後ろから覆いかぶさり、抑え込む様に神綺の膣に逸物を突き入れる。既に濡れていた膣はすんなりと逸物を受け入れて、その最奥へと到達する。神綺の喉から可愛らしい嬌声を零し、受け入れている。彼女の体をそうやって覆いかぶさって抑え込みながら、腰を深く、突き入れる。
「あっ」
口が開き、声が漏れるのを感じながら、肩越しに顔を寄せ、唇を奪って黙らせる。そのまま片腕で腰を掴み、もう片手で体を支える。腰を動かしながらそうやって神綺と愛し合う。彼女も此方の動きに応える様に軽く腰を揺らし、呼吸を合わせて突き返してくる。そうやって互いを刺激しながら愛し合っていた。
気が付けば暇なときにはこうやって愛し合っていた。
しばらく彼女をそうやって愛すると、今度は入れ替わるように彼女が上を取る。膣に逸物を納めた状態のまま、胸板に両手を乗せて自分から腰を動かしてくる。深く、くわえ込もうと勢いよく腰を落としてくるたびに豊満な胸が揺れて、此方を誘惑して来る。交わっている間は蒸発しているとも表現できる理性は彼女の腰が揺れ出すと直ぐにその姿を抱き寄せて、その胸を片手で掴みながら、もう片手で腰を抑える。奉仕する様に腰を動かしていた彼女を此方が強引に下から突き上げた途端、そのペースと息遣いが一瞬で崩れる。
胸を片手で揉み、掌に吸い付いてくると表現できる感触を味わいつつ、腰を抑えて付き込む。下から上へと、全力で混じり合うように愛する。
「わ、私が、あ、愛してあげたいのにっ」
快楽に翻弄されて流されている声でそんな可愛らしい事を言う。普段は手が届かない月の様な美しさに、太陽の様な輝きを見せる女だ。なのにこうやってベッドに押し倒して愛し合えば、一瞬でみだらな姿へと変貌し、可愛らしい声と言葉を囁いてくる。
普段の物静かだけど、輝きを感じさせる明るさとは対照的な淫靡な姿は実にそそる。乱れに乱れる姿、その性欲は底なしとも表現できる。放っておけばそれこそ延々とセックス出来るぐらいには。一度乱れ始めれば満足するか、或いは気絶するかまでは延々と愛し続けてしまうのは、体の相性が良すぎるからだろうか。
腰を突き入れ、妊娠させる事に躊躇いも感じずに子宮の中目掛けて射精を繰り返す。それで孕めば本当に俺の女になるのだと。そういう征服感もある。
だが単純に愛しかった。恋愛という概念に疎かったのもあった。
俺も、彼女も。
「あっ、はぁ、んぁ、もっと、ミコト、私もっと貴方を感じたいの……!」
そんな可愛らしい事を腰の上で踊りながら言うものだから、更に頑張るしかない。もっと喘がせたい、もっと可愛らしい姿を見たい。その欲望が腰を動かし、神綺の秘所に突き入れる逸物にも力が入る。襞がまるで逃がさないと主張するかのように逸物を掴み、離さないのを無理やり引き抜きながらまた奥へと叩き込んで行くのを繰り返す。
そして夜はそのまま、眠気を感じるか、気絶するまで繰り返す。
だがそれだけで生きていける訳じゃない。
当然ながら生活という物がある。
水道代、光熱費、年金の積み立て、貯金、ローン、食費、趣味、等々。
金を必要とする事に関して例を挙げればきりがない。どれだけお金があったとしても、それは何時か消えてなくなるものだし、溜めようとしても勝手に国の方から回収しにやってくる。一日中愛を囁きあって、セックスして、飯食って寝るだけの生活というのはちょっと現実的ではない。どこかで妥協を覚えて我慢しなければいけない。そうしなければとてもだが、生活を続けられない。
なので、リビングのソファでくつろぎながら天井を見上げつつ呟いた。
「そろそろ取材入れるかー……」
横に座って身を預けている神綺が首を傾げる。
「取材?」
一週間ほど、爛れた生活を神綺と過ごした所で漸く正気に戻ってそう切り出す事にした。貯金を切り崩してそのまま爛れた日常を続行するのも悪くはない。だがそれはそれで将来性に不安が残る。だからちょっと、真面目に我慢してお金を稼ぐ必要がある。とはいえ、自分もちゃんと職があるのでそこら辺は大丈夫だが。
「あぁ―――」
リビングの隅のデスクの上にあるパソコンを指さす。
「アレで記事を書いてるんだよ」
「記事……新聞の?」
新聞だったらどれだけ良いだろうか。まぁ、そういう大手の所ではなく、
「もっとマイナーなオカルト雑誌とかのだよ」
「オカルト雑誌……」
「ちょっとサンプル取ってくるな」
ソファから立ち上がって、本棚にスタックしてある雑誌を何冊か取ってくる。表紙には大きくZINEと書かれてある。マイナーのオカルト雑誌だが、一部からは熱狂的とも言える支持がある。その為、マイナーで独自の出版社の癖してこんな趣味だらけの雑誌を出し続けられている。
