戦姫コレクション チートな勇将に転生してイチャラブな旅 作:たくと七星
「はあ、はあ・・・」
走り過ぎちまったか・・・。息切れがして息が続かない。気が付くと義元に連れられた稚児舞の神社にいた。
「・・・・・・」
あいつが俺を誘った時、ここを案内したんだよな。嬉しそうだったな、あいつ。自分の国のいい所を嬉々と俺に紹介して・・・そいつは今どこにいっちまったんだ。イノリ達も協力して探してくれている。五右衛門には義元を攫われた場所を探す様頼んだ。
「義元・・・」
俺はあいつを、義元を追い詰めてたのか・・・。あいつに覚悟を決意させるつもりが・・・いや、悔いていてもしょうがねえ、早く探し出さねえと。
「うん?」
何か落ちてるな。これ、義元の頭に付けてる花飾りじゃねえか。あいつはここで・・・。
「みい~」
「イスケ?」
足元を見るとイスケが目の前に座っていた。ちょっとだけ歩いて俺の足を触る様に手招きして来た。
「お前、知ってるのか?」
イスケを抱えて瞳を覗く、俺の問いにイスケは一鳴きするだけ。けど、何か掴んでいるよな。こいつが俺の前に現れる時は大抵何かが起こっている。手から放れると走り出す。
その頃、城下では・・・。
「ややや、あの煙は何だ~?」
屋根の上で五右衛門が山の方に立ち込めている煙を見ていた。紫の不気味な色をした煙が降り注いでいる。それは空を覆って粉を降らしていた。
「何か嫌な予感がしそう、信道に知らせなきゃ!」
イスケを追って山の中を走って行く。必死になって走った先には・・・。
「何だ、ここ?」
こんな薄暗い山の中に城?しかも石垣が立つ城が山中に?何かを感じるな、落ち着かねえ。
「イスケ、お前、ここにいるのを知ってて?」
聞いてみると、イスケは変わらず、みい、と一鳴きして城の上方を見る。なーんか煙みたいのが出てるな。
「ふっふ~、ここにいたんだ、ダーリン♪」
「豪?」
子猫の様な可愛い顔で豪がやって来た。
「お前、何でここに?」
「う~ん、義元ちゃんを探してここに来てみたら、お城があるじゃん、丁度イスケちゃんもいた事だしダーリンに知らせ様と思って送ったの~」
「それでか、偉いぞ二人共」
イスケと豪の頭を撫でてやる。さて、肝心なのは目の前にある城だ。どうも只の城じゃあなさそうだ。
「ダーリン、覗いてみる?」
「覗く?」
「ふふ、札術を使えるからこんな事も出来るんだよ」
札を数枚投げると札が宙に浮かんで円形を象った、そこから城の中の映像が映っている。
「義元・・・!」
見ると両手を吊るされている義元の姿が映ってる、やっぱり捕まってるのか・・・。
「ダーリン」
「ああ、いるとなれば決まりだ。義元を助けるぞ、イスケ、お前は皆に居場所を伝えてくれ」
「みい~」
可愛い猫の息子を危険には晒せねえ。イノリ達の元へ行かせる。
「豪、殴り込みに行くぜ」
「任せてダーリン♪」
豪をお姫様抱っこすると縄文を飛び越えた。
「な、何者だ貴様等!」
「良真様の元へは行かせぬ!」
ぞろぞろとまあ、やっぱそうなるよなあ・・・。まあ雑兵ぐらいなら軽く捻れるか。
「うわあ、むさそうな人達がぞろぞろいる~」
「まあ、返り討ちにすればいいだけだろ、行くぜ!」
剣を地面に刺しての衝撃波で吹っ飛ばしていく。
「後衛は任せて♪」
「ああ!」
「ううん・・・」
男達に連れ去られてからどうしていたのだろう。義元がようやく目を覚ました。
「あれ、ここ、どこ・・・え、ええ、何これ?!」
気が付くと両手を縄で縛られている、腕を上に向けられて吊るされている状態になっている。
