※この作品はR-18です。

催眠アプリを手に入れたので、レイプする!! 奴等をエロスキルでテクノブレイク!!   作:Ω2

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逆襲劇1

『催眠ドラッグ』に操られた男達によって茜とリルは、エレベーターの中に連れてこられていた。

「私達、どこに連れて行かれるんだろう?」

 茜がそう尋ねたのは答えが欲しかったわけではない。

 少しでも自分とそしてリルの不安を紛らわせるために何か会話をしたかっただけだ。

「おそらく最上階のスイートルームです」

 だが予想とは反し、自分の隣にいた幼い少女はどこまでも冷静に答えてきた。

「なんで分かるの?」

「ここのホテルの構造は事前に把握しておきましたので、このルートであの映像の声の男の心理状態から見るに、最も可能性が高いのはそこだからです」

 リルの言葉を証明するようにエレベーター止まることなく上昇していく。

「落ち着いてるねリルちゃん」

 周りを虚ろな目をした屈強な男たちに囲まれ、乱交パーティーや栞の輪姦などを行った犯人の元に連れて行かれているというのに、幼い少女は平常時と変わらない。

「この程度、いつものことなのですので」

 ……そう。自分にとって非日常でもこの少女にとっては日常なのだ。

「佐藤茜さんは怖いんですか?」

「……うん」

 先程は怒りで忘れていたが、こうして改めて今回の事件の犯人である男の元に連れて行かれるのはやはり怖い。

 今も震えが止まらないぐらいだ。

「フェンさんとも離れ離れにされちゃったし……」

 しかも自分を守ってくれると言ってくれたフェンの姿はここにいない。

 あのパーティー会場に一人置き去りにされてしまったのだ。

「マスターなら大丈夫です」

「それは……」

 いくらなんでも無理がある。今も彼はあの大人数に囲まれたままだろう。

(そうだよ……)

 自分達も彼も、今は『催眠アプリ』を作った犯人の思い通りにされてしまっているのだ。

「心配することは何もありません」

「あーー」

 ぎゅっと、震えた自分の手をリルの小さな手がしっかりと握っていた。

「リルちゃん……」

「マスターはあなたを守ると約束しました」

 いつもと変わらない無表情でリルは言う。

「ならば道具である私も全力であなたを守ります」

 だが、こちらを安心させるかのように握られた手に籠められた力は、言葉とリルの持つオーバードラッグよりも今の茜の心の救いとなった。

「ありがとうリルちゃん」

 そうだ。弱気になっては駄目だ。

 むしろ今の状況を好機と思わなければならない。

 そう。犯人の元に連れて行かれるという事は、それだけその近くにいる栞を助けるチャンスが生まれるという事だ。

「もしもの時はリルちゃん、栞を――私の幼馴染を助けるのに協力してくれる?」

「勿論構いません。一連の事件の犯人確保がマスターの第一目標ですが、第二目標はオーバードラッグの被害に遭った人間たちの救出です」

「ご安心下さい。これでも私、結構強いですから」とこちらを和ませる冗談を口にしながら、リルは手を離した。

「うん。本当にありがとう」

 手の震えは大分収まった。我ながら単純だが、今はそんな単純な自分で良かったと思えた。

 ーーやがて上昇していたエレベーターが止まり、ドアが開く。

「……」

 自分達の背後いる男たちに背中を押される。

「進めという事らしいですね」

「うん」

 という事はここが目的地のようだ。

 階数は16階。このホテルの最上階に位置する場所だ。

(すごいなリルちゃん……大当たりだよ)

 リルの言った通り『催眠アプリ』でみんなを操っている犯人はこの階のスイートルームにいる。

 少し進むと、後ろにいた男の一人が前を歩き、一つの部屋の扉を開き、中に誘導される。

 そこにはホテルの一派的な部屋とはまるで違った。

 普通ならまずそのままベットルームに行くはずだが、そこにはリビングルームに当たる空間が広がっていた。

 成程。これがホテルの普通の部屋とスイートルームの違いか。

 茜にとっては人生で初めてのホテルのスイートルーム。

 本来なら少なからずの高揚を覚えるだろうが……

「……酷い」

 目の前に広がる光景に茜が抱いたのはそれとは真逆のものだった。

「やあ、よく来たね茜ちゃんにリルちゃん」

 そこには憧れのスイートルームなどではなく、下のパーティー会場と同じ淫欲の宴が行われていた。

 ソファーに座った一人の男に対して、一糸纏わぬ美しい女性達が虚ろな瞳で男に性的な奉仕を捧げている。

 二人の巨乳の女性が左右から男の顔に胸を押し付け合っている。

「待ちくたびれて、先に始めていた所さ」

 膝に座らせた少女の唇を味わいながら、男はなんの悪気もなくそんなことを言う。

(こいつだ!)