それをリビングのテーブルの上へと乗せると、神綺が手を伸ばしてチェックを始める。
「ミコトも書いてるのよね?」
「あぁ、ペンネームは寺生まれのMさん」
「寺生まれなんだ」
「あぁ、うん。寺というか神社というか。まぁ、そっち方面の生まれだよ」
まぁ、それはちょっと誤魔化す。
「俺の書く記事も結構人気で、偶にファンからメール来るんだぞ。PNヤクモさんとか。まぁ、大体は記事に関する細かい情報を求めてだけど」
妙に熱心に聞いてくるから記事に書かなかった内容も応えてしまうのだが、怪異マニアか何かなのだろうか? ともあれ、
「俺が書いている記事は怪異に関する記事で、怪異が発生した現場へと取材しに行って、調べて、それを記事にして送っているんだよ」
「えっ、それは……その、大丈夫なの?」
心配する様な神綺の様子に笑いを返す。
「ん? あぁ、簡単な術だったら俺も出来るしな。ほら、オカルト記者の嗜みというか……な? お札とかあるし」
と、軽く安心させるようにサムズアップを向ける。実家のあれこれで昔は色々と学ばされたが、その大半は忘れてしまった。今覚えている分は実家を離れてから勉強し直した分で、そのせいで仙術、マントラ、陰陽、神道、洗礼詠唱がごちゃ交ぜのスタイルだったりする。それでも結構、呪われた現場とかに突入する場合もあるから、覚えている場合と覚えていない場合では結構違ってくる。
これが割と良い金になるのだ。
「まぁ、俺はこんな記事書いてないで小説の方で売れたいんだけどな……」
「そう言えば小説家志望って話をしていたわよね」
「そうそう、デビュー目指して大賞狙ってるんだけどここ数年、芽がなくてなぁ―――あ、内容の具体的な話は聞かないでくれ。死ぬほど恥ずかしい」
「ふふ、何時かその気になったら教えて欲しいわ。そうじゃないと出版された時に読めないから」
「か、考えておく」
流石に自分の書いたもの、それも落選したものを見せるというのは抵抗感があった。記事になっている奴は見せる為に書いたものだから別に良いのだが、それはそれとしてそうではない物を見せるのは流石に抵抗感がある。なんというか―――やっぱり、恥ずかしい。
だからうぉっほん、と咳払いする。
「とりあえず軽く俺がどうやっているか見る?」
「見る見る」
俺がやっている仕事に興味を持ったのか、神綺が食いついてくる。まぁ、取材を手伝わせる事だけはないが、情報収集に関してだけは手伝って貰ってもいいかもしれない。
そう思いながら最近は使っていなかったデスクトップへと回り込み、神綺を膝の上に座らせるように乗せながら、マウスを手に取る。太ももに乗る神綺の尻の感触が柔らかくて俺の理性がやばいが、ここはぐっと我慢する。一々反応していたら一生仕事を始めることが出来ない。
「この街はなんというか……不思議な事に怪異関係の事件とかが色々と多くてな。ローカルの交流サイトとかにアクセスしてみると結構そういうケースを見つけるんだよな、不思議と。……ん? 神綺?」
「え、あ、うん! な、なんでもないわ! その、これ、ぱそこん? って言うのね。情報とかをそんな簡単に調べられるのね」
「え、あ、うん」
パソコンが動き、それが行える仕事に神綺が滅茶苦茶驚いているのが見える。前までどこに居たのだろうか? 相当大事にされてきたのか、或いは隔離されてきたのか。今の時代、パソコンの存在を知らないのは相当怪しい。
怪しいのだが……まぁ、無理に聞き出す事でもないと思うので、それはそれでいいやと思う。
「秘封倶楽部って連中が割と面白いネタを拾ってくるから、それを俺は確かめに行ったりするな。こんな風に、ネタとか証言をネットで集めてメモって―――」
メモ帳にネットに書かれていた幾つかの情報とかを纏めながら書き込んでゆく。こういうのはデジタル媒体よりも紙媒体の方がサクッと確認できるからいいのだ。電子媒体だとアプリの起動とかで無駄に時間が取られる部分があるし。何より、紙という媒体そのものが俺は割と好きだったりする。
「まぁ、そしてメモったのを確認しながら現地調査って感じだよ。新しいネタは……あるな」
取り壊されない博麗神社の噂、ってのは未だにずっと存在している。相変わらず博麗神社をうろつくと偶に別世界に突入するとか言われているが、何度も試したけど未だに成功した事は一度もないし。それに某有名人が実は妖怪だった! とかガセネタにも程がある。こういうガセネタばかりずっと残るのは困るんだよなぁ。だけど博麗神社が誰も住んでいないのに長年放置されている事実はちょっと気になる。
あの土地の権利者って誰なんだろうか?