「ようやくお目覚めか、義元・・・」
「ああ、お、お兄ちゃん・・・」
義元が体を震わせて息を呑んでいる。色白の肌に白い衣冠を付けた若者が義元を蔑む様に見ていた。
「私を連れ去ったのって・・・」
「ああそうだ、お前をここへ呼んだのは俺さ・・・」
意地汚い手付きで顎を触って来る。冷酷と言える冷たい眼差しに義元は怯えていた。
「本当にいい育ちをしてやがる。俺は大事にされ無かったのにお前は廻りからちやほやされて、気に入らねえ、気に入らねえな!」
声色が徐々に強くなっていく。眼光も鋭くなり相手への殺意と強い憎しみが込み上げている。
「ああ、お兄ちゃん、どうしてこんな事するの?」
「ふん・・・」
札を取り出すと呪文を唱え出す。足元に空間の穴が出て来た。中から鋭い棘の付いた触手が伸びて来る。
「きゃあ!きゃああああ、いやああああ!」
無数の触手が足を伝い、腹部や胸に絡まって来る。
「やめてえ、いやあ!」
棘が皮膚に食い込んで来る。衣類が破れていき、肌が晒されていく更に熱気が出て熱を与えている。
「熱い、熱いよ!助けて、いやああ、ああああ!」
「いいぜ、義元、俺はずっと見たかったんだ、お前が苦しむ姿を、お前が助けを乞いながら悲痛な叫びを上げるのをな!」
「酷いよ、どうしてこんな酷い事するの?」
「憎いからだよ・・・お前がな!」
怒りに満ちた顔で睨んで来る。義元は歯を鳴らして震えていた。
「俺は側室の子で産まれたのを酷く恨んていた・・・親の身分が低いからと廻りから見下されて、どこの連中にもゴミの様な扱いをされた。なのにお前は蝶よ花よと可愛がられて、そんなお前に俺の苦痛が解るか、解らねえよな、いいとこ育ちのお姫様にはよお・・・!」
「ち、違う、私は見下してなんか・・・」
「黙れ!安っぽい同情なんか聞きたくもねえ!」
呪術を唱えると触手が更に締め付けて来る。棘が今にも体を貫こうとする。
「いいい、やああ、やだあ、やめてええ、こんな事しても虚しいよお・・・きゃあああ!」
触手が秘所に狙いを付けている。
「そうそう、こいつは卵を産む触手なんだぜ・・・お前にこいつの子供を孕ませてやるよ・・・」
吐き気のする笑みを浮かべて良真が手を動かした。触手がジワジワと迫って来る。
「い、いや、いや、いや!いやいやいやあああああ!卵を産まされるなんていやああああ!」
涙を浮かべて思い浮かべる。絶望的な状況の中で浮かんだのは自分に優しかった彼の顔だ。
(あああ、これは罰なんだ・・・。彼は私の事を思って言ってくれたのにそれを突き放したから罰を受けたんだ、でも、でも、こんな事されるのは嫌、やだよ・・・)
苦痛を受けながらも声を振り絞って叫ぶ。
「助けてええええええ!」
愛する人に届いて欲しい、その願いは・・・。
「うおらあああああああ!!!」
襖が割れて、良真に飛び蹴りをかました。
「ぐわああああああ!!!」
蹴飛ばされた良真が苦痛にのた打ち回った。
「義元・・・」
「ああ、助けに来てくれたの・・・」
愛する人、自分の夢を応援してくれた、諏訪法性の兜を被り露出の高い軽装の恰好をした若者が目の前にいる、助けに来てくれている。嬉し涙が溢れて来た。
「ひでえ事しやがる、ぜやああ!」
剣を振るって触手を細切れにする。
「きゃ!」
落ちた義元をお姫様抱っこしてその身を支えた。
「すまねえ、助けるのが遅れた・・・悪い」
「いいの、来てくれて、凄く嬉しい・・・私も、ごめんなさい・・・」
「もう大丈夫だからな・・・」
「うん・・・!」
怯えている小動物の彼女を優しく抱きしめる。温もりが伝わって来て彼女を安心させた。