。
普段は蛇人が徘徊しているそこは、今に限って誰の影も存在していない。
小さな体躯を組み伏せられて、ベッドの上に押し倒されている私と、私を押し倒しているビルを除けば。
「はーっ……はーっ……!本当に……ほんとにごめんなさい、グリムさんっ……!!」
紅潮し、熱い息を吐く顔を私に見せつけるビル。普段とは明らかに違う様相の理由を、私の太腿に押し当てられている硬く膨張した物体が物語っていた。
言葉と行動が一致していないよ、ビル。彼とは真逆に、普段と全く同じ様相を見せる私の姿は、かえって彼の興奮をあおったらしい。
「ぼく、なんかおかしいんですっ……貴女が来てから、ずっと、貴女のことばっかり見ちゃって……!女の子になろうって、決めたはずなのにっ……貴女を見ると、いつも、いつもぉっ……!」
……何が言いたいのかはよくわかるし、彼が求めている行為も、正直言ってやぶさかではない。
けれど、それを行うにあたってぶつかるのは、私という存在の
そんなことを悩み考えている私の意など介さず、ビルはぎゅっと目をつぶったまま、しきりに私の腿に其れを擦り付けている。
……ああ、もう、仕方ない。
ぷちぷちとエプロンドレスのボタンを外して、ぐいとはだけさせる。
目を開けて、ビル。私が彼にそう伝えると、彼は薄目を開き――曝け出されたものを目の当たりにした瞬間、縦に割れたその爬虫の瞳を見開いた。
ぶるぶると震える彼の目に、自分のモノが映ってよく見える。年相応程度に膨らんだ、揉めなくもない程度の大きさをしたモノ。少なからず、彼の欲求はそこにもぶつけられているんだろう……そう思って。
「好きにしていいよ、ビル」
その言葉でタガが外れたのか、組み伏せていた両手を離して、ビルが私の両乳房を左右違いにむにゅむにゅと揉みくちゃにし始めた。腿に擦りつけて快楽を得ていたはずの腰の動きすら止めて、私のおっぱいの感触に浸っている。……そんなに心地いいものなんだろうか?
「あ、あの、グリムさんっ、そのっ」
何だろう。絶えず胸をまさぐりながら、ビルが話す。
「ぼくっ、女の人の体とかっ、さわるの、は、はじめて、でっ!い、痛かったりしたら、その、言ってくださればっ……!!」
痛くはない……が、手慣れていない彼の手つきはむしろくすぐったい。そう口にすると傷つくだろうと思い、私は、うん、とだけ返しておいた。
「………………んっ」
不意に声が漏れると同時に、ぴくん、と体が跳ねる。
それ自体は堪えきれなかったこそばゆさから表れた反応なのだが、ビルはそれを性感を私が覚えたものと勘違いしたようで、腿にくっついたままのモノをびくびくと動かしながら、大きな緑色の尻尾をぶんぶんと揺らし始めた。
「あ、あの、グリムさっ」
漸く胸元から外れたビルの目に、頬を紅く染めた私の顔が映る。いつの間にやら、私もすっかりその気にさせられていたらしい。
続く言葉はなんとなく予想がついていた。だから私は先んじて答える。
「……いいよ、吸っても」
ビルの目が私の顔から外れて、また胸元を見た瞬間――飛び込むように私の胸へと倒れ込んで、その先端に思い切りむしゃぶりついた。
とろとろの唾液でぬめった口内で、私の乳首が蹂躙される。揉むよりも直接的な刺激を与えられて、私も思わず官能的な声を出した。吸うのに必死なビルの耳にそれが届いたのか、飴玉でも転がすみたくねぶっていた口の動きに、思い切り吸い上げる動きが加わり始める。
母乳なんて出る筈もないのに、男というのはこれをするのが好きだ。ビルに負けず劣らず熱い息を漏らしながら、私も内腿を擦り合わせ始める。一度も刺激を受けていないそこが、どうしようもなく疼き始めた。
熱心に私のおっぱいを吸っていたビルが、そこから口を離したかと思いきや――
「……ん、むっ……!?」
「ふーっ……ふーっ……!♥ん、ぅうっ……ちゅうぅ……っ♥」
不意に、その唇で私の唇を塞いだ。二股に分かれた彼の長い舌が、今度は私の口内を蹂躙する。
駄目だ、口はっ……弱い……。頬の内側や上顎の内側をちろちろとくすぐられる度、私の腰はびくびくと浮いて踊り、そこが弱点と知ったビルに更なる刺激を受けさせられる。
時間にして数秒、けれどもいやに長く感じた接吻が終わって、私とビルの唇に透明な唾液の橋がかかり、ぷつりと途切れて私の顎へ落ちた。……冷たい。
「グリム、さんっ……ぼく……もうっ…………♥」
自分だけでなく、私も官能に支配されかけていることを悟ったビルが、媚びるような声でそう言った。
いつの間にか女性物の下着からまろび出ていた、彼の性器が直接私の股間に押し当てられる。……ああ、もう。拙いな。これじゃあ私の体質について、話している余裕もない。ずりずりと擦りつけられる、硬く濡れそぼって膨らんだ肉竿を、私の体もひどく求めて疼いていた。