その内、そっち方面で調べるのも良いネタになるのかもしれない。
だが今回はもうちょっとわかりやすいネタを使った方が良いのかもしれない。
「あ、これ面白そうじゃないかしら? 廃屋から聞こえて来る電話の音」
「ほうほう、それに目を付けるとは中々の目の付け所」
「えっへん」
胸を張る俺の女が超可愛い。
そう思いながら神綺がピックアップしたのを見てみる。もう誰も住んでいない廃屋―――ヨーロッパ風の屋敷のそれから、電気も通ってない筈なのに、電話の音が不気味に鳴り響いているらしい。この書き込みを行った人物はどうやら近隣に住んでいる住民のようで、夜が怖くて寝付けなくなっているという話だった。
証言者が居る以上、インタビュー込みで取材を行えば結構いい感じの記事が書けそうな気がする。
「うん、これで行こうか今回は」
「ねぇ、ミコト」
「駄目駄目。流石に素人に仕事は任せられないって」
「でも、なんか怖いし……」
「大丈夫だって」
間違いなく心霊現象ドストライクな気配しかしないが、ここら辺を調査するのが良い感じに金になるのだから。まぁ、まともな職にこの年齢にまで付けなかったツケみたいなもんだろう。実家に戻って家業を継げばそれはそれで安泰なのだろうが、家を出たときに全て捨ててきたのだからその手は取れない。
そしてこういう金の稼ぎ方しか、今となっては知らない。
故に神綺を抱えながら立ち上がり、軽く頭を寄せる。
「大丈夫だって、怖い事は何もないからさ。今まで何度もやって来た事だしな」
「……本当?」
「あぁ。だから適当に料理でもしながら取材を終わらせるのを待っていてくれ。仕事に出なきゃ一緒に暮らし続ける事も出来ないんだから」
「……うん」
そう言うと不承不承という様子で神綺は受け入れた。神綺の気配は、どことなく
とはいえ、
俺には、守りたい生活が出来てしまったのだ。
このまま、ぐーたらやって必要な分だけ稼ぐという事は出来ない。守りたい家、人、家庭があるのだ。その内、結婚を申し込んでみたいからもっと貯蓄しておく必要もあるだろう。結婚指輪とか、相当高いからかなり予算が必要になるし。
今はまだマンション暮らしだけど、その内一軒家とかに住みたいのも事実だ。
神綺と出会って、愛し合ってから、自分の中に活力という物が見いだせるのが感じられた。
あぁ、そうだ。守りたいものが出来てしまったんだ。何を間違えたのか、一目惚れだ。そして彼女の方も俺に一目惚れと来てしまった。運命の女神様という奴は実に気まぐれで困ったものだ。だけど今回に限っては文句は欠片もない。
やや爛れているのも事実だが、
「んじゃ、俺は準備したら出かけるけど……一人にしても大丈夫だよな?」
「子供じゃないんだから大丈夫よ」
神綺と軽く唇を重ねてから彼女の姿をソファに下ろし、出かける準備をする。
神社生まれのミコト君。
まぁ、この世界観だと背景とか、生まれとか育ちとか学んだこととかそれなりに重要だしね? とか言いながら世界観混ざってませんかこれ?