 間違いない。

 まるで椅子のように膝まずかせた女性の上に組んだ足を乗せた男の声は、先程栞の映像の時に聞こえた声と同じだった。

「栞はどこにいるの?」

「ああ、あの子は大切なコレクションだからねー。奥のベッドルームに待たせてあるよ」

「コレクション……ですって?」

 怒りがまた沸き上がってくる。

 自分の大切な幼馴染を、物のように扱われたのだ。怒らない方がおかしい。

「栞の事を物のように言うな!!」

 殴り飛ばしてやろうと、茜は部屋を進もうとする。

 だが後ろにいた男に羽交い締めにされてしまう。

「く! 離して!!」

 がむしゃらに暴れるが、男の拘束は解けない。

「あー無駄だよ。そいつらの身体能力は『催眠アプリ』で強化してるからねー」

「卑怯もの!!」

 笑いながらそういう男を茜は睨み付け、怒声をあげることしか出来ない。

「物相手に卑怯もくそもないよ。栞ちゃんも君も、いや、この世のすべての人間は『物』だ。そうできる力を、僕は手にいれたんだからね」

「……その力というのは『催眠アプリ』のことですか?」

「よく分かってるじゃないか」

 暴れる続ける茜とは裏腹に、なんの動きも見せないリルの問いに男は頷いた。

「そうだよ。これさえあれば、僕はどんな人間でよ思い通りに出来る。どんな女でも抱けるし、支配できる!」

 だがそこで男は言葉を区切ると、探るような目で茜とリルを見た。

「と思っていたんだけどねー君達三人にはどういうわけか、『催眠アプリ』の効果がないらしい。一体どういう手品を使ったんだい?」

「……なるほど。理解しました」

 男からの質問にリルは答えない。

「やはりあなたはマスターの探す最優先事項の対象ではないようです」

 ただ合点がいったとばかりに、小さく頷いた。

「勝手に一人で納得するのはやめてくれないかな? 質問をしているのは僕だ」

 男が指を鳴らすと、リルの背後にいた男が、彼女の喉元にナイフの刃を押し当てた。

「リルちゃん!?」

 暴れていた動きを止め、茜はリルに蒼白となった顔を向けた。

「大丈夫です佐藤茜さん。刃というのは押し当てられても、その後動かさなければ切れません」

 だがそれは逆を言えば、動かされれば切れるということだ。

 なのにリルの顔にはやはり動揺など微塵もない。

「それで? こんな脅しをして、私に何を聞きたいんですか?」

「全てだ」

 男が手を動かすと、彼に奉仕をしていた少女達が彼から離れた。

「子供のような見た目をしているのに、異常な程に冷静な君の正体や、『催眠アプリ』が効かない理由、ここにきた目的ーー聞きたい事は山ほどある」

 男は立ち上がると、リルの前に立ち、少女の顎を指で軽く上にあげた。

「それとも、身体に直接聞いてあげようか?」

 下卑た笑みを浮かべる男に、リルはどこまでも冷静だった。

「無駄です。どんな拷問も尋問も私に効果はありません」

「いいねぇ。そういう子をおとすのが楽しいんだよ」

 男はリルから手を離すと、服のポケットからスマートフォンを取り出した。

「無駄です。私に『催眠アプリ』は効きません」

「ああ、知ってるさ。だからこれが効く奴等にお願いするのさ」

 ひどく楽しそうに男は言う。

 

 

「君達の元ご主人様であるキモデブ君を痛め付けろってね」

 

 

「!」

 キモデブーー変装したフェンの事だ。

「どうせあの男も君達と同じで特別な人間なんだろう? ならぼろぼろになった彼の無惨で無様な姿を見れば、君達の考えも変わるかもしれない」

「最低よ!! あなた、正真正銘のクズだわ!!」

 思わず茜は叫んでいた。

 

 

「クズで結構。さー、みんなーそいつ、死なない程度にじわじわと痛め付けてね。あ、情報にしか価値のない奴に喋る口以外は必要ないから」

 

 

 命令が下される。

 いくらネクサスという特別な人間でもあの数に襲われれば、ひとたまりもないだろう。

「さあ、楽しい虐殺劇のはじまりだよ!」

 勝ち誇る男を前に、茜は自責の念を覚えていた。

(私のせいだ!)

 これも全て自分の迂闊な行動で潜入していたことがばれたせいだ。

 自分がいなければ、フェン達はきっともっと上手くーー

「……確かに面白いショーですね」

 予想外の同意する声は、これから痛め付けられる男を慕っているリルの口から出ていた。

「わかるかいリルちゃん!? そう。僕の力で作った僕の兵隊による虐殺劇! これ以上面白いことなんてーー」

 

 

「いいえ。間違っていますよ浦部徹(・・・)」

 

 

(え?)

 リルが聞きなれない名前を口にした。

 浦部徹。どう聞いても男性の名前だ。

 まさかと思い、茜はリルの前に立つ男を見る。

「な、なんで僕の名前を?」

 先程まで勝ち誇っていた男の顔から余裕が消え失せていた。

 得体の知れない物を見る怯えた目で、リルを見ている。

「私のマスターはあなたとは比べ物にならないほど優秀だということです」

 誇らしげにそう言うと、リルはあきれた混じりの溜め息を一つ吐いた。

 

 

「そして、我々を罠にかけたつもりでしょうが、罠にかかったのはあなたの方です」

 

 

 ドン! という音がした。

(え?)

 見ると、リルの肘が彼女に背後からナイフを押し当てていた男の鳩尾に叩き込まれていた。

「おぼぇ!」

 小さいうめき声と共に、自分の半分にも満たない体躯の少女の一撃で、男は床に仰向けに倒れた。

「……は?」

 男ーー浦部徹の目が驚きで見開かれる。

 口には出さないが、茜もまったく同じ気持ちであった。

(ま、まさかーー)

 言っていた。確かにリルは先程自分にこう言っていたのだ。

 

 

『ご安心下さい。これでも私、結構強いですから』

 

 

(え、嘘、本当のことだったの!?)

「ふ!」

 その証明と言わんばかりにリルは飛び上がると、茜を拘束する男の頭に回し蹴りを叩き込んだ。

「がべら!?」

 口から血と割れた歯を出しながら、茜を拘束していた男もまた床に倒れる。

 二人の男を一撃で地に沈めたリルは、髪をかきあげながら、静かに言った。

 

 

「申し訳ありませんが、ここからは虐殺劇などではなく、私とマスターの逆襲劇(・・・)の始まりです」

 

 

 

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