「……ビル。いい、よく聞いて」
顔を真っ赤に染めながら、それでも何とか神妙な面持ちを保って切り出す。
「は、はいっ……!?何ですかっ……あ、もしかして、避にっ」
「違う……必要ないから。……私、その」
「……あなたに、犯され、たら……死ぬと……思うけど。……気にしなくて、いいから。不死人だから……私……。」
「……はぇ…………?」
何のことやらと目をぱちくりさせるビルを放って、私も自身の下着をずらし、その奥の裂け目を露にさせる。それから彼の肉竿を手に取って、彼のそれと同じように熱く濡れそぼってしまっている入り口へとあてがった。
「とにかく」
「ぁ、あっ――!?♥グリム、さんっ――!?♥」
「……好きにして、大丈夫……だから……ね」
その一言で、彼の頭の中にあった混乱は吹き飛んだらしく――彼の先端が、私のお尻と膣口の間をぎゅっと押し込んで、ずにゅぅっ……!と、私の膣口を押し広げて滑り込んだ。
みぢみぢと広がりながら、彼の形へと変わっていく膣がもたらしてくる快感にぶるぶると体が震える。破瓜がもたらす痛みなど、とっくの昔に消え失せて――膜が裂けて起こる出血すらも、今の私には耐えがたい快楽に過ぎなかった。そして、似たような快感に打ち震えているのは私だけではなく。
「ぁ……あ、あっ……ぁぁぁああぁぁああぁあっっ♥♥なに、これっ♥♥なにごれぇぇぇえええぇえっっ♥♥ぎもぢぃ、ぎもぢぃいよぉおっっ♥♥グリム、ひゃんっ――♥♥♥」
なに、って……ぉ……おまん、こ……だよっ……。身も心も少女であろうとしていた少年の心に、少女を犯す快楽が刻み込まれていく。びたんびたんと大きな尻尾を振り回しながら、だらしなく口を開け広げたままビルが腰を使い出す。悶えているのか、それとも反射的なものなのか、いずれにしろっ……!♥彼が突き入れる肉竿が、私の膣を擦るっ♥……っ♥その動きが、腰から力を奪い去るほどっ、心地、ぃいっ…………♥♥
「あっ♥あっっ♥あーーっっ♥♥グリムひゃっ♥ごめんなひゃっ♥♥ぼく、ぼくもぉ、我慢、できなっひゃぅうっっ♥♥」
「んっ、くぅ……っっ♥♥んうぅっ♥♥……ん、いいよ、ビルっ……そのまま、抜かないで、挿れたままっ――♥はあぁあっっ♥♥」
がむしゃらだった腰使いが、一変して規則的なものに移り変わりはじめるっ……前後に、激しくっ♥快楽に悶えるばかりだったものが、目の前のメスを求めて支配する動きに変わるっ♥駄目っ♥これだけは本当に駄目っ……♥♥求められる充足感と膣内を滅茶苦茶にかき回される刺激が、堪えがたい快楽になって私を犯していくっっ♥イっ……ぁ…………♥♥子宮の疼きが最高潮に達して、脊髄を伝ってオルガズムが近づいてくるっっ♥♥
「グリムひゃっ、ぐりむひゃんっっ♥♥いくっ♥いっぢゃぅっ♥ぐりむひゃんのおまんこでいぐっ、ぎもぢぃっ、いぐいぐいぐっっ、いっぎゅぅぅうううぅぅっっ!!!♥♥♥」
「ん、ぃ――っ♥♥……いいよ、ビルっ、イっちゃぇ……♥わたし、のっ……♥……おまんこに、全部、ぜんぶっっ♥♥吐き出し、ちゃぇえっ♥♥ぁ――っ♥……ぁぁぁあぁぁああぁああああああっっっ♥♥♥」
~~~~~~~~~~~っっっ♥♥♥
どびゅる、ぶっびゅるるるぅぅうっ……♥と、ビルが吐き散らした精液が、絶頂して収縮する膣内を染め上げていく……っ♥何度も、何度も、何度もっ……ばぢゅんっ、ぱちゅっ、と……突き上げながら、注ぎこまれていく……っ♥
真っ白に染まる脳内に、射し込まれた目の前の景色は、どんな少女よりも可愛らしく妖艶な笑みを浮かべたビルの顔で――光を失っていく私の目を見ているのかいないのか――その顔を近づけて、また、唇をゆっくりと塞いだ――っ
――快楽に飲まれて、消え失せる意識に、僅かにビルの声が届く。
「グリムひゃんっ♥グリムひゃんっ、すき、らいひゅきっ……んむっ♥ぢぅううっ♥ぎもぢぃっ、おんなのこのからだっ、ぎもぢいいよぉおおっっ♥♥」
まだ、生の暖かみを残す私の体を、貪るように犯している、彼の声を聴きながら――
私はゆっくりと目を閉じて、だんだんと遅くなる心臓の鼓動を、熱を失って冷えて痺れる指と足先の感覚を、じんわりと感じ――
夢を見に、眠りに落ちるように、ゆっくりと死んでいった。
……これが私の体質。これが、私という存在。
たった一度、誰かとまぐわって薄膜を失えば、それから僅かな時間を経て私は死ぬ。
死んで、また蘇る。綺麗な体のまま、瑞々しい体のまま――処女の、まま。
それが、私の定め。薄膜一枚のために、幾度となく死んでは蘇りを繰り返す、私の定め。
――短いまぐわいを行い終えた部屋の、その先にある篝火で、私はまた目を覚ます。
あれからどれだけの間、私を犯していたのか……疲れ果てて寝入ったらしいビルの体に、私は、そっとベッドシーツを被せてやった。